こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は読者の「ゆないと」さんによる最新ハイエンドスマホ「OnePlus 7 Pro」の実機レビューです。ゆないとさんにはウインタブの形式に則ってレビューをご執筆いただきました。高額な製品ですが、OnePlusだけあって価格以上の価値がある、「買ってよかった!」製品のようです。では、ゆないとさん、お願いします!
0.はじめに
OnePlusから今年のニューモデル、「OnePlus7 Pro」が発売されました。5月28日に到着してから約2週間が経ちましたので、特徴や使い勝手をレビューしていきます。カスタムROMを導入することもできる端末ですが、今回は通常使用した場合のレビューです。初めてスマートフォン(MOTOROLA PHOTON ISW11M)を手に入れたとき、いつかは前面全てがディスプレイになるようなものが登場するのだろうかと妄想していましたが、やはり実際に手にして見ると感動です。
1.購入経緯(Pixel3 XLから乗り換えたポイントなど)
購入したのは、8GB+256GBのNebula Blue(青色)です。OnePlus7 Proにする前はGoogleの「Pixel3 XL」docomo版を使用していました。更にその前は「Essential Phone PH-1」です。続けてノッチが搭載されているものを使用していたのですが、やはり常用しているとノッチが気になってしまい、結局ノッチを隠すようなアプリを導入して目立たないようにして使っていました。
いつかは全画面スマホを手に入れたいと、「Mi MIX3」や「Honor Magic2」「Galaxy S10」が発表されるたびに購入を考えたものです。しかし重量であったりカスタマイズされたOSなどに納得がいかず、手持ちのPixel3 XLと比較しつつも購入を決められませんでした。
そんな中、ついにOnePlusから全画面スマホが発売されるということで大いに期待をしました。OnePlusの製品は「3」と「5T」を購入したことがありまして、OSのUIのシンプルさ、デザイン、コストパフォーマンスについては知っていたからです。
発表当初はOnePlus初の2モデルのラインナップで驚きましたが、今回の購入の決め手はディスプレイでした。全画面に抗えない魅力を感じ、価格と機能を考え必ず手に入れたい端末だと購入を決めました。
2.スペック
OSはAndroid 9 Pieベースの「Oxygen OS」。Google Pixelシリーズに搭載されているものと同じような使い勝手で大変使いやすいです。そこに独自機能として画面OFF時のジェスチャーによる各アプリへのアクセスの設定や、OnePlusのアイデンティティでもあるアラートスライダーの設定が付加されている程度。
CPUは最新の「Snapdragon 855」で、手持ちのPixel3 XLなどと比べるとアプリの起動などは快適でした。
RAMは6/8/12GBの3種類。ストレージは128/256GBの2種類です。組み合わせによってカラーが異なります。私が購入したNebula BlueはRAM8GB/ストレージ256GBの組み合わせです。microSDによる拡張が出来ませんので、ストレージの最低が128GBなのも良いですね。写真や音楽をオフラインで楽しむのにストレージの容量は大切です。
ディスプレイは、QHD+の解像度で6.67インチのAMOLEDディスプレイを搭載します。Corning Gorilla Glass製で左右のエッジはラウンドしています。また画面内に光学式の指紋認証センサーが組み込まれています。認識の精度は通常の背面や前面に搭載されているものと大きな差はありませんが、時々読み取ってくれないことがあります。乾いている時湿っている時は、私の場合は関係がありませんでした。認証速度はとても速いです。
LTEバンドはとても豊富です。日本のバンドにはほとんど対応しているのではないでしょうか。日本で発売してほしいなんて良くTwitterで見かけますが、このバンドならいつでも大丈夫でしょう。日本人のニーズにハマるかは別ですが。
SIMはnano-SIMに対応しています。2つ横並びなどではなく、両面に取り付けるタイプです。microSDには対応しません。入出力はUSB3.1 Gen1のType-Cのみです。イヤホンジャックはありません。また、付属でアダプタはありませんので必要な方は別途購入することになります。
カメラは、リアに48MPのSONY IMX586、8MPの望遠、16MPの超広角のトリプル構成、フロントは16MPのポップアップ式です。構造的に故障が心配ですが、5年以上の使用を想定して30万回の出し入れに耐えられるとのことです。また、OnePlusは耐久度をわかりやすく示すため、22.3kgのコンクリートをワイヤで吊るすという耐久試験を実施しています。
重量は206gと結構重めで、近い重量だとMi MIX3やHonor Magi2があります。正直購入を一瞬ためらう数値ですが、実際に手にするとそんなに気になりませんでした。Pixel3 XLの184gが限界だと思っていたのですが、ここまでだったら耐えられそうです。
…でも比べるとやっぱり重いです。
なお、防水には非対応です。
3.外観
背面です。とても映える青で、この美しさにも惹かれました。下部から上部にかけて濃くなっていくグラデーションカラーです。色の移り変わりはキツくなく自然です。カメラの下にはロゴマーク、下部にはOnePlusの文字があります。
前面です。ノッチもなく、上下のベゼルは少なく限界まで広がっています。左右のエッジはラウンドしており、Galaxyシリーズよりもラウンドの始まりが真ん中に寄っています。よって結構光の反射が目立ってしまいます。私個人は気にならず、むしろ不思議な立体感を与えてくれているように感じ気に入っています。Galaxyシリーズでも気になってしまう人には受け入れ難いかもしれません。
画面上部の縁にはスピーカーグリルがあります。
上部の側面には、ポップアップカメラが搭載されています。側面のカラーも背面と同じです。
下部側面は、スピーカー、USB Type-C SIMカードトレイがあります。
右側面にはアラートスライダー、電源ボタンがあります。アラートスライダーは、滑り止め加工のように凸凹が入っています。動きは特にやわらかすぎたり硬すぎたりしません。
左側面は音量ボタンのみです。右手持ちの人には嬉しい配置ですね。
4.特徴(各種設定カメラ・ディスプレイ・充電・指紋認証・スピーカー)
設定メニューは通常のAndroidとほとんど変わりませんが、「ボタンとジェスチャー」「ユーティリティ」は独自の項目になります。ジェスチャーの項目では、画面OFF時に決められた軌跡を指で描くとアプリなどが起動できます。例えば、”V”と描くことでフラッシュが、”O”と描けばカメラを起動できます。これが大変便利で、QRコードを読み取る際に瞬時にカメラが起動できるので重宝しています。
ユーティリティ項目では、ゲームモードやパラレルアプリを始め、かゆいところに手が届く設定があります。RAMブーストを有効にすると、日々の使用を学習して使用頻度の高いアプリの動作を最適化してくれます。使用していて実感することはまだありません。
ゲームモードは、この端末の特徴の一つです。ゲーム中の通知の処理、ディスプレイの設定が変えられます。ここまでは通常のゲームモード搭載の端末と同じですが、「Fnaticモード」と呼ばれるEスポーツ選手によって作成された高度なゲームモードがあります。
他のアプリに割いているパフォーマンスをゲームに充てることができ、Dual SIM運用中、SIM1のみの通信に切り替えるというものです。
緑がゲームモードONで、オレンジがFnaticモードONの時です。ONにする時はエフェクトが発生してかっこいいです。
ディスプレイ設定です。OnePlus7 Proに搭載されているAMOLEDは「Fluid AMOLED」とOnePlusが名付けています。その「Fluid」の意味は流体です。その名の通り、このディスプレイは90Hzのリフレッシュレートで動作させることが出来ます。通常の端末では60Hzですが、実際に比較をしてみると一目瞭然のスムーズさです。特にTwitterなどのスクロールがとても気持ちよく感じます。開発者オプションでAnimation再生時間を編集できますが、何もしなくても”.5x”の設定を入れているようです。
尚、リフレッシュレートは「可変」という設定も選択できます。私は常に90Hz設定にしていますが、バッテリーが極端に減るといった印象はありませんでした。解像度も可変、QHD+、FHD+と設定することが出来ます。
またGalaxy S10シリーズと同じくHDR10+に対応しています。更にキャリブレーションの項目では色域が細かく設定でき、プリセットはもちろん、sRGBやDisplay P3を元に暖色・寒色の調整が可能です。
その他、ブルーライトOFF機能である「おやすみモード」、ブラウザのニュース記事などをKindleなどの電子書籍アプリを読んでいるように最適化する(色彩を白黒にする)「閲覧モード」、動画視聴時、輝度などをあげるビデオエンハンサーの設定があります。
またテーマ機能のようにアクセントカラーを決めることが出来ます。設定画面のアイコンや、スワイプダウンのドロワーのアイコンなどのカラーが変わります。
スピーカーはデュアル構成ですが上下で音の出る方向が異なります。しかし、聴くと音の偏りは感じられません。どちらからも同じ程度なっているように感じるので、ゲームや動画は快適に聴くことが出来ます。音は良くあるドンシャリではなく、高音はスッキリ、低音はズシリと低音が高音をしっかり支えるような音です。
更に、ドルビーアトモスの機能があるため音の輪郭がはっきりとしています。映画館ほどの位置感は感じられませんが、その音が画面中央から鳴っているのであればそこから聴こえるように感じられる精度です。
バッテリーの持ちは良好です。私自身仕事をしている身で、端末も3台持ちのため集中して使うことはありませんが、一日の大半を移動で過ごした時は余裕で一日耐えられました。
画像は、休日をゲームをして過ごした時です。最近リリースされたばかりのお気に入りのオンラインゲームをプレイしていましたが極端に減る印象はありません。また、独自の充電規格「Warp Charge30」のおかげで、バッテリーを気にしない生活が始まりました。
画像は朝の支度50分の間に充電をした経過になります。40%から開始し満充電まで50分で完了しました。4000mAhであることを考えてもとても驚きです。。
通常のPD充電は100%に近づくにつれスピードが遅くなる印象を受けますが、Warp Chargeでは一定の速さで充電をしてくれている印象です。
ストレージは256GBのモデルを購入しましたが、正直持て余しています。音楽はDAPを使用し、写真はGoogleフォトへアップロードしてしまうため、頑張っても15%ほどしか埋まっていません。
OnePlus7 Proの特徴として、「UFS3.0」が採用されています。従来のスマホではUFS2.1が採用されていますがそれよりも2倍高速な転送ができます。スマホの場合では、アプリのインストールや起動の速度向上が期待できます。
一部の人に朗報なのは、redditのAMA(中の人が質問に何でも答えるよ)の情報ではありますが、一般的なHDMIアダプタを利用してモニターにつなげればスクリーンミラーリングができるようです。Android Qではデスクトップモードが導入されると言われていますが、そのおかげでこの機種も対応予定なのだとか。
カメラはとても簡単できれいな撮影が出来ます。
通常モードで標準、広角、3倍ズームの比較です。生憎の天気ではありますが、職場付近を散歩がてら撮影しました。どの倍率でも輪郭が崩れること無く撮影できています。色味も肉眼のものと近く自然な写りになっているので、マニュアルモードで設定を弄らなくとも高いクオリティで撮影できます。
花などの色が濃い被写体も変な味付けがされておらずそのままの見た目を残せています。
外出中に予定の最寄り駅を撮影した画像です。Pixelとの比較では、Pixelの方がより明るくなっており7Proの方が実際の見た目に近いです。また、通常モードと夜景モードを比べてみると大きな差が無いように感じますが、よく比べてみると遠くに見えるSOGOのロゴや街灯の白い明かりの鮮明さが、夜間モードのほうがはっきりとしています。
Antutu Benchmark v7.2.2のスコアです。
1回目(画像左)が「371,981」、2回目(画像右)が「367,535」ということで現在発売されている中でもトップクラスと呼べる結果となりました。実は久々に計測しましたが、端末のおかげなのか計測中の動画がとても綺麗なものが再生され驚きました。
5.まとめ
とても長くなってしまいましたが、お伝えしたい部分を詰め込ませてもらいました。始めは重さが気になって購入を躊躇いましたが、それを超える機能やデザインが自分にピタッとハマり今ではとてもお気に入りの端末です。むしろ自分史上最高の端末かもしれません。
OnePlus 7 Proは公式ショップから転送業者を利用するか、海外通販を利用することができます。6月12日現在だとGearbestの8GB/256GB版が最も割安で、699.99ドル(76,922円)となっています(ただし、6月12日いっぱいです)。
またBanggood、geekbuyingでも販売中で、8GB/128GBであればgeekbuyingの651.99ドル(72,826円)というのが割安です。OnePlus 7 Proに関しては日替わりで最安値サイトが変わっていくと思われますので、都度価格を確認しておくのがいいと思います。
まとめると、
●メリット
ノッチなしのフルディスプレイをポップアップ式カメラで実現、90Hzのリフレッシュレートによる滑らかなアニメーション、ゲームモード(Fnaticモード)による快適なゲーププレイと4000mAhの大容量で長時間の操作、WarpChargeによる超高速充電、アラートスライダーによる通知設定のし易さ、$699という価格。
●デメリット
片手持ちがし辛い206gの重量、人によっては画面内指紋認証センサーやラウンドエッジ、日本未発売のためサポートが受けられない。
とても気に入っているのであまりデメリットが見つかりませんでした。メリットデメリットは人それぞれ違いますが、206gという重さをクリアすれば、ノッチがないディスプレイとトップクラスの性能、素のAndroidに近いUIを求めている人にはとてもおすすめできる機種です。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
6.関連リンク
OnePlus 7 Pro(8GB/256GB):Banggood
OnePlus 7 Pro:geekbuying
OnePlus 7 Pro(8GB/256GB):Gearbest
OnePlus 7 Pro(6GB/128GB):Gearbest
コメント
少なくとも Oneplus からの直販で入手した場合であれば(おそらく、それ以外でもユーザ登録できれば?) 日本にいてもサポートはうけられますよ。
もちろん、サポートと英語でやり取りする手間とかブツの輸送手段の手間とかいろいろ面倒ではありますが、販売対象国外にいても どうにか対応してくれようとはしてくれます。ので、サポートをうけられないわけではないです。
教えて頂きありがとうございます。
手間が除けばサポートしてくれるのですね。販売対象国ではなく転送サービスを使うほどだったので、受けられないと思い込んでおりました。
記事については修正をしますね。
購入検討のものですモバイル通信の対応状況はいかがですか?
auのVoLTEが使えるといいのですが…
高望みですかね。
コメントありがとうございます。
少しお時間を頂いても良いでしょうか。実はVoLTE有効化をしていないため対応しているかわかりません。
現時点で、docomoのsimでは問題なく通信が出来ております。
明日までにはこちらにお返事として報告させてください。
kanaさん、お待たせをしてしまいました。
VoLTE有効化をしましてauのsimで試してみました。VoLTEと表示されたまま通話ができていたことを確認しました。
ただ実際にVoLTEでの通話ができているのかわかりません。自分自身VoLTEを意識して使ったことがないため、どんな反応をするか判断がつきませんでした。
また、VoLTE化は慣れたら大変では無さそうですが、バックアップを取るためにTWRPを入れたりと、結構手間がかかりました。
参考になれば幸いです。
わざわざありがとうございます!
やはりdocomoやSoftBank系で使った方が安全な感じですね。
セールで8万だったのに今回7万6千円になったから次もっと安くなりそう。
晴れてたら白トビを起こしていたかもしれませんね
被写体がシャープに取れているのはいい
(彩度が高すぎるのは置いとくとして)
また、スマホの遍歴も最高です(essentialとかw)
コメントありがとうございます。
晴れた日は試したことありませんが、そのあたりも上手に撮ってくれそうな予感はしてます。
Essential Phoneは今でもお気に入りです。PH-2が待ちきれません。次は全画面は実現していたら文句無いのですが…
userのものです.参考になりました.
1点問題がありまして質問させてください.Wifiや電話通信は問題ないのですが,DoCoMoの4G通信ができずに困っています.何か思い当たる点はありますでしょうか?ちなみに国際版,Oxygen OSです.よろしくお願いします。
はじめまして!
購入を検討しているものですが、現在docomoのXPERIAを使用しています。いろんなサイトを見るとdocomo simの設定がややこしく記載されており購入に迷っているところです。
こちらの記事を拝見してdocomo simでも簡単に設定できる模様ですが…大丈夫でしょうか?
写真の色が変じゃね