中国メーカーのLOKMATがAndroid OSを搭載するスマートウォッチ「LOKMAT APPLLP 6」を発売しました。少し前に「APPLLP 7」という製品の紹介記事を掲載していて、型番から見て「APPLLP 6のほうが発売時期が早いのでは?」とは思うのですが、Banggoodでの取り扱い開始時期、およびAliExpress内のLOKMAT Official Storeでの取り扱い開始時期とも、「APPLLP 7が先、APPLLEP 6が後」のようです。
APPLLP 6とAPPLLP 7、よく似た型番ですが、外観は大きく異なります。APPLLP 6のほうは「ちょっとやりすぎでは?」と思うくらいにアグレッシブなデザインになっています。
1.LOKMAT APPLLP 6 スペック
スペック表
LOKMAT APPLLP 6 | |
OS | Android 9 |
CPU | SCL8541E |
RAM | 2GB/4GB |
ストレージ | 16GB/64GB |
ディスプレイ | 1.6インチ(400 × 400) |
LTEバンド | FDD:B1/3/5/8 TDD:B38/39/40/41 |
SIM | Nano SIM |
ネットワーク | 802.11 b/g/n、Bluetooth 4.2(ともに推定) |
入出力 | POGO Pin |
カメラ | 5MP |
バッテリー | 830 mAh |
サイズ | 本体:58 × 58 × 18mm、バンド幅22mm |
重量 | 85 g |
バリエーションモデル
・2GB/16GB
・4GB/64GB
コメント
OSはAndroid 9です。私が知る限り、Android OSを搭載するスマートウォッチの最新OSバージョンは「10」なので、そのひとつ前のバージョンということになります。このジャンルの製品はUIが高度にカスタマイズされているため、Android 12はおろかAndroid 11搭載機もまだ登場していません。
CPUのSCL8541Eというのは「全く情報が取れません」。型番から見てUNISOC製かな、と思い、UNISOCのWebサイトを調べてみたところ「SC8541E」という型番が見つかりました。SCL8541Eと同じものかの確証はありませんが、SC8541Eだとしたら「SC9832Eとほぼ同じ仕様(Antutu Ver.9でも10万点には届かないくらいの性能)」ですね。まあ、OS搭載スマートウォッチの場合、極小なディスプレイサイズが操作性のボトルネックになりますので、このくらいのスペックでも特に問題はないと思います。
RAMとストレージは2GB/16GB、4GB/64GBの2種類があります。スマホであれば2GB/16GBは避けたいところですが、OS搭載スマートウォッチの場合はアプリの導入にも制約がありますし、画像や動画を大量に保存するという使い方も考えにくいので、個人的には2GB/16GBでも大丈夫かと思います。
ディスプレイは1.6インチで解像度は400 × 400です。Android OS搭載スマートウォッチとしては標準的なもので、この解像度だとGoogle Playのアプリで起動しなかったり、まともに動作しないものもあるでしょう。また、このサイズで音ゲーとかFPSゲームをプレイするのは事実上無理かと思います。
この製品はカメラ部分に特徴があり、「回転式」です。次の「筐体」のところでご説明しますが、ひとつのカメラ(レンズ)でスマホで言うインカメラとアウトカメラの役割をこなすことができます。最近はAndroid OS搭載スマートウォッチでも複数のカメラを搭載していたり、13MPという高画素数のカメラを搭載しているものがありますが、5MPというのは「まあ普通」くらいの画素数で、記念撮影など画質を重視したい撮影には向きません。
2.LOKMAT APPLLP 6 筐体
正面から見たところです。タフネス筐体のスマートウォッチは日本でも人気がありますが、それにしてもゴツいデザインですよね?
また、上部にカメラのレンズが見えます。これが「回転式カメラ」です。
この画像の左側がカメラを「起こした」ところで、この状態で自撮りやビデオチャットなどができます。スマホで言うインカメラですね。一方で右側はカメラを「寝かせた」ところで、この状態だとスマホのアウトカメラ的な使い方になり、例えばスナップ写真を撮影したりできます。
また、筐体色に「ブラック」と「グリーン」がありますが、どうやらバンド部分の色が異なるのみのようです。
背面にはデータ伝送用・充電用のPOGOピンとSIMトレイ。また、本体左側面に「TAIPLE SENSOR」という文字が見えますが、「TAIPLE」というのは日本語訳ができません。英語ではないと思われます。よって「何かのセンサー」くらいしかわからないですw
サイズはこんな感じ。特に厚みがすごいです。なお、ちょっと意外なのですが、この製品には「IP67」のような防水・防塵規格の説明がなく、「MIL規格準拠」などの耐久性を示す説明もありませんでした。見た目はどう考えても「超タフネス」なのですが、実は見掛け倒しである、という可能性も高そうです。
また、もう一つ注意すべき点があります。AliExpressの製品ページに「時計はスマートフォンに接続できません (時計用の時計アプリはありません)。 携帯電話では動作しません。」という説明がありました。Android OS搭載スマートウォッチは単体でスマホと同じことができますが、逆に他のスマートウォッチと同様に、スマホを母艦としてアプリで心拍数などのデータを見たり、データを保存したりといったこともできます。しかし、この製品では対応するスマホアプリがなく、単体で使うしかない、ということのようです。
3.LOKMAT APPLLP 6 価格など
LOKMAT APPLLP 6は中国の通販サイト「Banggood」およびAliExpress内の「LOKMAT Official Store」で販売中で、2月4日現在の価格はAliExpressのほうが安く、2GB/16GB版が116.88ドル(13,843円)、4GB/64GB版が156.99ドル(18,594円)です。なお、この価格は製品ページにある「99ドル以上の注文で3ドルOFF」のクーポンを使用したものです。
非常にゴツい外観に特徴があるAndroid OS搭載スマートウォッチです。一方、機能面では回転式カメラを除けば特に目立ったところはなく、スマホとの連携ができない、という点はマイナスポイントだと思います。また、この外観にして防水・防塵・耐久性能についても言及がないところもちょっと心配です。ただし、Android OS搭載のスマートウォッチとしては価格はかなり低めと言えます。「見た目から入りたいのだ」という人には面白い製品かもしれませんね。
4.関連リンク
LOKMAT APPLLP 6:Banggood
LOKMAT APPLLP 6:LOKMAT Official Store(AliExpress)