こんにちは、壁です。10連休というワードが飛び交った今年のゴールデンウイークですが、僕は10連休の内、休みは4日ほど取りまして残りは仕事に当ててました。会社は休みでしたけどね。皆さんはどのように過ごされましたか?
さて、各社から次々とSnapdragon 855搭載端末が発表されていますが、今回ご紹介するのはレノボの最新フラッグシップであるLenovo Z6 Pro。レノボのフラッグシップと言えば、誇大広告の犠牲者になりがちですが、今回も……やられてしまったようです。
しかし、端末に罪はなし!やはりフラッグシップに相応しいスペックを携えています。では、見ていきましょう。
1.スペック
OSはAndroid 9をベースにしたレノボ仕様の独自OS、『ZUI 11』を採用。RAMは6GB、8GB、12GB。ストレージ容量は128GB、256GB、512GB。最上級モデルとなるのはRAM12GB+ストレージ512GBのモデルとなりますが、ボトムモデルとなるRAM6GB+ストレージ128GBでも十分に大容量となっています。
なおかつ、Micro SDカードによるストレージ容量拡大にも対応しているので、512GBモデルに512GBのSDカードを使うと圧巻の1TBのストレージ容量になります。僕は最近になり、手持ちのスマホのMicro SDを順次256GBに置き換えて、「わーい、まだまだ入るぞ~」とキャッキャッしてましたが、これだけ大容量だと全ての音源をFLAC化してもまだまだ余裕がありそうです。
CPUにはクアルコム最新のハイエンドCPU、Snapdragon 855をZ5 Pro GTに引き続き搭載。コア数は8個で駆動クロックは2.84GHz。Antutuベンチマークスコアは同じCPUを積むサムスンGalaxy S10+を参考にすると36万点前後と思われます。
本機はクーリングにもこだわっており、液冷構造としています。ゲーミングスマホではシャオミのBlack Sharkシリーズが液冷構造となっているのは知られていますが、ゲーム用途ではない純粋なハイエンドスマホへの導入はあまり聞きません。もしかしたら他社に導入実績があるかもしれませんが、もしありましたら教えていただけると幸いです。
液冷を導入したのはハイエンドモデルにありがちな排熱問題にあるのかもしれません。Snapdragon 820、Snapdragon 845は熱に厳しいと言われていましたからね。実際に液冷スマホってどうなんでしょ?お持ちの方からのレポートをお待ちしております。バッテリー容量は4,000mAhと大き目の容量を確保。その上で重量は185gに抑えています。
ディスプレイは6.39インチに水滴型ノッチを採用した有機ELディスプレイを採用。解像度はFHD+となり、流石に4K採用とは行きませんでしたが、解像度が高すぎると今度は電池持ちが悪くなる傾向がありますから、FHDがちょうどいいと思います。HDR補正も合わせて採用され、発色が豊かであることが期待できます。
ディスプレイは指紋認証センサーも兼ねているようで、ハイエンドならではの装備ですね。ただ、保護フィルムが取り付け不能になったりする可能性もあるなど、それなりにデメリットはありそうですね(ウインタブ注:ライターのnatsukiさんのXiaomi Mi9はPDA工房製のフィルムを装着し、指紋認証はそのまま使えたとのことです)。
HDR補正は動画視聴にもかかるようです。そこに音響効果にDOLBY ATMOSを組み合わせています。もしかすると、スピーカーはステレオなのかもしれません。ZTE AXON 7もDOLBY ATMOS採用機種でしたが、こちらもスピーカーはフロントステレオでした。個人的にはスマホのスピーカーよりもヘッドホンでの利用の方が効果を感じられると思います。
カメラは昨今のマルチレンズ戦争(?)に対応すべく、4眼レンズ構造となります。メインセンサーが48MPのSONY Exmor RS for Mobile IMX586。最近、やたら搭載機種が多いような気がします。UMIDIGI S3 Proなどミドルレンジクラスにも投入されていたりしますしね。
4つのレンズの役割はメインは48MPで、16MPセンサーは広角レンズ、8MPセンサーはハイブリッドズーム用、2MPは手振れ補正と言った撮影補助用…と思ってます。公式HPに載っている簡体字を見ていますが、たぶんそういう意味なんだろうと解釈してます。広角レンズの角度は125°とかなりワイド。
『HYPER VIDEO』とロゴがあるあたり動画撮影にも力を入れていると思われます。セルフィー用フロントカメラも32MPの高解像度のセンサーを採用。
とリリースを見るとこのような感じなのですが、コレ、発表前のレノボグループ副総裁である常呈氏は「Lenovo Z6 Proは1億画素のカメラが載る」とウェイボーで発信していたのですよね。しかし、実際のスペックは上記の通りで、これに対する常呈副総裁の反論が「前後のカメラのセンサーの画素数を全部足すと1億超えるし」と反論にもなってないコメントを出してメディアの失笑を買ってしまいました。
Lenovoのフラッグシップモデルはこういう誇張表現で期待値をムダに上げられてしまうのが常となってしまってるのが残念でなりません…。
フラッグシップに相応しいスペックは揃っているのに、もったいないことをしていると思います。
3.デザイン
気を取り直してデザインを見ていきます。
光沢のある外観です。割とスッキリと見えるのは、たぶん他社モデルも似たような感じだから…かもしれません。
筐体素材は特に案内もなく(ホントに見当たらない…)、あくまでも推測である点はご了解いただきたいのですが、サイドフレームはアルミ合金、背面はアルマイト処理のなされたアルミ合金もしくは強化ガラスと推測します。
Banggoodに掲載されていた筐体色はこの2色。最近の中華スマホでトレンドだったトワイライトカラーは用意されておらず、中国メーカーの流行の移り変わりの速さを感じます。底面にスピーカー、USB-Cポートを配置。側面に電源キー、ボリュームキーを配置…というところはオーソドックス。
スペックの項目で述べたように指紋センサーは画面内にあります。それもあってか、ゲーミングスマホ顔負けのスペックの割に、そのルックスは大人しい印象を受けます。
4.まとめ
Lenovo Z6 Proは中国ECサイトBanggoodで一部のモデルが販売中、また一部のモデルは「In Stock Alert(入荷お知らせ)」のステイタスになっていて、まだ販売はスタートしていません。
5月10日現在販売中の6GB/128GBのモデルが549.99ドル(61,678円)となっています。他社モデルで同じようなスペックのモデルだとこれの倍のプライスが付くと思います。ゲーミングスマホのゴテゴテ感が苦手な人にはコチラがいいのではないでしょうか?
繰り返しになりますが、フラッグシップにふさわしいスペックは十二分に揃ってます。上級幹部の大ボラに振り回されてしまったのは悲しいことですが、逆に言えばそれだけ、Z6 Proにかかる期待も大きかったと考えられますし、強豪ひしめくフラッグシップスマホでライバルに差を付けたかったとも考えられます。
冒頭にも述べましたが、この端末に罪はありません。中国系メーカーのこういった煽り合いというのでしょうか、こういうやり方はやめて欲しいなというのが正直なところです。そんなことをせずとも、これほどいいモノを作り出せるのですから。
5.関連リンク(Banggood)
Lenovo Z6 Pro(6GB/128GB)
Lenovo Z6 Pro(8GB/128GB)
Lenovo Z6 Pro(8GB/256GB)
Lenovo Z6 Pro(12GB/512GB)