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LEMFO LEM9 レビュー - Android OS搭載スマートウォッチ、最新モデルを試す!最大級のロマンを感じます(実機レビュー)

LEMFO LEM9 レビュー
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は中国のAndroid OS搭載スマートウォッチ「LEMFO LEM9」の実機レビューです。とっても注目しているOS搭載スマートウォッチですが、ウインタブでは先日ライターのかのあゆさんにレビューしてもらった「Zeblaze THOR 4 Pro」に続き、2機種目の実機レビューとなります。この製品は「台湾出張に持っていきました」ので、通信まわりも多少は試すことができました。

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なお、この製品は中国の通販サイト「Banggood」にサンプル提供していただきました。Banggoodにはこの場にて御礼申し上げます。ありがとうございました。

1.スペック


記事の冒頭で書いたとおり、この製品はスマートウォッチですが、単体でAndroid OSを搭載し、CPU、RAM、ストレージそしてSIMスロットを備えていますので、「母艦のスマホなしで通話やアプリが使用できる」という特徴があります。言うなれば腕時計型のスマホですね。

OSはAndroid 7.1.1とややバージョンが古いですが、おそらく「OS搭載スマートウォッチ用のUIを作っている会社」というのが存在していて、LEMFOにせよZeblazeにせよKospetにせよ、それを採用しているものと思われます。なので、このジャンルの製品のOSのバージョンは7.1にとどまっているケースがほとんどです。ただ、これで実用上は問題ないものと思います

CPUはエントリースマホに広く使われているMediaTek MT6739と、省電力モード用のNRF52840が搭載されます。このように2つのCPUを搭載するというのが2019年のOS搭載スマートウォッチのトレンドになっていますが、性能アップのためではなく、バッテリー節約を主目的とした構成です。

RAMは1GBと、Android機としては心もとない容量ですが、スマートウォッチの場合はスマホと異なり、サイズ面の制約が大きいので、マルチタスクとかでの利用は考えにくく、RAM容量もあまり必要ないだろう、というのが私の考えです。ストレージも16GBと、決して十分なものではありませんが、この製品はPCにデータ伝送が可能なので、例えば写真をたくさん撮ったとか、動画撮影をしたという場合はPC側(あるいはクラウド上)にデータを移動させることができます。なのでこの容量でも特に支障はないと思います。

ディスプレイは1.39インチの有機ELで解像度は454 × 454です。昨年だとこのジャンルの製品は1.39インチで400 × 400、あるいは320 × 320という解像度のものが多かったので、若干ではありますが高精細になったと言えます。

カメラは5MPです。ただし筐体サイズに制約があり、レンズの品質もいいとは思えませんし、もともと中華製品のカメラ性能には少し期待を裏切られるケースが多いので、この製品のカメラに関してもあまり期待しないほうが良さそうです。

トップ画像を見ていただくとイメージできるかと思いますが、サイズは普通の腕時計よりも少し大きめです。また、ベルト込みでの実測重量は75 gで、こちらもやや重いです。ただし、装着した感じは悪くはなく、普通に使える感じのサイズ感だと思いました。

LEMFO LEM9 レビュー
レビュー機のシステム構成です。スペック表の通りOSのバージョンは7.1.1、セキュリティパッチは2018年5月5日と古めです。また、ワイヤレスアップデートに関してはメーカーの方でしっかり対応してくれているようで、台湾出張中に一度アップデートがかかりました。

なお、ストレージに関してはスクリーンショットを撮影する前にいくつかアプリを入れてしまい、正しい空き容量をお伝えできません。すみません…。ただし、初期状態でおおよそ11GBの空きはありました。後述しますが、この製品の場合、大容量の3Dゲームをインストールする可能性は低く、せいぜいカジュアルゲームとかニュース、SNSアプリをインストールするくらいだと思いますので、実用上早期にストレージ容量不足に陥る可能性は低いと思います。

2.筐体

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同梱物です。ペーパー類は取扱説明書(左下の白い冊子)、初回使用時の注意事項(右の一枚物)、スタートアップガイド(左上の黒い一枚物)が入っていて、残念ながら日本語には対応しておらず、英語と中国語のみでした。右上にあるのがSIMスロット開口用の精密ドライバー、中央にあるのが充電/データ伝送用のクレードル、そして中央下にあるのが充電/データ伝送用のUSBケーブルです。

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充電しているところです。本体背面とクレードルがマグネットでくっつき、そこにUSBケーブルを接続します。この製品は本体にUSBポートがなく「POGOピン」があるのみですので、これがないと充電/データ伝送ができません。今のところ快調に動作してくれていますが、「スペアがない」ので耐久性には少し不安を感じます。

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正面から見たところです。一見するとベゼル部分にダイバーズウォッチのようなタキメーター(文字盤の周囲にある数字の入ったダイヤル)がついているように見えるのですが、これはダイヤルではなく、はっきり言ってしまえば「デザイン」です。ベゼルの素材は「航空用アルミ」というメーカー説明がありました。筐体は高級感がある、というほどではないと思いますが、頑丈そうな、しっかりした作りになっているので好感が持てます。

それと、この画像を見ていただくとわかると思いますが、文字盤は本物のアナログ時計ではなく(当たり前ですよね)、有機ELにそれっぽいデザインを映し出しているだけなので、アップで見るとちょっと「しょぼい」ですね。なお、文字盤のデザインはたくさん用意されていて、好みのものを選ぶことができます。

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背面です。こちらにはSIMスロット(ネジが付いていて、専用の精密ドライバーで開口する仕組みです)、POGOピン(左側の金色の4つの点)、そして心拍数センサーがあります。

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左側面です。こちらにはボタン類はなく、スピーカーがあります。

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右側面です。画像右の赤いボタンが電源/画面表示オン・オフボタン、左の黒いボタンが「戻る」ボタンです。また、真ん中にある穴はマイクです。

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カメラは前面の下側にあります。配置はお世辞にもいいとは言えません。文字盤と同じ向きになっておらず、やや下向きなので、自分の顔を写すのにも一苦労しますし、腕から外して写真を取る場合でも位置合わせが難しいです。個人的にこの製品に対する満足度はかなり高いのですが、カメラの位置と品質には大きな不満が残りました。

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バンドはPU製です。この画像を見ていただくと分かる通り、バンドの交換はできません。また、バンド穴ですが、十分な数があり、かなり手首の太い人、逆にかなり手首の細い人でも問題なく装着できます。女性でも全く問題ないと思います。

一通り筐体を確認してみましたが、デザインと質感はよく、価格以上の仕上がりになっていると評価します。あとはデザインですが、これは好みがわかれてしまうでしょうね。この製品はIP67レベルの防水・防塵性能を備えていますし、外観の雰囲気もスポーツウォッチ寄りだと思います。ただ、これも個人的な感想ですが、筐体色が落ち着いていますので、ビジネススーツに合わせても違和感はないでしょう。

3.システム

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この製品、スクリーンショットを撮る仕組みがありません(私が見つけられなかっただけかもしれません)ので、Google Playでスクリーンショットを撮影できるアプリをインストールして撮影しています。文字盤は丸いですが、スクリーンショットを撮った場合、454 × 454の正方形の画像となります。この画面は通常時というか、スマホで言う待受画面ですかね。普通に時計の画面です。

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画面を右から左にスワイプするとAndroidの主要メニューが出てきます。UIが特殊なのですが、Androidの主要設定はほぼ可能と考えていいです。また、Google Playは標準でインストールされていますので、必要なアプリは後からインストールできます。Goolge関連サービスが全てプリインストールされているわけではなく、YouTubeやChromeなどは自分でインストールしなくてはなりません。

私は当初、ChromeとTwitter、スマートニュースをインストールしました。

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Androidのメニューを開いた状態からさらにもう一度右から左にスワイプすると、各種スポーツモードを選べるようになります。この製品は基本的には日本語対応しますが、Androidの主要機能ではない、独自の部分に関しては英語のみになります。このスポーツモードも日本語対応はしていません。スポーツモードは「バドミントン」「縄跳び」「アウトドア・ラン」「アウトドア・ウォーキング」「インドア・ラン」「自転車」「バスケットボール」「サッカー」「卓球」に対応します。具体的にはそれぞれのスポーツにあった動作分析(というほど高度でもないと思いますが…)をし、心拍数の変化や消費カロリーなどを算出してくれます。

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いったん時計の画面に戻り、今度は左から右にスワイプすると、「通知」が表示されます。この画像はLEM9をPCに接続した際に表示されたものです。ライターのかのあゆさんがTwitterで私にダイレクトメッセージを送ってきた場合もここに通知されます。

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ブラウザーでウインタブを表示してみました。ただ、このスクリーンショットだと表示イメージがわかりませんよね?

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こうです。左側が「スクエア」で表示したもの、右側が「ラウンド(フルスクリーン)」で表示したものです。この製品はこのように2種類の表示方法を選べます。ウインタブを見やすいのは「ラウンド」ですが、画面の端が切れてしまい、例えばメニューバーなんかが全然見えません。なので、操作性が非常に悪くなります。一方で、「スクエア」の場合は表示が小さくなるものの、画面の端まで表示されますので、操作性は良くなります。

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ただし、キーボードは「ダメ」ですね。スクエアで表示しても端のほうが切れてしまい、誤入力の訂正等ができません。正直なところ、このキーボードでサクサクと入力するのは無理です。

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ただし、Googleの音声検索には対応しますし、キーボードでも音声入力のアイコンが「ギリギリ表示される」ので、音声入力を活用すればそこそこは使い物になります。

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一応スマートニュースとゲーム「ストライカーズ1945-3」の画面も掲載しておきます。

4.使用感

腕時計として

腕時計と割り切る場合、特に不満なく使えます。バッテリーの稼働時間はさすがに短いですが、通常の時計として使い、たまにアプリを起動するくらいなら終日は持ちますね。ただし、物珍しさからいろんなアプリをとっかえひっかえ起動したり、長時間ゲームで遊ぶようなことをしてしまうと終日は無理です。そういう使い方をするのであれば充電用のクレードルとUSBケーブルは一緒に持ち歩いたほうがいいかもしれません(もちろんPCなど、電源として使えるものが必要です)。

Long Standbyモード(省電力モード)にしてしまうと終日は楽勝です。2~3日は行けるんじゃないでしょうか(正確に試していません)。ただし、この場合はAndroid OSの恩恵と言うか楽しさはなく、安いヘルストラッカーくらいの機能しか使えません(詳細は下記の動画をご覧ください)。

Androidデバイスとして

やはりディスプレイサイズが非常に小さいことがボトルネックとなります。ソフトキーボードを使っての文字入力は絶望、とまでは言いませんが厳しいです。また、ソフトキーボードはスクエアモードが効かず、端っこのほうが表示されません。

なので、音声入力を多用することになります。音声入力はかなり精度が高く、実用的と言えます。ただし、「うまく認識してくれないときのやり直し」は苦労しますね。誤入力されたテキストを削除しなくちゃいけないんですけど、ソフトキーボード表示が切れていて削除できません。仕方ないのでご入力されたテキストを長押しで選択肢、「切り取り」してます…。

アプリに関しては思いのほか「使えます」。ニュースアプリなどテキスト入力が不要なものを見る、SNSのタイムラインを見るだけ、といったことなら問題ありません。また、動画視聴やゲームでも遊べました。ただし、画面が小さい上にCPUもMT6739なので、PUBGとか鉄拳といった重量級のゲームは無理だと思います。というか、時間の無駄なんでそもそも試していません。また、解像度の関係で動作しないアプリも多いと思います。

下の動画に入れてありますが、少しクラシカルなシューティングゲーム「ストライカーズ1945-3」は結構楽しめました。操作性は悪いですが、ゲームそのものの挙動はサクサク快適です。スコアを競うような本格的な使い方は無理にせよ、暇つぶしくらいなら十分楽しめました。

それと、カメラですが、はっきり言って「カメラとしては使い物になりません」。配置が悪く、ビデオチャットにも苦労します。なぜディスプレイ面と同じ角度に設置しなかったんだろう?と首をかしげるものになっています。画質も悪く、記事に掲載するのを諦めるレベルです。なので、「メモ代わり」として使える程度とお考えください。

動画を撮影しました

ということで、先日レビューした「Movavi Video Editor Plus」を使って動画を作ってみました。編集が下手くそで申し訳ないんですが、最低限雰囲気はわかってもらえると思います。

LEMFO LEM9 レビュー

5.まとめ

LEMFO LEM9は中国の通販サイト「Banggood」で販売中で、6月6日現在の価格は159.99ドル(17,582円)です。

昨年後半から注目していたAndroid OS搭載スマートウォッチ、ついに自分で試用するチャンスが巡ってきたわけですが、結論として「予想通り」でした。Androidデバイスとしての完成度はまだ高くありません。システム挙動とか性能の面では十分なものに仕上がっていると感じますが、なにしろUIが未熟で、特にテキスト入力が非常に厳しいというのは致命的と言える弱点でしょう。

しかし、それでも私はウインタブ読者にはこの製品を勧めたいですね。だって「面白いから」。完成度の高いガジェットを探している人にはもちろん「ちょっと困った製品」でしょう。だいたいね、スマホを持ってるのにわざわざAndroid OSを搭載するスマートウォッチも必要ですか?必要じゃないです。この製品の完成度を考えると、実用本位なら安いスマホをもう一台購入するほうがずーっと快適です。

でも、このクソ小さい画面でシューティングゲームをやりたくありません?私なんてストライカーズ1945を何度もプレイして、ファーストステージのボスキャラ撃破しちゃいました!それと、この腕時計でYouTubeが観れるんですよ!見やすいわけないですけど、ちょっと感動しますよ。

正直なところ「まさにロマン枠」の製品だと思うんですけど、それだけにみなさんにはおすすめしたいです。

6.関連リンク

LEMFO LEM9:Banggood
使用ソフト:Movavi Video Editor Plus

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コメント

  1. 匿名 より:

    paypayのような決済アプリは使えますか?

    また、スキャナーアプリやQRコードリーダーは使えますか?