中国の家電メーカー「Hisense」はスマホも手掛けていますが、ウインタブが巡回している中国通販ではあまり販売されていないようで、ウインタブでは「はっきり言ってノーマーク」です。先日米国に行き、CES 2020を見てきましたが、Hisenseのブースに立ち寄ることもしませんでした。しかし、Hisenseのブースでは非常に面白い製品が展示されていたようです。
これです。カラーのE-inkを搭載したスマホ。さすがにまだ発売された、というわけではありませんが、「ちっ、見ておきたかったぜ」とは思いますね。E-inkディスプレイを採用するスマホについてはOnyxの製品をウインタブで紹介しましたが、E-inkスマホというのは他にもありまして、実はHisenseから数カ月前に「A5」という製品が発売されていました。
さっきGearbestを見ていたら、このA5が販売されていたんです。なので取り急ぎ紹介記事を掲載させていただきますが、その前にちょっとだけ注意点があります。この製品は「グローバルモデルではありません」。そのため、日本語化が難しく、Google関連サービスも入っていません。別にUIは英語でも大丈夫だと思いますけど、Google Play Storeの導入は結構面倒になりますので、ご注意ください。
1.スペック
大前提として、ディスプレイにE-inkを採用している以上、ゲームをプレイするのは難しいです。できないことはありませんが、ディスプレイの反応が鈍すぎて、まともにプレイするのは難しいでしょう。また動画視聴も決して快適とは言えません。
なので、CPUにSnapdragon 855+とかを搭載しても意味がないですね。基本操作が普通にできる前提で、エントリークラスのスペックで十分かと思います。
OSはAndroid 9.0と新しいものが搭載されています。ただ、製品特性上UIは高度にカスタマイズされているのではないか、と思われます。その意味で日本語化は難しいでしょう。カスタムROMが出回っているのかは確認しておりません。
CPUはSnapdragon 439で、2020年現在、決して高性能なものとは言えませんが、上に書いたとおり、ディスプレイの描画能力に処理性能のボトルネックがあるので、これでも十分すぎるくらいか、と思います。
RAMは4GB、ストレージは32GBで、電子書籍の閲覧が主体ということなら十分な容量と言えます。また、microSDカードも使えますので、書籍データの保存に不安もないと思います。なお、ストレージ64GB版も存在していますが、Gearbestで販売されているのは32GB版のみです。
ディスプレイは5.84インチのEinkで、解像度は1,440 × 720ですから、「HD+」ですね。電子ブックリーダーとしては十分な解像度だと思います。入出力ポートは「レガシー」な感じ。microUSBポートにイヤホンジャック、そしてmicroSDカードリーダーがあります。なお、この製品はシングルSIMなので、DSDSとかは論外です。
カメラもごくベーシックです。イン側が5MP、アウト側は13MPのシングルカメラです。アウト側の画素数だとそこそこの写真撮影ができそうですが、ディスプレイがモノクロ(グレイスケール)なので、記念写真とかを撮るのはちょっと怖いかも。おそらく撮影画像はちゃんとカラーになると思いますけどね。
地味に便利そうなのがバッテリー。容量が4,000 mAhありますので、通話待ち受けやアプリなどを使わず、電子ブックリーダーとして使うぶんには相当な大容量と言えますし、リバースチャージにも対応します。
個人的な意見ですが、この製品をメインスマホとして使うのには少々無理があると思います。サブスマホとして主に電子ブックリーダーとして使い、メインスマホになにかあればスマホとしても使える、というイメージを持っていますので、リバースチャージができるというのは非常にありがたいと思います。
2.筐体
Gearbestでは筐体色「ホワイト」と「ブラック」が選べます。この記事では「ホワイト」の画像を使って説明します。
どうしてもディスプレイがモノクロ、というところに目が行ってしまいますが、ちゃんとスマホですねw 上下のベゼルはしっかり残されていて、アスペクト比は18:9の横長タイプです。背面もごくシンプルで、いまどきシングルカメラというのが逆に新鮮かも。指紋センサーも装備されていないようです。
すみません、画像の縮率がおかしくなっていますがご容赦ください。左右側面と上下面です。左側面のSIMスロットの下に「スマートキー」がついていて、通話録画やスクリーンショットなど、いくつかの機能の中から好みの操作を割り当てられるようになっています。あと、右側面の電源ボタンと音量ボタンの配置が一般的なスマホとは逆になっているようですね。microUSBポートやイヤホンジャックは下側の側面にあるようです。
3.価格など
Hisense A5は中国の通販サイト「Gearbest」で販売中で、1月20日現在の価格は219.99ドル(24,595円)となっています。スマホとしてのスペックは高くありませんが、Einkディスプレイを搭載しているという、他にはない魅力を備えた製品なので、こんなもんかな、という価格ですね。むしろ安いかも。
冒頭に書きましたが、残念ながらこの製品はグローバル版ではなく、Google関連サービスが入っていません。この時点で誰でも気軽に使えるとは言いにくいですが、スマホとしても使える電子ブックリーダーということで、魅力を感じる人も多いのではないでしょうか?
4.関連リンク
Hisense A5:Gearbest
コメント
カラーE-inkスマホは炎天下での作業用やナビなど
スポーツ、業務などタフネス筐体とはかなり相性良さそうなので
一定の可能性はありそう
逆に非タフネス筐体ならコントラストは思った以上に微妙な印象なので
裏面モノクロでデュアルディスプレイが良さそう
カラーE-inkで一番懸念される切り替え速度は思ったより良い感じ
https://i.imgur.com/mxTumgd.jpg
メインでHisense A6Lを使用しております。
A6Lは液晶とE-inkの両面のため快適ですが、E-inkディスプレイのみのA5は、メインスマホとして使うにはやはり厳しいですね。
A5をメインにするくらいならKY-01Lなどに振り切った方が良いかと。
あと日本語化については、スマホの設定メニューや独自のアプリなどは出来ませんが、それ以外の一般アプリはMoreLocale 2を使用すれば日本語化が可能です。
やっぱA6L良いのか……
大手で似たような製品を出してくれないかなぁ
Hisense A5 multi language with Google Play
というのを購入しました。
問題なくGoogle playが動作してます。
Chrome、Googleカレンダー、gメール、Google Keep、Kindleも使えます。
ほとんどのアプリは使えそうです。