こんにちは、かのあゆです。ALLDOSUBEのAndroid 11搭載10.4インチタブレット「iPlay 40 Pro」の実機レビューです。ALLDOCUBEブランドのAndroidタブレットは先日「kPad」の実機レビューをしたばかりですが、今回レビューするiPlay 40Proはそれよりも性能が高い製品となります。といいますか、「ALLDOCUBEのiPlay 40シリーズ」は日本でも人気があり、読者の中でもその名前をご存知の方が多いと思います。
低価格帯のAndroidタブレットとして高性能な部類であることはもちろん、品質の高い2Kディスプレイやクアッドスピーカーを搭載しており、とても満足度の高い製品です。
なお、レビュー機はALLDOCUBEからサンプル提供していただきました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
また、ウインタブでは過去に2回、ALLDOCUBE iPlay 40(Proではない、無印版)の実機レビューをしています。こちらもあわせてご覧下さい。
ALLDOCUBE iPlay 40の実機レビュー - 性能高め、質感も良くて軽量、10インチクラスのAndroidタブレットではベストバイか!
ALLDOCUBE iPlay 40の実機レビュー(第2回)- 質感良し、性能良し、価格良し、機能性良し。古いハイエンドタブレットからの乗り換えにもおススメしたい優秀なタブレット
目次
1.ALLDOCUBE iPlay 40 Pro スペック
スペック表
ALLDOCUBE iPlay 40 Pro | |
OS | Android 11 |
CPU | UNISOC T618 |
RAM | 8GB |
ストレージ | 256GB |
ディスプレイ | 10.4インチIPS(2,000 × 1,200) |
LTEバンド | B1/2/3/5/7/8/20/28AB |
SIM | Nano SIM×2(SIM2はmicroSDと排他) |
ネットワーク | IEEE 802.11a/b/g/n/ac、 Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C |
カメラ | イン5MP/アウト8MP |
バッテリー | 6,200mAh |
サイズ | 246.7 × 156.5 × 8.2 mm |
重量 | 475 g |
ポイント
・CPUにUNISOC T618を搭載、Androidタブレットとしては高性能
・「Pro」にふさわしい、256GBの大容量ストレージ
・高解像度の10.4インチ2Kディスプレイ
・余計なアプリがインストールされていないクリーンなAndroid OS
・メディアプレイヤーとしても活躍できるクアッドスピーカー
コメント
OSはAndroid 11です。UIは特にタブレット用にカスタマイズされたものではなく、一般的なスマートフォンと変わりません(深センメーカーのAndroidタブレットとしてはこれで普通です)。
CPUはUNISOC Tiger T618を採用しています。Antutu Benchmark v9の総合スコアは24万点程度となっており、「PUBG」や「Asphalt 9」クラスの3Dゲームも快適にプレイできる性能を備えています。RAMは8GB、内蔵ストレージは256GBという構成で、MicroSDカードによるストレージ拡張にも対応します。この製品の名称に「Pro」がついているのは、ストレージ容量が他のiPlay 40シリーズよりも大きい(というか2倍)、ということが理由と言えます。
ディスプレイは10.4インチで。解像度は2K(2,000 × 1,200)です。ディスプレイの仕様(スペック表の数値)は他のiPlay 40シリーズやkPadと同一で、パネルはIPS液晶を採用しています。
カメラはイン5MP、アウト8MPという構成です。実際の画質に関しては後述しますが、アウトカメラの画素数がkPadよりも高めになっているため、メインとして使うのは厳しいものの、「それなりに使える」性能になっています。
ワイヤレスネットワークは802.11a/b/g/n/acとBluetooth 5.0に対応しています。LTE通信にも対応しており、DSDSをサポートしていますが対応バンドは少なめです。Amazonの製品ページではドコモ、ソフトバンク回線で利用可能、au回線も利用できるものの、SMSを受けることができない、としています。
バッテリー容量は6,200 mAhで、急速充電には対応していません。
2.ALLDOCUBE iPlay 40 Pro 筐体と使用感
ウインタブ注:この章の説明は「縦持ち」の状態で「左側面、上部」などと記載しています。あらかじめご了承下さい。
付属品はSIMピン、USB-C to Aケーブル、ACアダプター、マニュアル(日本語表記あり)です。レビュー品は日本のAmazonで販売されているモデルとなっており、ACアダプターは日本で使用できるものが付属しています。
前面です。iPlay40シリーズには(この画像で言う)上部ベゼルにインカメラを搭載するモデルもありますが、iPlay40 Proでは横画面をメインに使うことを前提にしているようで、右ベゼル(横持ち時の上部ベゼル)に配置されています。
背面です。素材は金属素材が採用されており、安っぽさは一切感じられません。機種名ロゴや各種認証ラベルを見ると、この製品が横持ちを前提に設計されていることがよくわかります。
左側面には何も配置されていません。
右側面には電源キー、ボリュームキー、SIMトレイがあります。
上部には2つのスピーカーとUSB-Cポートが配置されています。
下部にもスピーカーが2つあります。つまり、この製品はクアッドスピーカーを搭載しています。
システム
プリインストールされているソフトウェアはkPadとほぼ同一となっており、Android標準アプリと必要最低限のGoogle純正アプリのみです。また、デフォルトの壁紙もkPadと全く同じものです。
独自機能としてkPadと同じく「スケジュールされた時間にパワーオフ・オン」が設定に用意されていますが、タブレット本体を持ち上げることで通知を確認できる「スマートコントロール」機能は搭載されていません。
工場出荷時のストレージ容量です。上に述べたようにソフトウェアの構成はkPadとほぼ共通ですが、システムの使用容量は17GBと、なぜかiPlay 40 Proの方が大きめになっています。ただしiPlay 40 Proはストレージ256GBというのがセールスポイントですから、空き容量も約239GBとかなり余裕があります。MicroSDカードによるストレージ拡張にも対応していますが、これだけ容量が空いていれば内蔵ストレージだけでも十分快適に運用できるでしょう。
工場出荷時のソフトウェア情報です。現時点ではまだOTAアップデートは配信されておらず、これが最新バージョンとなります。Androidセキュリティパッチは「2021年5月5日」のものが適用されています。
ディスプレイ
ディスプレイは10.4インチで、解像度は2K(2,000 × 1,200)です。下位モデルのkPadと共通の仕様になっているようで、最近タブレットでも採用が増えている高リフレッシュレート表示には対応していません。ただし表示品質はかなり高く、写真や動画なども美しい画質で楽しむことができました。
ただし、残念ながら「DRMInfo」で確認できるWidevineレベルはL3にとどまっているため、NetFlixやAmazonプライムHDで配信されているHDビデオの再生には対応していません。YouTubeなどのHDビデオに関しては問題なく再生できます。
Amazonプライムビデオに関してはWidevineがL1に対応していてもAmazon側で認証していないとHDコンテンツの再生はできないのですが、せっかく高解像度のディスプレイを搭載しているので、L1に対応してほしかったというのが正直な感想です。
スピーカー
ALLDOCUBE iPlay 40 Proはクアッドスピーカーを搭載しています。残念ながらXiaomi Pad 5やiPadなどとは異なりDolby Atmosには対応していませんが、レビュー期間中Apple Musicで配信されている楽曲を再生してみたところ、かなりクリアな音質で、ボリュームを上げても音割れすることもなく十分音楽や動画コンテンツを楽しむことができると感じました。
カメラ
標準カメラアプリのUI自体はkPadに搭載されているものと共通ですが、スローモーション動画撮影機能や夜景モードなど、使える機能がいくつか増えています。
明るい場所での撮影に関しては予想以上に「悪くない」印象です。若干ぼやけ気味ではあるものの、食事写真などもおいしそうに撮れていて、メインに使うには厳しいもののサブカメラとしては十分実用的と思われました。
ただし暗所での撮影に関しては「夜景モード」を使用して撮影してもあまりその効果は感じられませんでした。タブレットのカメラにあまり機能を求めても仕方ない部分ではあるのですが、iPlay 40 Proで夜景を撮影するのはいろいろと厳しそうです。
3.ALLDOCUBE iPlay 40 Pro 性能テスト
参考:
ASUS Zenfone 8(Snapdragon 888):785,280
Mi 11T(Dimensity 1200 Ultra):582,178
Xiaomi Pad 5(Snapdragon 860):566,309
Realme GT Master Edition(Snapdragon 778G):542,182
Xiaomi Mi 11 Lite 5G(Snapdragon 780):500,573
Samsung Galaxy Fold SCV44(Snapdragon 855):414,302
OnePlus Nord CE 5G(Snapdragon 750):384,505
iiiF150 R2022(Helio G95):350,565
POCO M4 P4o 5G(Dimensity 810):349,498
OnePlus Nord N10(Snapdragon 690):342,506
POCO M3 Pro 5G(Dimensity 700):330,303
CHUWI HiPad Plus(MT8183):172,713
ALLDOCUBE Kpad(UNISOC T610):157,229
OUKITEL C22(Helio A22):99,664
AGM H3(Helio P22):84,184
geanee ADP-503G(MT6737M):46,316
Antutu Benchmark v9での総合スコアは248,611点でした。このリストには掲載されていませんが、かつてハイエンド端末に採用されていた Snapdragon 820とSnapdragon 835の中間程度のスコアを計測しています。Antutu 3D Benchではさすがに「原神」のような重量級ゲームを想定したテストはコマ落ちが目立ったものの、軽い3DゲームのプレイやWEBブラウジング、SNSの利用といった普段使いではストレスなく快適に利用することができる性能です。
その「原神」の序盤部分をプレイしてみました。おそらくグラフィック設定を高めに設定すると厳しそうですが、標準設定であれば十分快適にプレイすることができました。
4.ALLDOCUBE iPlay 40 Pro レビューまとめ
ALLDOCUBE iPlay 40 Proは日本のAmazonやAliexpress内のALLDOCUBE Official Storeなどで購入できますが、Amazonでは11月30日現在、ALLDOCUBE Official扱い分は在庫切れ、AliExpress内のALLDOCUBE Official Storeでの価格は239.32ドル(28,085円)です。
先にレビューしたkPadも低価格モデルながら完成度の高いAndroidタブレットでしたが、このiPlay 40 ProはCPUの性能が高く、メインで使えるタブレットとして十分活躍できそうな印象を受けました。
クアッドスピーカーの音質も素晴らしく、マルチメディアプレイヤーとしても非常に優秀です。それだけにWidevineに関してはL1に対応してほしかったところではありますが・・・。日本国内ではXiaomi Pad 5のインパクトが非常に大きいと感じますが、iPlay 40 ProはXiaomi Pad 5よりもずっと低価格ですし、シンプルなAndroid OSを搭載しており、「MIUIのようなカスタマイズされたUIはちょっと・・・」という方にもおすすめできます。
5.関連リンク
ALLDOCUBE iPlay 40 Pro:Amazon
ALLDOCUBE iPlay 40 Pro:ALLDOCUBE Official Store(AliExpress)