こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。9月5日からベルリンで開催されるIFA(国際コンシューマ・エレクトロニクス展)にからんで、各社とも新製品をじゃんじゃん発表しています。acerはタブレットを一気に3機種も発表しました。3機種中2機種はAndroidタブレットですが、残り1機種は待望の8インチWindowsタブレットで、「Iconia Tab 8 W」といいます。
1.概要とスペック
名称: acer Iconia Tab 8 W
OS: Windows 8.1 with Bing
ディスプレイ: 8インチ IPS液晶(1280×800)
CPU: Intel Atom Z3735G(1.33GHz/バースト時1.83GHz)
RAM: 1GB(増設不可)
ストレージ: 不明(16GB説と32GB説あり)
外部記憶装置:microSD
カメラ:イン/アウト(画素数不明)
入出力:microUSB2.0
スピーカー:ステレオ
サイズ: 厚さ9.75mm、その他不明
重量: 約370g
価格: $150(約1万5800円)
9月3日現在、スペックに不明なところがあるのですが、CPUがAtom Z3735GということはRAMは確実に1GBになりますから、ローエンドのスペックであることに間違いないです。Toshiba Encore Miniとの比較では、液晶がIPS(視野角が広く、現行の8インチWindowsタブレットに採用されているもの)であること、スピーカーがステレオである、ということが優れた点です。ただし、現行機であるIconia W4と比較すると価格が半分、性能も半分、といったところでしょうか。
特典もEncore Miniと同じく、Office365の利用権と1TBのOneDrive容量(ともに1年間限定)がついてきます。
2.これが2014年の8インチの標準スペックなのか
最近、Windowsタブレットでは10インチの新製品が数多く登場しており、ThinkPad10のようなハイエンドタブレットから、キーボード込みで5万円を切るような低価格タブレットまで、選択肢が非常に広くなってきています。
おすすめはこれ! Windows タブレット 機種比較(2014年8月 10インチ版)
一方で8インチの方はというと、ThinkPad8がCPUとRAMをパワーアップし64ビット化したくらいで、あとはスペックアップの話を聞くことができません。というか、新しい8インチタブレットがほとんど登場していません。IFAを機に新しい小型Windowsタブレットが続々登場するだろうと思っていますが、Microsoftの意図もあり、この先の8インチタブレットはAndroidとの競争に打ち勝つために低価格路線を行くことになるんじゃないでしょうか?
Encore Miniとこのacer Iconia Tab 8 Wの双方に提供されているOffice365と1TBのOneDriveのタダ券は、普通にお金を払うとしたら年間で$69.99(約7,350円)です。この7,000円強のコスト、誰が負担しているのかというと…簡単に予想がつきますよね。さらに9インチ未満のディスプレイを持つタブレットやPCはWindows OSが無料になっていますから、Microsoftの持ち出しはかなりのものです。もちろんその目的はタブレットの価格を下げてAndroid迎撃、ということにほかなりません。
この流れから、Windowsタブレットは10インチでノートPCの代替を、8インチ以下でAndroidのシェア奪取を、それぞれ狙うために棲み分けていくのかもしれません。次の年末年始、Intelの新CPU Cherry Trailの登場と、Windows9の登場を受けて新モデルが登場することになると思いますが、その時にはハイスペックな8インチも出してほしいですよね。じゃないと今の8インチWindowsタブレットが中古市場でプレミアム付きで売買されるようになったりしてね。
3.関連リンク
Acer Expands Tablet Range with Android, Windows and Different Screen Sizes:acer プレスリリース(英語)