どうも。ひつじです。現在レビュー記事をより端的に分かりやすくしたい、という観点から色々なフォーマットで記事を作成させて頂くことがあるかと思います。あらかじめご容赦ください。
前置きはさておき、今回はSOUNDPEATS社のTRUEAIR2+のレビューをお送りします。この機種の以前より発売されている姉妹モデルのTRUEAIR2は、低価格品に該当するもののVGP2021の金賞を受賞するなど、コストパフォーマンスにおいて高い評価を受けているんですよね。このTRUEAIR2をベースにaptX adaptiveやAAC等、コーデック対応を拡張させたのが今回の機種「TRUEAIR2+」ということになります。なので期待大、ですよ!
なおレビューに当たり、SOUNDPEATS社より実機をご提供頂いております。本当にありがとうございます。
1.注目ポイント
TRUEAIR2+の特徴を、良い点と気になった点に分けた場合には以下の通りとなります。
良い点
・TWSではレアな「非カナル式」
・ワイヤレス充電に対応
・IPX4の防水性能
・ゲームモードの搭載
・小型軽量な充電ケース
・インナーイヤー型ではやや珍しい低域の量感がある音作り
・歪みなどの破綻がない音質
・信号強度が高い
気になった点
・筐体の付帯音を感じる
・「高音質」とまでは言えない(※価格相応以上ではある)
・イヤホンのタッチセンサーの位置がやや悪い
・急速充電非対応(急速充電器への接続も非推奨)
2.スペック
イヤホン
ドライバー:12.4mm(バイオセルロース振動版)
マイク:左右に1基ずつ搭載
チップセット:QCC3040
Bluetooth規格:Bluetooth5.2(HSP、HFP、A2DP、AVRCP)
コーデック:SBC、AAC、AptX Adaptive
充電/再生時間:1.5時間/5時間
重量:約3.3g×2
充電ケース
充電方式:USB Type-CまたはQiワイヤレス充電
充電/再生時間:2時間/25時間
寸法:52.5mm×52.5mm×21.5mm
重量:約40g
価格
4,985円(SOUNDPEATS公式ストア)
4,224円(Amazon.co.jp)※特選タイムセール中
3.筐体
付属品は以下の画像の通りです。説明書類と充電ケース、USBケーブルとイヤホン本体で構成されています。
イヤホン本体は以下のような感じ。ロゴ部分がマルチファンクションボタン(センサー式)になっています。(参考までに操作一覧表のページも掲載しておきます)「軸」の部分の裏側に左右を識別する印字がありますね。
充電ケースは以下のような感じです。開く部分には小さいですが手がかりが付いており、ケースの向かって右側に充電端子(USB Type-C)と充電状況を示すLEDが配されています。
充電中はLEDが赤く点灯します。(写真はQiによるワイヤレス充電時の充電ケースの様子です)
ケース内部は以下の写真をご参考ください。
4.使用感
装着感
イヤホン本体が極めて軽く、またカナル式でないことから最初は着け心地に違和感が少なすぎて不安を覚える方がいるかもしれませんが、頭を激しく動かしたりしてもイヤホンが外れる様子はありませんでした。良好な着け心地と言って良いと思います。
操作感
再生/一時停止がマルチファンクションボタンを2度タッチすることで機能するのですが、私が知っている限りながら他のワイヤレスイヤホンは1度のタッチで再生/一時停止が切り替わるものが多いように認識しています。この点は少し面白いですね。ただそれを除けば基本的に他のワイヤレスイヤホンに近しい操作体系なので使い勝手は良い方かと思います。
1点気になるのは装着時にマルチファンクションボタンに触れてしまいやすい点です。結果として1度のタッチで動作する「音量の上下」や「曲戻し」「曲送り」の誤操作に繋がりやすいのは気がかりでした。
音質
TWSらしく、左右の分離は良好です。またインナーイヤー型としては低域が強調されており外出時にもノリ良く音楽が聴ける音作りがなされていると言えます。音域として見れば超低域や超高域が表現されている様子はありませんが、そもそもがBluetoothイヤホンでかつ低価格な製品なので気になる人はいないかと思います。
解像度はそれほど高くありませんが、ワイヤレスイヤホンとしては十分以上かと思います。解像度が少し低いと感じさせる理由としてはイヤホンの筐体に起因する響きが音に乗っていることが原因かと思います。
ただ、そもそも5,000円以下のワイヤレスイヤホンの場合、まともに聴けるレベルに達していないような音質の製品も多いため、「サブ機として活用したい」や「ワイヤレスイヤホンを試してみたい」といったニーズは十分に満たせる機種だと思います。
なお、サウンドの遅延を最小限にする「ゲームモード」についても音質劣化などは認識できません。接続品質に問題がないならば常用しても良いかと思います。ただ非ゲームモードでも動画視聴などで音のズレに困ることはありませんでした。
接続品質
非ゲームモードで試す限り非常に良好です。筐体がアルミでない点なども有利なのだろうと思います。緊急事態宣言中といえまだまだ通勤者の多い朝の大阪駅環状線ホームで音飛びの発生頻度などを確認しましたが、車両から多くの人が乗り降りする瞬間だけ音声の途切れが発生する位で、それ以外で音飛びすることはありませんでした。価格度外視で「大満足」と言えるポイントでしょう。
音漏れ・遮音性
この点はインナーイヤー方式らしい、というべきでしょうか。カナル型に比べると特に遮音性に大きな差があります。ただこれはイヤホンの形体上致し方ありません。少なくともインナーイヤー式としては一般的な範疇です。
音漏れも同様にカナル型に比べるとやや目立つかな、と言ったところです。「音楽だけに没頭したい」ということであれば遮音性も含めて少し厳しい部分があるかもしれませんが、スポーツ等、外音へ気を配らないといけない状況にはうってつけでしょう。
その他
充電ケースが極めて小型でポケットやクラッチバッグ等に入れていても形が響かない点は非常にありがたいポイントですね。また、Qiによるワイヤレス充電に対応している点は非常に嬉しいです。
気になる点としては急速充電に対応していない、という点でしょう。
特に付属していた「CHARGING TIPS」に記載のある、「急速充電器で充電することもお控えください」という一文は、手持ちの充電器等で充電できない場合があるという点で残念なポイントではあります。
5.まとめ
SOUNDPEATS TRUEAIR2+は5,000円以下の価格帯でありながら実用に足る音質と優れた装着感、そして音飛びが極めて少ない信号強度を有するバランスの取れたワイヤレスイヤホンだと言えます。aptX adaptiveへの対応やゲームモードの実装なども魅力的です。誤操作を誘発するマルチファンクションボタンの位置や急速充電への非対応等、多少の不満点はありますが価格を考えれば「些末な要素」であると言って良いと思います。
この価格であれば試しに購入してしまっても良いのではないでしょうか。恐らく大多数の方は満足できる内容に仕上がっていると思いますし、少なくとも「低価格帯の中でバランスの取れたワイヤレスイヤホンが欲しい」という要望があれば無条件におススメできると言い切れる機種だと感じています。
6.関連リンク
SOUNDPEATS TrueAir2+:Amazon
SOUNDPEATS TRUEAIR2+:SOUNDPEATS
コメント
音質、接続性共に不満なしですが、最大の欠点はタッチセンサーボタンの感度が敏感すぎることです。下の長い棒部分をさわっていても、ちょっと一瞬センサーボタンに触れたたけで反応してしまいます。それから手で全く触れていないのに装着角度によっては耳との接触でボタンが長押しされたと判定されて電源オフになってしまいます。もう腫れ物にさわるように慎重に装着しないと予期せぬ動作を繰り返します。
すみません。返信ができておりませんでした。コメントありがとうございます。
おっしゃるポイント、大変わかります…。どうしてもセンサー部に触れてしまうんですよね。割とTWS共通の「あるある」ではあるのですが、この機種の場合センサー位置の兼ね合いから耳の形と合わない場合、そういったことになるかもしれませんね…。
音質とか接続性は非常に良い分、そこだけが気になりますよね。