こんにちは、ゆないとです。今回はスマホやPCと異なり、コンシューマーゲーム機の紹介です。ウインタブで取り上げるのは珍しいことなのですが、ゲーミングPCに匹敵する性能を有する製品ということで紹介したいと思います。
12日早朝、SONYの誇るゲーム機、PlayStationの最新モデルである「PlayStation5」が2020年末に発売される事が発表されました。現役のPlayStation4シリーズの発売が2013年11月なので、約7年ぶりの新作です。今、非常にワクワクしてます!(以降、この記事ではPlayStationを”PS”と表記させて頂きます。)
目次
1. スペック
前モデルであるPS4シリーズから引き続き、PS向けにカスタマイズされたAMD製のAPU(CPUとGPUが統合されたチップ)を採用することになりました。専用にカスタマイズされたもののため正確な型番などは不明です。Zen2アーキテクチャを採用したものらしいので、現行型番で近いものだとRyzen7 3700Xでしょうか。同じく8コア16スレッドなのでベースになっていたりするのでしょうかね。
GPUはAMDのRadeonを採用しています。CU(コンピュートユニット)が36のものを採用しているという情報がありますが、最近のモデルだとRadeon RX5700が同じ36CUのモデルです。しかし、こちらも周波数や理論性能値はRX5700ではスペック表記載の数値に届かず、GPUもベースはありそうですが専用にカスタマイズされているのだと思います。さらに、AMD製のGPUではまだ対応した製品がありませんが、GeForce RTXシリーズと同じくレイトレーシングをハードウェアレベルで対応しているようです。レイトレーシングを簡単に言うと「本当の光の当たり方や反射の仕方を実際に演算して表現する技術」です。非常に複雑な計算が必要なので、リアルタイムで遅れることなく表現できるのがすごいという技術です。
CPUとGPUともにRyzen7 3700XとRadeon RX5700を搭載したデスクトップPCに匹敵する性能を発揮してくれそうですね。
RAMもデスクトップPCではあまり採用されていないGDDR6という新しいバージョンのメモリを採用するようです。たいていのPCではGDDR4が選ばれますね。それよりも性能が高いGDDR6ですから、PS5の方がこの部分の処理能力は秀でていそうです。16GBということでゲーミングPCでもこれだけあれば安心と言える数値ですね。
ストレージは、公式ページを見る限りでは825GBのSSDを搭載するようです。おそらく1TBのSSDで、使用できない約100GBはシステム領域なのだと思います。書き込み速度は約5.5GB/sと非常に高速です。最近徐々に出始めているPCIe4.0に対応したNVMeのSSDに近いです。スペック表ではここまでしかわかりませんが、PS5の技術仕様についての発表が数ヶ月前にあり、そこではSSDの性能が落ちないようにPS5独自のフラッシュメモリ用カスタムコントローラーを搭載してデータ転送を制御する技術や、市販のM.2 SSDによるストレージ増設と、外付けHDDにPS4タイトルを入れてプレイが可能といった内容がわかりました。PS4では公式から増設方法が案内はされているものの、そこまで大きく言われていなかったのですが、PS5では増設を前提としているようです。なお、M.2 SSDの対応製品は現在検証中らしいです。
映像出力は、4K 120Hzに対応し8K出力も可能なようです。8K出力の場合はリフレッシュレートの記載が無いので、できるだけといった感じでしょうか。タイトル側の対応や8Kモニターを持っているユーザが少なそうな気がしますが。ただ、VRR(Variable Refresh Rate)に対応している点が気になります。どんな恩恵が得られるのか楽しみです。VRRとは映像送出機器やGPUの都合で任意のタイミングで映像表示が行なえる技術のことです。例えば、操作は60Hzでムービーシーンは24Hzで映画風に、なんてことができるのかもしれません。
オーディオについては”Tempest”と呼ばれる3Dオーディオ技術が搭載されます。これは、PSVRで対応していた50オブジェクトだった立体音響を、数百オブジェクトでも表現できるようにする技術とのことです。今年のCESだったと思いますが、SONY独自の立体音響技術である「360 Reality Audio」が発表されました。これは自分の耳をスマホで撮影して、人それぞれに異なる頭部伝達関数(耳殻、人頭および肩までふくめた周辺物によって生じる音の変化を伝達関数)を簡易的に測定して、自分に合った立体音響の具合を設定する技術で、PS5では予めいくつかシステムを搭載して一番合う設定にすることができるそうです。
バーチャルサラウンドとは異なり、実際の音の聞こえや音の反響に近いシミュレートをしているので、リアルな音空間でプレイすることに期待できます。これはオーディオ好きとしてどのくらいすごいのか今から非常に楽しみです。
製品ページのスペックからわかることはこのくらいですね。調べてみると、ゲームに特化するため様々な工夫がほどこされているのがわかりました。それにしてもゲーミングPCに匹敵する性能、特にストレージ性能は超えていそうで、お値段が気になります…コンシューマー機の価格に収まるのでしょうか。
2. デザイン
これが本体です。メインカラーが白でアクセントに黒、ライトアップとして紫に近い青の点灯があり、歴代の製品に比べて近未来感というかコンセプトモデルのようなデザインのまま製品化されたみたいに感じます。標準では縦置きで、丸い形状のスタンドに立てる形式になるみたいです。縦置きが標準みたいに見えますが、PS4ではスタンド別売りだったこともあり、おそらくPS5でも別売りでしょう。紹介動画では横置きもしていました。縦置きスタンドが同梱されたら嬉しいですね。
それにしてもこのカラーと形状には非常に驚きました。
何故なら、PS2以降は、SONYのアイデンティと言っても良いブラックまたはピアノブラックがずっと採用されてきたからです。画像のように前モデルPS4シリーズもメインが黒で、バリエーションとして白色が存在していましたが、標準モデルとしては初代以来の黒以外が採用されました。さらに、PS3は曲線を描いていたものの、今までは”箱”という印象を受ける形状だったものが、どこを見ても曲線という印象の表現が難しい形状になりました。すぐに似た形状の製品は出てこない…
正直、形状は好き嫌いわかれそうです。個人的には、薄くなって置きやすそうなのは良いですが、全体的にはまだしっくりきていません。
大きな排気口が左右にある黒いユニットを中央にして挟むように白い外装部分があります。黒いユニットのフレーム部分にはライティングが設けられており、白い外装に反射してとてもかっこ良く見えます。
画像ではわかりにくいですが、画像の下の方にあるスリッドにも見えるバーのようなものが見えますでしょうか。おそらく、下側は電源マークが隣りにあるので電源ボタンで、その上はディスク排出ボタンという構成になるのでしょうか。それより上に見えるポートは、下からUSB Type-CとUSB Type-Aです。これは予想ですが、USB Type-Cは外付けストレージ用でType-Aの方はコントローラーの充電用ポートかもしれません。動画ではType-Aの隣に雷のマークが見えました。逆の可能性もありますが、外付けストレージにPS4のデータを入れてプレイができるようなので、少しでも高速なデータ転送が必要だと思うのでそう判断しました。もう少し詳細が出てくることを待ちたいですね。
さらに外側の膨らみには、ディスクドライブがあります。正直、全体的に見たらアシンメトリーであまり好きではありませんが、それがおしゃれだったりするのかもしれません。
背面のデザインは、動画からはよくわかりませんでした。今後、徐々に情報が公開され、三面画像も公開されると思います。
3. 周辺機器など
周辺機器もPS4などと同じくらいの種類が出るようです。同時に発売されるのか、セットなど同梱されるのかは現在は不明です。
DualSense Wireless Controller(純正コントローラー)
今までのDual Shockシリーズから名称が変更され、新たに「DualSense」という名称が付与されました。形状や各ボタン配置等はPS4のコントローラーに似ています。しかし、今まで以上に”感覚”を体験できるコントローラーということで”Sense”が付いたのでしょう。例えば…
スマホではいくつかのデバイスで採用されているハプティック技術(触覚フィードバック)を、このコントローラーも搭載しているようです。ゲームプレイではどのようなフィードバックが得られるのでしょうか。扉を開ける際の感覚やスイッチを押す感覚が表現できたら没入感が高そうですね。
もう1つはアダプティブトリガーと呼ばれる機能で、トリガーの抵抗力が変化します。重いものを掴む動作では抵抗が強くなるなど、ゲーム内のアクションに応じて重くなったり軽くなったりすると考えたらワクワクが止まりません。
前モデルと同じくモーションセンサーを搭載しています。あまり使用頻度は多くない印象ですが、個人的に大好きなGRAVITY DAZEやDeathStrandingでは楽しいプレイ体験ができました。
USB Type-Cポートが搭載されています。こちらは本体とつなげるケーブル用でしょうか。
PS4のコントローラーでは、独自形状のコネクタを採用したマイクロフォン/イヤホンジャックが搭載されていましたが、こちらはマイクとスピーカーが内蔵されていて好みのイヤホンまたはヘッドホンのみを接続する仕様に変わったようです。マイクにはミュートボタンもあるので操作性は高そうですね。イヤホンジャックの隣の端子は、おそらく後述する充電ドックに接続するための端子と思われます。
DualSense Charging Station(コントローラー充電用ドック)
こちらはコントローラーが充電できる専用のドックになっているようです。結構省スペースですね。本体とも調和の取れたデザインなので是非欲しい一品です。ただし、サードパーティ製の製品も多く出る種類の周辺機器なので、より邪魔になりにくそうな一品も出てきそうですね。
HD Camera
外付けの純正HD Cameraです。現PSVRはPS5でも使用できると思いますが、もしVRを楽しむのであれば購入必須のものですね。私みたいなソロプレイヤーにはあまり優先度の高くない周辺機器ではあります。
PULSE 3D Wireless Headset
こちらは純正ヘッドセットです。PS5ではバーチャルサラウンドではなくよりリアルな立体音響を表現する技術が搭載されますが、このヘッドセットがその対応した周辺機器になるのでしょう。これはマストバイですね。デザインも非常におしゃれ。どんなクオリティなのか早く試してみたいです。
Media Remote(リモコン)
そして、発表された最後の周辺機器がリモコンです。これは正直何に使用するのか良くわかりませんが、PS5ではUHD Blue-rayディスクに対応するため映画を楽しんだりする際に便利でしょう。コントローラーでの操作は面倒だったりするので、こちらのほうが操作性は良さそうですね。これは同梱されそう。
Digital Edition
個人的にはこれが一番サプライズ。ディスクドライブなし、ダウンロードのみに対応したモデルも存在しています。ドライブなしのおかげで非常にスリムでシンメトリーな外観はデスクに置いても見栄えが良いです。でも、個人的に購入するのは”ドライブあり”だと思います。ディスクを入れてプレイする楽しみというのもありますので。
余談
既にデザインについて大喜利などが開催され、空気清浄機なんて言われていますが、発表された瞬間から、私には「マックス・スティール」という映画のスーツにしか見えません。この作品、各所の評価は高くないみたいなのですが、設定等は結構良くて好きな作品です。ソニー・ピクチャーズの作品だし、まさか…
4. まとめ
残念ながら、現時点で価格の発表はありませんでした。今後、徐々に詳細情報が公開されていくことでしょう。年末商戦期まで残り約半年です。私は発売日にプレイできるようスタンバイするつもりですが、同じ気持ちの方は公式ページからメールでお知らせしてもらえるよう登録が可能です。
あと気になることと言えば価格ですね。コンシューマー機ですしそんなに高くはないと思います。個人的には最大でも6万円台であってほしいですね。ただ、個人的には、どんな価格だとしても、Horizon Zero Dawnやスパイダーマン、ラチェット&クランクの続編が出るのであれば購入は確定です。
スペックを見るだけでもゲーミングPCに迫る構成で、それがよりゲームに最適化されるように工夫されているようで、非常に期待をしています。もちろん、初期ロットには色々不具合もあるでしょうし、噂ではPS4よりももっと少ない流通量であるという情報もありますので、手に入る可能性も高くはなさそう。でもゲームが好きなのでいち早くプレイしたいという気持ちが強く、今後も注目していきたいですね。
5. 関連リンク
PlayStation5:公式サイト 製品ページ
PlayStation5:ハードウェア技術仕様の追加情報を公開(更新):公式ブログ