久しぶりに周辺機器の実機レビューです。ウインタブで外付けのスピーカーを紹介するのは初めてのことです。私が音痴なので一番大切な音質のレビューが適切にできそうにない、というのも大きな理由でした。今回は周囲の音楽好きな人たちにいろいろと意見をしてもらって、簡単ではありますが音質についても触れます。
1.製品の概要と同梱物
MercuryBox(製品の型番はBP2101)は小型のBluetoothスピーカーで、充電池を内蔵しており、電源ケーブルなどを接続せずに使えます。また、オーディオジャックを装備しているため、Bluetooth非対応のデバイス(デスクトップPCなど)でも利用することができます。主にスマホやタブレットなど、小型デバイスとセットで使うことを想定した製品と思われます。まずは同梱物をチェックしてみます。
まず、製品の入った外箱を持って、その重みにびっくりしたのですが、箱を開けるとこんなものが入っていました。画像上はMercuryBox本体、下の左からストラップ、3.5mmステレオプラグ用の延長ケーブル、USB-microUSBケーブル、ケース、取説です。もちろんケースは合皮製ですけど、全体的に本体、同梱物とも非常に高級感があります。
サイズ感がわかるように、10インチサイズのタブレット(ほぼiPadと同じサイズです)と一緒に撮影してみました。コンパクトなサイズなんですけど、手にとってみるとかなりの重さを感じます。実際の重量は250gなので決して重くはないのですが、アルミ製の筐体で非常に固い手触りで「密度がある」と感じました。
こちらが前面です。アルミ筐体にパンチングの穴が開けられています。スピーカーはちゃんとステレオ(2スピーカーという意味)になっていました。
背面はこんな感じです。inateckのロゴの下にも穴が開いていますが、これは低音用に開けられているものです。
防水仕様ということで、側面はラバー製です。向かって左側にはストラップ用の穴があります。
右側面です。防水対策のためカバーで覆われていますがmicroUSB(充電用)とオーディオジャックが隠れています。
スイッチ類は筐体の上部に集中しています。アイコンの絵を見れば誰でもわかると思いますが、左から電源ボタン、再生・停止ボタン、Bluetoothボタン、音量+、音量-ボタンですね。なお、電源ボタンの左に小さい穴がありますが、これはマイクです。
筐体の底面です。各種認証マークがついていますが、技適マークは見つかりませんでした、とさらっと書いておきます…。
2.使ってみた
手持ちのWindowsタブレット、WindowsPhone、そしてiPhoneとペアリングしてみました。どれも簡単にペアリングできましたが、WindowsタブレットだけはMercuryBoxとMercuryBox(BLE)について2回のペアリングが必要でした。この製品はスピーカーだけでなく、ハンズフリー電話にも対応しているためマイクがついています。そのため、スピーカーとしてのMercuryBoxとマイクとしてのMercuryBoxそれぞれを別々にペアリングしなくてはなりませんでした。また、2回のペアリングをしないとスピーカーとしてもハンズフリー電話としても使えません。
まずは適当に音楽を聞いてみます。タブレットやスマホなどのデバイスから見て、MercuryBoxは「ヘッドフォン」という扱いになり、MercuryBoxが音を出している間はデバイスから音は出ません。
音質は、私(上に書いたように音痴で音楽鑑賞の趣味はありませんん)にとってはごく普通、音楽をよく聴いている人にしてみると「すこし音がこもり、音質はそんなに良くない」という感想になりました。特にこのサイズということもあり、低音は物足りないようです。ただし、「全然ダメ」というネガティブな評価ではなく、「まあこんなもんじゃない?」という意見が多かったですね。
音質を重視するならMercuryBoxの価格は少し割高(10月29日現在、Amazonで5,699円)と言わざるを得ませんね。しかし、音質以外の部分ではかなり便利な機能もあります。
第1に、MercuryBoxはかなり強力な防水機能があり「IPX5」という防水レベルです。IPX5とは「防噴流形」で、「あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない」と定義されていて、要するにお風呂場におけるくらいの防水性能がある、ということです。ただし、強いシャワーの水流を長時間浴びせる(IPX6)とか、水没させる(IPX7)とかだとさすがに故障の原因になると思います。
第2に、MercuryBoxはかなりのハイパワーです。自宅で我慢の限界までボリュームを上げてみましたが、音が歪むこともありませんでした。
第3に、充電式のバッテリーはかなり長持ち(最大15時間連続再生可能)なので、寝るときに充電しておけばほぼ一日中使える、と言うことになります。
これらの特徴を踏まえると、キャンプやバーベキューパーティなど、アウトドアでの利用に適していると思われます。アウトドであれば音質よりもむしろ音量でしょうし、低音がイマイチ、とかも考えないでしょうからね。
と、音質について少し辛口に書いてしまいましたが、私としては「いやこれ全然音いいでしょ」としか感じられませんw
また、筐体とゲーブル類などの同梱物の質感が非常に高く、堅牢そうな印象が強いです。このあたりはすごくドイツっぽいといいますが、ひょっとするとスピーカーの音質も(ドイツ車みたいに)「アタリ」がついてくるともっと良くなるのかもしれないなあ、と思いました。
3.購入方法など
inateckはドイツの会社で、日本語のWebサイトがありますが、直販サイトは持っていません。そのため、購入はAmazon(inateckが出品しています)からとなります。価格は2015年10月29日現在で5,699円です。
4.関連リンク
MercuryBox:inateck日本語公式サイト
小型防水bluetoothスピーカー「MercuryBox」: Amazon