ダイヤテック株式会社が低背タイプのメカニカルキーボード「FILCO Majestouch Stingray」を発売しました。メカニカルキーボードを手掛ける国内メーカーはいくつかありますが、その中でもFILCOというのは認知度の高いブランドだと思います。私もFILCOの赤軸、「Majestouch BLACK」というテンキー付きのフルキーボードを自宅用のメインにして使っています。これを購入したのはもう2年くらい前で、購入の際に「キーボードに1万円以上払うなんて…」と躊躇したのを覚えています。あのころはメカニカルキーボードなんて使ったことがありませんでしたから。
私がこのキーボードを気に入ったのかどうか、というのはその後のウインタブの記事を見ていただいている人にはおわかりだと思います。キーボード、特にメカニカルキーボードの紹介記事やレビュー記事がかなり増えましたよね?また、ライターのnatsukiさんもキーボード厨の傾向があるようで、ライター記事も含めるとキーボード関連はウインタブのメインジャンルのひとつ、という感じになっています。
すみません、本題に入ります。このMajestouch Stingrayは、FILCOの品質はそのままに、ちょっと面白いものに仕上がっています。
これです。左側が従来のFILCO(Majestouch 2)、右側がMajestouch Stingrayです。このようにStingrayはかなりのスリムタイプ(背が低い=低背)になっています。
スイッチはCherry MXの赤軸ですが、「CHERRY MX Low Profile Red Switch」という新開発のものが使われています。この結果、「キーストローク3.2mm、アクチュエ―ションポイント(キーが押下を認識する位置)1.2mm、押下圧45g」となり、従来のCherry MXスイッチの「キーストローク4mm、アクチュエーションポイント2mm」からかなり浅めの操作感に仕上がっています。
なお、メカニカルキーボードのスイッチには「赤、茶、青、黒」などの軸色があります。赤軸というのは押下圧が小さめ(軽い)でなめらかな打鍵感になっています。それぞれの軸色の特性については下記のサイトをご確認ください。
CHERRY MXスイッチとは?:FILCO
Majestouch Stingrayはワイドバリエーションです。まず、テンキーのあり/なしが用意され、それぞれに日本語配列/英語配列があります。日本語配列はテンキー付きのものが108キー、テンキーなしのものが91キーで、英語配列はテンキー付きのものが104キー、テンキーなしのものが87キーです。
次に、日本語配列にはかな印字あり/かな印字なし/かな印字なしで前面印字が、英語配列には上面印字/前面印字を選べるようになっています。で、「前面印字ってなに?」って思いますよね?
こんな感じです。キートップが無地で前側の側面に印字されているものです。ちなみに私は前面印字タイプのキーボードを使っていますが、上面印字よりも多少視認性が落ちるものの、ある程度タッチタイピングができる人であれば特に困ることはありません。「無印字のキーボードにあこがれているがイマイチ怖い」という人にピッタリかと思います。
本格メカニカルキーボードなので当然ですが、キートップは中央部が凹んだ形状になっていて、打鍵はしやすいです。このへんは低背タイプでもしっかり作り込まれています。
側面です。薄型タイプではありますが、ステップスカルプチャー構造(階段状の段差、上に行くほど高い)になっています。
この製品は「光」を強く意識しています。LEDインジケーターにはカバーをかぶせ、明るさを抑えていますし、バックライトは装備されません。メーカーによれば「光らせるために必要な部品点数の増加とそれに伴う不良発生リスクの上昇を抑え、キーボードの基本性能である“入力”に特化した製品としました。」とのことです。ただ、ゲーマーを始めとする人たちにしてみれば、このへんは賛否があるかと思います。
「テンキー付き/日本語配列/かな印字あり」タイプのキー配列です。画像下にある4つのキーはスペア(厳密には配列を変更した際に使うもの)のキートップです。なお、他のタイプについてもメーカーの製品詳細ページにキー配列が掲載されていますので、詳しくはそちらをご覧ください。
もちろん「Nキーロールオーバー(複数のキーを同時押ししてもすべて認識する)」には対応していますし、WindowsキーとAppキー(上の画像ではFnキーの右隣)のロック、FnキーとAppキーの入れ替え、左Ctrlキーと左CapsLockキーの入れ替えが可能です。
同梱物です。すでにメカニカルキーボードをお使いの人はご存知だと思いますが、メカニカルキーボードにはキーを引き抜く工具(キープラー)がついています。あとはスペアキーとPS/2ポート用の変換プラグですね。それと、画像にはありませんが、ケーブル(1.8 mm)もついています。
気になるサイズです。
テンキー付き:
440 × 138 × 31.7 mm(スタンド使用時40.7 mm)/ 1.1 kg
テンキーなし:
358 × 138 × 31.7 mm(スタンド使用時40.7 mm)/ 900 g
フルキーボードなのでサイズが大きいのはもちろん、「重い」です。低背タイプではないMajestouch 2よりは100 gくらい軽くなっているようですが、ある意味「焼け石に水」かと。メカニカルキーボードは内部に金属板が入っているのが普通なので、これは仕方ないです。
FILCO Majestouch Stingrayは1月24日の発売予定ですが、メーカー直販サイトとAmazonでは予約注文を受け付けています。12月29日現在の価格はテンキーなしのものが税込み14,800円、テンキー付きのものが税込み16,480円です。
この製品はメーカーサイトで詳細な説明がなされていますので、すでにメカニカルキーボードをお使いの人であればご自身で評価できると思います。また、メカニカルキーボードのことをよく知らない人にしてみれば、2年前の私と同様に「キーボードにこんな大金払えねえ!」って思うかもしれませんが、まあ騙されたと思って2019年にはメカニカルキーボードデビューをしてみてください。この製品のように、ある程度値の張るものを購入すれば、後悔しないと思いますよ!
関連リンク
FILCO Majestouch Stingray:ダイヤテック株式会社
FILCO Majestouch Stingray:Amazon