こんにちは、壁です。先日のサウンドバー「Blitzwolf BW-SDB0」に続き、今回もBlitzwolfの製品をレビューします。なにぶん音楽を聴くときは有線で聞くことが多く、実際に手持ちのイヤホンでBluetoothイヤホンは2本しか持っていないのです。そんな僕が今回試用したのは「Blitzwolf BW-BYE5 フルワイヤレスイヤホン」。ちょっと前にフルワイヤレスって音質的にはどうなんだ?って思い別メーカーの製品で聞いたところ、ん~こんなものかなぁという感想だったのですが、この製品はイイ線いってました。
なお、今回の試用にあたり、中国の通販サイト「Banggood」から製品を提供していただきました。この場を借りてお礼申し上げます。それでは、見ていきましょう。
1.スペックとデザイン
まず、ちょっと困ったことが。Blitzwolfの公式ホームページを見ても、イヤホンの再生可能周波数帯域や音圧のスペックが載ってないのですよ…。僕の場合、イヤホン購入の際はこの辺りの仕様を見ることが多いのですが、本機に関しては公表されてないのでここは記しません。他のスペックは以下の通り。
・重さは本体4g、ケース29g
・Blutoothバージョンは5.0
・連続再生時間は2.5~3時間
・イヤホン、ケースともに充電時間は2時間
・最大伝送到達距離は10m
・IP6X相当の防水性能
と、こんなところです。中でも注目は防水性能と4gという軽さ。筐体そのものは樹脂製ですが、金属素材を使うよりは軽量に仕上げられるメリットもあります。防水機能はスポーツするときや丸ごと水洗いするときに便利。乾燥させる際はOAクリーナーなどで水気を飛ばしてあげるといいですよ。
内部構造はこのようになってます。ドライバの大きさは小さめ。JVC HA-FXD80のようなトップマウント構造ではないですけど、それに少し近い感じ。次にデザインや付属品をチェックしてみましょう。
2.デザインと付属品
化粧箱。先日のスピーカー同様、白地に緑のライン。
開けて中身を確認します。本体、マニュアル、USBケーブル、イヤーピース。本機のマニュアルも日本語対応になっています。
イヤホンをケースで充電しているところです。充電中はイヤホンのLEDが赤く発光します。これはいいのですが、ケースの電池残量がイマイチ分かりづらい…。充電中には残量が分かるようになっているようです。逆にイヤホンの方でバッテリー残量が少なくなると、音声で知らせてくれます。
イヤホン本体です。イヤーピースがちょっとイマイチだったりしますが、これは後述します。さて、ペアリングさせて聞いてみましょう。
3.実際に聞いてみる
ペアリングはケースから取り出すと自動で行えます。手動でも可能で、その場合は右側用のイヤホンのボタンを4秒ほど押してペアリングモードにします。今回組み合わせたのは最近買ったばかりのサムスン Galaxy S9 SC-02K。
開発者オプションで対応コーデックをチェックしたらSBCの判定。他社製のものだとAACコーデックにも対応しているものもあったりしますが、本機はどうやらSBCのみの模様です。では、実際に聞いてみましょう。
まず、最初に感じるのは低域が沈み込むような感じではなく、締まりのある感じであること。そうですね、ズンと来るものではなくタンタタンという感じでしょうか。これから分かるようにフロア系のようなズンズン来るタイプの曲には不向きです。
音場は広くはありませんが、解像感があって楽器の一つ一つを聞き分けられます。ジャズの音源ではDave Brubeckの『Take Five』と大橋祐子トリオの『Dark Eyes』を選択。いずれもベースがタンタタンと刻みよく鳴ってるのが好印象です。ベースの音があまりに強すぎると聞き疲れしやすいのですが、本機ではそんなことなく気が付いたらディスク1枚分の時間を聞き入ってました。
次にCOMPLEXの『BE MY BABY』を選択。COMPLEXは吉川晃司と布袋寅泰のロックユニットで活動期間が非常に短かった伝説のユニットです。COMPLEXの曲は布袋寅泰のギターと打ち込みサウンドに吉川晃司のヴォーカルという組み合わせですが、打ち込みの量の多さにもドライバがちゃんとついてきてくれています。
打ち込み系となるとダンスチューンの音源もなかなかいい感じに鳴らしてくれます。シングルバランスドアーマチュア機…例えば、ソニーのXBA-10のように音量を上げないと低域がついてこないというわけではなく、しっかりと低域が出ているので、このジャンルの音源でも破綻なく鳴らしてくれます。
女性ヴォーカルはどうか…。Liaの『小さなてのひら』の音源では本機の特徴をいかんなく発揮してくれます。サ行の刺さりもなく、しっとりとLiaの歌に聞き入れます。低域がでしゃばらないのがより快適に聞かせてくれます。
逆に全く合わないわけじゃないのですが、ちょっと違うなと感じたのがEminemの『Lose Yourself』。この手の音源ではズンとくる迫力のあるベースがあるとしっくりくるので、ちょっと本機では不向きだなと感じました。
マイナス点は少々ノイズが乗りやすいことでしょうか。Liaの音源ではそれがより顕著でしたが、ただ、これは音量を大きめで聞いている場合(※Galaxyだと音量バーがレッドゾーンに入っている時)に聞こえるので、あまり気にすることはないと思います。
それから、先ほど書きましたが、純正のイヤーピースがちょっとイマイチでした。クッション性が薄いのと、もう少し遮音性が欲しいところ。一応ではありますが手持ちのイヤーピースで組み合わせてみました。ソニーのハイブリッドイヤーピースがジャストフィットしまして、この状態で聞いてみたところ、遮音性が増して低域がさらに豊かに。ただ、これだと専用ケースでの充電も収納も不能です。
音飛びに関しては今回の試用に当たっては特にありませんでした。外出時にバッグにスマホを入れた状態で聞いてみたりもしましたが、それでも音飛びはありませんでした。
4.まとめ
Blitzwolf BW-FYE5はBanggoodで36.99ドル(4,204円。2018年3月17日現在)でプレオーダー中です。長時間聞いても聞き疲れしにくいチューニングは魅力的です。惜しむらくは高音質コーデック非対応な点と遅延の関係でゲームなどには不向きなところでしょうか。もっとも、遅延はBluetoothイヤホンの宿命なので、本機に限ったことではありませんけど。
とにかく、ドライバの性能が優秀で高域から低域までバランスよく鳴らしてくれます。低域強化タイプが苦手な人にはピッタリだと思いますし、女性ヴォーカルの音源やジャズをしっとりと聞きたい人も是非どうぞ。
5.関連リンク
Blitzwolf BW-FYE5:Banggood