改めて明けましておめでとうございます。ひつじです。何となく干支はげっ歯類贔屓気味じゃないです?まあどうでもいいんですけど。よく「猫年がない!」みたいな話がありますし私自身も猫は好きですが、そんなの言い出したら甲殻類とかかわいそうすぎません?まあどうでもいいんですけど。
はい。甲殻類と言えば頑丈な外殻を持っているものですが、最近のワイヤレスイヤホンもハードケースが付いていてなんだか頑丈ですよね。ひつじが使っているSolRepublicのShadowはケースがないのでちょっとうらやましいです。今回はそんなワイヤレスイヤホンから2機種、友人からレンタルしまして。AVIOTの売れ筋であるTE-D01dとTE-BD21f-pnk Special editionを比較試聴しつつレビューいたします。貸してくれたたいへーくん、ありがとうね。
目次
0.はじめに
TE-BD21f-pnk Special editionについてはちょっと補足させてください。このスペシャル仕様のものは「ピエール中野」氏が音の調整を監修しているモデルです。このピエール中野氏は「凛として時雨」というバンドのドラマーですが、ロック界隈ではかなり有名でもあります。恐らく手数を多く叩くドラマーとしては国内有数の腕を持つお方です。ちなみにネタ方面にも割と吹っ切れていて、マイクパフォーマンスが卑猥だったり、同バンド屈指の有名曲の収録直前に痔の手術をしていたり(痛かったそうです)、痔のせいでライブツアーのタイトルが「FIGHTING G」になったりならなかったり。とりあえずすごいお方なんですよ。あとエゴサも結構しているらしいよ。
あ、凛として時雨というバンドはなんというか…。変幻自在なリズム&ディストーションサウンドに飛び道具的な効果音を突っ込んだノイジーなバンドです。ボーカルがハイトーンを多用していてかつ、ギターも空間系の表現をかなり巧みに活用した高難度な演奏。そこにサイドボーカルを担う女性ベーシストが印象的なボーカルラインを突っ込んできます。「telecastic fake show」や「abnormalize」が有名かなと。
ちなみにボーカルは「TK from 凛として時雨」という名義で実質的なソロ活動もしていまして、こちらはかなり難解ながらメッセージ性のある楽曲やアルバムを出しています。ジャンル上はポストロックだと思いますが、変幻自在さは健在。個人的には輪廻転生とレクイエム的な意味合いを兼ね備えた1stアルバム「flowering」をお勧めしてます。花言葉や数字のレトリック等まで考慮された楽曲たちの並び順も含めて巧みって感じです。
1.スペック
とりあえず2機種を併記します。
TE-D01d
ドライバー形式: ダイナミック型
マイク: CVC8.0ノイズキャンセリング搭載
搭載チップ: Qualcomm QCC3026
Bluetoothバージョン: Bluetooth 5.0
対応コーデック: SBC/AAC/aptX
再生時間: 最大9時間
通話時間: 最大4時間
充電時間: 約2時間
イヤホン本体バッテリー容量 : 50 mAh/片耳
充電ケースバッテリー容量: 1,800 mAh
防水性能: IPX4
充電端子: MicroUSB
TE-BD21f-pnk Special edition
ドライバー形式: 3ドライバー(ダイナミック+デュアルバランスドアーマチュア)
マイク: MEMSマイク
搭載チップ: Qualcomm QCC3020
Bluetoothバージョン: Bluetooth 5.0
対応コーデック: SBC/AAC/aptX
再生時間: 最大7時間
通話時間: 最大5時間
充電時間: 約2時間
防水性能: IPX5
充電端子: USB type-C
バッテリー容量はTE-BD21f-pnk Special edition側が不明でした。特徴としてはチップがともにクアルコム社製ということでしょう。ワイヤレスイヤホンとしては定評がありますね。ただQCC3026とiphoneの相性は購入前に確認した方がよさそうです。(確定的な情報がないのでここまでしか書けませんが…。)
共に再生時間や防水性能等に不満は出ないと思います。個人的にはLDACやaptX HDにまで対応をして欲しかった気がしないでもありません。特にTE-BD21f-pnk Special editionはトリプルドライバーと、かなり余力のあるスペックのはず。ハイレゾとは言わずとも間引きない音質で能力を知りたい、というのが正直なところです。ちなみにCVC8.0ノイズキャンセリングなるものはあくまでマイク使用時のノイズ低減機能のようなものなので、あまり気にせずに。MEMSマイクもあくまでマイクの形式の話なので気にするものでもないです。
なお、音声ガイダンスはどちらも日本語でした。またレイテンシーも大きく気になる程ではないですね。
2.外観
すみません。このタイミングで機材不調(SDカードが飛んじゃいました)でした。故に画像は少な目です。まずはTE-D01dから。
付属品ですが友人からのレンタル品ということもありケーブルと袋がない状態です。(前者はMicroUSBの黒いケーブル、後者は布製のきんちゃく袋)これまた写真が無くて申し訳ないのですが、ウイングサポートが4セット(S/Mそれぞれ2色)とイヤピースがS/M/Lと3セット付いています。
少し画像が粗くて申し訳ないですが、充電ケースです。写真はありませんが背面に充電用のMicroUSBポートと、スマホ等が充電できるUSB出力ポートを有しています。
またイヤホン本体。正直LRが分かりにくいのが欠点です。(裏面の写真が取れず…。充電端子部分にちいさーく彫り込まれているようです…。)イヤホンのエンブレム部分は押し込み式ボタンになっています。多くのイヤホンがタッチセンサー式を採用する中、このボタン式は非常にありがたいです。クリック感がある分、装着時の誤動作等がありません。もちろんタッチセンサー式の方が可動部分が少ないことから破損等の心配は減るのでしょうが、バッテリーが摩耗するのとこのボタンの破損のどちらが早いかと言うと、正直分からない!というところです。
装着するとこんな感じ。少し飛び出し気味なのは気になりますが収まりは悪くありません。正直ウイングサポートの意義は全く感じられず。動いてもずれたりしないので大きな問題はないと思います。
次にTE-BD21f-pnk Special editionです。
付属品です。こちらは不足なしのはず…。イヤピースがやけに多いのはSpinfit社という別メーカーのものも標準添付されているからです。また、特徴的なものとしてイヤホンを繋ぐストラップも付属しています。これを付けておくと「片方紛失事件」も防げますし、首にかけておくことなんかも出来ますね。結構ありがたいものだと思います。
充電ケースはかなり質感が良好です。右側に充電用の端子があります。
イヤホン本体はこちら。LRも印字があり分かりやすいですね。このイヤホンもエンブレム部分がクリック感のあるボタンになっています。有用性もTE-D01dと同様。全てのイヤホンがこうであって欲しい…。割と切実に。
装着するとこんな感じ。TE-D01dより装着感は良いです。少しイヤホン本体に重量があるのでそれが気になる人はいるかもしれません。
ちなみにこのキャラクターが色んなところに印刷されていますが、これは凛として時雨のファングッズでは有名です。通称「他人の曲で大盛り上がりTシャツ」にもあらせられます。Say!バイブス!
3.音質・使用感
それぞれの音質をチェックしています。この時点ではイヤホンのカタログスペックなどは一切知らない状態で視聴し、一度レビューをしてからスペック表と価格を見て書き直しを行ないました。
TE-D01d
音色は高域を強めた押し出しの強い音色です。スピード感があり線も細くはありません(太いわけでもありません)。低域は至って常識的ですね。質としてもどちらかというとタイトで好印象。ただ高域が強いことでサ行が刺さりやすいです。中域はボーカルを意識した持ち上げられ方をしている気もします。
解像度は十分に確保されています。TE-BD21f-pnk Special editionよりは多少劣るかも、位ですね。ただ情報量が増えて飽和してきた段階で分離能力に差は出てくるかと思います。滑らかさも有してはいますがあくまで粒立ちを意識させる解像度感です。
空間は広く描写するタイプです。ただ定位は明瞭。ぼやけたりすることはありません。音色としても付帯音が少ないキャラクターであることも手伝って結構カチッと表現をしてくれるイヤホンです。
ダイナミック型の割に(低域以外が)バランスドアーマチュア的な鳴り方をする面白いキャラクターです。低域の盛りが多少少ないものの、ミツコブラクダ的なバランスがギターサウンドを綺麗に表現しています。手持ちだとFinalのHeavenIIの高域強化版、といったところ。(ただギターの描写はHeavenIIの方が上です。また、トーンとしてHeavenIIの方が暗めなのと空間表現に差はあります。)
万能選手ですが、特にメロコアとかパンクにいいかもしれないですね。
信号強度ですが特に問題ない印象でした。もちろん繁華街などでは音飛びすることはあるもののWearbuds等と比べても遜色ないレベルですし他のBluetoothイヤホンと比較して劣る、ということは少なくともありません。ただBluetooth起因ではない音の途切れが何度か発生しています。これはどちらかというとインターネット環境起因な気もするのですが、念のため追記とさせてください。
TE-BD21f-pnk Special edition
Spinfitでテストしています。
低域と高域は質量共にふくよかです。ただボーカルも前に出ます。これは恐らくドライバーが3つに分かれていることも理由の一つでしょう。ドライバーがマルチだったことは後で知りましたが。かなり線の太い鳴らし方をします。力強さや圧力を感じさせるキャラクターです。サ行が刺さるようなことはありません。ドラマーが音作りをしたという点を差し引いてもドラムが目立ちます。
解像度も高いのですが、TE-D01dと違いかなり滑らかさを感じさせる音色です。これはイヤホンとしての余裕から来る部分もあると思いますし、TE-D01dと比較して付帯音を許容しているキャラクターから来る部分もあるように思います。粒立ちはほとんどないので「原音感」は薄れていますがざらつき感があると思う人はまずいないでしょう。
空間表現は定位が明確なキャラクターだとはいえません。ただ大枠としての部屋の大きさを積極的に描写して来ます。嫌らしい言い方をすればリバーブ感がある、といってもいいでしょう。これが筐体から来るものなのか、ドライバーが分かれていることから来るものなのかは分かりませんが、気になる人はいると思います。もちろん単体で聴いてひっかかるようなレベルではないですけどね!
音作りの方向感として、ある種の原音重視と言ってもいいかもしれません。音楽スタジオなどで感じる音の鳴り方に近いです。ただこの音の鳴り方はボーカルポジションじゃなくてドラマーポジションというか、ドラム担当がドラム叩いているときに聴いている音楽スタジオの音に近い、といったところでしょうか。ドラムのアタック音が非常に拾いやすいイヤホンです。
ロック以外にも打ち込み系とも高相性。メタルなどにも良いと思います。結構この価格帯にあって個性の強いイヤホンです。ちなみに音声ガイダンスは声優さんが担当されているらしいですよ。似ている機種を上げるならばJVCのHA-FX1100かなあ…。
信号強度はTE-D01dと比較して弱いように感じます。自宅での使用等であれば問題ないのですが、屋外だとTE-D01dで途切れない場所でもしばしば途切れる様子が見て取れました。筐体がアルミダイキャストである点など、不利になってしまう要素は確かにあるのですがこの点はちょっと勿体ないなあとは感じます。
4.まとめ
TE-D01dはAmazonで9,009円で販売されています。現在TE-D01dmk2という後継機種もリリースされていますがなかなか在庫が回復しなかったり評判からも少し憂慮すべき点があるようですからTE-D01dに駆け込むことを考えてもいいかもしれません。TE-BD21f-pnk Special editionはAmazonでも販売されているようですがマーケットプレイスがメインとなっています。ヨドバシカメラ等にも取り扱いはあるようなので、そちらを確認いただいてもいいかもしれません。ヨドバシカメラであれば21,860円で販売されています。
価格を踏まえた上での両者の印象ですが正直、価格に比例した上下差があるというよりも好みによって使い分けが可能な機種かなと感じました。その上でTE-D01dは価格以上の音質は有していると思います。TE-BD21f-pnk Special editionはこの価格にあって他にはあまり例がない個性を有するイヤホンです。トリプルドライバーらしい余裕もあるのでそこに価値を見出せるならアリ、といったところでしょうか。
5.リンクなど
TE-D01d :AVIOT
AVIOT TE-D01d:Amazon
TE-BD21f-pnk Special edition :AVIOT
AVIOT TE-BD21f-pnk:Amazon
コメント
ピエール中野さんが過剰に持ち上げたせいで買えなかったんですよねー(で01eを買って今に至りますが)
aviotのイヤホン2つ使ったけどどっちも無音時のホワイトノイズがひどくて、3つ目は買わないなあって感じです。
中華と品質変わらないのに日本ブランドで高いですからね。。。