こんにちは、ゆないとです。今回は、快適な睡眠をサポートするウェアラブル端末
「Amazfit ZenBuds」の実機レビューをお届けします。この製品は左右分離型イヤホンの形状ながら、一般的なイヤホンとはちょっと違う機能を備えた珍しいウェアラブル端末です。Amazfitは、Xiaomiと提携してXiaomiブランドの製品を手掛けているHuamiが、独自に展開するウェアラブル製品のブランド名称です。
似たような製品として、このタイプの先駆けに、オーディオメーカーのBOSEが2018年9月頃に発売した”Sleepbuds”があります。価格が30,000円と高価で、残念ながらバッテリーの不具合などいくつかの要因で、回収するなどの事態になってしまいました。今年10月末に問題となっていた部分を改善した”Sleepbuds II”が発売予定です。
私自身、睡眠を大切にしており、この製品が発表された時からずっと気になっていました。クラウドファンディング開始後すぐに出資をし無事に10月初めに受け取ることができました。2週間ほど使用したので使用感をまとめたいと思います。
なお、ライターの.TAOさんが紹介記事を投稿してくれています。こちらで基本的な情報をご確認ください!
Amazfit ZenBuds - 睡眠監視と睡眠をサポートする、イヤホンじゃないイヤホン!?
1.外観
まずは充電ケースです。大福とか丸餅のような、美味しそうな見た目をしています。中心には「AMAZFIT」とシルバー色で印字されています。ケースのカラーは白に近いグレーでマットで手にピタッと吸い付くような手触りの加工になっています。指紋がつかないのもうれしいです。
ケースの展開方法がユニークです。たいていの製品では、宝箱を開くように、ノートPCを開くように上蓋を持ち上げるという動作になりますが、この製品は上蓋を回転させることで展開できます。上記の画像では展開した後の状態です。イヤホンはウイングチップが付いたタイプです。
ケース底面です。丸い形状のゴム足が付いており滑り落ちたりしません。蓋の裏面にはモデル名などの記載があります。画像では判別しにくいですが日本の技適もあり、番号で検索を試みましたが現時点ではまだ該当する結果がありませんでした。日本での発売も今後想定しているのかもしれません。
ケース正面です。ここにはLEDインジケーターがあり、ケースの充電残量が確認可能です。色は白で点灯します。蓋の厚みは薄く、ケースの本体部分が厚めにできています。
ケース背面にはUSB Type-Cポートが搭載されています。少し凹んでいるのでケーブルを挿しやすく、ポート周りを傷つける心配が少ないです。
イヤホンをケースから取り出した状態のフェイスプレート側です。非常に小さく、片側重量は2gで重さも感じません。ウイングチップ一体型のイヤーピースは柔らかめのシリコン製で、耳に触れてもシルキーな感触で違和感ありません。
裏返すとこのような感じです。充電ケースと接する部分の端子はむき出しです。また、左右判別用に”L/R”がそれぞれ印字されています。
イヤーチップを外したイヤホン本体はとても小さいです。これにウイングチップ一体型のイヤーピースを装着することになります。ノズル部分は楕円形で、人の耳の穴も楕円に近い形状らしくフィットし易いように作られています。
付属品の内1つはUSB Type- to Type-Cケーブルです。
もう1つの付属品は交換用のイヤーチップで、、本体装着済みのものを含め合計で4サイズ(SS/S/M/L ※出荷時はMが装着済)が同梱されています。
最後の付属品は取扱説明書でした。日本語表記もあり安心です。
2.使用感
できること
この製品は、「Noise-blocking In-ear Design」「Light & Comfortable」と銘打っており、睡眠時に気になる環境音(外の車の走行音や雨、風の音など)をノイズブロックしてくれます。ノイズブロックと言ってもANC(アクティブノイズキャンセリング)ではなく、イヤホン本体の遮音性でブロックするパッシブノイズキャンセリングです。さらに、非常に軽量で耳への違和感も少なく眠ることが可能です。
機能としては、寝付きを良くするためリラックス効果のある”アンビエントサウンド”を流します。また、睡眠のモニタリングもしてくれてその測定精度も十分な印象です。その他、アラーム機能や、睡眠に入ったタイミングで音を止めてくれるようなものがあります。
音は、定番のホワイトノイズから、雨の音、α波サウンドのような幻想的な音、森林の中鳥が鳴く音などが用意されており、どれも10秒程度のループ音源です。メーカーが用意したもの以外入れることはできず、自分で用意したものを聞きたいというニーズには残念ながら対応しません。プリインストールされているものを含め、2020年10月現在は18個のミュージックが用意されています。これ以上欲しい場合はアップデートでの追加を待つしかありません。
アプリ「Zepp」で制御
Amazfit製品を連携する「Zepp」というアプリを使用します。画像はZeppのホーム画面です。この製品を使用する場合は、左上の”+”か下部メニューのプロフィール内の追加から”イヤホン”を選択して、ペアリングをするだけです。それ以降はケースから取り出すと自動で電源ONしてくれます。
ペアリング後はプロフィールのマイデバイスから、ZenBuds専用の画面にアクセスすることができます。後述しますが、音楽の設定や音量、アラーム設定などは全てアプリからの操作になるため、毎度画面移動が数回発生するのは少し使いにくいと感じました。
これがZenBuds用のホーム画面です。ここまで触れてきませんでしたが、ZenBudsはYouTubeやSpotifyなどのメディアの音を出力することができません。もともとある専用の音楽のみを出力できます。上部には左右イヤホンのバッテリー残量、休憩モードへのアクセス、その下には現在再生中のコントロールメニューがあります。音量はここのスライダーでのみ変更が可能です。スマホ本体のボリュームキーでは反応しません。一番下のメニューからは”マイミュージック”と”ミュージックライブラリ”へアクセスできます。
画像左の”マイミュージック”からはインストールした音を選択することができ、”ミュージックライブラリ”ではメーカーが用意した音をダウンロードすることが可能です。
設定画面では、イヤホンのバッテリー残量やその他細かい設定が可能です。
■再生時間:再生時間を設定するか、スマート再生(睡眠に入ったことを検出して自動で再生OFF)をONにするかの設定。
■イヤホンアラーム:期間(毎日or特定の曜日or一回だけ)、スヌーズ、時刻を設定。
■通知リマインダー:着信通知を有効にするか、睡眠中だけ知らせないようにするかの設定。
主な設定は以上の3つです。特にスマート再生は非常に便利でその精度は高いと感じます。その他、ヘルプや大まかな操作方法を参照したり、アップデートなどをすることができます。
バッテリー
バッテリー保ちは非常に良好です。と言っても、スマート再生機能により睡眠に入ればOFFになるので、一度の睡眠で減るのは約25%程度です。そのため、1週間はケースを充電しなくても平気でした。バッテリー残量が気になったことはこの2週間で全くありません。バッテリー容量はイヤホンが10mAh、ケースは280mAhとなっています。
ミュージック
まず重要な音源について。18曲と十分ありそうに感じますが、ループ音源が大半で1ループ10秒のため「あ、今次のループだな」ということが気になってしまい、ほとんどホワイトノイズのみを使用しています。もう少しループ間隔が長めだと嬉しいという印象です。音量調整もアプリのみなので、日によって感じる音量も変わるため変更が少し面倒に感じることもあります。
ただし、睡眠時だけではなく仕事で作業に集中したいときなどにはぴったりで睡眠時以外でも活用できるのは嬉しいポイントです。
遮音性と装着感
遮音性は睡眠用としては十分です。これを使用する前にトリプルフランジ型の睡眠用イヤープラグを使用していましたが、それよりも高めの遮音性でこの点は満足できています。
装着感ですが、シリコンがとてもシルキーな感触で快適なつけ心地です。小ささも相まって横向きで寝ても違和感は少ないです。ただし遮音性は高めのため押し付けられたときの圧迫感は感じてしまうかもしれません。私はそこまで気になりませんでした。
実際に装着してみるとこのような感じです。しっかり耳の中に収まり飛び出すこともありません。イヤホン本体は奥まで入り込む形になります。
3.価格など
Amazfit ZenBudsはAmzefit公式またはAliexpressで販売中で、149.99ドル(約15,712円)という価格です。クラウドファンディング時には割引価格69ドルで購入ができたので定価だと少し高めなイメージですね。これから発売されるBOSE”Sleepbuds”は約30,000円なので、それと比べると安くはあるのですが。
睡眠時、周囲の音が気になるなかなか寝付けないといった悩みがある方には、この製品の遮音性はぴったりだと感じます。アプリじゃないとアラームの設定や音量変更できないという一手間が必要ではありますが、リラックスして睡眠したいというニーズを満たすものであると思いますので、気になる方は購入してみることをおすすめします。
4. 関連リンク
Amazfit ZenBuds:Amazfit公式サイト 製品ページ
Amazfit Zenbuds Earphone:Amazfit Official Store(AliExpress)