こんにちは。かのあゆです。10月17日にMicrosoftがPC向けWindows 10の最新大型アップデートである「Fall Creators Update」を公開いたしましたが、スマートフォン向けのWindows 10 Mobileにも同名のアップデートがリリースされます。すでに製品としては完成しており、Windows Insider Program参加ユーザー向けに製品版相当の「バージョン1709 ビルド15254.1」が配信中となっています。
1.情報通り目立った新機能はなし
Windows Insider Programでの配信時は「Windows 10 Creators Update Feature 2」名称で配信されていた今回の更新ですが、正式配信時にはPC向けのものとバージョンナンバーが揃えられ、名称も「Fall Creators Update」に統一される方針になったようです。ただし、すでにウインタブでも記事にしている通り、今後はWindows 10 Mobileに関しては新機能の追加は行わず、サポート期間終了までセキュリティアップデートのみ提供されていくものと思われます。
今回リリースされた「Fall Creators Update」でもPC向けには新機能がいくつか搭載されていますが、Windows 10 Mobileに関しては前バージョンであるCreators Updateで発生していた不具合の修正にとどまっており、新機能やアプリの追加などは一切行われていません。
ユーザーに分かりやすい修正点としては
新しい絵文字の追加
Continuum For Mobileで画面の向きが変更可能
という変更は行われていますが、これも売りになる新機能とは言えず、全体的には「PC版の大型アップデートと同一ではなく、あくまでWindows 10 Creators Updateのマイナーアップデート版」ととらえたほうがよいでしょう。
当初はWindows 10 Mobile Creators Updateの時点で搭載されることが予告されていた「Continuum For Mobileでのマルチウィンドウ表示のサポート」も搭載されないままとなっています。
2.アップデート可能な端末について
Windows 10 Mobile Fall Creators Updateに更新可能な端末についてはMicrosoftのサポートサイトでリストが公開されています。日本で正式に販売されている端末に関しては以下の端末がWindows 10 Fall Creators Updateに更新可能となります。
hp Elite x3
SoftBank 503LV(キャリア端末)
VAIOPhone Biz
Mouse MADOSMA Q601
Trinity Nuans NEO
現在Windows 10 Mobile Creators Updateを利用できている端末に関しては原則Fall Creators Updateにも更新可能となっていますが、MADOSMA Q501に関してはアップデートが打ち切りになっている点に注意が必要です。
MADOSMA Q501はCreators Updateのリリース時にリストから外されていましたが、後程正式にアップデート対象となり同バージョンの更新がリリースされています。同機種に関してはWindows 10 Mobile Creators Update バージョン1703が最終バージョンとなりますが、2019年6月11日まではサポート対象となっているためこの期間までであればセキュリティアップデートを受け取ること自体は可能になります。
前述のとおりWindows 10 Mobile向けFall Creators Update自体が新機能の搭載がないマイナーアップデート版にとどまっているため、MADOSMA Q501でOSアップデートが受けられないことに関してはあまり気にする必要はないと思われますが、どうしてもFall Creators Updateにアップデートしたいのであれば自己責任という形にはなりますがWindows Insider Programに参加すれば今後同機種向けの更新が行われない可能性が大きいものの最新ビルドを導入すること自体は可能だと思われます。
3.まとめ
PC向け「Fall Creators Update」やAndroid、iOSなど他モバイルプラットフォーム向けOSの新バージョンと比較してしまうとバグ修正程度のマイナーアップデートとなってしまうため、以前ほど「新しいバージョンに上がった!」という感動は少ないのは残念ですが、とりあえず日本で販売されているCreators Update対応端末に関してはほぼすべての機種がアップデート対象になった点に関しては安心できそうです。
すでにPC向けWindows 10は来年春にリリースされる次期アップデート「Redstone 4」の開発がスタートしており、Windows Insider Programの登録ユーザー向けにも初期開発ビルドの配信が開始となっていますが、先日のJoe Belfiore氏の発言を踏まえるとWindows 10 Mobileに関しては今後Fall Creators Updateをベースに細々とセキュリティアップデートのみ行っていく方針になっていくと思われます。
あくまでMicrosoft全体としての公式発表ではないため、今後方針が変更されて再びWindows 10 Mobile向けに新機能の搭載が行われていく可能性もあるかもしれませんし、個人的にはそれを期待したいところですが、現在MicrosoftのCEOを務めているSatya Nadella氏が自社のモバイルOSの展開に消極的であり、むしろ他社OSに自社サービスを展開していく方針に転換していっているため、個人的には今後Windows 10 Mobileに新機能が搭載されることはないのではないかなと思っています。
かのあゆが最初に購入したモバイル端末が同社のモバイルOSである「PocketPC」を搭載したカシオ製PDA「G-Fort」で、それ以降もMicrosoftのモバイルOSが搭載された端末を何台か乗り継いでいったこともあり、MicrosoftのモバイルOSに関しては個人的にも特別な思いはあるのですが、このような形で長い歴史に幕を閉じてしまいそうな現状は非常に寂しい限りです。
現在もTrinity Nuans NEOをサブ端末として運用していますが、OS自体はAndroidにもiOSにもない魅力を持っているだけにもっと成功していれば…と感じてしまいます。今後メジャーアプリなどのWindows 10 Mobile向けのサポート終了も予想されますが、最後の瞬間までサブ端末として愛用していきたいと思います。
4.関連リンク
Windows 10 Mobile、ついに終息か?Microsoft幹部がそれっぽいツイートを!
Windows 10 Mobile の仕様とシステム要件 : Microsoft
コメント
自分も最初のモバイル(PDA)がG-FortでMicrosoftのモバイル端末は、
いつも応援していました。
もちろんWindows10mobileやWindowsPhone8など使っていますが、
iPhoneではひらけなかったPDFがWIndows10mobileだと開けて中身が確認できて
仕事上助けてもらったこともありこれが最後のアプデになるかもしれない可能性があると思うとなんか寂しい感じですね。
winタブさんが、winタブやwindowsフォンメインでやっていけない世の状況が寂しいですね。
昔から小さなwindowsへずっと憧れてきました。
レッツノートRとも長い付き合いでした。
草履と呼ばれた東芝T-01Aは先進的で、でも、おそろしく使いにくかった(笑)。
GPDポケットで長年の夢がやっと現実になりました。
キーボード入力を考えたら大きさはこれが終着駅です。
あとは軽さとスタミナが進化すればいい。やっと辿りつきました。
でもやっと出会えた年に、ついに遠近両用デビューという(笑)。ちょっと切ない。
残る夢は、フルwindowsフォン。いつか出ないかなあ。
こんにちは、コメントありがとうございます。何と言っても1行目です、1行目。これをわかっていただけるとうれしいです。でも、領域を広げてみると、それはそれで楽しい世界が待っているのだなあ、とつくづく思います。