レノボ公式サイトが「72時間セール」を開催中です(5月29日まで)。ウインタブでは毎週末にレノボのノートPCとタブレットのセール価格を調査し、記事にしていますが、最近のレノボは72時間セールというのを不定期開催していて、セール品の数は少なめながら、価格は週末のセール価格よりも安いです。
セールページはこちらです
72時間セール:Lenovo
また、セール品の一部に「ポイント10倍」のものがあります。この「ポイント」というのはレノボのポイントプログラム「My Lenovo Reward」のことです。MyLenovo リワード会員になると、製品購入の際に「リワードポイント」を獲得できますが、セール品の一部でこのポイントが増量されます。他の通販サイトのポイントプログラムと同様、直接的な割引とは異なりますが、レノボ直販サイトでの継続購入をされる前提だと次回以降の買い物に使えますのでお得です。
My Lenovo Rewardについての詳細・会員登録はこちらです(登録は無料です)。
Welcome to My Lenovo Reward:Lenovo
目次
CPUの型番について
今回紹介するセール品が搭載するCPUです(最下段のCore Ultra 7 258Vは参考として掲載しました)。
コア/スレッド | TDP | NPU | Passmark | 3D Mark | |
Ryzen 5 7530U | 6/12 | 15W | ✕ | 3,050/15,553 | 13,730 |
Ryzen 7 7730U | 8/16 | 15W | ✕ | 3,023/18,183 | 16,401 |
Ryzen 5 8640HS | 6/16 | 28W | ◯(16TOPS) | 3,587/19,968 | 24,401 |
Ryzen 7 8840HS | 8/16 | 28W | ◯(16TOPS) | 3,620/24,793 | 29,873 |
Ryzen AI 9 365 | 10/20 | 28W | ◯(50TOPS) | 3,796/29,255 | 34,303 |
Core Ultra 7 258H | 8/8 | 17W | ◯(47TOPS) | 4,058/19,180 | 35,677 |
※PassmarkのスコアはPassmark公表値。左がシングルコア/右がマルチコア
※3D Markのスコアは「Night Raid」というテストのものでウインタブ実測値
※Ryzen 5 8640HSの3D MarkスコアはRyzen 5 8645HSのものを掲載
※Ryzen 7 8840HSの3D MarkスコアはRyzen 7 8845HSのものを掲載
Ryzenが5型番ありますが、リリース時期は「(古い)7530U=7730U<8640HS=8840HS<365(新しい)」です。セール品の購入にあたって知っていただきたいのは下記の点です。
NPUについて
Ryzen 5 7530UとRyzen 7 7730UはAI処理チップNPUを内蔵していない。Ryzen 5 8640HSとRyzen 7 8840HSはNPUを内蔵しているが、その性能は低く、Copilot+ PCの性能要件を満たしていない。Ryzen AI 9 365は高性能なNPUを内蔵しており、Copilot+ PCである。
TDPについて
TDP(熱設計電力)とは、CPUが通常動作中に発する消費電力の目安のこと。ただし、軽い作業ではこれより低く、一時的に超えることもある。一般にTDPが小さいほうがバッテリー持ちは良くなる傾向にあるが、実際の消費電力は使い方次第なので、TDPはあくまで参考値と考えたい。
ベンチマークスコアについて
Passmark、3D Markともスコアが大きいほうが高性能。ウインタブのこれまでの実機レビュー経験に照らすと、上記いずれのCPUでも「Officeソフトを使っての事務作業、Webミーティング、Webブラウジング、動画視聴」などの用途では全くストレスなく動作する。一方で動画編集などのコンテンツクリエーションやPCゲームを利用目的に入れる場合は、Ryzen 5 8640HS以上のCPUが望ましい。ただし、最新のAAAゲームタイトルや1080pより高解像な動画編集をするならRyzen AI 9 365であっても性能は不十分。また、Ryzen 5 7530UやRyzen 7 7730Uでも古いゲームタイトルや動きの小さいゲームタイトルであれば十分楽しめる。
RAM / ストレージ / ディスプレイについて
RAM(メモリ):
以下のセール品は、すべてメモリが16GB以上あります。ウインタブとしては「事務仕事や学校の課題くらいなら16GBで十分、というか8GBでもなんとかなる」くらいに思っています。ブラウザのタブを大量に開いたり、複数のアプリを同時に使ったり、大きめの画像や動画を扱ったりする場合でも、16GBあればだいたいは快適です。
ただし、RAW現像(デジカメで撮った写真の編集。ちょっとマニア向け)や4K動画編集、あと「最近話題だが、まだどのくらいのPC負荷になるのかがイマイチわからない」オンデバイスAIを本格的に使いたいという場合は、32GBあると安心かもしれません。
ストレージ(SSD):
以下のセール品はすべて512GB以上のストレージ(SSD)を搭載しています。個人で使うなら512GBあれば十分、というのがウインタブの見解です。ただし「動画編集してYouTubeにアップしたい」とか、「ゲームを何本もインストールしたい」といった用途があるなら、1TB以上を選ぶのが無難です。とはいえ、最近はポータブルSSDが手頃な価格で買えますし、クラウドストレージを活用する手もあるので、「512GBにして詰んだ!」という状況にはなりにくいと思います。
ディスプレイ:
セール品の中では、Yoga Pro 7 Gen 9が最も高品質で、その次がYoga 7 2-in-1 Gen 9。どちらも有機EL(OLED)ディスプレイを搭載しています。ウインタブ的には「有機ELなら発色は間違いない、文句なしにキレイ」です。
解像度についても、Yoga Pro 7 Gen 9は2,880 × 1,800と高精細。これは他社の上位モデルと比べても全く見劣りしません。一方、Yoga 7 2-in-1 Gen 9の解像度は1,920 × 1,200とやや控えめですが、2-in-1タイプなのでタッチ操作に対応し、筆圧対応のペン入力も可能、ペンも付属しますので、イラストやマンガの制作、また手書きメモをしたい人にも向いています。
IdeaPad Slim 3 Gen 8のディスプレイは…まあ「並」ですw。ただ、IPS液晶で視野角は広いし、解像度も1,920 × 1,080あるので、普段使いにはまったく問題ないです。価格を考えれば、これで十分だと思います。
おすすめのセール品
IdeaPad Slim 3 Gen 8 15.6型 (AMD)
セール価格:69,850円から
●スペック例:69,850円モデル
OS:Windows 11 Home
CPU:Ryzen 5 7530U
RAM:16GB
SSD:512GB
ディスプレイ:15.6インチIPS(1,920 × 1,080)
サイズ:359.3×235.0x17.9mm/1.62 kg
この記事で取り上げる3つのセール品のうち、最も安価な製品です。IdeaPadシリーズはもともと「超ハイコスパ」な製品ブランドなのですが、この製品はそれにふさわしいというか、予想をいい意味で裏切ってくれたというか、それほど安いですね。
CPU/RAM/SSD/ディスプレイについては上で説明したとおりです。メインPCとして事務仕事や学校の課題、Webミーティングや動画視聴など、ほとんどのことは問題なくこなせる製品だと思います。
レノボ製品ページ:
IdeaPad Slim 3 Gen 8(15.6, AMD)
Yoga 7 2-in-1 Gen 9 14型(AMD)
セール価格:119,900円から
●スペック例・119,900円モデル
OS:Windows 11 Home
CPU:Ryzen 5 8640HS
RAM:16GB
ストレージ:512 GB SSD
ディスプレイ:14インチOLED(1,920×1,200)タッチ
サイズ:317.72 x 222.13 x 16.64 mm(最薄部)/ 1.49 kg
※スタイラスペン付属
Yogaシリーズの人気モデルです。最新モデル「Gen 10」が発売されたので「旧モデル」ということになりますが、上で説明した通り、NPUの性能が低めというだけで、CPU性能は今でも「十分に高い」です。
この製品はコンバーチブル2-in-1筐体なので「タブレットモードにしてペン入力をする・手書きメモをとる」「テントモードにして動画やゲームを楽しむ」ような使い方をするとすごく便利です。もちろんスペックから見た価格も非常に割安。
レノボ製品ページ:
Yoga 7 2-in-1 Gen 9 14型(AMD)
Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD)
セール価格:199,870円
※ポイント10倍
●スペック
OS:Windows 11 Home
CPU:Ryzen AI 9 365
RAM:32GB
SSD:1TB
ディスプレイ: 14.5インチOLED(2,880 × 1,800)120Hz, タッチ非対応
サイズ:325.5×226.49×16.6mm(最薄部)/1.54 kg
今回取り上げた3つのセール品のうち、この製品のみCopilot+ PCです。そして、この72時間セールで「がっつり安くなった」んですよね(先週末の価格は259,820円でした)。
CPU/RAM/SSD/ディスプレイについては上で説明した通り「文句なし」ですし、ウインタブでレビューした際には筐体の質感の高さ(仕上げの良さ)とスピーカーの音質(この製品は4スピーカー搭載です)についても非常に高く評価しました。
レノボ製品ページ:
Yoga Pro 7 Gen 9
ウインタブ実機レビュー:
Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9 14.5型(AMD) レビュー - 最新CPUのRyzen AI 9 365搭載、ディスプレイも高精細な有機ELのノートPC
関連リンク
72時間セール:Lenovo
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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