HPの週末セール情報です。今週から「BIG!サマーセール 第2弾(8月29日12:50まで)」がスタートしました。また、「週末限定セール(8月25日12:59まで)」も同時開催中です。この記事ではBIG!サマーセール 第2弾のセール対象になっているノートPCの上位モデル「OmniBook 7シリーズ」をピックアップしてご紹介します。
なお、記事内容は「OmniBook 7シリーズのモデルごとの相違点と価格」に絞っていますので、製品の概要を知りたい、という人は下記のボタンから製品紹介記事をご覧ください。
1. 搭載CPU
OmniBook 7シリーズの搭載CPUは以下の5型番です。開発コードネームごとに分類しています。なお、Arrow Lake-UとArrow Lake-HはIntelが正式に使用しているものではなく(正式にはどちらも単に「Arrow Lake」)、ウインタブが便宜的に分けています。
Raptor Lake | Arrow Lake-U | Arrow Lake-H | |
OmniBook 7 14-fs | Core 5 210H | — | — |
OmniBook 7 14-fr | — | Core Ultra 5 225U Core Ultra 7 255U |
Core Ultra 5 225H Core Ultra 7 255H |
OmniBook 7 16-ay | — | — | Core Ultra 5 225H Core Ultra 7 255H |
Raptor Lake:基本的な構造は第13世代Coreと同じです(リフレッシュ版と言えます)が、製造時の最適化が進み、周波数が若干アップしていますので、性能も上がっています。OmniBook 7 14-fsに搭載されているCore 5 210Hは「Coreシリーズ2」に属し、PBP(プロセッサー・ベース・パワー)が45Wと高いので、そのぶん性能も高めです。なお、Raptor LakeのCPUはAI処理チップNPUを内蔵していません。
Arrow Lake:Intelの最新世代のCPUです。AI処理チップNPUを内蔵し、オンデバイスAI処理にも向くとされますが、NPU性能はあまり高くはなく(12~13TOPS)、Microsoftが定めるCopilot+ PCの要件(40TOPS以上)を満たしていません。
Arrow Lake-UはPBPが15Wと省電力タイプ、Arrow Lake-HはPBPが28Wの高性能タイプです。また、「U」と「H」では内蔵GPUも異なり、「U」はIntel Graphics(旧・Iris Xe)、「H」はIntel Arc Graphicsなので、グラフィック性能も大きな差があります(「H」のほうがずっと高性能です)。
参考までにPassmarkが公表しているベンチマークスコアを掲載します。Core 5 210H(Raptor Lake)とCore Ultra 5 225U/Core Ultra 7 255U(以上Arrow Lake-U)の3型番にはそれほど顕著な差はありませんが、上でご説明した通り、Raptor LakeはNPUを内蔵していないため、AI処理に関してはArrow Lake-Uのほうが上です。
一方、Core Ultra 5 225H/Core Ultra 7 255H(Arrow Lake-H)は明らかに高性能であることがわかります。また、Passmarkスコアには反映されないグラフィック性能に関してもArrow Lake-Hは最も高性能です。
ウインタブの意見を述べます(あくまで「意見」です)。CPU性能を重視した製品選びをする場合、最もおすすめなのはArrow Lake-Hの2型番です。Arrow Lake-UよりもPBPが高いため、高負荷時のバッテリー持ちはArrow Lake-Uのほうが優れていると思いますが、外出先で事務作業をする程度であれば、その差は小さいと考えます。ただし、これら5型番はビジネス利用においては性能面に不足はなく、「そこまでガチな性能へのこだわりはない」ということであれば、どれを選んでも問題はありません。
2. ディスプレイ

OmniBook 7 16-ay
OmniBook 7シリーズのディスプレイは以下の3種類です。すべて「非光沢」で「IPS液晶」、注記のないものはリフレッシュレート60Hz、発色品質(色域)の開示はありません。
OmniBook 7 14-fs | 14インチ (1920×1200) | — | — |
OmniBook 7 14-fr | 14インチ (1920×1200) | 14インチ (2240×1400) Eyesafe認定 |
|
OmniBook 7 16-ay | — | — | 16インチ (2560×1600) 100%sRGB, 240Hz Eyesafe認定 |
OmniBook 7 14-fsのディスプレイは1種類のみ、OmniBook 7 14-frはCPUにArrow Lake-H(Core Ultra 5 225H/Core Ultra 7 255H)搭載モデルが2240×1400ディスプレイ、Arrow Lake-U(Core Ultra 5 225U/Core Ultra 7 255U)搭載モデルが1920×1200ディスプレイとなります。
3. 価格など
これまで見てきたように、「OmniBook 7 14」はRaptor Lake搭載の「fs」、Arrow Lake-U搭載の「fr」、Arrow Lake-H搭載でディスプレイが高精細な「fr (プラスモデル)」の3つに分けられ、それぞれに結構大きな仕様差があります。OmniBook 7 16はCPUとRAM(Core Ultra 5モデルが16GB、Core Ultra 7モデルが32GB)にグレードごとの差がありますが、ディスプレイ仕様に差はありません。
このセールにおける製品価格は下記のとおりです。
OmniBook 7 14-fs:
Core 5 210H/16GB/512GB:104,900円
OmniBook 7 14-fr:
Core Ultra 5 225U/16GB/512GB:104,900円
Core Ultra 7 255U/16GB/1TB:114,901円
OmniBook 7 14-fr(プラス):
Core Ultra 5 225H/16GB/512GB:124,900円
Core Ultra 7 255H/32GB/1TB:149,900円
OmniBook 7 16-ay:
Core Ultra 5 225H/16GB/1TB:134,900円
Core Ultra 7 255H/32GB/1TB:164,900円
「OmniBook 7 14-fs」と「frのCore Ultra 5 225U」モデルは全くの同価格です。Passmarkスコアを見る限り両者は互角の性能で、Core Ultra 5 225UのみNPU搭載であることを考慮すると、「frにしない理由はない」のですが…

HP製品ページの説明
frのArrow Lake-Uモデルって筐体色が「SAKURA(淡いピンク)」なんですよねー。「おっさんは買うな!」ということなんでしょうかw
ウインタブ読者におすすめなのはやはり「OmniBook 7 14-frのArrow Lake-HモデルかOmniBook 7 16-ay」です。Raptor LakeやArrow Lake-Uモデルとの価格差も小さめだと思いますし、長く使うことを思えば(このくらいの差額であれば)CPU性能が高いほうが後悔しないだろうとも思います。
あと、14インチにするか16インチにするかというのが製品選びの重要なポイントになりますね。
4. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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