こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。おそらく日本で一番、いや世界で一番ポピュラーな電子ブックリーダー「Kindle」シリーズの最上位モデル「Kindle Oasis」が2017年モデルになりました。読者の中にもKindleを愛用している人は少なくないと思いますが、私自身はKindleユーザーではありません。また、ウインタブでは「BOOX C67ML Carta2」という電子ブックリーダーをライターのnatsukiさんが2度にわたって実機レビューしています。
Kindleと言えば、誰もが「小ぶりで薄くて軽いタブレットみたいな筐体で、白黒の画面」をイメージすると思います(実際その通りです)。タブレットやスマホと異なり、あまり高い性能は必要ないような気がします。しかし、実際は定価ベースで8,980円~44,980円(Amazonのプライム会員はここから一律に4,000円引き)と、めちゃめちゃ大きな価格差があります。電子ブックリーダーの愛用者であれば理解できる価格差なんでしょうね。この記事では「Kindle Oasis」はどこがどう違うのか、ということもチェックしてみたいと思います。
1.スペック
Kindleは普通のタブレットやスマホとは違い、CPUにSnapdragon 835を搭載したり、RAMが6GBあったりはしません。また、楽天Koboなどの競合製品もありますが、どちらかと言うと「KindleのライバルはKindle」なんだろうと思います。ということで、Kindle各機種の主要項目の比較表を掲載しています。
一番わかりやすいのが左端の「Kindle(無印)」とその右隣の「Kindle PaperWhite」でしょう。価格がかなり異なりますが、相違点はほぼ「ディスプレイのみ」です。無印の方はライトがなく、解像度も167ppi(800 × 600)なのに対し、PaperWhiteではLEDのバックライトがつき、解像度も300ppi(1,448 × 1,072)になっています。
ではこの記事の主役であるOasisはどうでしょう。解像度はPaperWhiteとかわりませんが、LEDの数が増え、明るさの自動調整機能もあります。そしてディスプレイサイズが6インチから7インチに拡大している上、わずかながら重量が軽くなっています。電子ブックリーダーの場合、タブレットで動画を観るのとは違った意味で画面に集中すると思います。もともとE-ink(電子ペーパー)を採用したKindleの画面は目に優しいと言われていたものが、Oasisでより鮮明で目が疲れにくい構造となり、それに対して余計にお金を支払う価値がある、ということでしょう。
2.筐体
Oasisは他のKindleシリーズとは外観が少し異なり、右側のベゼルがやや太くなっています。
こうしてみると、ほとんど正方形に近いくらいの形状です。また、背面は厚さが2段階になっており、ベゼルが太くなっている部分(の裏側)が厚さ8.3 mm、それ以外の部分はなんと3.4 mmと極薄です。
筐体素材はアルミニウムということなので、手に馴染みやすい形状と合わせて高級感もあると思われます。
2017年モデルになって「IPX8」レベルの防水に対応するようになりました。なので、この画像のようにお風呂でも使えます。Amazonの説明によれば「深さ2mの真水に60分沈めても有害な影響がないことが確認されています」とのことです。
専用のカバーも用意されています。本革製のものが税込み7,180円、通常の純正カバーが税込み5,180円と、結構いいお値段ですが、Oasisならぜひカバーもつけたいところですね。
3.価格など
Amazon Kindle Oasisは10月31日の発売予定で、現在Amazonでは予約注文を受け付けています。ストレージなどの構成によりいくつかのバリエーションがあり、価格は税込み33,800円から、となっています。また、プライム会員はクーポンが用意されており、すべてのモデルが4,000円引きとなります。
なお、Oasisには「ストレージ8GBか32GBか」「キャンペーン情報ありかなしか」「Wi-FiのみかWi-Fi + 無料3Gか」という3種類の選択肢があります。「マンガモデル」じゃないですけど、電子書籍は種類によってサイズが異なり、画像を多用するものはサイズも大きくなってしまいます。そのため、用途に合わせてストレージ容量を選べばいいと思います。
また、キャンペーン情報というのはKindleに関係するPR・セール情報がロック画面などに表示されるもので、読書中はそのような情報は表示されません。当然キャンペーン情報があるほうが価格が安くなります、Kindle関連のセールや特集の情報が配信されるので、個人的にはあってもいいのか、とは思います。
また、「無料3G」ですが、これはAmazonの負担でKindleストアから書籍をダウンロードできるというものですが、アクセス先は限定され、あちこちのWebサイトにアクセスすることはできません。またサイズの大きな書籍はダウンロードができません。どうしても電車の中で書籍をダウンロードしたいという場合は無料3Gつきがいいと思いますが、Wi-Fiとかスマホからのテザリングでも対応できますので、個人的にはあまり必要ないような気がします。
記事の冒頭に書いたとおり、私はKindleユーザーではなく、最初に試すのであれば無印、あるいはPaperWhiteからでもいいような気がするのですが、すでにKindleユーザーになっている人ならこの製品の良さ、高いお金を支払うだけの価値を見出すことができるのではないでしょうか?
4.関連リンク
Kindle Oasis (Newモデル):Amazon
コメント
追記として書くとすれば、無料3Gでもマンガや雑誌はダウンロードできない点でしょうかね。
BOOX C67ML Carta2に惚れ込んで、毎日肌身離さず使っているnatsukiです。
最大のウリを逃しているので、一言。
新しいKindle Oasisは、画面サイズが「7インチ」になったんです!
それが何なのかというと、すでにあちこちで指摘されているように、「マンガが見やすい」ということです。
BOOX C67ML Carta2も含め、旧来のKindleの6インチサイズは、「文庫本」です。文字を読むには十分ですが、マンガを読むにはちょっと小さいんですよね。その点では、楽天Koboリーダーが上を行っていたんですが、そっちは、なぜか新バージョンではmicroSDをオミットして容量は上位バージョンでも8GB。それから、ページめくり物理ボタンもない。
ということで、マンガを読むためには、サイズ(7インチ)、解像度(300dpi)、容量(32GB)、ページめくりボタンと、今間までの電子書籍リーダーのいずれもが、どこかかけていた部分を見事に補った、文句の付け所のない構成だと思います。
文字を読むだけならオーバースペックかもしれませんが、マンガをメインで読むならこの値段の価値は十分あると思いますよ。
あ、サイズ変更書いてありますね。失礼しました。
ともあれ、この部分はかなり重要な点かと。あるえふさんも触れていますが、koboはサイズに防水と、差別化の部分を喰われちゃいましたね。
32GB分漫画おいてもサクサク動きます?
ようやく Kindle も我が kobo AURA ONE に近づいたか!とか言ってみたり。
(いや、ぼくが持ってるのは kobo AURA H2O ですが・・・。)
それに、 kobo AURA ONE のほうはSD無しでストレージ8Gとマンガには手狭だし・・・。
(kobo AURA H2O は画面小さめ(でも kindle より大きい)だけどSD刺せるのが利点。)
未だに無操作で数分経つと勝手にロック画面に戻される糞仕様なのだろうか。
電子ペーパーのメリットを自ら潰して馬鹿じゃないのって思った。
kobo aura ONE コミック Edition (ストレージ32G)きたー!
これで我がkoboもまだまだ戦える!
(いえ、両サービス&端末ユーザーですけどね・・・。)
https://books.rakuten.co.jp/event/e-book/ereaders/koboauraonecomic/