GIGABYTEの17.3インチゲーミングノート「GIGABYTE A7」の実機レビューです。この製品はCPUにAMD Ryzen 9を、GPUにはGeForce RTX3070を搭載するハイエンドクラスのゲーミングノートです。GIGABYTEといえばノートPCよりも、どちらかと言うとマザーボードやグラフィックカード(デスクトップPC用のGPU)のほうで高い人気があるように思われますので、PCの自作などを手掛けている人にはおなじみのメーカーだと思います。
ウインタブでGIGABYTEの製品レビューをさせていただくのは初めてです。台湾好きを公言する私としては、台湾のメーカーであるGIGABYTE製品の実機レビューができる、というのは大変光栄なことだと思っております。
・CPU、GPUともゲーミングノートとしてはハイスペック
・ベンチマークスコアは高水準
・17.3インチの大型ディスプレイ
・高い冷却性能
・短納期で入手可能(8月20日現在)
ここはイマイチ
・高負荷地にはファン音がかなり大きい
・ゲーミングノートとしてはおとなしい外観
・筐体にライティングなし、キーボードバックライトの調整余地が小さい
販売サイトはこちら
GIGABYTE A7:Amazon
GIGABYTE ゲーミングノート A7:PCショップアーク
目次
1.GIGABYTE A7 スペック
スペック表
GIGABYTE A7 | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | AMD Ryzen 9 5900HX |
GPU | NVIDIA GeForce RTX3070(8GB) |
RAM | 16GB(最大64GB) |
ストレージ | 512GB M.2 PCIe(Gen3x4)SSD M.2 PCIe Gen3 ×4スロット空き1 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 17.3インチ(1,920 x 1080)144Hz |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB3.2 Gen2 Type-C(映像出力対応)、USB 3.2 Gen2、USB3.2 Gen1、USB2.0、HDMI、mini DisplayPort、イヤホンジャック、マイクジャック、LAN(RJ45) |
カメラ | Webカメラ(HD) |
バッテリー | 48.96Wh |
サイズ | 396 x 262 x 32.4 mm |
重量 | 2.5 kg |
バリエーションモデル
基本的に単一バリエーションです。ただし、PCショップアークなど、注文の際に構成のカスタマイズができる販売店で取り扱われていることが多く、その場合はRAMやストレージ容量などをカスタマイズできます。なお、Amazonでも販売されていますが、Amazonで販売されているモデルは(当然ですが)注文時のカスタマイズはできず、上記スペックのまま購入することになります。
コメント
CPUはZen 3アーキテクチャのRyzen 9 5900HXです。ゲーミングノート用のCPUとしてはトップクラスのパフォーマンスを発揮する超高性能な型番で、専門知識が必要になりますが、オーバークロックにも対応します。GPUはGeForce RTX3070で、こちらもノートPC用のGeForceの中ではRTX3080に次ぐ上位モデルです。CPUとGPUの構成から、GIGABYTE A7はハイエンドクラスのゲーミングノートである、と言えます。
RAMは標準で16GB、ストレージは512GBですが、増設により、RAMは最大で64GBまで、ストレージはM.2 PCIe Gen3 ×4スロットの空きがあり、さらなる大容量にすることも可能です。
なお、ユーザーによるDIY作業と製品保証の関係ですが、GIGABYTEからはこのような回答をもらっています。
●もしユーザー自分で筐体を開き、増設や交換をしたあと不具合が発生する場合、本来の状態に戻して返送してくれれば、修理は受け付けます。
●A7本来のパーツを捨てたり無くしたりした場合はメーカー保証が切れます。
あとは、常識的な話として、例えば「RAMを増設しようとしてRAMスロットを破損した」「筐体を開口する際に無理な力を加えて筐体を破損してしまった」ような場合は保証対象外になると思います。
ディスプレイは17.3インチと大型で、FHD解像度、ノングレア(非光沢)タイプ、リフレッシュレートは144 Hzとゲーミング仕様です。また、通信まわりでもWi-Fi6に対応していますし、入出力ポートも十分な数と種類を搭載しています。
2.GIGABYTE A7 筐体
同梱物
同梱物です。左上の2つは保証書で、一方が日本語版、もう一方が英語版です。また、右上にあるのがスタートアップガイドで、多言語版ですが日本語の表記もあります。
ACアダプターは大型で230Wのもの、実測重量は電源ケーブル込みで798 gと、思ったよりも軽いです(いや、それでもノートPC用としては重量級なんですけどね)。
天板と底面
天板は樹脂製で、中央にGIGABYTEのロゴがあるのみ。装飾はなく、ゲーミングノートとしてはかなりシンプルなほうです。
底面です。こちらも素材は樹脂ですね。画像下側が使用時に手前側(開口するほう)になるのですが、左右にスピーカーグリルがあります。この製品はステレオスピーカーを搭載しています。中央には大きな通気口があり、右上には…
着脱式のバッテリーがあります。昨今のノートPCでバッテリーが着脱式の製品は非常に少なく、ここ2年くらいのウインタブの実機レビュー経験上は、マウスコンピューター製品とDynabook製品の一部に着脱式バッテリーのものが見受けられたくらいです。しかし、私達ユーザーにしてみれば、消耗品であるバッテリーは着脱式であるほうがずっと便利ですよね?ヘタったら交換すればいいだけですから。この点は好感できます。
ここで、スピーカー品質についてもご説明します。
GIGABYTE A7には音響アプリ「Nahimic」がプリインストールされています。このアプリはMSI製品ではおなじみ、最近だとレノボのLegionシリーズなどにも搭載されており、ゲーミングノートで採用されるケースが増えているように思われます。
音質のほうですが、Nahimicのオン/オフにかかわらず、「イマイチ」という感じですね。Nahimicをオフにすると自然な音質でクリアさも感じられますが、そのかわり低音の迫力が全く感じられず、薄っぺらい感じになります。一方でNahimicをオンにすると、全域のバランスが取れてきますが、ちょっとこもり感が出てきます。
決して悪い音、ということはないのですが、17.3インチのゲーミングノートなのであれば筐体が大きく重い、という音質面でのプラス要素もあるはずなので、もうひと頑張り欲しいな、と思いました。
側面
前面にはポート類、ボタン類はありません。
しかし、LEDインジケーターがあり、通電状況やディスクアクセスの状況が確認できます。
右側面です。画像左からマイクジャック、イヤホンジャック、USB 2.0 Type-Aポートがあります。
左側面です。こちらには画像左からセキュリティロックスロット、DC-INジャック、通気口をはさんでUSB 3.2 Type-Aポートが2つ。
さらに、背面にもポートがあります。画像左からMini DP、HDMI、有線LAN、そしてUSB Type-Cです。背面のポートは抜き差しの頻度が少ない映像系や通信系のものが中心です。
ディスプレイ
ディスプレイは17.3インチのFHD解像度、リフレッシュレート144 Hzでノングレア(非光沢)タイプです。メーカー側で「IPSレベル」と表記している通り、視野角が広く、角度をつけて見ても白っぽくなるようなことはありません。また、映り込み(光の反射によって画面が見にくくなる)も小さめですね。
ご覧のようにベゼル幅は比較的細めで、ゲームプレイの際に没入感を高めてくれると思います。
このディスプレイ、発色は十分にキレイだと思います(72% NTSCと開示されています)。手持ちのディスプレイのうち、最も発色が濃いものと比較すると原色がやや淡く感じられますが、これはおそらくディスプレイ輝度がやや低めなことに関係しているのではないか、と思います。ということで、発色そのものは十分な水準と感じましたが、輝度については普段使いでは問題ないものの、必要に応じてもうちょっと輝度を上げられると良かったかな、と思います。
キーボード
キーボードです。17.3インチの大型ノートなので、当然テンキーもつきます。アルファベットキーのキーピッチは手採寸で18 mm強で、18.5mmまではありません。筐体サイズを思えば数値的にはやや小さいと感じますが、タイピングしていて狭苦しさはありませんでした。また、キーストロークはノートPC用として標準からやや深めくらいです。
キートップはフラットで特に加工はありません。キートップ側面が透過になっていて、バックライト点灯時の効果を高めてくれます。
キーボードバックライトは「LED Keyboard Setting」というプリインストールアプリで調整できます。なお、バックライトは「シングルカラー」、つまり単色のみで、全15色から選ぶことができます。ハイスペック機でもありますので、できれば「4ゾーン(キーボードを4つのセグメントにわけ、それぞれについてバックライト色を設定できる)」とか「Per-Key(個々のキーのバックライト色を任意に設定できる)」のバックライトだとなお良かったか、とは思いますね。
暗がりで撮影しましたのでピントが甘くなってしまいました。すみません。これはバックライト色を赤に設定し、輝度を明るくした状態(バックライト輝度は2段階に設定できます)です。バックライト本来の機能のほか、ゲームプレイ中の雰囲気を高めてくれると思います。
キーボードマクロの設定用に「Flexikey」というアプリも入っていました。
レビュー機で短時間ながらゲームや文書作成をやってみました。「ゲーミングノートあるある」なのですが、「静音」です。一般的なノートPCと比較しても打鍵音はかなり小さく、仮にこの製品を事務仕事に使う場合、周囲に気を使う必要はまずないだろうと思います。
ゲーミングノートのキーボードは概して「強打に耐える頑丈さ」を持ち合わせているので、それが「たてつけのよさ」につながり、結果として静音に仕上がっている、ということだと思います。当然キーボードの剛性も高く、多少強打してもたわんだりすることがありません。これは打鍵感の良さに直結するメリットと言え、非常に気持ちよくタイピングできます。
配列は全体的にクセが少なく、初めて使っても「あれ、あのキーどこだっけ?」となる可能性は低いと思います。ただし、一点だけ不満がありました。「右側のShiftキーが小さい」ことです。私は文書作成の際に右側のShiftキーをよく使うのですが、ミスタイプが多発してしまいました。使っているうちに慣れるとは思いますが、使い始めのうちは「あれ?」という場面があるかもしれません。
筐体その他
ヒンジを最大開口したところです。最近のノートPCはヒンジが180度(水平位置)まで開口するものが増えていますが、GIGABYTE A7はそこまで大きくは開口できません。しかし、ゲーミングノートとしての本来の使い方をするぶんには十分な角度が確保されていると思います。
設定アプリ
一般にゲーミングノートにはメーカー独自の設定アプリがプリインストールされています。GIGABYTE A7には「GAMINGCENTER」というアプリが入っていました。ご覧のように主な機能は4つ。右上の「Flexikey」と左下の「LED Keyboard」については上の「キーボード」のところでご説明したとおりです。
こちらは左上の「Power Modes」のメニューです。「パフォーマンス(最も性能が高くなるモード)」「エンターテイメント(バランス型)」「静音(ファン音を抑え、ややパフォーマンスをセーブするモード)」「省電力(バッテリー消費を抑えるべく、パフォーマンスをセーブするモード)」の4つが選択できます。なお、この後に掲載する各種ベンチマークスコアは「電源に接続し、パフォーマンスモードで測定」しています。
メニュー右下の「FAN Speed Control」です。この製品に限らず、ノートPCのファンというのはシステム負荷に合わせて自動的に風量が変化するようになっていますので、基本的に「自動」にしておけば問題はありません。しかし、ゲームプレイに際して最初から最大風量にしておきたい、という人もいるでしょうし、CPUとGPUの温度も表示されますので、発熱による性能低下が心配な人には役立つ機能と言えます(後述しますが、この製品の冷却性能は極めて高く、発熱についてはあまり心配する必要はありませんけどね)。
3.GIGABYTE A7 性能テスト
ベンチマークテスト
スコアの目安(2021年水準)※あくまで「目安」です | |
GeForceなど外部GPU搭載機 | 5,000以上 |
高性能なビジネスノートパソコン | 4,000以上 |
中位のノートパソコン | 3,000以上 |
エントリーノートパソコン | 2,000以下 |
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。グラフィック性能に特化したテストの3D Markなどと比較するとCPU性能の差(影響)が大きめですが、テスト項目にグラフィック処理も含んでいますので、CPU性能だけでなく、外部GPUを搭載する製品のほうが高いスコアが出やすい傾向にあります。
GIGABYTE A7のスコア「6,827」というのはウインタブの過去データでは「2番目に高い」ですね。参考までに過去に測定した製品のうち、スコアの高いものを掲載しておきます。
参考:
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):7,129
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):6,744
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS、RTX3080):6,544
HP OMEN X 2S 15(i9-9880H、RTX2080 Max-Q):6,447
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):6,225
Lenovo Legion Y740(17)(Core i7-9750H、RTX2080Max-Q):6,151
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):6,081
ASUS ROG Strix SCAR 15 G532LWS(i9-10980HK、RTX2070SUPER):6,023
ASUS ROG Zephyrus G14(Ryzen 9 4900HS、RTX2060 Max-Q):5,852
Lenovo Legion Y740(15)(Core i7-9750H、RTX2070 Max-Q):5,830
MSI Pulse GL66 11U(Core i7-11800H、RTX3060):5,810
MSI GS66 Stealth(i9-10980HK、RTX3080):5,763
ASUS ZenBook Pro Duo UX581GV(Core i9-9980HK、RTX2060):5,727
MSI Bravo 15(Ryzen 5 4600H、Radeon RX5300M):5,635
Lenovo Legion Y7000(Core i7-9750H、GTX1650):5,618
ドスパラ GALLERIA GCR1660TGF-QC-G(Core i7-9750H、GTX1660Ti):5,573
ASUS ROG Zephyrus S GX502GV(Core i7-9750H、RTX2060):5,506
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(Core i7-9750H、RTX2070):5,505
過去最高のスコアをマークしたLenovo Legion 760はCPUにGIGABYTE A7と同じRyzen 9 5900HXを、GPUにはGeForce RTX3080を搭載しています。ちょっと乱暴な言い方をすると、GPUの性能差(GIGABYTE A7はRTX3070搭載)がスコアに現れた、という感じでしょうか。
次に、グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。このテストは主にGPUの性能差がスコアに現れやすいです(もちろんCPU性能も影響します)。過去のデータを見てみましょう。
参考:
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):12,070、26,488
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS、RTX3080):10,698、19,394
MSI GS66 Stealth(i9-10980HK、RTX3080):9,276、20,063
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):8,981、21,434
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,435、20,017
Lenovo Legion 750i(Core i7-10750H、RTX2080SUPER Max-Q):8,156、18,070
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):7,882、18,288
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):7,767、17,671
MSI GP75 Leopard(i7-10750H、RTX2070):7,415、17,589
MSI Pulse GL66 11U(Core i7-11800H、RTX3060):6,974、15,408
※左からTime Spy、Fire Strikeのスコア
Time Spyでは3番目、FireStrikeでは2番目に高いスコアです。注目したいのはRTX3080を搭載する製品に負けていない、という点ですね。RTX3070搭載機としては非常に高いスコアになっていると思います。おそらくCPUのRyzen 9 5900HXの性能もこのスコアに寄与しているものと思われます。
3D Markでリアルタイムレイトレーシングの性能を測定するPort Royalのスコアです。このテストはかなり「GPUの性能(型番)が素直に出る」と思っていますが、6,394というスコアはRTX3070搭載機としては高いと言えます。
参考
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):7,622
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS、RTX3080):7,346
MSI GS66 Stealth(i9-10980HK、RTX3080):5,873
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):5,488
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):5,136
ASUS ROG Strix SCAR 15 G532LWS(i9-10980HK、RTX2070SUPER):5,049
Lenovo Legion Y740(17)(i7-9750H、RTX2080Max-Q):4,491
MSI GP75 Leopard(i7-10750H、RTX2070):4,446
HP OMEN X 2S 15(i9-9880H、RTX2080 Max-Q):4,216
ドスパラ GALLERIA GCF2070NF(i7-8750H、RTX2070): 4,198
ただし、RTX3080搭載機の場合は7,000点オーバーをマークする感じです。それでも十分に高く評価できる結果ですね。
オンラインゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマークテストもやってみました。1万点には届きませんでしたが、非常に高いスコアと言っていいでしょう。
参考:
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):10,966
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen9 5900HS、RTX3080): 10,371
MSI GS66 Stealth(i9-10980HK、RTX3080): 9,004
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,946
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):8,879
Lenovo Legion 750i(i7-10750H、RTX2080SUPER Max-Q):8,431
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):8,230
MSI GP75 Leopard(i7-10750H、RTX2070):7,995
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):7,869
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(i7-9750H、RTX2070):7,440
CPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。非常に高いスコアであるとは言えるのですが、同じCPUを搭載するLenovo Legion 760が「シングルコア:1,436、マルチコア13,461」をマークしていますので、マルチコアのスコアはイマイチ伸びなかったかな、と思います。ただ、このテストのマルチコア1万点を越えている、というのは素晴らしい!とは言えますけどね。
最後にストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。GIGABYTE A7のSSDは「NVMe PCIe Gen3 x4」という仕様ですが、それにふさわしい「爆速さ」です。CPUやGPUのパフォーマンスを邪魔することのない、超快適なデータアクセス速度と言えます。
発熱とファン音
GIGABYTE A7は抜群の冷却性能だと評価します。いやほんと、全然熱を持たないんです。オンラインゲームを30分ほどプレイしたのですが、筐体は「ぬるくもならない」です。ということで、より高い負荷を狙い、3D MarkのFireStrikeを5回くらい連続して実施してみましたが、やはり発熱しません。気持ちぬるくなったかな、というくらいです。
ただし、この時、GAMINGCENTERのモードを「パフォーマンス」にしていて、ゲームやベンチマークソフトが動き出した瞬間にファン風量が自動的に最大となりました。そして、ファンの音はかなり大きく、静かな部屋では明らかに耳障りな音になっていました。スマホアプリで簡易的に音量を測定したところ、「一般的な姿勢で、耳の近くで測定して」約50dbでした。発熱については心配いりませんが、そのぶんファン音が大きくなっていることには注意が必要です。
4.GIGABYTE A7 レビューまとめ
GIGABYTE A7はAmazonやPCショップで販売中で、8月20日現在の価格はAmazonで税込み248,380円(製品ページに8月31日まで有効の5%OFFクーポンあり、実質235,961円で購入できます)、PCショップアークでも税込み248,380円です。5%OFFクーポンがあるぶん、アマゾンのほうが安いのですが、アークでは注文時に構成のカスタマイズができる、というメリットがあります。
割とおとなしめの外観で、Per-Key RGBキーボードなどの快適装備もなく、ファン音も大きめなゲーミングノートですが、システム構成から見たパフォーマンスは素晴らしいの一言です。また、ファン音とのトレードオフではありますが、冷却性能も非常に高く、長時間のゲームプレイも安心です。ある意味「ゲーミングノートらしい製品」と言えるかもしれません。
また、Ryzen 9 5900HXとGeForce RTX3070の組み合わせのPCとしては価格も低めですし、他社製品で欠品が相次ぎ、納期もかなり長めになっていることを考慮すれば、「すぐ手に入る、比較的お買い得な高性能ゲーミングノート」として魅力的、とも言えますね。
5.関連リンク
GIGABYTE A7:Amazon
GIGABYTE ゲーミングノート A7:PCショップアーク