こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。Windows 10 スマホが各社から登場し始めていて、この先はネット通販でも、家電量販店などでもWindows 10 スマホの露出が高まっていきます。なので、「Windowsスマホ買ってみようかな」という人も増えてくると思うのですが、OSをまたがるスマホの乗り換えというのはいろいろ不安を感じることも多いです。Windows 10 スマホ最大の心配どころは「アプリ」だと思います。OSが異なることによる操作性の違いとか画面表示の違い、というのは乗り換えを決めた人にとっては「織り込み済み」というか、ある程度慣れが必要ということで覚悟を決めているでしょうし、もう何世代もiPhoneとかAndroidを使い続けていて、いい加減飽きてきたからWindowsにしてみようかな、という人にとっては全く違和感がなかったりすると逆につまらないかもしれません。
でも、Windows 10 スマホは確かにiOSともAndroidとも全然違いますけど、Windows 10のPCやタブレットを使っている人にとって、逆に違和感がなかったりします。同じ「Windows 10」を名乗るだけあって、スタート画面や設定画面などはPCにそっくりなんです。
有名どころのアプリというのはたいていの場合、iOS版とAndroid版が用意されているので、この2つのOS間の乗り換えの場合、あんまり心配しなくていいと思いますが、Windows 10 スマホに関しては残念ながら有名アプリが移植されていないことが多いです。しかし、もちろんWindows 10 スマホならではメリットだってあります。そこで、今回はWindows 10 スマホの普及という願いを込めて、アプリの現状について書きたいと思います。
目次
1.SNSはひと通りOK
スマホで一番使用頻度が高いアプリはSNSじゃないか、と思います。特に若年層の方にはLINEは必須でしょう。というかLINEが使えないのならWindowsに乗り換えることは絶対にないでしょうね。あとTwitter、Facebook、Instagramあたりもあって当たり前で、使えないなら乗り換えは厳しい、ということになると思います。
LINEはあり。ただし機能はイマイチ
LINEは比較的古くからWindowsストアにアプリがあります。またWindows 10以前のOS、WindowsPhone 8.1でもアプリがありました。
Windows版のLINEは、メッセージのやり取りであるとか、トークをするのには問題がありませんが、スタンプの購入であるとか、人によっては大切な機能に対応できていない部分があります。ただし、アプリのアップデートが定期的に行われていて、少しづつ改善しているし、使用頻度の高い機能はカバーされているので、ヘビーユーザーにはちょっと不満かもしれませんが、Windowsスマホにしたから友だちを失う、という事態にはなりません。「今後に期待」というのはありますけどね。
この記事では当初、「一過性と思われる不具合があるらしく、Windows 10 スマホにLINEがインストールできない」と記載していましたが、現在は正しくインストールできることが確認できましたので、該当の記載を削除しました。
Facebookは大丈夫
Windows 10のアプリは基本的に「ユニバーサルアプリ」という、PCでもスマホでも同じように使える、「兼用」アプリなのですが、Facebookに関してはスマホ専用のアプリがストアにあり、Microsoftが発行者になっています。ちなみにPC版の方はFacebookが発行者になっていて、こちらはいまだに日本語化されていません。画像の投稿方法など、操作性に若干の癖はあるものの、問題なく使えると言っていいでしょう。
Twitterはサードパーティ製も豊富
Twitterクライアントに関しては心配いりません。公式アプリもありますし、サードパーティー製のクライアントアプリがたくさん出ていて、ほとんどが無料か、もしくは試用期間ありの有料アプリなので、いろいろ試してみて気に入ったのを選ぶことができます。
Instagramも使えるが、やや未整備
Instagramに関してはFacebookと同様に公式アプリがユニバーサル化されておらず、「Instagram BETA」というベータ版が使えます。ただし、日本語化されておらず、ところどころ文字化けしたりします。また、サードパーティ製のアプリだと「6tag」というのが有名ですが、やはり日本語化はされていません。しっかり使えるレベルではあると思いますが、公式アプリの機能が充実しているiOSやAndroidと比較すると少し厳しい感じです。
2.スケジュール管理やメーラーは便利に!
Windows 10スマホではMicrosoftアカウントを使用してメールやスケジュール管理をします。いや、別にそうする義務はないですが、そうしないと意味がないです。Microsoftの公式アプリがあり、アプリ名は「OutlookメールとOutlookカレンダー」です。AndroidのGoogleアカウント、iOSのiCloudと同じような使い方になりますが、Microsoftアカウント+Windows 10 スマホの場合はWindows 10 搭載のPCと基本的には同じアプリを使うことになり、非常に使いやすくなります。具体的にはPC、タブレット、スマホでシームレスな管理ができるということですね。クラウドを経由してデータの同期が行われるのももちろんです。また、サードパーティ製のアプリもちゃんとあり、iOSやAndroidで使い慣れたアプリもそのまま使える場合が多いです。
たとえばWunderlist。このアプリはiOSやAndroidで使っている人も多いでしょう。Windowsスマホでもちゃんと使えます。
ジョルテも大丈夫です。ただし、リリース後日が浅く、まだジョルテクラウドとの接続は未対応です(近日中に対応してくれるとのこと)。
繰り返しますが、ゲームアプリと異なり、ビジネス系、ユーティリティ系のアプリの場合、Windows側に移植されているものも多いですし、Windows固有のアプリでも使えるものがあります。ただ、OSを乗り換えるということはメインで使うWebサービス(Googleアカウント、iCloud、Microsoftアカウント)を変更する、ということと「マイルドに同義」だと思うので、Windowsスマホのユーザーになる以上、少しずつMicrosoftアカウント側にリソースを移動していく、ということは必要になりますね。ただし、OutlookアプリはGoogleアカウントやiCloudとの同期が可能なので、Windows 10 スマホを手に入れたその日から全てを切り替えなくてはならない、ということは決してありません。
3.ゲームは厳しい
ゲームは厳しいです。iOSやAndroidの旬なゲームがWindowsにない、というのはガマンするとしても、定番とされるゲームもほぼ全滅状態です。
パズル&ドラゴンズ: なし
LINE:ディズニー ツムツム: なし
モンスターストライク: なし
チェインクロニクル: なし
にゃんこ大戦争: なし
クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ: なし
白猫プロジェクト: なし
キャンディークラッシュ: あり
ゲーム・オブ・ウォー: なし
Minecraft – Pocket Edition: あり
簡単に言ってしまうと、いかにもスマホらしいソーシャルゲームはWindows 10 スマホにはほとんどありません。Windows用のアプリ開発に力を入れてくれている大手メーカーは、MicrosoftのほかGAMELOFT、Electronic Arts、あとはDisneyくらいで、日本のソシャゲ系メーカーはほとんど参入していない、というのが現状です。
Windowsスマホそのものがずっと日本市場から撤退していて、ユーザーがほとんどいない状態だったので、ソシャゲ作る意味がなかったわけですが、Windows 10 スマホの販売が好調に推移すれば、将来的な可能性は十分あると思います。でも、現在進行形でソシャゲにハマっていて、特定のゲームがないと生きていけない、という人にはあまり向かないかもしれませんね。
4.ショップ系クーポンアプリも厳しい
マクドナルドに行くと高校生とかがスマホをかざしているのをよく見かけるので、私も真似してスマホをかざすようにしていました。もちろんこれはiPhoneを使っていた頃の話です。同様にバーガーキングも好きなのでアプリを入れてたまに割引してらってました。こういうのはWindows 10スマホだと絶望的です。なので、マクドナルドがないと生きていけない、という人にも、残念ながらWindowsスマホはおすすめできません。その場合は機種変更した後、当分の間はiPhoneなりXperiaなりをWi-Fi端末として持ち続けてもらうしかありません。
マクドナルド: なし
バーガーキング: なし
松屋: なし
ユニクロ: なし
Amazon: あり
楽天: あってないようなもの
この点は個人的にはかなり悔しいところで、このご時世、クーポンをうまく活用できるかどうかがお小遣い節約のキモのような気がするので、特にこの分野のパイオニアであり、業績が非常に厳しいことになっているマクドナルドにはぜひ口火を切ってもらいたい、心からそう願っています。
5.結論
結論として、アプリ優先で考えてしまうと、WindowsスマホはiOSやAndroidにはまだ太刀打ちできません。特にソーシャルゲームとショップ系のクーポンアプリがかなり厳しいため、典型的な若年層の人の使い方では不満が残るでしょう。一方Microsoftアカウントをしっかり活用するという前提にたてば、スケジュール管理とかメール管理はPCでもスマホでもシームレスに使えるようになるので、すごく便利になります。
Windowsのスマホは数年間日本から姿を消していて、今年に入ってようやく1機種(マウスコンピューターのMADOSMA)が発売され、復活を遂げたばかりです。この12月には多くの機種が発売され、Windows 10 スマホ市場は大きく活性化することになるので、遠からずアプリもiOSやAndroidに負けない水準になると思います。
Windows 10 スマホの購入を検討されている皆様、どうかしばらくの間多少の不便はガマンしてあげて下さい。日本のスマホがiPhoneとAndroidスマホしかないとしたら、それはすごく残念な話で、将来的に3つのOSがいい意味で競い合う関係を作ることが、結局は私達ユーザーにとって望ましい環境だと思います。一緒にWindowsスマホを応援して下さい。
コメント
11月末になって一斉にWindowsフォンが各メーカーから発表されて、にわかに盛り上がってきた感があります。少なくとも今の時点で、auがたった1発ポーンと打ち上げて終わった、という数年前の状況からは格段に進歩しています。Windowsのタブの方が比較的好調という事、SIMフリーの認知度が高まり受け入れられて来ている現状、そしてWindows10の完成度はプラスに働くでしょう。
でもやっぱりキャリアを通さないSIMフリー機だけでは、ここや週アスやPCWatchのような専門サイトを巡回するようなギーク層内では盛り上がっても、一般層への浸透は限界があると思います。
大手3大キャリアがどれだけWindows機を発売するか、そして都会にしかないヨドバシだけで無い、ヤマダやケーズのような郊外型店舗がどれだけSIMフリースマホに注力するかが今後を左右するのではないでしょうか。
ある程度認知度さえ高まれば、IPhoneは別格としてもAndroidのシェアを奪う余地はあるのではと思います。
Windowsフォンでも、NuAnsのスマホはIPhoneにも負けない高いデザイン性があると思います(画像で見た限りですが)。
アプリが先か機械の普及が先か、最早鶏と卵の話でしょうが、若年層を取り込む意味でもゲームやクーポン系、SNS系アプリは先回りして対応を頑張って欲しい所。現時点のアプリの致命的な少なさは本当にWindowsフォンの最大、唯一と言って良いかも知れない欠点です。
こんにちは、コメントありがとうございます。某学生さんいわく、「LINEが使えないのならそれはスマホとは言わない」とのことで、逆にLINEさえ快適に使えればある程度は我慢する、ということでした。私のようなおっさんと学生さんでは全然スマホというものの見方が違っています。スマホはなにしろアプリが命だとあらためて思いましたが、ずっと日本市場から撤退していたWindowsにアプリの充実を要求するのも無理な話かと思います。ほんの少し猶予があれば間に合いそうなんですけどね。
Windowsフォン興味があるけどWindowsでアプリていう表現が凄く違和感
Windowsmobile5や6のときはソフトって言ってたのに
こんにちは、コメントありがとうございます。「おお、先輩!」という気持ちです。Windows 8になってWindowsストアで専用のソフトウェアを扱うようになってからずっと「アプリ」ですね。私も通常のPC用のソフトウェアは「ソフト」と書いて、Windowsストアのものは「アプリ」って書くようにしています。
LINEの件について 私のWindows10スマホではいい感じに動いてくれてますよー!
タイムラインも、スタンプもいい感じですよー!^^
萌絵さん、こんにちは、コメントありがとうございます。記事に追記しておきました。ちょっともやもやしますけど、読者の方に注意喚起しつつ、LINEが使えない的な印象も持たれたくはなく、困っていました。
LINE ですかー…。
裏事情を知っている方は分かると思いますが、Microsoft がセキュリティ上許容していないので、Windows Phone 版 LINE は機能制限されています。
ましてや、Skype を使ってほしい Microsoft が許可するとは思えません。
日本政府のサイトにも「有害ソフト」に指定されたアプリです。
LINE を通じた犯罪が起きるとか、そんな生易しいものではなく、利用者やご友人の生命、財産に関わる話です。
日本の法律が及びませんから、舞台は国際司法でしょうね…。
しかし、LINE が流行った時は驚きました。
IS12T には、PC版と同じように使える Skype があったので不思議でした。
キャリアとしても、Skype for au と無料通話アプリを出していたのは、au だけでした。
ゆえに、こんな如何わしいアプリが入り込む余地があったんですね…。
時の政権も…。
アプリの数ですが、Market Place に出てこないものも含めると、iPhone より Windows Phone の方が遥かに多いです。
Business 系になると雲泥の差です。
ポモドールという時間管理仕事術。
Windows Phone は、10種類以上あります。
Android / iPhone で調べてみると良いでしょう。
少ないですよ(笑)
tty 系や RDP 系アプリなども充実しています。
スマートフォン向けサイトが利用できなくても、PC向けサイトが問題なく閲覧できる Windows Phone は、さしたる問題ではありません。
もちろん、User Agent を変更して、Android / iPhone 向けのサイトも利用できるアプリもあるので、あまり困った事がありません。
ログインが必要なクーポンサイトなどは、ちょいと困りますが…。
最近、じわじわと Windows Phone に対応しているサイトが増えています。
Amazon や価格com なら、PC版、スマフォ版、mobile版(携帯用)が見れます。
その他にも、ほっともっと、とか。
価格com は、もっぱら mobile版を利用しています。
だって、LTE で携帯用サイトを見ると爆速なんですもん…(笑)
禿しいベイさん、こんにちは、コメントありがとうございます。LINEはもう、若い人の標準になってしまっていて、昔のファミコンとかゲームボーイとかDSを持っていないと仲間はずれにされる、という状況よりももっとひどいことになっています。冗談抜きにLINEがないと友達を失う、くらいなものです。なので、良し悪しではなく、やらざるを得ない、やらないとスマホは売れない、ということだと思います。ハードウェアよりもアプリ、ということなんでしょうね。