こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はニュースじゃなくて、個人的見解を書きます。
9月30日にMicrosoftはサンフランシスコでイベントを行い、Windows9を発表する予定になっています。
Microsoftのプレスイベントが噂通り9月30日に開催決定 - Windows9のおひろめ
Windows9については様々な情報が流れていますが、確実な情報、というのは多くありません。正式にはMicrosoftの発表を待つしかないのですが、それでも現時点で有力視されている情報もあります。その中で、今回は
目次
「Windows8.1、WindowsRT、WindowsPhone8.1の3つのOSが、デスクトップ版のフルWindows(Windows8.1の正常進化版)とARMプロセッサでも動くWindowsRTとWindowsPhoneを統合したモバイル版Windowsの2つのバージョンに整理・統合」
という情報にもとづいて、Windowsタブレットの将来像を考えてみました。
デスクトップPCやノートPCを使っている人はフルWindowsになる(アップグレードできる)ということで間違いないです。この場合、ユーザーインターフェースはデスクトップ画面を強化したものとなり、マウスとキーボードを装着した状態での使い勝手が大きく改善します。Windowsストアアプリもデスクトップ画面で快適に使えるようになります。
WindowsRTのタブレットやWindowsPhoneを使っている人はモバイル版Windowsになります。WindowsRTのデスクトップ画面は廃止され、モダンUIのみで操作を完結する事になります。特にWindowsPhoneの場合、もともとデスクトップ画面なんてなかったので、違和感はないと思います。
Windows8.1がインストールされているタブレットや2 in 1 PCを使っている人はフルWindowsにアップグレードできると思います。Windows9は、キーボードを装着している場合はデスクトップ画面がデフォルト、キーボードを外している場合はモダンUIがデフォルトになるようです。これも特に問題ないし、むしろ便利になると言えそうです。
下記リンクの記事、ちょっと古いですけど、Windows9のUIについての情報があります。
次期Windows Thresholdの情報-海外メディアから
現在「Windowsタブレット」と呼ばれているものはほとんどがWindows8.1を搭載しているか、SurfaceのようにWindowsRTを搭載しているので、上記の整理で、Windows9にアップグレードした際のOSバージョンが決まるでしょう。
じゃあ、この先、タブレットとか2 in 1 PCはどうなっていくんでしょう?
1.10インチタブレットは2 in 1化が進み、栄華を極める?
昨年末から今年春にかけて続々と8インチWindowsタブレットが発売されましたが、夏以降は新製品といえば10インチタブレット、という状況です。これら10インチタブレットはキーボードを付属させているか、純正オプションとして専用のキーボードを用意していることがほとんどで、「タブレットの2 in 1化」を意識していると言えます。
10インチ以上あればノートPCの代替として日常的に使えますし、タブレットとしても「ちょっと大きくて重いけど使える」レベルです。上に書いたように、Windows9はハードウェアの構成によって挙動を変えられるらしいので、2 in 1系は確実に使い勝手が向上するものと思われます。恐らくフルWindowsを搭載するタブレットとしては10インチ(かそれ以上のサイズ)が主流になっていくでしょう。強めに書くと、サブノートPCというジャンルはタブレット、あるいは2 in 1に置き換えられるとすら言えそうです。
2.8インチタブレットは立ち位置を確保できるか?
先行きの方向性がグレーなのが8インチです。といっても8インチのWindowsタブレットがなくなる、という意味ではありません。フルWindowsとモバイルWindowsのどっちを使うことになるのかがグレーなんですね。サイズ的に低価格帯をカバーする役割があり、そうなると当然Androidタブレットとの競合になります。
シナリオ1:フルWindowsの8インチタブレット、販売終了
私が一番望まないシナリオはフルWindowsの8インチタブが消えてしまい、すべてモバイルWindowsに置き換わってしまうことです。「んなアホな!」と思われるかもしれませんが、例えばアメリカでは8インチタブレットの評判が決して良くはなく、LenovoはThinkPad8やMiix2 8の販売を終了しています。日本では間違いなく大ヒットしているものの、それって世界的に見て特異な状況なんです。
メーカーも慈善事業をしているわけではないので、売れもしないタブレットを無駄に市場に投入することはしません。フルWindowsは10インチに特化し、8インチは対Android用の低価格品(もちろんモバイルWindows)に特化する、という戦略は十分ありえます。
多分現行の8インチタブならフルWindows9は問題なく動くと思います。でも、買い替えはできない、買い換えるのならモバイルWindowsのタブレットにするか、10インチタブにしなくてはならないとしたら辛いです。たとえ艦これ専用機であっても、利用シーンの90%以上がモダンUIであっても、「いざというときパソコンとして使えるしOfficeも完璧に動く」という保険機能は8インチWindowsタブレットの超重要なメリットであり、AndroidやiOSには(お茶を濁すことはできても)絶対に真似のできないポイントです。
もちろん、モバイルWindows9もきっちり進化するでしょう。ストアアプリ版のOfficeはWindows9リリースまでには必ず仕上げるはずです。でないとWindowsRTのユーザーが絶対に納得しないでしょうから。
このシナリオが選ばれる確率はそこまで高くないと思いますが、もうちょっとポジティブに考えるとしたら、フルWindowsにする必要がないくらいモバイルWindowsのデキがいい、ということに期待したいですね。
シナリオ2:8インチはフルWindowsとモバイルWindowsが混在
逆にうれしいシナリオは、8インチタブの市場にフルWindowsとモバイルWindowsが共存することです。1万円台ならモバイル、2万円台後半からはフルWindows、というパターンですね。これならば選択肢は広がるし、予算と用途に応じて好きなのを選べます。そしてもちろん、こちらのシナリオのほうが実現確率は高いと思います。
それと、OSだけでなく、Intelの動きも考えておく必要があります。年末年始に新CPU、Cherrytrailが登場するタイミングで各社現行の8インチタブレットよりもハイスペックな製品を出してくる、という可能性も高いでしょう。Baytrail(Atom Z3000シリーズなど)はネットブックの悪夢を払拭し、タブレットを使える製品に格上げしてくれましたが、Cherrytrailにも同じくらいのインパクトを期待したいですね。
ここのところ、登場する8インチタブレットがことごとく低スペックなのはちょっと気がかりですが、年末年始のモデルを待ちましょう。
Windows9、どんな姿になるのか、楽しみですね。
コメント
いつも、楽しみに読ませていただいております。
私は8インチのvt484を愛用しておりますので、
シナリオ1は私にとっても最悪のシナリオです(笑)
最高のシナリオは、来春には新CPUで、できれば
SIMフリーの端末が8インチで出ることです。
それでは、これからも頑張って下さい。
takuさん、こんにちは、ウインタブです。
vt484はs38が出たあとでも東芝の最高性能の8インチですよね。
こういう傾向がちょっと怖くてシナリオ1を考えてしまいましたが、
実際こういうことにはならないだろうとは思います。
Cherrytrailの新8インチ、出て欲しいし楽しみですよね。
今後共よろしくお願いします。