こんにちは、ゆないとです。PCゲームをプレイしたいけど、高クオリティで快適にプレイするためのスペックを持ったPCが無いという悩みは無いでしょうか。予算が許せばハイエンドなゲーミングPCを購入して、最新のAAAタイトルもFHD/60fps以上で動作させたいですよね。
そんなときにおすすめしたいのが、「GeForce NOW」という”クラウドゲーミング”のサービスです。先日、このGeForce NOWを紹介する記事を掲載しましたが、先日なんと無料で利用ができるようにサービスが改定されました。今までは一定期間の無料サービスだけでしたが、6月から有料プラン/無料プランという形で利用できます。この記事でははじめにGeForce NOWの特徴についておさらいして、プランについて比較していきます。
目次
GeForce NOWとはどんなサービス?
GeForce NOWは月額料金を支払うことで、Steamなどで購入したタイトルを(ゲーミングPCがなくとも)お手持ちのPCやAndroid、iOS、Chromebookでプレイできるサービスです。
日本では、auとSoftbankがプロバイダとしてサービスを提供しています。auユーザーはauを、SoftbankユーザーはSoftbankを、それ以外のキャリアの場合は好きな方を利用すると良いですが、基本的にはどちらを選択しても差はありませんでした。スマホで使っているキャリアの場合は、料金の優遇を受けることができる程度です。
そして、GeForce NOWは、様々なゲームタイトルを自由に好きなだけプレイできるというサービスではありません。以下の条件を満たしている必要があります。
■SteamやOriginなどのゲームプラットフォームで購入したタイトルがある
■そのタイトルがGeForce NOWに対応していること
そうです。GeForce NOWの検討事項として、「月額料金に加えてゲームタイトルの購入費が必要なこと」があります。これに納得ができるのであれば非常に役立つサービスです。
どのようにして動作する仕組みになっているか
上記の画像をご覧ください。GeForce NOWアカウントと自分が利用しているゲームプラットフォームのアカウントを連携させます。そして、GeForce NOWのサーバにある仮想的なゲーミングPCへ自分が所有しているタイトルをインストールし、そこで処理を行います。処理をして出力された映像が、ネットワークに載って使用する端末で表示されるのです。
手元の端末では映像を表示するだけなので、ハイスペックなCPUやGPUも不要です。むしろ気にするべきはネットワーク品質だったりします。推奨されているネットワーク品質として、「有線または5.0GHz帯のWi-Fi」かつ「15Mbps以上(推奨25Mbps)の通信速度」とあります。
今回改定された料金プラン
フリープラン | プレミアムプラン | |
月額料金(税込) | 0円 | 1,980円 |
混雑時のアクセス | 通常接続 | 優先接続 |
連続プレイ可能時間 | 1時間 | 6時間 |
RTX ON | 未対応 | 対応 |
改定後の料金プランです。従来のプランは右側のプレミアムプランでした。月額料金1,980円で、無料期間はあるものの、自動更新して有料にするか、更新せずに終了しか選択できなかったです。
今回追加されたフリープランですが、月額料金は0円で利用できます。ただし、プレミアムプラに比べるといくらか制限が設けられています。まずは混雑時のアクセスです。プレスリリースには、「混雑時にはプレミアムプランのお客さまが優先的に接続していただけます。同時接続人数が上限に及んだ場合は、接続できるまで待ち時間が発生することがあります。」という但し書きがあります。同時接続人数がどれだけ設けられているのかは不明ですが、それを超えた場合は、おそらくゲーム起動時の読み込みに時間がかかるか、「また時間が経ってから接続してください」といったような動きになるのかもしれません。
続いて、連続プレイ時間です。フリープランでは1時間までと設定されていて、ゲームを起動してから1時間で接続が自動で切られてしまいます。もちろんその数分前には警告がでるので突然切れるということは起きません。
最後にレイトレーシングへの対応(RTX ON)についてです。プレミアムプランだと、レイトレーシング対応タイトルではその設定が有効化できますが、フリープランでは有効化できません。私が最近継続してプレイしているタイトルだと「Cyberpunk 2077」が対応していますが、レイトレーシングを有効化すると非常に美しい景色が楽しめます。もしもレイトレーシングを有効化したい場合、フリープランは悩みどころですね。
実際にフリープランでGeForce NOWを利用してみて…
ゲームの動作やネットワークの影響について
今回は「平日夜間(22時頃)」と「日曜夜間(22時頃)」でプレイをしてみました。どちらも利用者が多いであろう時間を想定しています。今回はフリープランで始めて、その後検証としてプレミアムプランでもプレイしています。
結果としては、どちらもプレミアムプランと変わらないプレイ感覚です。フリープランだけが特段ネットワークが影響して動作が重くなるということも無いです。クラウドゲーミングにおいて、大切なのは端末のスペックではなくネットワーク品質であることは最初の方で説明しましたが、自宅のWi-Fi環境で5.0GHz帯の通信ができるのであれば、自己所有のゲーミングノートPCと変わらない印象です。
気になる混雑時の優先接続についてですが、22時頃から始めて1時間毎にプレイし直しても特に実感するほどではありません。プレイ中にネットワークの優先接続が発生するのではなくて、ゲームを起動するタイミングで優先されるかどうかということになるようです。今回は一切出会っていませんが、もし遭遇してしまったらプレイしたいときにプレイができず待つということが発生するのかもしれませんね。
連続プレイ時間について
フリープランでは、1時間が経つと、確認できた限りだと2度の警告(10分前と5秒前)が画面下部に1~2秒程度表示され、1時間後には上記の表示になります。OKを押すとゲームは自動で終了します。
連続プレイ時間は、人によって良く働くこともあれば、そうでもないと言えます。ゲームを始めてから時間を忘れてプレイをしてしまう人には、自動で働くタイマー的に使えます。しかし、長時間のプレイが苦ではなくて途切れること無くプレイしたい人にとっては、中断をする必要があるためあまり没入できないということにはなりそうです。
個人的にはフリープランで十分だと感じます。1時間のプレイは休憩や区切りにも丁度良く、ここで一旦終わりにしようという感じで、メリハリを持ってプレイできます。翌日も仕事がある中で、タイマーが無いと気が付いたら明け方までプレイしてしまう私には非常に有用でした。
ただし、休日などの時間を気にせずプレイできる機会には都度中断しないといけないため、楽しめないと感じることもありそうだなとも思っています。ここは本当に人それぞれだと思いますね。
RTX ONについて
レイトレーシングの対応については完全に好みだと思います。少なくとも、FHD/60fps以上でプレイができれば、十分に満足できるクオリティのタイトルがほとんどです。そして、グラフィック品質を高くすると、それだけ受信されるデータ量が大きくなるため、ネットワークの品質によっては動作が重くなる可能性もあります。
また、レイトレーシング対応タイトルも増えてきたとは言え、まだたくさんと言えるほどでも無いため、どうしてもレイトレーシングONで遊び倒したい作品がない限り、不要かなと思います。
まとめ
結論としては、これから始めるならフリープランで始めることをおすすめします。懸念事項となる混雑時のアクセスについても、私が数日試した限りでは感じることはありませんでしたし、ここの制限が理由で、プレイ中の動作が重くなることや突然切断されるといったことは無いので安心して良いと思います。どうしてもプレイしたいときに、混雑していて始まるまでに待たされるということがNGなのであれば、プレミアムプランが良いと思います。
よって、気にするべきは連続プレイ時間ですね。先に説明したとおり、私の場合は1時間毎の制限のおかげでメリハリを持ってプレイができますし、やりすぎを防止できて助かります。しかし、時間を気にせずプレイができるタイミングでは気が散ってしまう可能性があります。プランを自由に行ったり来たりすることはできないので、自分のプレイスタイルに合わせて選択することが良いでしょう。
おまけではありますが、もしもSoftbankユーザーなら、プレミアムプランにすると、月額料金の20%相当を”毎月”PayPayボーナスとして受け取ることができるようになっています。Softbankの契約プランも関わってくるので、興味がある方は事前にチェックしてみてください。
ゲーミングPCが無くても、モバイルノートPCやAndroid、iOS、Chromebookで利用できる「GeForce NOW」は、フリープランで始めては如何でしょうか。これならプランを継続したまま放置しておけますし、好きなときに再開ができて便利だと思います。