今回は少し笑える話です。「おもしろい」というのと「ちょっとねえ」という苦笑いと、両方の意味があります。Windows 10のInsider Previewのビルド「10568」の情報が流出していて、海外のニュースサイトで報じられています(現在リリースされているのはビルド10565です)。Preview版については流出情報というよりはちゃんとリリースされてから記事にしても遅くはないと思うのですが、「THE VERGE」がすごく興味深いことを書いていたのでご紹介します。
Microsoft really doesn’t want Windows 10 users to switch to Chrome
ご存じのとおり、Windows 10の初期状態でデフォルトの(通常使う)ブラウザーはEdgeです。もちろんこれは変更可能で、「設定アプリ」→「システム」→「既定のアプリ」で簡単に設定できます。上の画像ではChromeが既定のブラウザーになっていますが、ChromeやFirefoxを既定のブラウザーにしている人は非常に多いでしょうね。ちなみに、上の画像で「Microsoftが推奨する既定値にリセットする」と書いているところで「リセット」を押すと、既定のブラウザーはEdgeに変わります。そりゃMicrosoftとしてはEdgeを推したいに決まってますよね。そして、Edgeは期待通りの性能を発揮してくれるブラウザーであるとも思いますし。
THE VERGEによれば、ビルド10568で既定のブラウザーを変更しようとすると、上の画像のようなダイアログが表示される、ということです。「Give Microsoft Edge a shot(マイクロソフトのEdgeを試してみて!)」というタイトルで、「デフォルトのブラウザーを変更する前に、Windows 10のためだけに作られたアプリにどんなことができるか確認してみてください」と続き、
・Webページに書き込んだり、書き込んだアイデアをシェアできますよ
・気を散らせることなく、集中して読める「読み取りビュー」がありますよ
・ブラウザーの中に音声アシスタントのCortanaもいますよ
という、Edgeのアピールが箇条書きされています。そして、「Don’t switch and try it now(変更せずにEdgeを試す)」という目立つボタンと「Switch anyway(ともかく変えるわ)」という目立たないリンクが選択肢として用意されています。
THE VERGEによれば、ブラウザーだけでなく、フォトビューアー(フォト)と音楽プレーヤー(Grooveミュージック)についても既定のアプリを変更しようとすると同じようなダイアログが表示される、ということです。
上の画像は「既定のブラウザーになっていない状態のChrome」です。Chromeに限らず、どのブラウザーも自らを既定のブラウザーにしてもらうべくアピールしてくると思うのですが、Windows 10では、上の画像で「デフォルトとして設定」を選んでも設定は完結しません。設定アプリが開くだけで、結局手作業での変更が必要になります。これはブラウザーをつくっている人たちにしてみれば改悪であり、Mozilla(Firefoxを作ってます)なんかは激怒してます。
今回のビルド10568での変化、私たちにしてみればちょっと笑える話なんですけど、Mozillaとかにしてみればさらなる改悪ですし、フォトや音楽プレーヤーのストアアプリを作っている人にしてもたまったもんじゃないですね。まだPreview版での話なので、製品版のWindows 10に実装されるかどうかは不明ですが、どうなるでしょうか。
引用元サイト
Microsoft really doesn’t want Windows 10 users to switch to Chrome:THE VERGE