MSIのノートPC「Prestige 16 AI Studio B1V」の実機レビューです。CPUにCore Ultraを、外部GPUにGeForce RTX40シリーズを、そしてディスプレイは4K解像度の有機ELも選べるなど、ハイエンドクラスのスペックを備えた製品です。
なお、このレビューはMSIから製品をお借りして実施しています
・Core UltraとGeForce RTX40シリーズを搭載
・高いディスプレイ品質、4K有機ELディスプレイも選択可能
・長時間駆動が可能な大容量バッテリー
・マグネシウム合金製で軽量、高質感な筐体
ここはイマイチ
・スピーカーの音質はイマイチ
・さすがに価格は安くない…。
販売サイトはこちら
B1VFG-8003JP:MSI公式ストア
B1VFG-8003JP:MSIストア楽天市場店
B1VFG-7003JP:MSI公式ストア
B1VFG-7003JP:MSIストア楽天市場店
B1VGG-5001JP:MSI公式ストア
B1VGG-5001JP:MSIストア楽天市場店
B1VFG-4079JP:パソコンSHOPアーク
B1VGG-4025JP:パソコンSHOPアーク
目次
1.製品概要
概要
「Prestige 16」の最新モデルには外部GPUのGeForce RTX40シリーズを搭載する「Prestige 16 AI Studio B1V」と外部GPUを搭載しない「Prestige 16 AI Evo B1M」があります。製品名に「AI」と入っている通り、どちらもCPUはCore Ultraシリーズで、ディスプレイは「高発色品質でリフレッシュレートは並(60Hz)」という、クリエイター仕様です。MSIにおける位置づけは「ビジネス・クリエイターノート」ですが、実際のところ「高性能なクリエイターノート」と呼びたくなる高性能マシンですね。
スペック表
Prestige 16 AI Studio B1V | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core Ultra 7 155H/Core Ultra 9 185H |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop GPU NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop GPU |
RAM | 32GB(LPDDR5, オンボード) |
ストレージ | 1TB/2TB SSD (M.2 NVMe) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16インチOLED (3,840 x 2,400) 60Hz 16インチ(2,560 x 1,600) 60Hz |
ネットワーク | Wi-Fi 7(11be)、Bluetooth 5.4 |
入出力 | USB Type-C (Thunderbolt 4)、USB 3.2 Gen2 Type-C(DP/PD対応)、USB 3.2 Gen2 Type-A、SDカードリーダー、HDMI、LAN(RJ45)、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(207万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 99.9 WHr(動画再生最大12時間) |
サイズ | 358.4 x 254.4 x 18.95 mm |
重量 | 1.6 kg |
バリエーションモデル
B1VFG-4079JP:Pro/Ultra 7/RTX4060/32GB/1TB/2.5K
B1VFG-7003JP:Pro/Ultra 7/RTX4060/32GB/1TB/4K
B1VFG-8003JP:Home/Ultra 7/RTX4060/32GB/1TB/2.5K
B1VGG-4025JP:Pro/Ultra 9/RTX4070/32GB/1TB/4K
B1VGG-5001JP:Pro/Ultra 9/RTX4070/32GB/2TB/4K
※左からOS/CPU/GPU/RAM/SSD/ディスプレイ
レビュー機の構成
上記バリエーションモデル中の「B1VFG-4079JP」で、Windows 11 Pro/Core Ultra 7 155H/GeForce RTX4060/RAM32GB/1TB SSD/2.5Kの液晶ディスプレイ、という仕様のモデルです。
2.外観と使用感
同梱物
GeForce搭載機のためACアダプターは出力が140Wと大きく、しかしその割にサイズは小さめです。電源ケーブル込みの実測重量も451 gと、出力の割に軽量でした。なお、Prestige 16 AI Studio B1VにはDC-INジャックはなく、USB Type-Cポート(2つのType-Cポートを装備していますが、いずれからでも充電はできます。ただし、最大出力140Wを出すためにはThunderbolt 4ポートのほうに接続する必要があります)。
天板と底面
天板です。筐体素材はマグネシウム合金で手触りも滑らか、製品の「格」というか製品価格に見合った質感だと思います。筐体色は「ステラグレイ」といい、「かなり黒に近いグレー」です。また、天板のロゴはMSIのゲーミングPCでおなじみの「ドラゴン」ではなく、ビジネスPC向けのものが採用されています。
底面です。この画像の下部が開口部(手前側)ですが、左右にスピーカーグリルがあります。Prestige 16 AI Studio B1Vは底面にステレオスピーカーを搭載しています。筐体を開口し、内部にアクセスすることは可能ですが、MSI製品はユーザーが底面のカバーを外し、内部にアクセスすると保証が切れてしまいます(ネジのところに「FACTORY SEAL」と書かれたシールが貼られており、このシールを破損すると保証が切れる仕組みです)。そのため、SSDの増設をする場合はMSI公認サポート店に相談することになります(公認サポート店が作業する場合は保証は切れません)。なお、この製品のRAMはオンボードなので、増設・換装はできません。
側面
前面です。こちらにはポート類、ボタン類はありません。
背面にはポートがあります。なんかちょっとゲーミングPCっぽい配置ですね。背面には画像左からHDMI、USB Type-A、USB Type-C × 2で、画像右側のType-CポートがThunderbolt 4です。
右側面です。通気口があるほか、画像左端にセキュリティロックスロットがあります。
左側面です。画像左からイヤホンジャック、SDカードリーダー、有線LANポートです。SDカードリーダーはフル規格(micro規格ではない)で、クリエイターの利用を意識した仕様と言えますね。
ということで、Prestige 16 AI Studio B1VはUSBポートがすべて背面にあります。USBポートは使用頻度が高いので、このあたりは賛否両論がありそうです(個人的にはUSBポートは側面にある方が使いやすいと思っています)
ディスプレイ
レビュー機のディスプレイは4K有機ELではなく、液晶パネルで2,560 × 1,600解像度のものでした。また、グレア(光沢)タイプなので、設置場所によってはやや映り込みが気になります。
ディスプレイの使用感
メーカー開示でDCI-P3相当、と開示されている通り、発色は鮮やかですし、輝度も高いです。手持ちのモニターと比較してみましたが、100%dRGBのものとは若干方向性が異なり、やや白みが強いと感じられたものの、とても美しい発色であるとは思いました。
なお、Prestige 16 AI Studioには4K有機ELディスプレイを搭載するモデルがありますので、より高い発色品質を望む場合、有機ELディスプレイのほうを選ばれるといいと思います。
キーボード
キーボードです。日本仕様のキーボードは「シングルカラーバックライト内蔵日本語キーボード」と開示されており、テンキーがつき、ご覧の通りホワイトのバックライトが装備されています。キーピッチは手採寸で19 mm弱(18.5 mmくらいではないかと思われます)でした。
キーボードの使用感
キーピッチが十分取られており、窮屈さはなく、自然な感じで入力ができました。打鍵音もSpaceキーやEnterキーのような大型のキーではやや大きめとなるものの、全体的に小さめで、静かな場所で使っても周囲にあまり気を使う必要はないでしょう。
バックライト点灯時はキーキャップ(キートップ)の側面も発光するため薄暗い場所で視認性が大きく上がります。一方でバックライト消灯時はキーの印字がやや暗く感じられ、薄暗い場所ではバックライトを点灯したくなりました。実際にウインタブの記事執筆作業にも使ってみましたが、キー配列は概ね素直ですし、EnterキーやShiftキーなど、大きくあるべきキーもしっかり大きく、とても使いやすいキーボードだと思います。
筐体その他
ヒンジは180度(水平位置)まで開口が可能です。
スピーカーの使用感
クリアに聞こえ、こもった感じもありませんが、16インチサイズのわりに低音はあまり効かず、全体的にややのっぺりとした印象です。
音響アプリはDTS Audio Processingで、デフォルト状態で「オン」になっています。ここでオン/オフを試してみると、明らかにこのアプリによって音質が補正されているのがわかります。グラフィックイコライザーもついていますので、ある程度はお好みの音質に調整できます。
16インチサイズのノートPCとして、音楽用としてはイマイチかな、と思いましたが、実用品としては不満なく使える品質だと思います。
3.性能テスト
ベンチマークテスト
MSI製品にプリインストールされている設定アプリ「MSI Center」ではパフォーマンスモード(ユーザーシナリオ、と言います)の切り替えが可能で、さらにGPUのモードを切り替えることもできます。ウインタブでCore Ultra搭載機をレビューするのはこれが初めてということもあり、ベンチマークテストの実施にあたり、ユーザーシナリオを「究極のパフォーマンス」にし、一部のベンチマークテストではGPUのモードを「ハイブリッド(システムがGeForceと内蔵GPUのIntel Arcを自動的に切り替える)」「内蔵GPUのみ」の2通りで測定しました。
なお、ベンチマークテストは常に同じスコアが出るわけではなく、何も設定を変えていないのに測定タイミングによって5~10%くらいは簡単に上下したりします。なので、「同じCPUやGPUを搭載している製品と著しくスコアが違っていなければOK」というくらいに考えていただければ、と思います。スコアが100点とか200点とか違っても、体感差はほとんどありません。また、ゲームに関しては「ベンチマークスコアによらず、GPUのブランドなどの『相性』によっても快適性が異なる」場合もあります。
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。ゲーミングPCでは最も重要になるテストと言えます。まずはGeForce RTX4060を動かした際のスコアから。
参考:
MSI Titan GT77 HX 13V(i9-13980HX、RTX4090):22,052、38,273、15,196
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX、RTX4080):19,011、35,262、12,345
ASUS ROG Strix SCAR 17 G733ZX(i9-12900H、RTX3080Ti):12,849、28,768、7,999
HP Victus 16(i7-13700HX、RTX4070):12,677、27,892、7,528
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX、RTX4070):12,574、26,501、7,351
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX、RTX3070Ti):11,088、26,107、6,904
MSI Katana GF66 12U(i7-12700H、RTX3070Ti):10,516、23,619、6,589
ASUS ROG Strix G15 G513RM(Ryzen 7 6800H、RTX3060):9,359、21,320、5,363
MSI Katana 15 B13V(i7-13620H、RTX4050):9,278、21,399、4,986
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H、RTX4050):9,087、20,397、4,999
ASUS Vivobook Pro 15 OLED K6502VV(i9-13900H、RTX4060):9,013、20,391、4,833
MSI Bravo 15 C7V(Ryzen 7 7735HS、RTX4050):8,767、20,659、5,037
ASUS ROG Flow X13 GV302(Ryzen 9 7940HS、RTX4060):8,629、19,292、4,915
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,435、20,017、5,049
Microsoft Surface Laptop Studio 2(i7-13700H、RTX4050):8,384、19,357、4,504
MSI Stealth 15M B12U(i7-1280P、RTX3060):8,023、18,153、4,491
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):7,767、17,671、5,136
MSI Pulse GL66 11U(i7-11800H、RTX3060):6,974、15,408、4,088
※左からTime Spy、Fire Strike、Port Royalのスコア
参考:Speedway
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX、RTX4080):4,864
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX、RTX4070):2,969
HP Victus 16(i7-13700HX、RTX4070):2,942
Microsoft Surface Laptop Studio 2(i7-13700H、RTX4050):1,861
GeForce RTX4060搭載機の過去のスコアと比較すると「普通~ちょっと低め」かな、と思います。3D Markの場合、GPU性能の差が露骨に出ますが、CPU性能の差も当然関係します。外部GPUを動かしているという前提での「Core Ultraと3D Markのスコア」に関して言えば、第13世代のIntel Coreと比較して、そこまで大きな性能差はないのでは?と感じますね。
参考1(外部GPU非搭載のノートPC):
dynabook GZ/HW(Core i7-1360P):1,786、4,991、16,779
HP Dragonfly G4(Core i7-1355U):1,760、4,859、16,891
Lenovo ThinkPad X13 Gen 4(Core i7-1355U):1,658、4,709、14,122
Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) (Ryzen 5 7530U)1,281、3,137、13,730
※左からTime Spy、Fire Strike、Night Raidのスコア
参考2(GeForce GTX1650搭載のゲーミングPC):
Lenovo Legion Y7000(i7-9750H、GTX1650):3,722、8,164
MSI GF63 Thin(i7-10750H):3,530、8,372
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen5 3550H、GTX1650):3,441、8,036
※左からTime Spy、Fire Strikeのスコア
※いずれも2020年以前に測定した古いデータです
こちらはGeForceを動かさず、Core Ultra 7 155Hの内蔵GPU、Intel Arcを使ってのスコアです。ウインタブにとって初のCore Ultra、ですが、その実力に驚きました。Core Ultraが、というよりはIntel Arcが、というべきでしょうか、第13世代のCore i7(内蔵GPUはIris Xe)とは比較にならないくらいに高いスコアです。過去データが古くて申し訳ないのですが、GeForce GTX1650を凌ぐスコアにすらなっています。
ゲームタイトルによってグラフィック設定を落とす必要はありますが、Core Ultra 7 155HならPCゲームも十分楽しめると思います。恐るべし、Intel Arc…。
次に個別ゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマーク結果です。
参考:
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX、RTX4070):11,696
MSI Katana 15 B13V(i7-13620H、RTX4050):8,846
ASUS Vivobook Pro 15 OLED K6502VV(i9-13900H、RTX4060):8,838
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H、RTX4050):8,741
MSI Bravo 15 C7V(Ryzen 7 7735HS、RTX4050):8,557
ASUS ROG Flow X13 GV302(Ryzen 9 7940HS、RTX4060):8,017
GeForce RTX4060を動作させた際のスコアは若干低めかな、という感じです。おそらくCPU性能の差(比較対象のRTX4060搭載機はいずれもゲーミングノート向けの型番です)が出たかな、という感じですね。
次にGeForceと動作させずに測定したスコアです。このテストでは「標準品質・FHD解像度」で測定していますが、一応「普通」という評価になりました。
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。
なお、PC MarkではGeForce RTX4060を動かした場合と、動かさなかった場合の2パターンでテストをしましたが、ここではGeForceを動かさず、Intel Arcを動作させた際のスコアを掲載しています。GeForce動作時のスコアが妥当とは言えない結果になった(Intel Arc動作時よりも低いスコアになってしまった)ためで、おそらく私の測定の仕方がまずかったのだと思いますが、そのまま掲載すると読者に誤解を与えると判断しました。ご了承ください。
参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(Core i9-13980HX、RTX4090):9,187
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX、RTX4080):8,981
HP Victus 16(Core i7-13700HX、RTX4070):8,057
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):6,654
HP Pavilion 15-eh(Ryzen 7 5825U)5,954
DELL Inspiron 14 5430(Core i7-1360P):5,929
DELL Inspiron 14 5435(Ryzen 7 7730U):5,915
HP Dragonfly G4(Core i7-1355U):5,774
DELL Inspiron 13 5330(Core i5-1340P):5,677
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):5,614
VAIO F14(Core i7-1355U):5,553
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):5,503
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):5,500
Lenovo ThinkPad X13 Gen 4(Core i7-1355U):5,452
VAIO SX14(Core i7-1280P):5,452
MSI Modern 15 B13M(Core i5-1335U):5,419
HP Pavilion Aero 13(Ryzen 7 7735U):5,410
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):5,366
VAIO SX14(Core i7-1195G7):5,278
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):5,205
HP Pavilion 15-eg(Core i7-1355U):5,183
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):5,076
ASUS Zenbook 17 Fold OLED UX9702(Core i7-1250U):5,074
DELL Inspiron 14 AMD(Ryzen 5 5625U):5,031
外部GPUを搭載しないPCとしては過去最高のスコアを記録しました。テスト項目のうち、「Essencials」については第13世代Intel Coreと大差なく、「Productivity」と「Digital Content Creation」の項目では第13世代Intel Coreと顕著な差が出ました。特にDigital Content Creationのスコアが高いですね。なので、ここでもやはりIntel Arcの貢献が大きかったと思います。
続いてはCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテストではGPU(GeForceなど)の搭載有無は影響を受けないとされています。なお、CINEBENCH 2024についてもスコアを掲載していますが、まだサンプル数が少ないため、ここではコメントはいたしません。
参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(i9-13980HX):2,149、30,358
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX):2,112、29,156
MSI Creator Z16P B12U(i9-12900H):1,918、17,827
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H):1,857、14,383
Microsoft Surface Laptop Studio 2(i7-13700H):1,847、14,184
VAIO F14(i7-1355U):1,837、7,400
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX):1,823、19,975
マウス DAIV 6P-RT(i7-12700H):1,814、12,873
dynabook AZ/HV(i7-1260P):1,809、8,940
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(i7-12650H):1,806、14,632
MSI Katana 15 B13V(i7-13620H):1,802、11,620
MSI Modern 14 C12M(i7-1255U):1,797、8,791
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):1,784、13,962
VAIO SX12(2022)(i7-1260P):1,769、9,334
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(i7-12700H):1,754、11,953
MSI Prestige 13 Evo A12M(i7-1280P):1,667、9,514
VAIO SX14(i7-1280P):1,661、9,354
MSI Stealth 15M B12U(i7-1280P):1,659、13,793
dynabook GZ/HV(i7-1260P):1,655、7,586
富士通LIFEBOOK AH(i7-1260P):1,646、9,012
dynabook RZ/HV(i7-1260P):1,634、8,524
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX):1,580、14,830
特にマルチコアのスコアが高いですね。第13世代のゲーミングPC向けの型番(Core i7-13620HやCore i7-13700Hなど)を凌ぐスコアになりました。
ストレージの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markです。これ、非常に高いスコアです。PCIe 4.0 ×4接続のスコアと思われ、ゲームプレイ時でもビジネスシーンでもストレスを感じないでしょう。
バッテリー駆動時間
比較的低負荷でビジネス系の作業をする、という前提でしばらく使ってみました。MSI Centerのユーザーシナリオを「Super Battery」にしてGPUモードを「Integrated Graphics mode(GeForceを使わない)」に、ディスプレイ輝度を70%に、キーボードバックライトを点灯した状態で、下記の作業をしました。
・画像加工ソフトGIMPで簡単な画像加工を約40分
・ブラウザー上でテキスト入力を約40分
・ブラウザー上でYouTubeの動画・音楽の視聴を約20分
※上記作業中にWebでの調べ物などを適宜しています
トータルで約100分使用し、バッテリー消費量は18%でした。単純計算だと1時間あたり10.8%、バッテリー駆動時間は9時間強となります。…自分で測定しておきながらこう書くのもなんですけど「大丈夫か?」というくらいに長持ちですね…。この製品のバッテリー容量は99.9Whと大きく(飛行機の機内に持ち込みできるギリギリの容量です)これも長時間駆動に寄与していると思います。また、このテストのように、バッテリーを長持ちさせる目的だとMSI CenterのIntegrated Graphics modeはかなり便利だと思います。
ただし、バッテリー駆動でPCゲームをする場合、GeForceは本来の性能を発揮できませんし、内蔵GPUのIntel Arcなら電源接続時と大差ないパフォーマンスは出せますが、バッテリーの消費量は非常に大きくなります。なので、ゲームをする場合は電源接続必須ですね。
4.レビューまとめ
MSI Prestige 16 AI Studio B1VはMSIストアやAmazon、パソコンSHOPアーク(MSI公認サポート店)などで販売中で、型番によって販路が異なります。2月18日現在の価格は下記のとおりです。
4079JP:Pro/Ultra 7/RTX4060/32GB/1TB/2.5K:287,800円(アーク)
7003JP:Pro/Ultra 7/RTX4060/32GB/1TB/4K:319,800円(MSIストア)
8003JP:Home/Ultra 7/RTX4060/32GB/1TB/2.5K:279,800円(MSIストア)
4025JP:Pro/Ultra 9/RTX4070/32GB/1TB/4K:377,800円(アーク)
5001JP:Pro/Ultra 9/RTX4070/32GB/2TB/4K:389,800円(MSIストア)
MSIのいう「ビジネス・クリエイターノート」としては文句なしに素晴らしい出来です。筐体のデザインと質感、ディスプレイの発色品質、処理性能のすべてが高水準だと思います。「純粋にゲーム用として使う」のでなければ、ほとんどの用途を快適にこなせるでしょう(もっぱらゲーム用として使う場合、ディスプレイのリフレッシュレートが60Hzなのがネックになると思います)。
また、レビュー期間中にこの製品を外に持ち出すことはしていませんが、16インチで1.6 kgという軽さも大きな魅力で、ちょくちょく外に持ち出して使うというくらいなら不満(苦痛?)は感じないでしょう。
ただし、「ノートPCとして素晴らしい」だけにお値段のほうも決して安いとは言えません。個人的にはPrestige 16 AI Studio B1Vを購入するなら(2.5Kの液晶も決して悪くはないが)できれば有機ELディスプレイモデルにしたい、と感じますが、その場合は30万円オーバーになってしまうので、購入予算の確保はちょっと大変かもしれません。購入して後悔するような製品ではないですけどね。
それと、「AIに強い」とされるCore Ultraですが、2024年2月の段階だと、「試すにふさわしいローカル処理ができるAIコンテンツ(アプリ)」というのがほとんどありません。現在人気のあるChat GPTにせよBing イメージクリエイターにせよ、クラウドでの処理となりますので、Core UltraならではのAI処理能力を確認することはできません。ローカルでAI処理に対応するコンテンツは今後どんどん登場すると思いますので、後日確認したいと思います。
5.関連リンク
MSIストア扱い分
B1VFG-8003JP:MSI公式ストア
B1VFG-8003JP:MSIストア楽天市場店
B1VFG-7003JP:MSI公式ストア
B1VFG-7003JP:MSIストア楽天市場店
B1VGG-5001JP:MSI公式ストア
B1VGG-5001JP:MSIストア楽天市場店
パソコンSHOPアーク扱い分
B1VFG-4079JP:パソコンSHOPアーク
B1VGG-4025JP:パソコンSHOPアーク