MSIが1月13日、オンライン発表会を開催し、GeForce RTX30シリーズを搭載するゲーミングノート3機種を発表しました。ノートPC用のGeForce RTX30シリーズはCESの開催に合わせ、13日に発表されたばかりですが、NVIDIAの発表を待ってさっそくMSIがRTX30シリーズ搭載のゲーミングノートを発表した、という格好です。
ご存知の通り、MSIはたくさんのゲーミングノートをラインナップしていますが、その中で今回発表された3機種は、上の画像の左上「薄型・軽量のハイエンド」GS66 Stealth、画像右上「性能重視のハイエンド」GE76 Raider、画像右下「性能重視のミドルクラス」GP66 Leopardです。
1.GE76 Raider
GE76 Raider | |
OS | Windows 10 Pro |
CPU | Intel Core i9-10980HK |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX 3070 / RTX3080 |
RAM | 32GB/64GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD / 2TB NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 17.3インチ (1,920 x 1,080) 300Hz 17.3インチ(3,840 × 2,160) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB 3.2 Gen2×2 Type-C、USB3.2 Gen2 Type-C、USB 3.2 Gen2、USB3.2 Gen1 × 2、HDMI、MiniDisplayPort、LAN(RJ45)、SDカードリーダー、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(1,080p、207万画素) |
バッテリー | 99.9Whr / 6,250 mAh |
サイズ | 397 × 284 × 25.9 mm |
重量 | 2.9 kg |
3機種中唯一の17.3インチモデルがGE76 Raiderです。2020年に発売された15.6インチのハイエンドモデル「GE66 Raider」の17.3インチ版ですね。筐体デザインはGE66 Raiderにそっくりです。GE66 Raiderについてはウインタブでも実機レビューをしていますので、こちらの記事も合わせてご覧ください。
MSI GE66 RAIDERの実機レビュー - 迫力あるデザインとトップクラスのパフォーマンス!いや、これ化け物でしょ…
さて、GE76 Raiderは当初2つのバリエーションモデルが設定されます(MSIは適宜バリエーションモデルを追加していくことが多いので、この先新たなバリエーションモデルが登場することもありえます)。
GE76-10UG-003JP:RTX3080/RAM64GB/2TB SSD/4Kディスプレイ
GE76-10UH-002JP:RTX3070/RAM32GB/1TB SSD/FHD・300Hzディスプレイ
どちらのモデルもOSはPro版、CPUはCore i9-10980HKです。末尾「003JP」のほうが上位モデルで、GPUにGeForce RTX3080を搭載し、RAMはなんと64GB、ストレージも2TB SSDと大容量です。また、ディスプレイは4Kですね。上位モデルに関しては「なんなら外部ディスプレイを使え」というのと「クリエイターの利用も想定」ということだと思います。一方で下位モデルの方はFHD解像度ながらリフレッシュレートは300 Hzと、「大会レベル」の品質になっています。
スペックの目立つ部分だけでなく、細かいところにも力が入っています。有線LANはKiller Ethernet E3100Xを搭載するほか、無線では「Wi-Fi6E」に対応していますし、Webカメラもワンランク上の1080p対応と、動画配信も万全、という感じ。
GE76 Raiderは近日発売ですが、1月14日現在正式な発売日および価格は「調整中」となっています。ハイエンドな性能を志向する上級ゲーマー向きの製品です。
GE76 Raider:MSI公式サイト
公開されている製品画像を掲載しておきます。
2.GP66 Leopard
GP66 Leopard | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | Intel Core i7-10750H/Core i7-10870H |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX 3070 |
RAM | 16GB |
ストレージ | 512GB NVMe SSD / 1TB NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチ (1,920 x 1,080) 144Hz |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen1 × 3、HDMI、LAN(RJ45)オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素) |
バッテリー | 65Whr / 4,160 mAh |
サイズ | 358 × 267 × 23.4 mm |
重量 | 2.38 kg |
個人的に今回発表された3機種中、最も注目しているのがGP66 Leopardです。注目している理由としては「ウインタブで旧モデルのGP65 Leopardを検証機として使っているから」というのが大きいのですが、スペックや筐体品質の割にリーズナブルに購入できる製品である、というのもあります。おそらくMSIの一番人気になるんじゃないでしょうか。
この製品は1月14日現在、2つのバリエーションモデルが設定されています。
GP66-10UG-042JP:Core i7-10870H/1TB SSD
GP66-10UG-096JP:Core i7-10750H/512GB SSD
これ以外のスペックは共通で、OSはHome版、GPUはGeForce RTX3070、RAMは16GBです。CPUの相違点ですが、Core i7-10870Hは8コア16スレッド、Core i7-10750Hは6コア12スレッドで、性能面でも結構な差があります。また、ストレージに関してもゲーミングノートなのでできれば1TBにしておきたいところです。この2モデル、市場想定価格の差が1万円程度なので、予算が許すようなら上位モデルにしておきたいところですね。
もともと、というかGP65 Leopardは上位モデルのGE65 Raiderと同一の筐体デザインで、筐体素材の一部が金属から樹脂に変更され、装備が簡略化されていました。つまり、「GP65 LeopardはGE65 Raiderの廉価版」と言っていい構成でした。この関係はGE66 RaiderとGP66 Leopardにも当てはまりそうです。CPUなどの主要スペックがワンランクダウンし、筐体のLEDライティングなども簡略化されていますが、公開されている製品画像を見る限り、基本的には同じデザインと言えます。
それでいてCore i7-10870HとRTX3070を搭載していますし、ディスプレイのリフレッシュレートも144 Hzと十分な仕様なので、比較的購入しやすい価格で上位クラスの性能が手に入る、という点で多くのゲーマーから高く評価されるのではないか、と思います。その価格ですが、上位モデルの想定価格は税込み27万円(1月28日発売)、下位モデルは税込み26万円(2月4日発売)となっています。
GP66 Leopard:MSI公式サイト
公開されている製品画像を掲載しておきます。
3.GS66 Stealth
GS66 Stealth | |
OS | Windows 10 Home/Pro |
CPU | Intel Core i7-10870H/Core i9-10980HK |
外部GPU |
NVIDIA GeForce RTX 3070 / RTX3080 (ともにMax-Qデザイン) |
RAM | 16GB/32GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチ (1,920 x 1,080) 300Hz 15.6インチ (3,840 x 2,160) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB3.2 Gen2 Type-C(Thunderbolt 3)、USB3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen2 × 3、HDMI、LAN(RJ45)オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(92万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 99.9Whr / 6,250 mAh |
サイズ | 358.3 × 248 × 19.8 mm |
重量 | 2.1 kg |
ラストは薄型・軽量のハイエンドモデル、GS66 Stealthです。「GS66」という型番は2020年から存在していて、今回発表されたニューモデルは基本的に「CPU・GPU違い」ですね。従来モデルのCore i7-10750HがCore i7-10870Hとなり、GeForce RTX20シリーズがRTX30シリーズに変更されています。
1月14日現在、3つのバリエーションモデルが設定されています。
GS66-10UH-001JP:Win10Pro/Core i9-10980HK/RTX3080/RAM32GB/4Kディスプレイ
GS66-10UH-002JP:Win10Pro/Core i7-10870H/RTX3080/RAM16GB/FHD・300Hzディスプレイ
GS66-10UG-003JP:Win10Home/Core i7-10870H/RTX3070/RAM16GB/FHD・300Hzディスプレイ
※GPUはすべてMax-Qデザイン
※ストレージはすべて1TB
この記事の最初にご紹介したGE76 Raiderに近いスペックと言えます(ディスプレイサイズは異なります)が、薄型・軽量ということで、GPUはすべてMax-Qデザインとなります。Max-Qデザインは同じ型番のモデルよりも若干性能が落ちますので、「性能追求型の人」は注意が必要です。
GS66 Stealthは単に薄型の筐体になっているというだけでなく、ゲーミングノートらしからぬ落ち着いた、そして高級感のあるデザインになっていますので、ビジネスマシンとして使っても違和感がありません。さすがに重量は2キロあり、気軽にモバイル利用をするという感じではありませんが、高性能なノートPCが必要なビジネスマンにもおすすめできる製品です。また、最上位モデルは4Kディスプレイも選べますので、クリエイターのニーズにも応えてくれるでしょう。
想定価格は最上位モデルが税込み450,000円、真ん中のモデルが「調整中」、下位モデルが税込み310,000円で、調整中というステイタスの真ん中のモデル以外は1月28日の発売予定です。
GS66 Stealth:MSI公式サイト
公開されている製品画像を掲載しておきます。