こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。たまたまこの記事の少し前に「Lenovo ThinkPad P53」という超高性能なモバイルワークステーションの紹介記事を掲載しまして、「バケモノみたい」と評したのですが、これから紹介する「MSI GT76 Titan」もまた「バケモノ級」のゲーミングノートです。もはや「これノートパソコンでいいのか?」という気もしないではないです(重量4.5キロ)が、まあジャンルとしてはノートPCですね…。
1.スペック
8月2日現在、この製品は単一スペック(GT76-9SG-057JP)で、構成の異なるバリエーションモデルはありません。OSはWindows 10 Proのみです。CPUはデスクトップPC用の8コア16スレッド、Core i9-9900Kが搭載されます。このCPUはオーバークロックが可能ですが、MSIでは「オーバークロックは保証対象外」としています。
GPUはNVIDIA GeForceシリーズのノートPC用としてはハイエンドとなるRTX2080(VRAM8GB)です。CPUのCore i9-9900Kとの組み合わせで、ノートPCとして最上位のパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。RAMは標準で32GB、MSI指定販売店からの購入であれば最大で128GBまで増設可能です。ストレージは標準で512GB NVMe SSD + 1TB HDDですが、この状態でM.2 スロット2つが空いていて(ひとつはM.2 NVMe / M.2 SATA3 コンボタイプ、もうひとつはM.2 NVMe 専用)、こちらもMSI指定販売店での購入なら増設ができます。
ディスプレイは17.3インチの4K解像度です。リフレッシュレートについては開示がありませんが、おそらく60 Hzと思われます。ゲームプレイに支障があるようなら外部ディスプレイを繋ぎなさい、ということなんでしょう。実際この製品はHDMIとMiniDP、そしてThunderbolt 3を装備していますので、本体のディスプレイと合わせ、最大4画面に出力ができます。
入出力ポートは十分に備わっています。Thunderbolt 3も含めるとUSBポートは合計で6つもありますし、上に書いたように映像出力ポートも複数あります。ただ、「microSDカードリーダー」というのがちょっとかわいらしいですけどね。
ネットワーク関連では有線、無線ともKILLERのチップ(有線はKiller Ethernet E3000、無線はKiller Wi-Fi 6 AX1650)です。Wi-Fi 6にも対応してますね…。この構成により、「Killer Doubleshot Pro(有線LANと無線LANを同時にネットワークへ接続するチーミング機能)」が使え、ゲームは有線で、配信やWebブラウザーは無線で、という具合に、タスクごとに接続をわけられますので、遅延の少ないゲームプレイが可能になります。
サイズはデカイです。ただし、横幅397 mmと、40センチを切っているのは立派、というか、17.3インチノートとしては(言いにくいですけど)コンパクトな部類となります。しかし、奥行き33センチとか厚さ4.2センチ、重量に至っては4.5 kgと、まるで山のようなノートパソコンです。
2.筐体
山のような筐体ですが、ベゼルは非常に細いです。参考までに前身機のGT75 Titanの画像も掲載しておきましょう。
これがGT75 Titan。GT76になって「洗練された」と言っていいのかわかりませんが、大きく変わったのは間違いないです。
ガジェット好きな人の心を鷲掴みにするアングルですよね!このゴツさはたまりません…。
天板はアルミ合金製で、バックパネルにはカーボン調の模様がついています。また、筐体の前面下部、側面下部、そして通気口付近にはRGBバックライトがついています。「Mystic Light」と呼ばれ、キーボードのライティングと連動して光ります。
キーボードです。画像は英語配列ですが、日本仕様は日本語配列となります。SteelSeries製で、Per-Key RGB(ひとつひとつのキーの発光色を変更できる)です。
これ、底面です。詳しい説明がないのですが、内部のファンやヒートパイプが見えるようなデザインになっていますね。また、この製品は「2スピーカー+1ウーファー」が装備されていて、おそらく前面の細長い物体がウーファーだと思われます。
冷却系も万全です。「Cooler Boost Titan」という、4基のファン、11本のヒートパイプからなる強力な冷却システムを搭載し、デスクトップ用CPUのオーバークロックも可能にします。
3.価格など
MSI GT76 TitanはMSI指定販売店のPCショップアークで販売中で、価格は税込み539,784円です(8月10日現在)。そう簡単に手が出る価格ではありませんが、製品仕様を確認するとわかるような気がします。
この製品はゲーマーにとってはノートPCというよりも「いざというときにはノートPCとして使えるデスクトップPC」という感じかな、と思います。だからディスプレイも内蔵では4Kパネルを、ゲームプレイ時には外部ディスプレイ接続をして、という仕様にしているんでしょう。その意味ではディスプレイとかキーボード、あるいはコントローラーなどの周辺機器も合わせて用意する必要があるのかもしれません。まあ、この製品を購入しようとするゲーマーなら、すでにこの辺の周辺機器はお持ちのことと思いますが…。
また、クリエイターの人も、この製品であればほぼすべての制作が快適にできるんじゃないでしょうか?ディスプレイも4Kですしね。
4.関連リンク
GT76 Titan:MSI公式サイト
MSI ゲーミングノート GT76 Titan:PCショップアーク