MSIが15.6インチゲーミングノート「GE66 Raider」を発売します。ハイエンドクラスなんで、そんなに簡単に変える価格じゃないんですが、個人的には「これ!」と言いたい製品です。今年1月に米国で開催されたCES 2019で実機を見まして、一目惚れしてしまいました。
1.スペック
CESではスペックのごく一部しか開示されませんでしたが、日本発売に伴い、その全貌が明らかになりました。OSはPro版のみ、CPUは第10世代(Comet Lake-H)のCore i7ですが、最新のゲーミングノートによく使われているCore i7-10750Hではなく、Core i7-10875Hです。10750Hは6コア12スレッド、10875Hは8コア16スレッド(Mobile第3世代のRyzen 7 4800HやRyzen 9 4900Hと同じ)ということもあり、性能面でも結構な差が出そうです。ちなみにPassmarkの公表値だと
Core i7-10875H:15,636
Core i7-10750H:12,846
Ryzen 9 4900HS:19,874
Ryzen 7 4800HS:19,402
こんな感じです。まだサンプル数が少ないですし、あくまでPassmarkという「ひとつのベンチマークテスト」結果でしかありませんが、それにしても第3世代Ryzenは強いですね…。
GPUはGeForce RTX2070で、最新モデルである「SUPER」ではありません。これでも十分に高性能ですが、後日SUPERになるのかもしれませんね。RAMは16GBで8GB × 2のデュアルチャンネル、MSI指定販売店で購入すると最大で64GBまで増設可能です。また、ストレージは1TB M.2 NVMe SSDで、M.2 NVMe / M.2 SATA コンボタイプ空きスロットが1つありますので、こちらもMSI指定販売店で増設ができます。
ただし、この製品はMSIストア限定販売で、MSIストアではいまのところカスタマイズ対応していないので…。まあ、増設希望の人は購入の際に相談してみてください…。
ディスプレイは15.6インチのFHD(1,920 × 1,080)解像度で、リフレッシュレートは240 Hzです。240 Hzというのはゲームの大会で使用される機材と同じ、ということです。
ネットワークでは無線がWi-Fi6(ax規格)対応でKiller Wi-Fi 6 AX1650iが、有線がKiller Ethernet E3100と、ともにKillerのチップが使われています。そのため有線LANと無線LANを同時に接続し、タスクごとに優先順位をつけるといった制御(チーミング機能、KILLER DOUBLESHOT PRO)もできます。
入出力ポートは十分な仕様です。合計で5つのUSBポートがあり、HDMIやminiDP、そしてType-Cポートを使って最大3画面の外部出力が可能になっています。それと、バッテリーが「99.9Wh」ですが、これは「飛行機の機内へ制限なしで持ち込めるバッテリーとして限界ギリギリ」の容量であることから決定されています。
2.筐体
GE66 Raiderは小さいサイズとは言えません。しかし、横幅だけは358 mmと小さいので、このようにベゼルが細くなっています。それと、前面の大型LED(イルミネーション対応)が個性的ですね!
ここからはCESで撮影した画像を織り交ぜてご説明します。GE66 Raiderで最も「カッコいい!」と感じたのがこのアングルから見たところです。ヒンジが前方に取り付けられ、オーバーハングが目立つのと、「塊感」のあるデザインになっているんですよね。上位モデルのGT76 Titanを思わせる、非常に「強そう」な雰囲気があります。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は日本語配列に変更されています。もちろんSteelSeries製でPer-Key RGBバックライト(個々のキーのバックライト色を自由に設定できる機能)が装備されています。15.6インチながらテンキーは廃止されました。ゲームに特化した筐体と言えるでしょう。
左右の側面および背面とポート配置です。抜き挿しの頻度が多いUSBポートが側面に、映像系ポートや優先LANポート、DC-INは背面にと、効率よく配置されています。あと、なにげにフル規格のSDカードリーダーがあるのが特にクリエイターの人にはありがたいですね。クリエイターがGE66を選ぶかどうかわかりませんけど。
3.価格など
MSI GE66 Raiderは6月15日の発売予定で、MSIストア限定販売モデルとなります。6月3日現在予約販売がスタートしていて、価格は245,273円(税込み269,800)円です。
スペックが非常に高く、上級ゲーマーも納得できる性能になっているのはもちろん、筐体が従来のGE65 Raiderから一新され、迫力満点の面構えになったのも魅力です。ゆえに「ゲーマー専用機」になったと言えなくもないですが、低価格機ではありませんので、この方向性でいいんじゃないか、と思います。洗練されたデザイン、ということならGS66 Stealthがありますしね。
ウインタブは機会に恵まれ、一足先に実機を確認できましたが、この製品、いっぺん見たら忘れられないくらいにカッコいいです!
4.関連リンク
GE66 Raider:MSI公式サイト 製品紹介
GE66-10SF-278JP:MSIストア