マウスコンピューターが17.3インチのスタンダードノート「F7」を発売しました。17.3インチというディスプレイサイズはノートPCとしては通常手に入るものとしては「最大のサイズ」です(例外もあると思います)。どうしてもサイズが大きくなりますので持ち運びには向きませんが、自宅や事務所などでじっくり腰を据えて作業をするぶんにはとても使いやすいと言えます。
1.スペック
mouse F7 | |
OS | Windows 10 Home / Pro |
CPU | Intel Core i5-1035G1 |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB/32GB/64GB |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB/2TB SSD (別途HDDの増設可) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ / Blu-rayドライブ |
ディスプレイ | 17.3インチ(1,920 × 1,080) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB 3.1 Type-C(PD対応)、USB 3.0、USB 2.0 × 2、HDMI、D-sub、LAN(RJ45)、イヤホンジャック、マイクジャック、SDカードリーダー |
カメラ | Webカメラ(100万画素) |
バッテリー | 稼働時間約6.5時間 |
サイズ | 399.9×268×25.3 mm(突起部含まず) |
重量 | 2.35 kg |
大画面で仕事も動画視聴も快適
mouse F7の最大のセールスポイントは17.3インチというディスプレイサイズです。スタンダードノート(半据え置き型ノート)のディスプレイサイズとしては15.6インチというのが最も多く、このサイズがおそらく日本で最もよく売れていると思います。ウインタブの経験上、(当たり前だと思われるでしょうが)15.6インチと17.3インチは体感的にも明らかに大きさが違います。数値にすると17.3 – 15.6 = 1.7なんですけど、その数値以上に違いを感じます。ノートPC環境とデスクトップPC環境では一般に「ディスプレイと目の距離」が異なり、ノートPC環境のほうがディスプレイと目の距離は近いです。そのせいもあり、ノートPCの17.3インチというのは、実際の数値よりも迫力があるし、「見やすい」んですよね。
ノートPCは気軽に場所を変えたり、場合によっては外出先に持ち出したりと、機動性も重視されます。モバイルノートだと13.3インチ(最近は14インチというのも多いです)、スタンダードノートだと15.6インチが一般的なのは、この機動性をできるだけ損なわないように、という発想があるのだろうと思います。
17.3インチノートの場合、「機動性」は劣り、そのかわり「大画面の迫力・視認性の良さ」が得られます。また、機動性が劣るとは言っても自宅内で置き場所を変えるとかであればデスクトップPCよりも圧倒的に手軽です。
最近急速に普及しているテレワークを想定する場合、17.3インチノートというのは有力な選択肢になるといえるでしょう。
ビジネスに十分なスペック
マウスコンピューターはBTOパソコンメーカーなので、注文時にシステム構成のカスタマイズができます。OSはHome版とPro版を選べ、RAMは標準で8GB、最大で64GB、ストレージは標準で256GB SSD、最大で2TB SSD、さらにSSDとは別にHDDを追加することもできます。
CPUは第10世代(Ice Lake)のCore i5で、こちらはカスタマイズ対象ではありません。欲を言えば最新の第11世代(Tiger Lake)のほうが良かった、というのはありますが、オンラインゲームや高度な画像加工、動画編集など、PC負荷の高い作業を日常的には行うのでなければ十分快適に使える性能だと思います。Office系のソフトを使ったり、Webミーティングをしたり、あるいはOffice系のソフトを使いながらWebミーティングをする場合でも、ストレスは感じないと思います。
豊富な入出力ポート
マウスコンピューターのPCを選ぶメリットとして「充実した入出力ポート構成」が挙げられます。USBポートは合計で4つ、HDMIとD-subと、2つの映像出力ポート、入力と出力が独立した音声ジャック、そして有線LANポートと、筐体が大きいこともありますが、非常に多彩かつ充実したポート構成です。いまどきD-subを普通に装備しているノートPCって、めったにないです。
これだけポートが充実していれば周辺機器の接続にも困らないと思います。ビジネス向けとしてもそれ以外のホームユースでも、歓迎すべき構造です。
サイズは大きい
サイズはさすがに大きいです。15.6インチスタンダードノートの人気モデル、HP Pavilion 15と比較してみましょう。
mouse F7:399.9 × 268 × 25.3 mm / 2.35 kg
Pavilion 15:360 × 234 × 17.9-20.0 mm / 1.71 kg
Pavilion 15は15.6インチノートとしては「標準」くらいの大きさで、重量の1.71 kgというのは「軽いほう」です。15.6インチノートとの比較ではやはり全体的に大きく、重いですね。以前ウインタブでドスパラCritea VF-HG10という製品の実機レビューをした際、手持ちのビジネスバックに入れてみようとしたら「全然入らなかった」という経験をしています(ただし、このCriteaは横幅が420 mmと、mouse F7よりもさらに大型サイズでした)。
まあ、サイズに関してはディスプレイサイズとのトレードオフということで「仕方のないこと」ではあります。また、mouse F7のサイズは「17.3インチにしては小さい」ということは言えます。
2.筐体
サイズは大きいですが、ベゼルは十分に細く、決してムダに大きいわけではないことがこの画像でわかります。引き締まったデザインですよね。
天板です。ビジネスノートらしく装飾がない、シンプルなデザインになっています。筐体素材については開示されていませんが、おそらく樹脂製と思われます。
キーボードです。「日本語キーボード (104キー/ キーピッチ約19mm/ キーストローク約1.8mm)」と開示されていて、狭苦しさはありません。また、テンキーも装備され、大量の数値入力もこなせます。ただし、テンキー部分についてはキー配列が一般的なテンキーとは異なり加減乗除キーが上部に集められていたり、右下のEnterキーが小さかったりと、やや慣れを必要とするものになっています。
側面です。繰り返しになりますがポート構成は非常に充実していると思います。あと、DVDスーパーマルチドライブがついていますが、これってどうでしょうかねえ…。個人的にはもはや光学ドライブを使う機会がほぼ消滅しています。
3.価格など
mouse F7はマウスコンピューター公式サイトで販売中で、1月28日現在の価格は79,800円(税込み87,780円)から、となっています。最低価格の構成でも「Core i5/RAM8GB/256GB SSD」なので、十分実用的なスペックと言えます。
もっぱら自宅(あるいは事務所)で使うので、持ち運びはあまり考慮しなくていい。しかしデスクトップPCよりは身軽でありたい(室内で移動したり、一時的に片付けたりすることもある)」という感じなら、この17.3インチノートはおすすめです。
4.関連リンク
17.3型 mouse F7 シリーズ:マウスコンピューター