CES 2023の開催に合わせ、LenovoがYOGA Book 9iを発表しています。初代Yoga Book、第2世代のYoga Book C930とも物理キーボードを持たず、キーボードがあるべき部分にセンサータイプのHaloキーボード(初代)やE-Inkディスプレイ(C930)を搭載していましたが、3世代目となるYoga Book 9iではコンセプトが変わり、本格的なデュアルスクリーンを備えるモバイルノートに生まれ変わっています。
1.Yoga Book 9iスペック
スペック表
YOGA Book 9i | |
OS |
Windows 11 Home Windows 11 Pro |
CPU | 第13世代Core i7(U15) |
外部GPU | — |
RAM | 16GB |
ストレージ | 512GB/1TB PCIe-NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチOLED(2,880 × 1,800) × 2 |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB 3.1 Type-C × 3 |
カメラ | Webカメラ(5MP) |
バッテリー | 80Whr |
サイズ | 299.1 x 203.9 x 15.95 mm |
重量 | 1.38 kg |
※国内版ではスペックが変わる可能性があります
コメント
OSはWindows 11 Home、またはProのいずれかを選択可能です。メーカー発表のデータシートによればYoga Book 9i独自アプリとしてYoga Book User Centerがプリインストールされているようです。Microsoft Office 365のトライアル(体験版)もリストに記載されていますが、日本で発売される場合は製品版Microsoft Office 2021 Home & Businessをオプションで選択できるようになるものと思われます。
CPUはCES 2023にてモバイル向けラインナップが正式発表された“Raptor Lake”こと第13世代Core i7です。Lenovoが発表しているプレスリリースでは詳細な型番がまだ掲載されていませんが、TDPが15Wの「U15」が搭載されるとのことです。RAMは16GB、内蔵ストレージは512GB/1TBです。
ディスプレイは13.3インチサイズで、解像度は2.8K(2,880 × 1,880)、パネルはOLED(有機EL)です、…と、ここまでは普通のモバイルノートでもよく見られるスペックなのですが、YOGA Book 9iではこのディスプレイが2枚搭載されています。イメージとしては任天堂がかつて販売していたゲーム機、DS/3DSシリーズや東芝のモバイルノート、Libretto W100に近いと言えばわかる人はわかるかもしれません。デュアルスクリーンを生かし、例えば片方のディスプレイでMicrosoft Wordを表示し、もう一方のディスプレイでYouTubeを視聴することも可能です。
入出力ポートはUSB-C(Thunderbolt)× 3です。薄型軽量な筐体を採用している関係でUSB-Aポートこそ備えていないものの、この手の製品としてはポート数は悪くありません。
WEBカメラは5Mです。プライバシーシャッターが備わっており、カメラを使用しない際は手動で機能を無効化できます。内蔵ステレオスピーカーはBowers & Wilkinsがチューニングを行っており、迫力のあるサラウンドサウンドを楽しめるDolby Atmosをサポートします。
バッテリー容量は80WHrで、メーカーが発表しているビデオ再生時間はデュアルスクリーンで最大10時間、シングルスクリーンで14時間です。
2.Yoga Book 9i 筐体
YOGA Book 9最大の特徴はなんと言っても13.3インチサイズのディスプレイが2つ備わっていることで、上記写真のように片方の画面でWEBブラウザを開き、もう片方の画面でメモを取るといった使い方が出来ます。
2 in 1コンバーチブルタイプのノートパソコンと同じくスタンドモード、テントモード、タブレットモードでも利用可能です。スタイラスペンも最初から付属しているのでお絵かき用タブレットとしても活躍できそうですね!
Yoga Book 9iはBluetoothキーボードとフォリオケースが付属します。
付属するキーボードを下側のディスプレイに取り付けると、一般的なモバイルノートに近い形状になります。キーボードを上側に配置すると(上の画像)下部に仮想トラックパットが表示され、キーボードを下側に配置すると(下の画像)上部に天気やスポーツ情報といったウィジェットを表示することが可能です。
2枚のディスプレイと着脱可能なキーボードにより、このように多彩な使い方ができます。
天板です。この写真だけ見ると普通のモバイルノートに見えてしまいますね。デザインはIdeaPadなどと共通で、左上に「YOGA」ロゴ、右下に「Lenovo」ロゴが配置されています。筐体色はタイダルティール(Tidal Teal)です。
3.Yoga Book 9i 価格など
YOGA Book 9iはグローバル市場では2023年6月より販売開始となる予定で、価格は2.099.99ドル(約278,366円)からです。
以前のYoga Bookシリーズと比較すると価格が大幅に上がってしまいましたが、2枚のディスプレイと物理キーボードを活かした多彩な使い方ができるのが魅力ですね。また、個性的な筐体だけでなく、最新の第13世代Core i7を搭載することにより、メインPCとしても活躍できる性能を備えています。日本国内での発売も期待したいところです。