レノボのThinkPad2020年モデル、今回は「メインストリーム・ビジネスノート」であるLシリーズのL14 Gen 1とL15 Gen 1(以降、Gen 1は省略)をご紹介します。14インチのL14はL490、15.6インチのL15はL590の後継機という位置付け。Lシリーズはメインストリームという表現となっていますが、法人向けというイメージがしっくりくる印象で、多様なシーンで利用できるようカスタマイズ項目が多岐に渡っています。無論、「ThinkPadらしさ」は健在です。今回はIntel CPU搭載モデルについて触れていきます。
1.スペック
ThinkPadシリーズは注文時にシステム構成をカスタマイズできるようになっています。L14とL15はサイズ以外で共通する部分が多いので、まとめて順に説明します。
OSはHome版とPro版から選択可能です。CPUは第10世代(Comet Lake)でL15のみCeleron 5205Uの設定があり、ほかCore i3/Core i5/Core i7が共通です。Core i5/Core i7ではvPro対応の型番(Core i5-10310U/Core i7-10610U)も選択できるようになっていますが、個人でオフィスソフトなどを利用するのがメインという方であれば無理に選ぶ必要はないと思います。また、カスタマイズ項目にもよりますが、L15のCeleron搭載であるエントリーモデルとCore i3搭載のスタンダードモデルは価格差がほぼない(ストレージに違いはあります)ため、個人的にはスタンダードモデル以上を選択した方が良いと思います。
なお、ちょっとカスタマイズが分かりづらいのですが、L14、L15ともにCPUをCore i7-10510U選択、かつ1st SSDの項目を「なし」にした場合のみ外部GPUのAMD Radeon 625が搭載され、それ以外は内蔵GPUのみとなります。この製品にはストレージ用に2.5インチドライブベイとM.2スロットの2つがあり、2.5インチドライブベイがある場所にRadeon(とその関連パーツ)が搭載されるのかもしれません。
RAMに関しては4GB~64GBと幅広く選択できるようになっています。ただし、増設や換装は可能ですが、底面部のカバーを外す作業が発生し、手軽にというわけにはいかないため注意が必要です(ThinkPad愛用者なら問題ないだろうとは思いますが)。
ストレージはベースとなるCPUによりカスタマイズ内容が異なり、幅広い選択ができますね。
ディスプレイについてはL15のエントリーモデルのみHD解像度(1,366×768)のTN液晶、それ以外はFHD解像度(1,920×1,080)のIPS液晶で「タッチを希望するかどうか」での選択です。個人的にはタッチはあるに越したことはないと考えていますので、予算に余裕があればタッチを選択したいところです。輝度も若干上がりますし。
ネットワークはWi-Fi6(ax規格)対応です。ここ最近リリースされる製品では当たり前になってきましたね。LTEモジュールも搭載されているためSIMカードを挿してモバイル運用も可能です。
サイズに関してはL14は旧モデルと比べて横幅が4mm短く、2mm近く薄くなっています。L15については横幅が約10mm短くなっており、旧モデルの「学校やオフィスによくあるベゼル細くないやつ」のイメージから脱却しスタイリッシュになりました。
2.筐体
L14を正面から見たところです。ベゼル左下部分にあったレノボのロゴがなくなり、右下に「L14」が追加された以外は旧モデルと変わっていないように見受けられます。また、横幅が4mm狭くなっているので僅かながら左右ベゼルが細くなっているということになりますが、見たところ超狭小というほどでもないですね。L15についてはデザイン面はL14と同じなんですけど、横幅が10mm短くなっているので見た目としては旧モデルと比べるとだいぶスタイリッシュになった印象です。
天板です。画像はL14のものですがL15も見た目ほぼ同じです。旧モデルと比較してみると先ほど正面部からなくなっていたレノボのロゴが移動してきたのと、上部の細長い楕円のような部分が追加されています。これは最大開口時のクッション的な役割になるんでしょうか、あるいはWi-Fiのアンテナ部分でしょうか、判然とせず申し訳ありません。それ以外はぱっと見たところ変わっていないようです。いつ見てもThinkPadはThinkPadの見た目のままで色褪せないのが格好良くていいですよね。
L14、L15ともにキーボードの拡大画像がありませんでした、ご容赦ください。いずれもJIS配列/US配列は選べるようになっています。
まずL14です。旧モデルと変わったところは見当たりませんがオンライン会議などに便利な受話・終話のファンクションキーが配置されており、よく見ると最上段の右から6,7番目に電話マークのようなものがあります。このキーのニーズは正直なところちょっとよく分かりません…。私、ファンクションキーがあってもまずアプリケーション側の操作をしてしまいそうです。慣れたら便利なんでしょうけどね。オプションでバックライトの選択が可能です。
L15も同様にL590と変わった様子はなく、ファンクションキーに通話・終話が採用されているのがなんとなく見て取れます。
こちらはL14の入出力ポート画像なのですが、実はサイズ違いのL15も全く同じ構成なので省略します。LTEモジュール搭載なのでNano SIMカードスロットもちゃんとありますね。これだけあれば十分なんですけど、欲を言えばもう少し左右に振り分けて欲しかったかな、というのはあります。
3.価格など
Lenovo ThinkPad L14 Gen 1 / L15 Gen 1はレノボ直販サイトで販売中で、6月4日現在の価格はL14 Gen 1が117,150円(税込)から、L15 Gen 1が104,775円(税込)からとなっています。サイズ、解像度、ストレージにこだわらなければL15のCore i3構成が105,600円と購入しやすい価格設定になっています。なお、ThinkPadシリーズは夜間(ナイトクーポン)、あるいは週末(土日祝、週末クーポン)に平日よりも価格が下がることが一般的です。なので、購入される場合は、即決するのではなく、日時をずらして何回か価格をチェックするようにしてください。
ThinkPadを初めて見てからもう30年近く経過しましたけど、いつ見てもかっこよくて飽きのこないデザインはお世辞抜きに素敵で、かつ操作性も良く丈夫な印象。仕事場で何度か使ったことはありますが、いつか所持してみたいものです。
なお、L14、L15ともAMD CPU搭載モデルがありますが、記事執筆時点で直販モデルの価格が明らかになっていませんので、改めてご紹介できたらと思います。