
Lenovoが「ThinkPad T16g Gen 3 (16型 Intel)」を発売しました。この製品は12月下旬にひっそりと発売されたようで、Web検索をしてもメーカーサイト以外の国内サイトはほとんどヒットしません。ThinkPadシリーズとしてはちょっと特殊な位置づけと言え、「Tシリーズと言うよりはモバイルワークステーションのPシリーズの『GPU違い』」という感じの製品です。
先日「ThinkPad T1g Gen 8 (16型 Intel)」と「ThinkPad P1 Gen 8 (16型 Intel)」の製品紹介記事を掲載しました。この2機種は「搭載GPUが異なる兄弟機」ですが、T16g Gen 3もP16 Gen 3のGPU違いの兄弟機と考えられます。
1. スペック表
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home/Pro |
| CPU | Intel Core Ultra 5 245HX Core Ultra 7 255HX / Core Ultra 7 265HX Core Ultra 9 275HX / Core Ultra 9 285HX ※245HX/265HX/285HXはvPro対応 |
| GPU | NVIDIA GeForce RTX 5080 Laptop GPU NVIDIA GeForce RTX 5090 Laptop GPU |
| RAM | 16GB/32GB/64GB/128GB ※DDR5-5600、4スロット、ECC選択可 |
| ストレージ | 256GB/512GB/1TB/2TB/4TB SSD ※M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4/5 TLC ※M.2 2280スロット✕3 (空き✕2) |
| ディスプレイ | 16.0インチIPS (1920×1200) 100%sRGB 16.0インチIPS (3840×2400) 100%DCI-P3 16.0インチOLED (3200×2000) 100%DCI-P3, タッチ |
| 無線通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth、5G ※Wi-Fi/BTはレスオプション可 ※5Gはオプション |
| ポート類 | USB Type-C (Thunderbolt 5)✕2 USB Type-C (Thunderbolt 4) USB 3.2 Gen 2 Type-A✕2 HDMI、オーディオジャック LAN (RJ45)、SDカードリーダー |
| カメラ | Webカメラ (500万画素) 顔認証対応可 |
| バッテリー | 99.9 Wh |
| サイズ | 362✕252✕29.8(最厚部)mm |
| 重量 | 2.54 kg~ |
2. OS/CPU/GPU
OSはWindows 11 Home/Proのほか、「後日出荷予定」として、Ubuntu Linux LTSを選択できます (1月16日現在は選択できません)。
CPUはIntel Core Ultraシリーズ2 (Arrow Lake-HX)のCore Ultra 5/7/9です。

これはPassmarkが公表しているベンチマークスコアです。参考のためCore Ultra 7 255H (Arrow Lake-H、ゲーミングノートなどにも使われる高性能なタイプ)とCore Ultra 7 255U (Arrow Lake-U、モバイルノートなどに使われる省電力タイプ)のスコアも掲載しました。Arrow Lake-HXはコア数/スレッド数が多く、PBP (この表ではTDP)も55Wと高いので、ベンチマークスコアも非常に高いのがわかります。
GPUはGeForce RTX 5080/5090 Laptop GPUと、GeForceのハイエンド型番が搭載されます。Pシリーズに搭載されるNVIDIA RTX PRO (旧Quadro)もGeForceと同じNVIDIA製のGPUですが、GeForceがDirectXに最適化されていて主にゲームや一般的なマルチメディア用途に向くのに対し、RTX PROはCADや3DCG、CAEなど業務用ソフトが多く採用するOpenGLやVulkan向けに最適化されています。まあ、私たち一般ユーザーにはGeForceのほうがおなじみですよね。
3. RAM/SSD/ディスプレイ
RAMは16GB/32GB/64GB/128GBで、スロットは4つあります。また、ECCメモリにも対応し、注文時に選択可能です (ECCメモリとは、メモリ内で発生するビット誤りを自動的に検出・訂正できるメモリで、データ破損やシステム不安定化を防ぐ役割があります。主にサーバーやワークステーションなど、高い信頼性が求められる用途で使われます)。
SSDはM.2 2280スロットが3つあり、注文時に3枚のM.2 SSDを搭載することも可能です。また、プライマリーのSSDスロットは「PCIe-NVMe Gen5」という超高速な規格も選べます。

ディスプレイは16インチで3種類から選択できます。標準構成でも1920×1200解像度、100%sRGBの色域対応と高品質ですし、4K (3840×2400)解像度、100%DCI-P3のIPSパネルと3.2K (3200×2000)解像度、100%DCI-P3の有機ELタッチパネルも用意されます。
4. 筐体

天板は他のThinkPadシリーズと変わりませんが、かなりの厚みがあります。筐体はMIL規格 (MIL-STD-810H)のテストをクリアする堅牢性を備えています。

キーボードです。レイアウト的にはオーソドックスなものでテンキーも付いています。この画像では英語配列ですが、日本仕様は日本語配列と英語配列を選べます。また、このキーボードは耐水仕様です。

側面と入出力ポートの構成です。まだあまり見かけない「Thunderbolt 5」が2つありますね。Thunderbolt 5はデータ転送速度が最大80 Gbps (片方向であれば最大120 Gbps)、給電能力も最大240Wと、Thunderbolt 4から大幅な性能アップを果たしています。…この規格に見合う周辺機器を持っているか、というのはありますけどね。
Thunderbolt 5も含めUSBポートは合計で5つ、SDカードリーダー、HDMI、有線LANポートもついています。非常に充実した構成です。
5. 価格など
Lenovo ThinkPad T16g Gen 3 (16型 Intel)はLenovo公式サイトで販売中で、1月26日現在の価格は554,840円からです。CPUをCore Ultra 9 275HXに、GPUをRTX 5090に、RAMを64GBのECCに、SSDをPCIe Gen 5の1TBに、ディスプレイを3.2Kの有機ELにしてみたら無事100万円を超えましたw この構成だとキー入力をするまでもなく、心に念じるだけでPCが答えを提示してくれると思います (冗談です)。
ウインタブでもあまり目にしないようなハイエンド機なので、割高とか割安というコメントはできません。ただこれ「(スタンダードなビジネスノートの)Tシリーズで良いんですか?」とは思いますねw
6. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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