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Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) レビュー - 個性的な天板デザインで非常に高いコストパフォーマンス!使いやすい15.6インチスタンダードノート

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD)
Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD)の実機レビューです。数年前にデビューしたThinkBookシリーズですが、私自身が実機レビューをするのは今回が初めてです。当初「ThinkPadシリーズの若い人向けの製品ブランド」と理解していましたが、現在だと価格がThinkPadシリーズよりもかなり低めに設定されており、非常に購入しやすいノートPC、という印象を受けます。

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独特な天板デザインを備え、システムスペックも高いThinkPad 15、とても魅力的な製品でした。

ここがおすすめ
・アルミ製でツートンカラーの天板が個性的
・期待を裏切らない、高いパフォーマンス
・スペックの割に価格が激安レベル
ここはイマイチ
・ディスプレイの発色品質はそれほど高くない
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1.ThinkBook 15 スペック

スペック表

  ThinkBook 15 Gen 5 (AMD)
OS Windows 11 Home/Pro
CPU AMD Ryzen 3 7330U/Ryzen 5 7530U/Ryzen 7 7730U
外部GPU なし
RAM(メモリ) 8GB/16GB
ストレージ 256GB/512GB/1TB PCIe SSD
光学ドライブ なし
ディスプレイ 15.6インチIPS(1,920 × 1,080)
ネットワーク Wi-Fi6E(802.11 a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.2
入出力 USB 3.2 Gen2 Type-C(映像出力対応)× 2、USB 3.2 Gen1 Type-A × 2、HDMI、オーディオジャック、LAN(RJ45)、SDカードリーダー
カメラ Webカメラ(1080p)
バッテリー 45Wh(11.7-13時間)
サイズ 357 x 235 x 18.9 mm
重量 1.7 kg

レビュー機の構成

ThinkBook 15 Gen 5 AMDは非常にバリエーションモデルが多く、また、注文時にシステム構成のカスタマイズに対応するバリエーションモデルもありますので、OSのバージョン、CPU、RAM、SSD容量の組み合わせの自由度は高いです。

なお、レビュー機の構成はWindows 11 Home/Ryzen 5 7530U/RAM16GB/512GB SSDという構成でした。

コメント

CPUはRyzen 7030番台のRyzen 3 7330U/Ryzen 5 7530/Ryzen 7 7730Uです。Ryzen 7000番台は型番数が非常に多くなっていますが、7030番台はZen3アーキテクチャの型番で、7000番台の中では中位くらいの性能です。

この製品は15.6インチサイズのスタンダードノートで、ディスプレイの形状はオーソドックスなFHD(1,920 × 1,080)でアスペクト比(画面の縦横比)は16:9、筐体サイズも2023年のスタンダードノートとしては標準的なものになっており、重量は1.7 kgと比較的軽量です。

2.ThinkBook 15 外観と使用感

同梱物

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) ACアダプター
ACアダプターは出力65Wのもので、サイズはやや小ぶりくらいです。最近はスタンダードノート用の65Wタイプのものでもサイズが小さくなる傾向にあるので、それを思えば「まあ普通くらい」のサイズと言うべきでしょうか。ACアダプターと電源ケーブルの実測重量は314 gでした。

天板と底面

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) 天板
天板です。ここがThinkBookシリーズのデザインアイコンと言えるでしょう。筐体色は「ミネラルグレー」ですが、ご覧の通りツートンカラーになっています。また、ThinkBookのロゴもレノボの他ブランドの製品よりも大きく、目立ちます。筐体素材はアルミニウムです。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) 底面
底面です。底面は樹脂製で中央に通気口が、画像下部(使用時には手前側になります)にステレオスピーカーがあります。底面を開口し、筐体内部にアクセスすることは可能ですが、ユーザーが気軽にメンテナンスできるようなハッチなどはありませんので、PC初心者の方には底面の開口はおすすめできません。

側面

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) 前面
前面です。こちらにはポート類、ボタン類はありません。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) 背面
背面にも特になにもないですね。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) 左側面
左側面には画像左からUSB Type-C × 2、HDMI、USB Type-A、イヤホン/マイクジャックがあります。2つのUSB Type-CポートはいずれもGen 2規格なので、最大10Gbpsでのデータ転送が可能です。また、USB Type-AポートはGen 1規格なので伝送速度は最大5Gbpsです。なお、独立したDC-INジャックはなく、USB Type-Cポートから本体に充電・給電する仕様です。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) 右側面
右側面です。画像左からSDカードリーダー、USB Type-A、有線LAN(RJ45)、セキュリティロックスロットがあります。こちらの面のUSB Type-AポートもGen 1規格です。

比較的手頃な価格で購入できる15.6インチのスタンダードノートとしてポート構成は充実している方だと思います。特に有線LANポートおよび(micro規格ではない)フルサイズのSDカードリーダーが装備されているのはうれしいところです。

キーボード

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5(AMD)

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キーボードです。「105 キー、JIS 配列、バックライト付き」で、レノボ製品らしくキートップの下側が丸みを帯びた形状になっています。また、画像右上にある丸いボタンは「電源ボタン兼指紋センサー」です。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) キーボード
目視確認した限り、キートップはフラットで、凹みはありません。

キーボードの使用感

キーピッチは手採寸で約18.5 mm程度(19 mmには届きません)、キーストロークはノートPCとして標準的くらいです。しばらくテキスト入力をしてみましたが、打鍵音は小さめで、キーピッチにも狭苦しさがないので、気持ちよく作業ができました。

配列に関しては、テンキーのキーサイズおよびキーピッチが小さいので、使い始めのうち数値入力でミスタイプをしてしまう可能性があります。また、英語配列の名残りでEnterキーの周囲のキーが変形していたり、キーサイズが小さいものがあります。個人的には右Shiftキーが少し押しにくいと感じられたのと、BackSpaceキーが小さく、何度かミスタイプしてしまいました。ただ、この程度のクセであればしばらく使っていれば慣れてくると思います。と、言いますか、ノートPCのキーボードはたいてい多かれ少なかれ配列にクセがありますので、ThinkBook 15 Gen 5(AMD)のキーボードが特におかしい、ということはありません。

ディスプレイ

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) ディスプレイ
ディスプレイは15.6インチのIPS液晶、ノングレア(非光沢)タイプで、解像度は1,920 × 1,080、アスペクト比(画面の縦横比)16:9です。つまり、最近採用例が増えているアスペクト比16:10ではなく、「トラディショナル」な形状です。

ベゼル幅は「極細」という感じではなく、2023年のノートPCとしては標準的くらいの太さですね。

また、Webカメラは物理シャッターを備えており、解像度も1080p(FHD解像度)と高めなので、Webミーティングの際は自分の姿をキレイに映すことができます。

ディスプレイ

IPS液晶らしい広い視野角で、発色もまずまず、というところです。ただし、このディスプレイは「45%NTSC」という発色品質になっており、これは「ノートPCとして標準的な発色」と言えます。なので、「まずまず」という言い方になりますねw

一方でThinkBook 15よりも高価格帯の製品は100%sRGB(およそ72%NTSCに相当)という発色品質の製品が増えており、それらの製品と比較すると少し見劣りします。

実際、手持ちの100%sRGBの発色品質のモニターと同じ画像を表示させて見比べてみたところ、原色、特に赤の発色が弱く、ややくすんで見えました。もちろんOffice系のアプリで仕事をしたり、学習をしたりする上ではなんの問題もなく、キレイに見えますが、クリエイターの方など繊細な色の識別が必要な人なら少々不満を感じると思います。

筐体その他

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) 横から
ThinkBook 15 Gen 5 (AMD)は底面の後ろ側のゴム足が高くなっており、キーボード面に少し角度がつくような構造になっています。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) ヒンジ180度開口
また、最近のレノボ製品のほとんどがそうであるように、ヒンジは180度開口します。この構造だとミーティングの際などに向かい側にいる人と画面の共有が容易となります。これ、なにげに結構便利なんですよね。

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スピーカーの使用感

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) ドルビーオーディオ

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音響アプリに「ドルビーオーディオ」が入っており、デフォルトで「オン」になっています。また、画像のようにイコライザー機能もついており、音質の調整もできます。しばらく音楽を聴いてみましたが、低音から高音までクリアに聞こえ、音質は良好と感じました。ただ、音量が小さいです。過去のレビュー経験に照らすと、他社のノートPCの音量30%くらいがこの製品の40%に相当する、という感じです。

その点を除けばノートPC用としては品質の良いスピーカーだと思います。

3.ThinkBook 15 性能テスト

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) Lenovo Vantage

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ThinkBook 15 Gen 5 (AMD)はゲーミングノートではないので、細かくパフォーマンスを調整できる設定項目はありませんが、各種ベンチマークテスト実施にあたり、Windowsの電源設定を「最適なパフォーマンス」に、Lenovo Vantageの「電源及びパフォーマンス」を「エクストリームパフォーマンス」にして測定しました。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) PC Mark

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表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。

参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(Core i9-13980HX、RTX4090):9,187
MSI Vector GP78 HX 13V(Core i9-13980HX、RTX4080):8,981
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H、RTX4050):7,958
MSI Katana 15 B13V(Core i7-13620H、RTX4050):7,955
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):6,654
HP Pavilion 15-eh(Ryzen 7 5825U)5,954
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):5,761
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):5,614
VAIO F14(Core i7-1355U):5,553
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):5,503
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):5,500
VAIO SX14(Core i7-1280P):5,452
VAIO F16(Core i7-1355U):5,402
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):5,366
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 11(Core i5-1335U):5,342
VAIO SX14(Core i7-1195G7):5,278
Lenovo ThinkPad X13(Core i7-1165G7):5,205
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):5,076
ASUS Zenbook 17 Fold OLED UX9702(Core i7-1250U):5,074
DELL Inspiron 14 AMD(Ryzen 5 5625U):5,031
DELL XPS 13 Plus(Core i5-1240P):4,980
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):4,967
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):4,902
HP Spectre x360 14(Core i7-1255U):4,834
HP ENVY x360-bf(Core i7-1250U):4,833
富士通LIFEBOOK CH WC1/G3(Core i5-1240P):4,613
Microsoft Surface Laptop Go 2(Core i5-1135G7):4,066

PC Markでは期待以上のスコアが出たと思います。レビュー機が搭載しているCPUはRyzen 7 7530Uで、前世代のRyzen 5 5625Uと基本設計は同じ(Zen 3アーキテクチャ)なのですが、蓋を開けてみれば第13世代のCore i7-1355Uをしのぐスコアとなりました。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) CINEBENCH R23
続いてはCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテストではGPU(GeForceなど)の搭載有無は影響を受けないとされています。

参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(Core i9-13980HX):2,149、30,358
MSI Vector GP78 HX 13V(Core i9-13980HX):2,112、29,156
MSI Creator Z16P B12U(Core i9-12900H):1,918、17,827
VAIO F16(Core i7-1355U):1,867、7,545
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H):1,857、14,383
VAIO F14(Core i7-1355U):1,837、7,400
マウス DAIV 6P-RT(Core i7-12700H):1,814、12,873
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):1,809、8,940
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(Core i7-12650H):1,806、14,632
MSI Katana 15 B13V(Core i7-13620H、RTX4050):1,802、11,620
MSI Modern 14 C12M(Core i7-1255U):1,797、8,791
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):1,784、13,962
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):1,769、9,334
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):1,754、11,953
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 11(Core i5-1335U):1,702、7,160
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):1,667、9,514
VAIO SX14(Core i7-1280P):1,661、9,354
MSI Stealth 15M B12U(Core i7-1280P):1,659、13,793
dynabook GZ/HV(Core i7-1260P):1,655、7,586
富士通LIFEBOOK AH(Core i7-1260P):1,646、9,012
dynabook RZ/HV(Core i7-1260P):1,634、8,524
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX):1,580、14,830
dynabook SZ/MV(Core i7-1255U):1,551、5,160
ASUS ROG Flow X16 GV601(Ryzen 7 6800HS):1,543、13,832
ASUS Vivobook 15 OLED K512EA(Core i7-1165G7):1,497、5,555
MSI GP66 Leopard 11U(Core i7-11800H):1,491、12,210
ASUS Vivobook Pro 15 OLED(Ryzen 7 5900HX):1,482、12,108
dynabook MZ/HS(Core i7-1165G7):1,477、5,526
ASUS M3700WY(Ryzen 7 5825U):1,454、9,046
MSI Bravo 15 B5(Ryzen 7 5800H):1,422、11,241
DELL Inspiron 14 AMD(Ryzen 5 5625U):1,364、8,013
Lenovo Legion 560(Ryzen 7 5800H):1,348、11,419
富士通LIFEBOOK CH WC1/G3(Core i5-1240P):1,304、5,260
Lenovo IdeaPad Slim 550 14(Ryzen 5 5500U):1,170、6,973
ASUS ZenBook 14(Core i5-8265U):1,023、3,691
HP Pavilion x360(Core i5-7200U):790、1,740

CINEBENCH R23のスコアもほぼほぼ想定通り、という感じです。CINEBENCHの傾向として、第12世代以降のIntel Coreプロセッサーのほうが高いスコアになります。前世代のRyzen 7 5825UやRyzen 5 5625Uとの比較でも、マルチコアのスコアがイマイチ、という気はしますが、妥当な結果だと思います。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) 3D Mark
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。ゲーミングPCでは最も重要になるテストと言えますが、レビュー機は外部GPUを搭載しておらず、スコアは低めになることが予想されました。

参考1(GeForce RTX3050/GTX1650搭載ゲーミングノート):
MSI GF63 Thin 10U(i5-10500H、RTX 3050):4,187、9,486、434
Lenovo Legion Y7000(i7-9750H、GTX1650):3,722、8,164、-
ASUS TUF Gaming FX505DT(Ryzen 5 3550H、GTX1650):3,441、8,036、-
※左からTime Spy、Fire Strike、Port Royalのスコア

参考2(外部GPU非搭載のノートPC):
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):17,764、28,294
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):15,330、20,071
VAIO SX12(2022)(Core i7-1260P):14,055、18,529
VAIO F16(Core i7-1355U):13,817、17,253
VAIO F14(Core i7-1355U):13,655、16,810
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):13,129、18,071
HP Pavilion 15-eh(Ryzen 7 5825U):-、16,098
Lenovo ThinkPad X1 Carbon Gen 11(Core i5-1335U):11,795、14,774
HP ENVY x360-bf(Core i7-1250U):10,684、14,119
ASUS Zenbook 17 Fold OLED UX9702(Core i7-1250U):10,931、13,960
富士通LIFEBOOK CH WC1/G3(Core i5-1240P):10,009、11,202
※左からWild Life、Night Raidのスコア

外部GPU非搭載機の場合、Wild Life(WindowsやAndroidなど、クロスプラットフォーム向けテスト)とNight Raid(外部GPU非搭載機向けのテスト)のスコアを見るようにしていますが、Wild Lifeのスコアは振るわなかったものの、Night Raidでは「まあ妥当」くらいの結果になったと思います。

もっぱらPCゲームをするのが目的、という場合にはThinkBook 15 Gen 5(AMD)のグラフィック性能は低いと言わざるを得ませんが、このくらいのスコアでもカジュアルに楽しむ程度なら十分PCゲームを楽しめると思います。

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) Crystal Disk Mark
ラストはSSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。ビジネス系ノートとしては十分すぎるくらいに高速と言え、全く不満を感じない速度になっていると思います。

バッテリー駆動時間

レビュー機で実際に作業をしてみての感想を書きます。バッテリー駆動の際はWindowsの電源設定を「トップクラスの電力効率」にし、Lenovo Vantageの電源設定を「インテリジェントクーリング」にしていました。また、ディスプレイ輝度はほとんどの場合「輝度70%」、音量は「30%」に設定し、キーボードバックライトは「オン・輝度は2段階のうちの弱」にしています。この使い方で多くの人は快適に作業ができるはずです。ただし、ディスプレイ輝度はバッテリー消費への影響が大きく、バッテリーをより長持ちさせるという観点であれば輝度50%程度まで下げても作業は十分可能です。

Webブラウジング、ブラウザー上での動画視聴、テキスト入力、また画像加工ソフトGIMPでの簡単な画像加工などで数時間作業してみて、概ね「1時間あたり15%~18%のバッテリー消費」となりました。バッテリー消費量がやや大きめと感じられたのはやはりディスプレイ輝度を上げた場合で、音量の方は多少大きく(50%くらい)しても、それほどバッテリー消費に影響はありませんでした。

基本的にテキスト入力や簡単な画像加工の場合は1時間に15%程度(駆動時間は6時間半強)、ディスプレイ輝度を上げての動画視聴では1時間に18%程度(駆動時間は5時間半強)でした。ThinkBook 15 Gen 5(AMD)のバッテリー駆動時間公称値は最大11.7時間ですが、それは「逆立ちしても無理」だと判断します。というか、日本のPCメーカーはJEITA2.0という規格でバッテリー駆動時間を表記していますが、この規格が時流に沿っておらず、ウインタブの過去のレビュー経験上、ほとんどのノートPCはメーカー公称値の半分程度の駆動時間しかありません。なので、その意味ではこの製品のバッテリー駆動時間は妥当と言えます。

発熱とファン音

まず、一般的なオフィス系の作業や動画視聴、Webブラウジングなどでは発熱、ファン音とも全く問題ありません。というかほとんど無音です。

一方で、Lenovo Vantageの電源設定を「エクストリームパフォーマンス」にしてベンチマークテストを実行すると、発熱、ファン音とも発生します。ただし、いずれも気になるレベルではなく、ファン音については「外から聞こえてくる蝉の鳴き声」のほうが騒々しいと感じるレベルですし、発熱もキーボード面上部に感じるものの、使っていて不快感はありません。一般的なスタンダードノートとの比較でも発熱、ファン音とも低水準だと評価します。

4.ThinkBook 15 レビューまとめ

Lenovo ThinkBook 15 Gen 5 (AMD) はレノボ直販サイトで販売中で、8月7日現在の価格は税込み74,800円から、となっています。で、今回のレビュー機は最低価格のモデルです。

まず、レビューから離れて「スペックから見た価格」について書かせていただくと「激安レベル」です。ウインタブでは大手メーカーのセール情報記事を頻繁に掲載していますが、他社のセール品と比較しても、「Ryzen 5 7520U/RAM16GB/512GB SSD」というシステム構成の15.6インチノートが74,800円というのは非常にお買い得です。

そうなると「じゃあ、筐体が安っぽかったり、ディスプレイの発色が悪かったりするんじゃないの?」と思いますよね?今回レビューしてみて、そのような疑問に答えることができます。

筐体は金属製で剛性感もあり、決して安っぽいということはありません。むしろ個性的な天板のツートンカラーや使いやすいキーボードなど、水準以上の出来と感じられました。レビュー機には顔認証には対応していないものの、電源ボタン一体式の指紋センサーを備えていたり、キーボードバックライトを備えていたりと、装備を端折っている印象もありません。また、Webカメラも1080Pと、Webミーティング用としては十分な品質になっています。

このレビュー内で「イマイチ」と評価したのがディスプレイの発色品質ですが、45%NTSCというのはノートPC用としては「標準的」な品質なので、それほど低品質なわけでもありません。

ということで、ThinkBook 15 Gen 5(AMD)はCore i5/Ryzen 5クラスのスタンダードノートとしては非常にコストパフォーマンスが高い製品と評価できます。

5.関連リンク

[PR]ThinkBook 15 Gen 5 (AMD):Lenovo

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