レノボがゲーミングノート「Legion Slim 770i」を発売します。レノボは6月28日に「Legion 770i」「Legion Slim 770i」「Legion 570i Pro/570 Pro」「Legion 570」を発表していますが、このうちLegion 770iのみ一足先に製品ページが公開され、7月1日から販売が開始されました。そして、このLegion Slim 770iについては7月5日に製品ページが公開され、7月8日からレノボ公式サイトでの直販が開始される予定になっていますので、ここでご紹介します。
なお、この製品によく似た名称の「Legion 770i」については紹介記事を掲載済みです。こちらもあわせてご覧ください。
Lenovo Legion 770i - 第12世代Core HX搭載!Legionゲーミングノートの上位モデルが新しくなりました!
1.Legion Slim 770i スペック
スペック表
Legion Slim 770i | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core i7-12700H |
GPU | NVIDIA GeForce RTX3060 Laptop(6GB) |
RAM | 16GB(最大40GB) |
ストレージ | 1TB M.2 PCIe NVMe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16インチIPS(2,560 × 1,600)165Hz |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)、USB3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen2、USB3.2 Gen1 × 2、オーディオジャック、HDMI、SDカードリーダー |
カメラ | Webカメラ(1080p) |
バッテリー | 99.9Whr(約9.0時間) |
サイズ | 357.7 x 260 x 16.9-21 mm |
重量 | 2.23 kg |
バリエーションモデル
7月7日現在公表されているのは上記スペック表の単一バリエーションのみです。また、先行して発売されたLegion 770iについても7月7日現在は単一バリエーション展開(Officeの付属有無のみ選択できます)です。
コメント
Legion 770iとLegion Slim 770i、違いは「製品名に”Slim”がつくかつかないか」だけのように思われますが、システムスペックは異なります。770iが第12世代”Core HX”のCore i7-12800HXとGeForce RTX3070Tiを搭載しているのに対し、Legion Slim 770iのほうはCore i7-12700HとGeForce RTX3060ですから、「普通にミッドレンジクラスのゲーミングノート」と言えます。筐体ももちろん違っていますが、まずはCPUとGPUの型番が異なっている、ゆえにパフォーマンスも変わる、ということを認識しておきたいですね。
RAMは16GBで、レノボのスペック表によれば「オンボード8GB(RAMスロット8GB)」という構成になっていて、最大で40GB(オンボード8GB+RAMスロット32GBということだと思います)まで搭載可能です。SSDは1TBで空きスロットの情報はありません。
ディスプレイは16インチのIPS液晶、2,560 × 1,600解像度でリフレッシュレートは165 Hzと、数値上はLegion 770iと同じです。
入出力ポート構成も770iとは少し異なります。770iではThunderbolt 4が2つ、それを含めUSBポートが合計で6つありますが、Slim 770iはThunderbolt 4が1つ、USBポートは合計で5つです(これでももちろん、16インチノートとしては充実したポート構成だと思います)。また、770iは有線LANポートがあり、SDカードリーダーがありませんが、Slim 770iは有線LANポートがなく、かわりにSDカードリーダーを装備しています。…ゲーミングノートで有線LANポートがないというのはどうなんでしょうね。
サイズを770iと比較してみます。
Slim 770i:357.7 x 260 x 16.9-21 mm / 2.23 kg
770i:358.1 x 263.5 x 19.4(最薄部)mm / 2.3 kg
メーカーの開示が十分とはいえず、肝心の「どのくらい薄いのか」というのが今ひとつわかりませんが、最薄部での比較では2.5 mmほど薄くなっています。あとは「Slim 770iのほうが若干小さくて軽いけれど、それほど大きな差はない」ように思われます。
2.Legion Slim 770i 筐体
正面から見たところです。ディスプレイ面のベゼルは四辺ともかなり細くなっているのがわかります。
天板です。770iに似ていますし、ヒンジがやや前方に取り付けられているあたり、Legionらしいと感じますが、770iのように筐体の側面や天板ロゴ部分のイルミネーション(LEDライト)はありません。筐体素材は「CNC削り出しアルミニウム」です。また、冷却システムも770iと同じく「Legion Coldfront 4.0」という名称になっていますが、内部の仕様(ファン数やヒートパイプ数など)についても同じかどうかは不明です。
見た感じ、確かに770iよりはかなり薄く仕上がっているようですね。
キーボードです。この画像では英語配列になっていますが、日本仕様は「84キーJIS配列、RGBバックライト・キーボード、テンキー」と開示されています(84キーにテンキーは含みません)。スペック表の上では770iと同じですし、見た目も変わりません。
側面と入出力ポートの配置です。Legionシリーズは背面にも入出力ポートがありますが、「USB Type-Aポートが全部背面」というのはちょっと特殊な印象を受けます。
3.Legion Slim 770i 価格など
Lenovo Legion Slim 770iは7月8日からレノボ公式サイトで直販開始となる予定です。販売価格は275,000円(税込)前後より、と開示されています。レノボの直販PCは30%とか40%といった大きな割引率で販売されるのが常態化しており、この製品についても然るべき割引が設定されるものと思われます。ただし、先行して発売されたLegion 770iについては今のところ「割引ゼロ」なので、当面は定価販売というか、275,000円くらいで販売される可能性もあります。
正直なところ、275,000円ということであれば他社製品と比較して特に安いとは言えません。もちろんLegionシリーズらしい個性的なデザインや最新のスペック、高い筐体品質はとても魅力的ではあるのですが、我々としては「Lenovoなんで安くなるはず」って思っちゃいますよね…。