こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は中国のUMPC「One Netbook One Mix 2S」の実機レビューです。この製品はCPUにCore m3-8100Yを搭載し、初代のOne Mixから劇的なパワーアップを遂げています。ウインタブでは初代One Mixの実機レビューも実施していますし、どちらかというと「UMPCに高性能なCPUは不要」という論調でもありますので、ある意味読者のみなさんには面白いレビューになるのではないか、と思います。なお、この製品は中国の通販サイト「geekbuying」にサンプル提供していただきました。geekbuyingにはこの場にて御礼申し上げます。ありがとうございました。
1.スペック
まずはスペックを確認します。初代One Mixからの変更点は多くはないものの、「非常に重要」な部分が変わっています。CPUがAtom x5-Z8350からCore m3-8100Yに変更されました。あまり明確な根拠はないですが、「一気に3ランクアップ」くらいの激変と言えるでしょう。RAMは8GBと十分な余裕があり、ここは初代と同じ容量です。ストレージは128GB eMMCから256GB SSDとなりました。初代はCPU性能も低めでしたからeMMCで十分かと思いましたが、「2」はCore m機なので、SSDになったことは歓迎したいです。
ちなみにウインタブでは実機レビューしていませんが、ライバル機GPD Pocket 2はストレージが128GB eMMCなので、スペック面ではOne Mix 2Sのストレージに優位点があります(ただし、あくまでもスペックの数値ということです)。
ディスプレイは7インチでWUXGA(1,920 × 1,200)解像度のIPS液晶、タッチパネルです。初代と同じく2,048段階の筆圧対応ペン入力ができます(ペンは別売りです)が、初代の手書き性能は期待以上のものがありましたので、この製品でも手書き性能に期待大です(後述します)。また、「筆圧対応のペン入力」というのは、ペン入力に対応しないGPD Pocket 2との差別化ポイントと言えます。
入出力ポートは決して充実しているとは言えないものの、この製品が7インチサイズであるということを考慮すれば十分な水準と言えます。ただし、初代ではmicroUSBポートが1つ多く装備されていて、microUSBポートからの給電/充電でしたが、この製品ではUSB Type-Cポートからの給電/充電に変更されました。そのかわり、USB PDに対応し、高速な充電が可能となっています。それともう一つ、「この製品はもちろん、GPD PocketシリーズもWebカメラはありません」。
サイズのほう、初代と全く同じです(厳密に言うと重量が3グラムだけ重いです)。ただ、個人的には7インチUMPCというのはすでに十分コンパクトで、ここからさらに軽量化するとかサイズを詰めるといったことはあまり重要ではないと感じます。もちろん重量が軽くなるとうれしいですが、製品特性上は軽くなるよりも筐体の強度を上げてもらうほうがいいかもしれないです。
レビュー機のシステム構成です。スペック表の通りCore m3-8100Y/RAM8GB/256GB SSDでした。個人的にこのスペックはUMPCとして期待される水準を越えていると思われ、PC負荷の高いゲームであるとか、外部ディスプレイを接続して作業をしてみたりといったことも試してみたいと思います(後述します)。
2.筐体
ウインタブは「開封の儀」とやらに全く価値を見出していませんが、注目の製品だけに今回は外箱から見ていきます。「はっきり言ってデラックス」だと思います。紙製ですが高級感のある、しっかりした化粧箱に入っていました。右側にあるのはスタイラスペンの箱です。geekbuyingからはDHLで配送してもらったのですが、海外配送の割に本体の箱は破損が少なく(ほんの少し角が凹んでいた程度)、スタイラスペンの箱が少し潰れていました。ただし、内容物には影響ありませんでした。
箱を開けてみました。蓋の裏側にはクッション材が貼られていて、しっかり筐体を保護しています。この外装だと手元に届いたときに本体が壊れていた、などのトラブルはほとんど発生しないと思います。
同梱物です。充電用のACアダプター、Type-C(オス)- Type-C(オス)のケーブル(給電/充電用です)、取扱説明書などが入っていました。なお、ACアダプターはPD(急速充電)対応です。
取扱説明書のほかにもう一枚カードがある、と思ったら、こんな内容でした…。
取扱説明書は中国語と英語のみ。正規輸入されているGPD Pocket 2は日本語の取扱説明書がついているそうですが、この点は少し弱いかも。ただし、ウインタブ読者なら英語があれば特に問題ないかもしれないですね。
天板です。手元にある初代One Mixと見分けがつきません。筐体素材は「CNC加工のアルミ合金」です。金属筐体らしく、非常にしっかりした印象です。
前面と左側面ですこの2面にはポート類やボタン類はありません。初代のときも感心しましたが、工作精度が非常に高く、変な隙間ができたり、ガタガタいったりということはありません。「緻密な作り」という感じです。
右側面です。ポート類はすべてこちらにあります。画像左からオーディオジャック、microSDカードリーダー、USB Type-C(給電/充電口を兼ねます)、microHDMI、USB 3.0です。また、右端にLEDインジケーターがあります。
背面には通気口があります。また、この製品はCore m搭載機ですが冷却ファンを装備しています。
底面です。真ん中に通気口がありますが、それ以外には何もありません。筐体を開口するためのネジがあるものの、右下のネジのところに封印シールが貼ってあります。中国語なんで読めませんけど、「このシールを剥がしたら保証切れ」と言うやつかもしれません。
キーボードです。基本的には初代One Mix 2Sと同じですが、若干変更点があります。レイアウトでは左下のCtrlキーとFnキーの位置が入れ替わりました。また、ちょっと残念なことにバックライトがなくなりました。一番左上にあるEscキーのところにバックライトを示すアイコンが見えるのですが、これは機能しません。geekbuying経由でメーカーにも確認しましたが、やはりバックライトはない、とのことでした。
このキーボードを初めて見る人のためにもう少し詳しく説明します。注意したいのが中央下部です。一番下にあるのがマウスのクリックボタンです。独立した2ボタンになっています。クリックボタンの右側にある黒くて細いものは指紋センサーです。指紋センサーは初代One Mixには装備されておらず、One Mix 2Sで追加された新装備です。
クリックボタンのすぐ上にあるのがスペースキー(2つとも)です。スペースキーを分割する格好で取り付けられているのがタッチパッド代わりのポインターです。このポインターはThinkPadのような「動く棒」ではなく、上部がセンサーになっているタイプです。このポインターの上で指を滑らせてカーソルを動かします。
なお、アルファベットキーのキーピッチは手採寸で左右方向に約16 mm、上下方向に約15 mmでした。このキーピッチは一般的なモバイルノート(18~19 mm)よりも明らかに狭く、決して打鍵しやすいとは言えません。ただ、サイズが7インチですから、こうなるのは購入する側もあらかじめ覚悟しておくべきでしょう。使用感については後述しますが、サイズの割には頑張っているとは思います。
キートップはフラットで、特に加工は施されていません。キーストロークも浅めですが、思ったよりもしっかりとした打鍵感は得られます。
参考までに初代One Mixのキーボードも掲載しておきます。個人的にはバックライトがなくなってしまった、というのが少し残念ですね…。
正面から見たところです。このように左右のベゼル幅がかなり太くなっていますが、逆にナローベゼルにしてしまうとただでさえ狭いキーピッチが絶望的になってしまうので、これはやむを得ないと思います。ただし、ベゼルがブラックになっていますし、ベゼル面も含めガラスで覆われていますので、見た目はスタイリッシュだと思います。
One Mixシリーズの特徴は、このサイズにしてコンバーチブル2 in 1である、という点です。このようにタブレットモード、スタンドモード、テントモードに変形できます。ヒンジは水平位置くらいまでは比較的軽い力で操作できますが、テントモードやタブレットモードのように水平位置を越えて開口しようとするとかなりの力が要ります。立て付けが悪いという意味ではなく、あえてそのような構造になっているものと理解しました。ちなみに初代One Mixでもこの構造は同じです。
タブレットモードにした際の側面です。このように完全な一枚板とはならず、それなりに隙間ができます。ただし、タブレットとしての使用感を損なうものではありません。もちろん一般的なタブレット製品と比較するとかなり厚みがありますけど、その分小さいんで、特に気になりません。
ひと通り筐体をチェックしてみました。この記事を書いている時点で初代One Mixも手元にあるのですが、詳細部分が異なるとは言え、「ほとんど見分けがつかない」くらいにそっくりですね。もともと初代One Mixのレビューでも筐体品質に関しては高く評価していました。このOne Mix 2Sでも高評価であることに変わりはありません。中華製品とは言え、7万円以上するものなので、手にとってみて安っぽかったりミシミシいったりする筐体ならがっかりしますもんね。その意味ではこの筐体品質は価格に見合うものである、と結論づけたいです。
3.使用感
ディスプレイ
手持ちのThinkPad 13(13.3インチのFHD解像度、IPS液晶)と初代One Mixを比較対象にして見比べてみました。いつものようにブラウザーのEdgeを開き、「花」の画像検索をし、ヒットしたものを10枚程度見比べる、というやり方にしています。
ThinkPad 13との比較ではOne Mix 2Sの圧勝でした。まず、ディスプレイの明るさが全然違います。同じように輝度50%に設定しても、最大輝度に設定しても、明らかにOne Mix 2Sのほうが明るいです。また、個々の画像のくっきり感も全然違います。ただし、ディスプレイサイズが大きく異なりますので、13.3インチと大型のThinkPad 13のほうがドットの密度が粗くなってしまうのはやむを得ないことで、ThinkPadを酷評するのもいかがなものか、とは思います。
次に初代One Mixとの比較ですが、実はディスプレイ品質が大きく異なります。One Mix 2Sのほうが明るい、ということと、発色の面でもOne Mix 2Sのほうが鮮やかです。2台並べてしまうと初代One Mixのほうは全体的に少し黄色っぽい発色になっています。ただし、「並べないとわからない」くらいの差なので、初代One Mixのディスプレイが汚く見えるという意味ではありません。
国内向けのハイエンド製品、例えばHP Spectreとかdynabookあたりと比較した場合、発色(特に黒)の面でOne Mix 2Sはやや劣ると思います。しかし、液晶の品質としては十分すぎるくらいの性能になっていると評価します。
キーボード
はっきり言って「使いやすいわけない」です。今回のレビューに際し、少し試用期間を長くして、実際にOne Mix 2Sでウインタブの記事を数本書いてみました(Webでの調べ物、テキストライティング、簡単な画像加工がメインです)が、人間の能力とは大したもので、使い続けると次第に快適になっていくのがわかりました。おそらく「One Mix 2Sしか使ってはいけません」という縛りを入れられてもウインタブの運営は継続できると思いますし、記事の本数も減らないでしょう。
操作感は基本的に初代One Mixと変わりません。品質そのものは一般的なノートPCのキーボードに遜色はなく、ただただキーピッチが狭いということとアルファベットキー以外の配列に無理がある、という点だけが厳しいです。私個人の感想としては、「フルサイズキーボードと100%同じ感覚まで慣れるのは無理だが、多少の苦痛を伴いつつ長文のテキストライティングをこなすことは十分可能」ということになります。
それと、One Mix 2Sに新たに追加された指紋センサーですが、これは非常に品質がよく、かつ便利です。指紋認識はほとんどの場合一発でOK、たまに失敗しますが、2回目の試行でほぼ100%認識します。UMPCということもあり、起動、スリープ復帰のたびにPINやパスワードを入力するのも面倒なので、この機能がついたことは非常にありがたいですね。
スピーカー
この製品のスピーカーは表面上見ることができず、「キーボードから音が聞こえてくるタイプ」です。音質のほうは「かなり健闘している」と思います。筐体サイズが小さいこともあり、HPなどの13.3インチノートとは比べ物になりませんが、中高音域はそこそこ聴けるレベルです。音量が小さめなので、ボリュームを少し上げてやると音質にも迫力が出てきます。実用品レベルとしては文句なし、音楽に関しても作業をしながらBGMを流すくらいの使い方であれば納得できるくらいの水準は確保されています。
バッテリー
いろいろと条件を変えてテストしてみましたが、おおよそ「1時間に15%から20%くらい」のバッテリー消費です。ディスプレイ輝度を50%に設定して、テキストライティング、Webブラウジング、動画視聴、簡単な画像加工、そしてペン入力と、いろいろ条件を変えて使ってみてもだいたいこの範囲に収まります。テキストライティングとWebブラウジングだけであれば15%を切ることもありました。また、長時間ゲームをするような場合はこれよりも稼働時間は短くなるはずです。稼働時間はだいたい5~7時間くらい、と考えていいでしょう。もちろん、バッテリー節約を意識して、ディスプレイを暗くするなどの配慮をすればもう少し稼働時間は長くなると思います。
ペン入力
初代One Mixもペン入力の品質は高く評価できるものでしたが、One Mix 2Sでもやはり高評価できます。筆圧は2,048段階で、ワコムデジタイザーではありませんが描き味は非常にいいです。ちょっとした落書きを動画にしてみました。
筆圧は自然な感じで効きますし、ペン先のズレや視差、遅延も気になりません。この製品のディスプレイサイズは7インチで、このサイズでイラストやマンガの制作を完結させるというのは難しいと思いますが、ラフやネームなどに使うのであれば全然文句ないんじゃないでしょうか。なので、ウインタブの評価としては「お絵かきタブ」として十分使える品質だと思います。後述しますが、1月24日現在、geekbuyingではスタイラスペンを付属させる際の追い金がわずかに4ドルなので、当座ペンは不要、という人でもつけておいて損はないと思います。
周辺機器接続
One Mix 2SはUMPCとしては非常にパワフルで、その性能を小さな筐体だけで使うのは少しもったいない気がします。ということで、私は自宅では外部ディスプレイ、キーボード、マウスを接続して、ミニPC(デスクトップPC)として使っています。
本体の入出力ポート数が十分ではなく、接続機器も多いので、以前実機レビューした「Plugable UD-3900」というセルフパワー(動作するために外部電源が必要)のドッキングステーションを使っています。自宅で使うのでバッテリー消費量はあまり意識しなくていいのですが、おそらくバスパワー(PCから給電するので電源不要)の多機能ハブだと相当にバッテリーの減りが早くなってしまうでしょうね。
使い勝手については言うまでもありません。従来使っていたミニPCはCeleron J3455にRAM4GBという構成なので、それよりも数段パワフルなデスクトップPCになった、ということです(ただし、ウインタブの記事を書くとかの作業であればそんなに大きな体感差はありませんけどね)。また、この形態で使う場合、外出先ではOne Mix 2S本体のみで、自宅ではドッキングステーションを接続してデスクトップPCとして、シームレスに作業を継続できますので、非常に便利です。唯一面倒なのは「キーボード配列」で、One Mix 2Sに合わせて自宅でも英語キーボードを使うか、日本語キーボードのままで一部キーの印字が実際と異なるのを体で覚えるか、ということが必要です(システムでキーボードタイプを切り替えるには再起動が必要)。
ゲーム
スマホで人気の「Asphalt 9」はWindowsのストアアプリにもなっています。このゲームはスマホだとかなりの重量級で、ミッドレンジくらいの性能のスマホだとまともにプレイできないくらいなのですが、One Mix 2Sではどうでしょう?
ゲームが下手くそ、というのはご容赦いただくとして、ご覧のように非常になめらかに動作します。初代One Mixとの決定的な差はここにある、と言っていいでしょう。もちろんCore mクラスのCPUで外部GPUの搭載もありませんので、PC用のオンランゲームがサクサク動く、とは言えませんが、比較的ライトなものであれば十分プレイできると思いますし、画質を落とせばそこそこのゲームはプレイできると思います。
なお、One Mix 2Sには冷却ファンが装備されており、初代One Mixよりも明らかに動作音は大きいです。初代のほうは当初「ファンレス」と誤認するくらいファン音が小さかったのですが、One Mix 2Sでははっきりとファン音がしますし、一般的なノートPCと同じくらいの音量になります。ただし、耳障り、というレベルではありません。
また、発熱については基本的に通常の使用時ではほとんど気にしなくていいレベル(ほぼ発熱を感じない)ですが、Asphalt 9のプレイ中はそこそこ熱くなりました。このゲームは手で本体を持って操作しますので、発熱ははっきり伝わってきます。しかし、熱くてさわれないという感じではなく、「ちょっと熱いな」くらいの発熱量なので、ゲームに支障が出ることはないでしょう。
4.性能テスト
参考:
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 8,129
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 8,055
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 7,920
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 7,722
HP ENVY 13(Core i7-8550U): 7,646
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 7,481
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 7,080
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 7,053
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 7,030
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 7,001
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 6,844
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 6,323
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 6,293
HP 15-db0000(Ryzen 3 2200U): 6,017
DELL Inspiron 13 7000 2 in 1(7373)(Core i7-8550U): 5,926
ドスパラ Critea DX-KS H3(Core i3-7100U): 5,888
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 5,159
参考:
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 4,337
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 4,238
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 4,234
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 4,210
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 4,199
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 4,165
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 4,128
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 3,895
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U):3,724
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 3,674
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,645
HP ENVY 13(Core i7-8550U): 3,634
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 3,562
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,181
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,130
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,798
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 2,768
HP 15-db0000(Ryzen 3 2200U): 2,577
DELL Inspiron 13 7000 2 in 1(7373)(Core i7-8550U): 2,036
まずはウインタブの定番「ドラゴンクエスト X(ドラクエ)ベンチマーク」です。この製品のCPUはAmber Lake YのCore m3-8100Yですが、期待通り、あるいは期待以上のスコアになっていると思います。ざっくりいうと調子の出ないKaby Lake RのCore i5くらい、あるいはAMD Ryzen 3と互角くらい、という感じです。
参考:
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 4,154
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 4,079
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,985
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,951
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,940
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 3,935
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 3,921
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 3,890
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,858
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 3,596
HP ENVY 13(Core i7-8550U): 3,487
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,192
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,012
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 2,829
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 2,728
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,264
DELL Inspiron 13 7000 2 in 1(7373)(Core i7-8550U): 2,197
HP 15-db0000(Ryzen 3 2200U): 2,194
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 2,087
次に「ドラゴンズドグマオンライン(DDON)ベンチマーク」です。やはりKaby Lake RのCore i5には及ばないものの、かなり善戦していると思いました。個人的には個別ゲームのベンチマークでこのくらいのスコアが出るのであれば十分納得ができると思います。
参考:
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 1,157、4,652
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 1,136、4,524
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 1,126、4,746
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 1,116、4,367
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 1,097、4,471
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 1,084、4,282
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 1,070、4,365
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 1,020、4,358
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 1,017、4,350
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 1,000、4,304
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 984、4,262
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 949、4,137
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 942、4,118
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 936、3,972
HP ENVY 13(Core i7-8550U): 923、3,857
HP 15-db0000(Ryzen 3 2200U): 903、3447
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y: 878、3,646
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 680、2,889
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 673、3,183
Lenovo Miix 700(Core m5-6Y54): 611、2,469
DELL XPS 12(Core m5-6Y57): 511、2,113
ドスパラ Diginnos DGM-S12Y(Core m3-6Y30): 496、2,586
DELL Inspiron 13 7000 2 in 1(7373)(Core i7-8550U): 493、2,102
※左からFire Strike、Sky Diverのスコア
3D Markのスコアです。ドラクエやDDONの結果と比較すると若干低めかな、と思います。Core m3-7Y30(Core m3-8100Yの一世代前のCPUです)を搭載するCube Mix Plusよりも若干低いスコアになっていますし、Kaby Lake RのCore i5はもちろんのこと、Ryzen 3にも負けちゃってますね。
参考:
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 3,909
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8350U): 3,778
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 3,704
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 3,704
DELL Inspiron 17 5000(5770)(Core i7-8550U、Radeon 530): 3,607
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,546
HP ENVY 13(Core i7-8550U):3,534
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 3,518
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 3,492
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,491
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,479
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,399
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 3,353
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 3,350
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,341
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 3,199
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,108
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 2,921
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 2,873
DELL Inspiron 15 7000(7570)(Core i7-8550U、GeForce MX130): 2,824
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 2,822
ドスパラ Magnate IM(Core i5-7400): 2,763
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 2,606
HP 15-db0000(AMD Ryzen 3 2200U): 2,455
ドスパラ Critea DX-KS H3(Core i3-7100U): 2,198
PCの総合性能テストであるPC Markです。このテストはグラフィック性能だけでなく、表計算ソフトや画像加工、ビデオチャットなど、幅広い使い方をシミュレートしているので、非ゲーミングPCには一番向いているものだと思います。スコアの方はCore m機として十分、あるいは期待以上、と言っていいものだと思います。UMPCだからといって処理性能が低いということは全くありませんね。
いつもはやっていない、ストレージの読み書き性能をテストする「Crystal Disk Mark」もやってみました。ただ、これだとよくわからないと思うので、Microsoft Surface Goと比較してみます。
これがSurface Goのスコアです。128GB SSDを搭載しているのですが、One Mix 2Sのほうがずっと高速ですよね。私は日頃128GB SSDを搭載するThinkPad 13を使っているのですが、特に速度面に不満を持つこともなく、当然One Mix 2Sもデータの読み書きが遅いとは全く感じません。おそらく、モバイルノートユーザーであればOne Mix 2Sのストレージ性能に不満を感じる可能性は低いと思います。
5.まとめ
One Netbook One Mix 2Sは中国の通販サイト「geekbuying」で販売中で、1月24日現在の価格はスタイラスペンつきが659.99ドル(74,543円、クーポンコードHNDVTRZHを使用)、スタイラスペンなしが655.99ドル(74,091円、クーポンコードWYYXOMJRを使用)です。中国からの個人輸入品としては決して安くはありませんが、ライバル機GPD Pocket 2よりは若干安くなっています。
私は初代One Mixも実機レビューしていまして、今回One Mix 2Sをレビューするにあたり、当初は「見た目は全然一緒じゃん」などと思っていたのですが、さすがに性能面では比べ物にならないくらいの差がありました。テキストライティング用とか、Webでの調べ物用、ということであれば初代One Mixでも十分快適に使えると思いますが、One Mix 2Sは性能面では「中位クラスのモバイルノート」と言える実力があり、性能という側面から見ると、7インチサイズの筐体が少々もったいないと感じます。記事中で触れたとおり、「あるときはUMPCとして、あるときはディスプレイやキーボード、マウスを接続して、ミニPCとして」また人によっては「小型のゲームマシンとして」、さらに「ラフやネームに便利なお絵かきタブレットとして」という感じで、One Mix 2Sにいろんなことをやらせてみたくなります。そう考えることができる人には「最高の小型デバイス」と言えるかもしれません。
6.関連リンク
One Netbook One Mix 2S:geekbuying
※スタイラスペンつきはクーポンコード「HNDVTRZH」を、スタイラスペンなしはクーポンコード「WYYXOMJR」を使用して下さい
コメント
GPD Pocket 2買おうか迷ってましたが、One Mixの日本正規販売がもし始まれば下剋上しそうな感じがして、止めようかなと思ってしまいましたw
こんにちは。今のところOneMix 2Sは快調に動いてくれていますが、故障などがないとも言えないので、やはり日本正規販売してほしいですよね。One Mixシリーズも日本のシェアが非常に高いはずなので、次期モデルからは日本正規輸入はあり得ると思います。
タブレットモードにしたあと、両方のヒンジの部分を指で押すとぴったりしますよ!
こんにちは。ご指摘の通り、ヒンジの部分にやや弾性がありますね。
pocket2との比較サイトで画面のちらつきがすごいとなってるのですが解消されたのですかね
あと技適取得はできたのでしょうか
こんにちは。本体表面に技適マークはありませんが、内部のWi-Fiチップに技適マークがあるようです。画面のチラツキはレビュー機では確認できません。
One Mix2S持ってますがSSDが速いのでWindows UpdateのストレスがeMMCとは全く違う。不満は充電器が限定される事ぐらい。
こんにちは。ご購入おめでとうございます。たしかに速い…。
こんにちは。
小型PC好きで、SurfaceGoと大分悩んでたのですが、記事拝見してやっぱCPUだよなってことで2Sをgeekbuyingでぽちってしまいました(笑)
万一のため保証/サポート体制が整備されることを切に願いたいです。
ペンの登録方法がわからなくて苦戦しています。Bluetoothで検出しないのですがそれがそもそも間違っていたりするのでしょうか?
アマゾンの正規版売店RBHK(One-Netbookオフィシャルショップ)で購入しました、とても気に入ってます。特に、割引クーポンを使っておトクに購入できます!レジでプロモーションコードPH92QAP8を入力したら、¥3,000の割引になりますよ。