MinisforumがミニPC「NAB6」を発売しました。CPUに第12世代のCore i7を搭載し、高いパフォーマンスが期待できる上、RAMやSSDの増設・換装が容易な筐体構造になっています。
1.Minisforum NAB6 概要
スペック表
Minisforum NAB6 | |
OS | Windows 11 Pro |
CPU | Intel Core i7-12650H |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB/32GB(DDR4/2スロット/最大64GB) |
ストレージ | 512GB/1TB PCIe4.0 SSD(M.2 2280) ※2.5インチSATA HDD空きスロットあり |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | なし |
ネットワーク | WI-Fi、Bluetooth(仕様詳細不明) |
入出力 | USB3.2 Type-C(映像出力・PD対応)、USB3.2 Gen1 Type-C(データのみ)、USB3.2 Type-C(映像出力のみ)、USB3.2 Gen2 Type-A × 4、HDMI × 2、オーディオジャック、LAN(RJ45)× 2 |
カメラ | なし |
バッテリー | なし |
サイズ | 127 × 127.5 × 54.7 mm |
重量 | 不明 |
※このスペック表はベアボーンモデルを含んでいません
バリエーションモデル
・ベアボーン(OS/RAM/SSDなし)
・RAM16GB/512GB SSD
・RAM32GB/512GB SSD
・RAM32GB/1TB SSD
コメント
以降の説明ではベアボーンモデルについて言及していません。
OSはWindows 11 Pro、CPUは第12世代(Alder Lake)の高性能タイプ、Core i7-12650Hです。
この表はPassmarkが公表しているベンチマークスコアです。Core i7-12650Hはゲーミングノートにも搭載される高性能な型番ですが、同じH型番であるCore i6-12700H(この型番もゲーミングノートに搭載例が多いです)と比較するとコア数/スレッド数が少なく、ベンチマークスコアも若干低くなっています。
一方でスタンダードノートやモバイルノートによく使われているP型番のCore i7-1260Pとの比較ではコア数/スレッド数が多く、PBPも高いため、ベンチマークスコアに大きな差があります。
「ただし」注意したい点として、Core i7-12650Hの内蔵GPUはIris Xeではなく、Intel UHD Graphicsとなります。そのため、グラフィック性能はIris Xeを搭載するCore i7-12700HやCore i7-1260Pよりも低くなるものと思われます。ゲーミングノートの場合はCore i7-12650HやCore i7-12700Hに外部GPU(GeForceなど)を組み合わせるケースがほとんどなので、内蔵GPUの性能についてはあまりクローズアップされないのですが、NAB6は外部GPUを搭載しておらず、外付けGPU(GPU BOX, eGPU)の接続もできない(Thunderboltポートを搭載していないため)ので、特にゲーム関連・その他グラフィック関連の作業用としてNAB6の購入を検討される場合はご注意ください。Core i7-12650Hのグラフィック性能が非常に低い、というわけではありませんけど、「高性能タイプのCore i7搭載なのに期待外れ…」と感じられる可能性もありそうなので…。
RAMは16GB/32GB、SSDは512GB/1TBを選択できます。
筐体内部にアクセスができ、RAMの換装(NAB6はベアボーンモデルを除き、RAMの空きスロットはありません)やストレージの増設が可能です。
筐体内部へのアクセスは「特に簡単」ですね。工具などを使うことなく、「トップパネルをワンプッシュ」でOKです。
前面(画像左)と背面(画像右)です。USBポートは合計で7つありますが、USB Type-Cポート3つはそれぞれ異なる仕様になっていて、1つが「映像出力のみ」、1つが「データ伝送のみ」、そして1つが「データ・映像・PD対応」です。また、この製品はHDMIも2つ装備していますので、USB Type-Cポート2つとHDMIポート2つを使って、最大4画面出力が可能です。
2.Minisforum NAB6 価格など
Minisforum NAB6はMinisforum公式サイトで予約販売中(出荷は4月中旬の予定)で、3月27日現在の価格は下記のとおりです。
・ベアボーン(OS/RAM/SSDなし):55,580円
・RAM16GB/512GB SSD:67,980円
・RAM32GB/512GB SSD:78,380円
・RAM32GB/1TB SSD:80,980円
なお、Minisforum公式サイトは日本語で買い物ができ、日本語のサポートも受けられますが、「海外配送」となりますので、上記価格に加え輸入消費税がかかります(一般に製品を受け取る際に配送会社の人に支払います。税額の目安は製品代金の6%プラス配送会社の手数料約1,000円程度です)。
スペックから見た価格は低めだと思います。また、筐体内部へのアクセスも容易なので、PCにあまり慣れていない人でもDIYによる構成のカスタマイズがしやすいと思います。ただし、記事中でご説明した通り、この製品は搭載CPU(Core i7-12650H)からイメージするよりもグラフィック性能が低めになっていると思われますので、この点のみご注意ください。
3.関連リンク
Minisforum NAB6:Minisforum
コメント
GPUがショボいからゲームとか動画編集とかには向かないのでこのCPUをどう使うのかだね。1260Pで十分過ぎる気が。