中国メーカーのCHUWIから、ミニPCというか、コンパクト・デスクトップPC「AeroBox」が発売されます。詳細な発売日は判明していませんが、近日中に日本のAmazonでも販売が開始されるとのことです。この製品、ウインタブでよく取り上げている「中華のミニPC」よりは明らかにワンランク上のスペックになっていますので、ウインタブ読者のメインマシン、あるいはメインマシンがノートPCである、という人の自宅用サブPCとして非常に魅力的です。スペックの割に価格も低く抑えられています。
1.スペック
OSはWindows 10(おそらくHome版)で、事前にCHUWIに確認しましたが、「正規ライセンスつきです」とのことでした(中華のミニPCはこの点がちょっと心配なんですよね)。CPUのAMD A9-9820は、Webではほとんど情報が取れませんでした。「8コア8スレッド」ということなので、比較的性能が高いのではないかと思われます。また、外部GPUにAMD Radeon R7 350も搭載しています。
RAMは8GBですが、デスクトップPCなので、増設も可能です。
このようにRAMスロットが4つあります。おそらく1つもしくは2つはふさがっていると思いますが、それでも十分な拡張性があると言えます。
ストレージは256GB M.2 SSDで、こちらも2.5インチのSATA接続のドライブベイがありますので、SSDやHDDの増設が可能です。使い方にもよりますが、当初は256GBで十分だと思うので、使っていくうちに容量が足りなくなったらSSDもしくはHDDを追加するような感じになるでしょう。
入出力ポートは、この製品がデスクトップPCであるということを踏まえると、「並み」か「やや不足気味」になると思います。
これがポート構成です。USBポートの数は十分だと思いますが、HDMIポートが見当たりません。また、イヤホンジャック、マイクジャックのところに「ポートが3つ」ありますが、それぞれがどのような機能になっているのかがわかりません。
それと、これも個人的な感想ですが、「いまどきPS/2ポートって必要なんですかね」。外付けのキーボードやマウスを購入すると、PS/2用のアダプターがついていることがありますし、それを使えばUSBポートを使わずにすむ(つまり、USBポートを他の周辺機器のために温存できる)というのはあると思いますけど。
サイズについては詳細が開示されていません。CHUWIの製品ページによれば「デスクトップPCの30%」の大きさとのことです。トップ画像を見ていただくといわゆる「中華のミニPC」よりは大きいサイズになっているのがわかると思いますが、省スペースな製品であることは間違いないですね。
2.筐体
白い筐体というのがカッコいいです。このように縦置き、横置きの双方に対応します。
デスクトップPCなので、当然冷却ファンが装備されていますが、このようにデュアルファンで、なんと「RGBライトつき」です。外観上のデザインアクセントになりますよね。あと、「RGB」というくらいですから、色も変えられるんじゃないか、と思います。性能には直接関係ありませんが、低価格な製品にしてはうれしい配慮かと思います。
3.価格など
CHUWI AeroBoxは近日発売予定で、CHUWIのご担当者の説明によれば価格は349ドルとのこと。冒頭に記載したとおり、Windowsの正規ライセンスがついていることは確認済みです。
処理性能がいまひとつ不透明なのが残念ですが、おそらくウインタブ読者がメインマシンとして使ってもおかしくないくらいの実力はありそうです。デスクトップPCなので、ディスプレイやマウス、キーボードを用意する必要があり、一通り揃えると5万円くらいにはなってしまうと思いますが、このPCに大きめのディスプレイと(ウインタブが推す)メカニカルキーボードを接続すれば、かなり気持ちよく作業ができるんじゃないか、と思います。
4.関連リンク
AeroBox:CHUWI公式サイト 日本語の製品紹介ページ
コメント
A9-9820についてですが、
去年発表されたノート用のエントリーCPUですので
残念ながら「デスクトップPC用の高性能CPU」ではありません。
また、「Radeon R7 350」を統合するAPUなので、
このPCには外部GPUも搭載されていません。
(メーカの製品紹介ページの書き方も良くないですが)
https://hardwaresfera.com/noticias/hardware/tres-procesadores-amd-de-gama-baja-se-dejan-ver-en-el-software-3dmark/
CHUWIから回答があり、Radeon R7 350は外部GPUであるとのことでした。また、グラフィックカードとして単体の製品になっているようです。
https://www.gigabyte.com/jp/Graphics-Card/Radeon-R7-350
こんにちは、この件、その後も調べてみたのですが、頂いたリンクと同一ソースと思われる記事が多言語かつ大量に見受けられるものの、他のソースの情報がほとんど得られず、依然として詳細がわかりません。R7 350についてはグラフィックカードであるという情報も複数見られました。そのため、CHUWIに問い合わせをしていますので、しばらくお待ち下さい。
いつも楽しく閲覧しています。
CINEBENCHについてですが、スコアの単位の「cb」というのは多分CINEBENCHのR15だと思われます。
R20ならスコアの単位は「pts」となると思います。あとR15のスコアとR20のスコアは互換性はないので、比較はできないと思います。
Core i9 9900Kのシングルコアスコアが200前後なので、CHUWI AeroBoxのスコアはマルチコアのスコアだと思われます。
でも369cbならフルHDでの動画再生など快適にできると思います。
こんにちは、情報ありがとうございます。記事執筆時点で、CINEBENCH R20に関しても当初はcbが使われていた、という情報を得ています。
https://ascii.jp/elem/000/001/887/1887885/2/
しかし、もともとこの製品について公開されているベンチマークスコアは測定条件が曖昧なので、記事として紹介するにはふさわしくないと思いましたので、ベンチマークに関する記述はすべて削除しました。
う~んOS付で気になるけど
DVI端子が面倒くさいな
HDMIかDPへの変換ケーブルがややこしい
こんにちは。OSのライセンスはかなり念押ししたのでさすがに大丈夫だと思います。
スペック的にXbox OneのAPUと一緒ですね。在庫処分?
過度な期待は禁物ですけど、そこそこゲームも動きそう
ちょっと欲しいかも
構成が不思議すぎる(笑) 汎用性は低いですが、この、ガレージに余っていた部品で組み上げました感が、むしろ「どう使いこなすか」的な意味でそそる製品ですね。
CHUWIブランドは、まだときどきこういうのを出してくれるのが、深セン魂を忘れていないようで、安心します。