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ACEMAGIC K1 (Ryzen 5 7430モデル) レビュー - - 32GBメモリの余裕が「遊び」を生む。SE目線で実践する、一歩踏み込んだミニPC活用術

輸入製品


こんにちは、吟遊詩人です。ACEMAGIC K1の実機レビューです。この製品については過去にウインタブでレビュー記事を公開済みのため、今回はハード面のレビューは最小限として、この高性能PCをどう活用していくかをメインに据えて進めていきます。

前回のレビュー記事はこちらです
ACEMAGIC K1 レビュー

なお、このレビューは機材のサンプル提供を受け実施しています。 ACEMAGIC様にはレビュー用機材を提供していただきましたことをお礼申し上げます。ありがとうございました。

ここがおすすめ
・コンパクトで静音
・メモリ32GBは色々余裕
ここはイマイチ
・有線LANは2.5Gがほしい
・背面にもUSB 3.2 Gen 2 Type-Aがほしい
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スペック

OS Windows 11 Pro
CPU AMD Ryzen 5 7430U
外部GPU なし
内部GPU AMD Radeon Graphics (Radeon RX Vega 7)
RAM 16GB / 32GB(DDR4)
※16GBモデルはシングルチャネル
※32GBモデルはデュアルチャネル
ストレージ 512GB SSD(M.2 2280 SATA)
※M.2 2280空きスロット×1
光学ドライブ なし
ディスプレイ なし
ネットワーク Wi-Fi6 (a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth5.3
入出力 USB 3.2 Gen 2 Type-C(映像出力対応)
USB 3.2 Gen 2 Type-A×2
USB 3.2 Gen 1 Type-A×4
HDMI 2.0、DisplayPort 1.4B
1GbEther (RJ45)、オーディオジャック
カメラ なし
バッテリー なし
サイズ 128 × 128 × 41 mm
重量 465 g

外観とポート構成

本体はさらさらしたプラスチックで質感は悪くないです。背脂ラーメン生活(?!)の吟遊詩人の指で触っても指紋やアブラ跡はほとんど気になりません。CPUとGPUのブランドシールの他に延長保証を登録できるQRコードとLINEのサポート用QRコードが貼り付けてあります。どこまでサポートしてくれるかは使う機会がなかったので判りませんが、心強いですね。チャット系のサポートはメールと違って読んでもらえたかどうかわかるのがいいですよね(既読無視はないと信じたいw)。

ポート構成。(画像は判りやすかったので公式より借用しました)

フロント側にUSB-Cがあります。これは色々便利ですね。ちなみに、PDには非対応でした。普通はあまりやらないのかもしれませんが、ミニPCを持ち歩く際にPD対応だと専用電源を持ち歩かなくて済むので助かるんですけどね。

他は、ポート数、配置ともに不満は感じません。強いて言えば背面側にもUSB 3.2 Gen 2 Type-Aがあれば、外付けHDDなど繋ぎっぱなしにする場合、配線が楽になると思います。

DP端子の下にセキュリティロックスロットがあります。セキュリティスロットを使うと(おそらく)DP端子が使えないと思いますが、個人利用でセキュリティスロットを使う人はほとんどいないので良しとしているんでしょうか。

ちょっと残念なのが有線LANポートで、1GbEtherなんです。ミニPCの想定買い替えサイクルがどのくらいなのか判りませんが、いま発売するのであれば、2.5GbEtherだと吟遊詩人的には嬉しかったです。ただ本機は旧世代の部材を使って価格を低く抑えて提供するというタイプの製品なのでトレードオフと言えるかもしれません。

ちなみに、どの程度性能が出せるのかをWi-Fi6と1GbEtherで速度を比較してみました。Wi-Fi6は接続時のスペック的には1201/1201Mbpsですが、実測では860/840Mbps位となりました。これも十分に優秀ですね。Wi-Fi6接続時アンテナが露出していないのに安定してこの性能が出るのは結構すごいと思います。有線接続は帯域をほぼ限界まで使えていますね。有線はWi-Fiとは異なり接続の安定性があるので安心なんですよね。

性能テスト

昨今、CPUの偽装やベンチマークブーストなど色々ありますのでCPUの型番だけではなくキャッシュ容量などを厳しく(?!)見ていきます。

CPUは6コア12スレッドです。AMD公式と一致しています。L1キャッシュはデータ用と命令用に分かれています。6コア×(32kB+32kB)なので384kBとなり、これも公式と一致しますね。L2キャッシュは6コア×512KBなので3072kB(3MB)となり、やはり公式と一致します。L3キャッシュも16MBで一致します。

間違いなくRyzen 5 7430Uと言えるでしょう。

メモリですが、スペック的にはDDR4接続だとDDR4-3200まで対応していますが、本機はDDR4-2666と控え目ですね。ここもコストとのトレードオフと言えます。吟遊詩人的にはPCのメモリは接続が速いよりも容量があったほうが「出来ること」が増えるので、例えばDDR4-3200で16GBの構成よりも本機の構成の方が好ましいと考えます。
PCMark10の結果です。トータル5,884と5,000点を上回るスコアがでているのでビジネス用途/学習用途などには全く困りません。詳細に見ていくとEssentialsのApp Start-up Scoreが低めで、SSDが足を引っ張っているように思われました。

SSDの読み書き速度を測定するCrystalDiskMarkのスコアです。このSSDはSATA規格で、ほぼ性能限界(600MB/s)に近いスコアが出ている、と言っていいでしょう。とはいえ、現在の主流であるNVMe(PCIe接続)のSSDと比較すると、数値上は数段見劣りしてしまいます。

ここもコストとのトレードオフではありますが、決して「質の悪いSSD」が使われているわけではありません。空いているM.2 2280スロットはPCIeとSATAの両方の規格に対応しているため、より高速なNVMe SSDを増設し、OSごとクローン(コピー)すれば、それだけで性能が上がると思われます。これは、あと1回変身を残しているボスキャラのようなもので、心に余裕ができますね。

ビジネス用途/学習用では全然困らないので、将来的に512GBの容量がきつくなった際(その頃はたぶん価格が下がっているであろう)大容量のNVMe SSDを買い足して起動ディスクにすれば、満足感が得られると思います。

使用感

実際の使い勝手を吟遊詩人目線でレビューしていきます。まず、本機はコンパクトなので置き場所に困りません。さらにOSがWindows 11の「Pro」です。Proのメリットはなんといってもリモートデスクトップが使えることです。 

つまりセットアップを完了した後は、モニタとキーボードとマウスは繋いでおく必要さえありません。本機はWi-Fi接続が出来ますので、極論、電源ケーブルさえ挿しておけばリモートから操作できます。

「電源さえ確保出来れば机の上に設置する必要さえない」わけで、例えばトイレの棚の上とかに設置しても全然問題ないんです!
※さすがに(屋根裏など)高温になりそうなところには設置しないほうがいいです。それと左右の吸排気口は塞がないように設置しましょう。

ブルースクリーンで固まるなど本当に困ったら、電源を切って本体を物理的に持ってきてモニタと繋げば復旧作業もできます。これもコンパクトなミニPCならではだと思います。

モバイル(?)用途

本機は非常にコンパクトなので、カバンに突っ込んで、コワーキングスペースでモニタを借りて使うということもできます。モニタやキーボードを貸してくれるコワーキングスペースも多いので、事前に調査しておけば、ノートPCよりも少ない荷物で作業ができるかもしれません。

その気になれば、コーヒー屋さんでもポータブルモニタにキーボードとマウスを持っていけば、電源さえ借りられれば作業できますね!
※ただし、異常者(?!)と思われる可能性がありますw

実際に本機をコワーキングスペースに連れて行ってみたんですが、オープン席だったためか、通りがかりに2度見されることがありました。…まあ、よく見る光景ではない自覚はあります。

でも、真面目な話、14インチのポータブルモニタ、本機(電源含む)、キーボードを持ち歩けば、電源がある環境なら作業できるんですよ。ノートPCのように座れさえすればどこでも使えるということはありませんが、モバイル(キャリアブル?)用途も本気でいけます。しかも本機ならモニタもキーボードも選び放題です!

ノートPCで、キーボードの配列が特殊で結局外付けのキーボードを繋いでいるという人も少なくないと思いますが、本機ならそんな心配は無用です!最初から好きなキーボードを接続してください。強いて難点を上げるとすると、ノートPCと比較して設置と撤収に時間がかかるということですね。

ポータブルモニタとキーボードは流用可能なことも勘案するとコスパも悪くないと思います。ACEMAGICさん専用キャリリングケースとか発売しませんかね?

普通に据え置き端末として24時間稼働

吟遊詩人は本機をモバイル用途ではなく、据え置きの検証機(実験機)として使ってみることにしました。本機の場合、メモリが32GBと大盛りですので、普通(?!)のPC並みのメモリにしても問題ないと考え、メモリのうち12GBをRAMディスクに設定しました。こうすると、メモリ24GBで12GBの超高速ディスクを搭載したPCが爆誕します。


※何となくバグっているような値が出ています…。

このRAMDiskをテンポラリ領域として使ったり、作業用のファイルをここに配置したりすることで色々高速に処理可能です。RAMDiskをR:\だとすると、そこにcacheフォルダを作りその中にChromeフォルダを作ったうえで、下記コマンドのショートカットを作ります。

"C:\Program Files\Google\Chrome\Application\chrome.exe" --disk-cache-dir="R:\cache\chrome"

すると、このショートカットから起動されたChromeはキャッシュに超高速なRAMDiskを使います。最初は大して差がないように感じますが、使い込んでいくと顕著に速いと感じます。ぶっちゃけ最近は皆さん、ブラウザ上での作業がほとんどになっているのではないでしょうか?そうであるなら、これはすごく効果的です。

ただし、RAMDiskなので何かの拍子にOSが死んでしまった時とか、RAMDiskのソフトの不具合などで内容が消えてしまう可能性がありますのでご注意ください。万が一、消えてしまっても困らないようなデータを置くようにしましょう。

ところで、皆さんスマホやデジカメやミラーレスで撮影した写真データをPCに取り込み、編集してInstagram/x/Facebookなどに投稿した後は、どうしていますか?

昨今SSDもHDDも値上がり基調で、「ちょっと容量足りないから買い足す」というのに二の足を踏んでしまうと思います。本機の場合、SSDは512GBです。ミラーレスの写真(1ファイルあたり、10-15MB位)を取り込んで放っておいたら、あっという間にパンクしてしまいます。そこで本機のCPUパワーを使って、JPEG画像をAVIF画像に変換してみます。
※どうせ24時間稼働させるのであれば、暇なタイミングで作業させるべきです。

AVIF形式って何よ?という方も多いと思いますので、まずこちらのサイトに行って適当な画像を選んで左側のプルダウンからAVIFを選択してみてください。しばらく処理に時間がかかりますが、処理後のファイルの縮小率を見てください。

「90%」です。2.79MBのJPEGファイルが274kBになります。真ん中の区切りをマウスで動かすと画像を比較できるのですが、デフォルト設定(クオリティ50)で遜色はほとんどないと思います。

ただ、JPEG形式をAVIF形式に変換するのにかなり時間がかかります。1ファイル大体10-15MBのJPEG画像が100ファイル単位となると「ちょっといやな感じ」しかしません。しかもブラウザに投げ込んで変換となるとネットワーク帯域も使ってしまいますし、1ファイルごとに対応しなければいけません。また、プライベートな写真の場合、そもそも外部にアップロードしたくないということもあると思います。

そこで「寝ている間に本機で一括バッチ処理をさせる」のが賢い使い方です。やり方は色々あると思いますが、吟遊詩人がとった方法をご紹介します。

まず、こちらのサイトからffmpeg-release-full.7zをダウンロードし、適当なパスに展開します。今回だと「R:\ffmpeg-8.1-full_build」に展開しました。そして次のようなPowerShellスクリプト(.ps1)を作ります。

クリックで拡大します

Get-ChildItem *.jpg,*.jpeg | ForEach-Object { 
    R:\ffmpeg-8.1-full_build\bin\ffmpeg.exe -i "$_" -c:v libsvtav1 -preset 8 -crf 30 -pix_fmt yuv420p "$_.avif" 
}

このPowerShellスクリプトを変換したいJPEGファイルがある場所にコピーします。あとは、PowerShellで実行するだけで同一フォルダにAVIF形式の画像ファイルが生成されます。

一応出来あがったファイルを確認して問題ないようだったら、変換元のJPEGファイルを削除すればSSDの使用量を劇的に抑えることができます。

現代の大抵のブラウザは既にAVIFを表示可能です。エクスプローラーで表示できない場合は、Microsoft Storeから無料の「AV1 Video Extension(AV1 ビデオ拡張機能)」をインストールしてください。これでエクスプローラーでも表示できるようになります。

ちなみに、吟遊詩人の桜やワンコの写真群、JPEG形式の184ファイルで2.47GBがAVIF形式だと195MBまで縮小されました。これでJPEG形式の10倍のファイルを貯め込むことができますね!

その他にも、24時間稼働なので時間のかかるパノラマ写真をステッチさせたりできます。

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総評

ACEMAGIC K1 (Ryzen 5 7430U/RAM32GB/SSD512GBモデル)はAmazonで販売中で、4月13日現在の価格は56,998円です。

コンパクトさを生かして、モバイルPCとして使うのも悪くないと感じました。最初はジョークみたいなもんだと吟遊詩人も思っていたんですが、「やってみたら意外とあり」です。ACEMAGICさん本気でキャリングケースを出しませんかね?キズが付かず電源とかをまとめられるようなケースでいいんですが。

また、普通に据え置きPCとしてもコンパクトなのでリビングのTVの前においても邪魔になりません。Bluetooth接続のキーボードとマウスがあれば、大画面でYouTubeを視聴したり、家計簿をつけたり、プログラムを書いたりがリビングで出来てしまいます。

学生さんとか最初のPCとしてもおすすめです(良くも悪くもゲーミングPCではなく、最新ゲームはできないので勉強に使うしかない!w)。

家に設置していても、VPNの設定さえすれば、外からリモートデスクトップ接続で色々操作したりもできます。これは遊び甲斐がありますね!

CPUパワーは最新CPUと比較すると見劣りしますが、多少遅いだけで、できないことはあまりありません。今までスマホやタブレットしか使ってこなかった人も本機があれば「今までできなかった色々なこと」ができるようになります。

メモリが32GBあるのも、できないことの制限を取り払うのに役立ちます。つまり、まだPC持っていないのであれば、とりあえず「買い」でいいんじゃないでしょうか。また、サブPCを探している人も本機はお勧めです。N100などのPCを買うくらいならちょっと予算を追加して本機を買った方が多分きっと、潰しがききます。

関連リンク

執筆者:吟遊詩人
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