HP Victus 16(インテル)の実機レビューです。HPのゲーミングブランド「Victus」の16.1インチゲーミングノートで、スペックから見た価格が非常に割安なのが魅力の製品です。爽やかなホワイトの筐体はゲーマーだけでなく、高負荷な作業をされるビジネスマンやクリエイターにも向きます。
・ゲーミングノートとしては手頃な価格で購入可能
・やや大柄で白い筐体は装飾も少なくゲーム以外の用途にもぴったり
・剛性感があり、使いやすいキーボード
・期待を裏切らない、高いパフォーマンス
ここがイマイチ
・筐体の質感はそれほど高くない
・ディスプレイ品質がやや低め
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Victus 16(インテル) 製品詳細
Victus 16(AMD) 製品詳細
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目次
1.製品概要
概要
HPのゲーミングブランドには「OMEN」と「Victus」があります。OMENは「すべてのゲーマーに最高のゲーム体験を届けるためのブランド」で、プロフェッショナルなレベルのユーザーも視野に入れたハイスペックなブランド、Victusは「これからゲームを始めようとする仲間たち、ゲームを始めたばかりの仲間たちのためのブランド」とされ、どちらかと言うとエントリーゲーマー向けのブランド、という位置づけです。
総じてOMENのほうがシステムスペックが高く、ディスプレイや筐体の品質もより本格的で、Victusのほうはコストパフォーマンスを重視した製品になっています。その「コスパ」ですが、同等のCPU/GPUを搭載する他社製品の価格と比較しても明らかに安く、これからゲーミングノートを購入しようと考えている人なら「同じ予算でワンランク上のCPU/GPUを搭載する製品」が手に入ります。今回のレビュー機はインテル版ですが、AMD版のほうがよりこの傾向が強いですね。この点がVictus 16を購入する大きなメリットと言えるでしょう。
スペック表
Victus 16 | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Corei5-13500HX/Core i7-13700HX |
外部GPU | GeForce RTX4050/RTX4060/RTX4070 すべてLaptop GPU |
RAM | 16GB (8GB×2) DDR5-4800MHz |
ストレージ | 512GB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2) ※PCIe Gen4 NVMe M.2 空×1 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16.1インチIPS (1,920 x 1,080) 144 Hz |
ネットワーク | Wi-Fi6E(a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.3 |
入出力 | USB Type-C(映像出力・PD対応、5Gbps)、USB Type-A(5Gbps)× 3、HDMI2.1、LAN(RJ45)、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(207万画素/1080p) |
バッテリー | 駆動時間 約6-7.5時間 |
サイズ | 369 × 259.4 × 23.9 mm |
重量 | 2.3 kg |
バリエーションモデル
・スタンダード:Core i5/RTX4050
・スタンダードプラス:Core i5/RTX4060
・パフォーマンス:Core i7/RTX4060
・パフォーマンスプラス:Core i7/RTX4070
※今回のレビュー機は「パフォーマンスプラス」でした。
2.外観と使用感
同梱物
すみません、レビュー用の貸出機のため、保護用のビニールがついたまま撮影しています。ゲーミングノートPCのACアダプターは一般的なノートPCよりもかなり大型で高出力です。Victus 16には230Wのもの(一般的なノートPCだと45Wから65Wくらいです)が付属しており、実測重量も電源ケーブル込みで757 g(一般的なノートPCは300 g程度)と重いです。
天板と底面
天板と底面です。Victus 16の筐体色は「セラミック・ホワイト」という「純白」に近いキレイな白です。ゲーミングノートは筐体色が黒系のものが多く、また製品によっては派手な装飾がありますが、Victus 16はその傾向には当てはまりません。ゲーム以外の場面でも違和感がない、やや落ち着いたデザインです。筐体は樹脂製ですが、ヤワな感じはなく、質感がいいとは言いにくいですが、安っぽいという感じでもありません。個人的にはこれで悪いとは思いません。
なお、Victus 16は底面の左右にスピーカーを搭載しています(ステレオスピーカー)。
側面
前面と背面にはポート類・ボタン類はありません。背面のデザインはちょっと個性的ですね。全体に黒く塗られた通気口があり、最近のノートPCとしては珍しく「角ばった」デザインになっています。
左右の側面です。Victus 16の入出力ポートは16インチ級のゲーミングノートとしては標準的ですが、Thunderbolt 4(伝送速度40Gbps)やGen2規格(10Gbps)といった高規格なポートはありません。USB Type-CポートはGen1規格(5Gbps)ながらUSB PDに対応していますので、本機への給電が可能ですし、映像出力にも対応しています。他にHDMIポートもついていますので、Victus 16は最大2つの外部ディスプレイに映像を出力することができます。それと、ゲーミングノートなのでもちろん有線LANポートも備えていますが、SD(microSD)カードリーダーはありません。
ただし、Victus 16のACアダプターが230Wであることを踏まえると、USB Type-Cポートを使っての給電(最大でも100Wであることが多いです)だとゲームプレイには出力不足となりますので、この点はご注意ください。
ディスプレイ
ディスプレイは16インチで視野角の広いIPS液晶、解像度は1,920 × 1,080と標準的です。ベゼル幅はそれほど細くありません。
また、映り込みの小さいノングレア(非光沢)タイプなので、ゲームプレイ時に気が散ることもないでしょう(この画像はわざと映り込みが激しくなるようにして撮影しています)。
発色品質はあまり高く評価できません。コストダウンの影響もあるのかな、と感じました。手持ちのモニター(27インチIPS液晶、FHD解像度、100%sRGBの発色品質)と比較すると、原色の色味が淡く、鮮やかさに欠けます。また、輝度も低めで、やや暗く感じてしまいます。
例えばExcelなどのoffice系ソフトを使ったり、Webで調べ物したり、XやFacebookといったSNSを閲覧するなどの場合はこれでも悪くありませんが、PCゲームでもグラフィックの凝ったものが多いですし、ちょっと不満を感じてしまうかも、という気はします。
それと、リフレッシュレートが144Hzという点ですが、先に個人の見解を書かせていただくと「60Hzと144Hzならゲームに慣れていない人、またゲーム以外の場面でもその差を認識できる。144Hzと240Hzの差を識別できるかは人による」となります。私は視力が低い上に年齢も上がっていますので動体視力も一般の方より低いです。そのため144Hzと240Hzの差は識別できません(144Hzと165Hzの差は絶対にわかりませんねw)。とはいえ、ゲームに慣れている方、年齢が低い方などは144Hzでは物足りないと感じるケースもあるでしょう。
レビュー機の場合「Core i7-13700HX/RTX4070」という高いスペックになっていますので、このディスプレイ品質は「その割には…」と感じます。下位モデル(Core i5/RTX4050搭載モデルなど)のほうにふさわしいディスプレイかな、と思います。
キーボード
キーボードです。「バックライトキーボード (日本語配列、テンキー付き、1ZONE RGBライティング)、キーピッチ : 約18.7×18.4 mm、キーストローク : 約 1.5 mm」と開示されており、狭苦しさはありません。配列も比較的素直です。また、「1ZONE RGBライティング」という記載がありますが、
アプリ「OMEN Gaming Hub」でカラフルなバックライト色にすることができます。「1ZONE」というのは全てのキーが同じ色になる、という意味なので、特定のキーだけ色を変えることはできませんが、お好みの色にバックライト色を変更でき、ゲームプレイ中の雰囲気を高めてくれると思います。ただし、テキスト入力に関して言えば、キーボード面がホワイトでキートップの印字がはっきりしているのでバックライトの必要性は全く感じませんでした。むしろバックライトを消したほうが見やすい、までありますねw
キーボードの使用感ですが、「ゲーミングノートあるある」の話として、キーボード面が非常に頑丈に作られているので打鍵感もよく、また打鍵音も小さいです。このキーボードであれば静かな場所で使っても周囲に気を使う必要はないでしょう。いつも思うんですけど、ゲーミングノートのキーボードってテキスト入力用としても優秀なんですよね。打鍵音とかが気になるような利用シーンにはなりにくいジャンルだと思うんですけど、ちょっと皮肉な感じ。
筐体その他
ヒンジを最大開口してみました。実用性には全く問題はありませんが、最近のノートPCではヒンジを水平位置(180度)開口できる製品が増えていますので、それらの製品と比較すると開口角度はやや小さめということになります。
Victus 16のスピーカーは底面の左右にあります。キーボード面上部にスピーカーグリルのようなものがありますが、これはスピーカーではありません。B&Oのロゴが入り、音質は比較的クリアで満足できるものになっていますが、臨場感があって重低音も効く、といった特筆すべき水準ではないと思います。可もなく不可もなく、といったところでしょうか。ゲームプレイ時はやはりヘッドセットを使うほうがいいと思いますし、非ゲーミングでは、作業中にBGMを流すという感じで使うぶんには十分かと思います。
音質の微調整は設定アプリ「MyHP」で行います。
3.OMEN Gaming Hub
大手PCメーカーの製品にはメーカー独自の設定アプリがインストールされていることが多いです。HPの(ウインタブが知る限り)全てのノートPCには「MyHP」というアプリが、ゲーミングノートには「OMEN Gaming Hub」というアプリも入っています。
※この章の画像はすべて「クリックで拡大」します。
CPU/GPU/RAMの使用率やパフォーマンス設定を確認できるシステムモニター。
「オプティマイザー」という、インストール済みの特定のゲーム・あるいは全てのゲームのパフォーマンスをブーストできる機能。
電源モードはゲームプレイ中にパフォーマンスモードにして出力(電力)を上げ、事務仕事などをする際はEcoモードにして省電力にします。また、温度コントロールはゲームプレイ中に最大にすると騒々しくなるのと引き換えに温度上昇を抑制できます。
レビュー機の搭載CPUはCore i7-13700HXで、Intel UHD GraphicsというGPUを内蔵しています(Integrated GPU, iGPU)が、外付けのGPU(Discrete GPU, dGPU)GeForce RTX4070も搭載しています。グラフィック性能はGeForceのほうが圧倒的に高く、ゲームプレイ中にはGeForceが動作しますが、この際の消費電力も大きくなりますので、事務作業等ではIntel UHD Graphicsのほうが動作します。私達ユーザーは通常、このGPUの切り替えを意識する必要はなく、PC側で自動的に対応してくれます。OMEN Gaming Hubではこれを「GeForceに固定」することができます。
Webカメラとマイクの設定もOMEN Gaming Hubで行います。ただし、ここはWebミーティングや配信を念頭に置いた調整機能になっていますので、音楽用(イコライザーなど)は上にが増を掲載した「MyHP」で行います。
なお、Victus 16のWebカメラは解像度が1080p(FHD)なので、Webミーティングや配信の際も鮮明な映像を相手に送ることができます。
4.性能テスト
ベンチマークテスト
テスト実施にあたり、上でご説明したOMEN Gaming Hubの電源モードを「パフォーマンス」にしています。他の設定(温度コントロールやGPUモード)は「自動」です。また、下記のスコアを見ていただく際、全く同じCPU/GPU構成のLenovo Legion Pro 5i Gen 8のスコアを目安に見ていただくとわかりやすいです。
なお、それぞれのベンチマークテストは数回実施しており、その中で最もスコアの高いものを掲載していますが、Victus 16に限らず、ベンチマークスコアは毎回多少のバラツキがあります。そのため、「目安」のLegion Pro 5iよりも少しスコアが高いとか低い、といったことはあまり気にする必要はありません。個人的には1割(10%)以上違っていたら気にする、くらいに思っています。
グラフィック性能を測定する3D Markのスコアです。ゲーミングPCでは最も重要になるテストと言えます。なお、Speedway(DirectX 12 Ultimateに対応したテスト)は今回が4回めの計測となりますので、過去データは3つのみです。
参考(ハイスペックゲーミングノート):
MSI Titan GT77 HX 13V(i9-13980HX、RTX4090):22,052、38,273、15,196
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX、RTX4080):19,011、35,262、12,345
ASUS ROG Strix SCAR 17 G733ZX(i9-12900H、RTX3080Ti):12,849、28,768、7,999
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX、RTX4070):12,574、26,501、7,351
Lenovo Legion 760(Ryzen 9 5900HX、RTX3080):12,070、26,488、7,622
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX、RTX3070Ti):11,088、26,107、6,904
MSI Katana GF66 12U(i7-12700H、RTX3070Ti):10,516、23,619、6,589
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):10,393、23,177、6,394
ASUS ROG Strix G15 G513RM(Ryzen 7 6800H、RTX3060):9,359、21,320、5,363
MSI Katana 15 B13V(i7-13620H、RTX4050):9,278、21,399、4,986
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H、RTX4050):9,087、20,397、4,999
ASUS Vivobook Pro 15 OLED K6502VV(i9-13900H、RTX4060):9,013、20,391、4,833
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):8,981、21,434、5,488
MSI Bravo 15 C7V(Ryzen 7 7735HS、RTX4050):8,767、20,659、5,037
ASUS ROG Flow X13 GV302(Ryzen 9 7940HS、RTX4060):8,629、19,292、4,915
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,435、20,017、5,049
Microsoft Surface Laptop Studio 2(i7-13700H、RTX4050):8,384、19,357、4,504
MSI Stealth 15M B12U(i7-1280P、RTX3060)):8,023、18,153、4,491
ASUS TUF Dash F15(i7-11370H、RTX3070):7,767、17,671、5,136
MSI Pulse GL66 11U(i7-11800H、RTX3060):6,974、15,408、4,088
HP ENVY 15(i9-10885H、RTX2060 Max-Q):5,597、13,382、3,150
※左からTime Spy、Fire Strike、Port Royalのスコア
参考:Speedway
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX、RTX4080):4,864
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX、RTX4070):2,969
Microsoft Surface Laptop Studio 2(i7-13700H、RTX4050):1,861
Speedwayを除き、同じCPU/GPUを搭載するLegion Pro 5iよりも若干高いスコアとなりました。ただ、上に書いた通りこの程度の差はあまり気にする必要はないでしょう。「搭載CPU/GPUの型番から見て妥当なスコア」と考えればいいと思います。
次に個別ゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマーク結果です。
参考:
MSI Titan GT77 HX 13V(i9-13980HX、RTX4090):19,307
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX、RTX4080):18,328
ASUS ROG Strix SCAR 17 G733ZX(i9-12900H、RTX3080Ti):11,839
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX、RTX4070):11,696
MSI GP66 Leopard 11U(i7-11800H、RTX3080):11,658
ASUS ROG FLOW X13(Ryzen 9 5900HS、RTX3080):10,371
MSI Katana GF66 12U(i7-12700H、RTX3070Ti):9,451
ASUS ROG Strix G15 G513RM(Ryzen 7 6800H、RTX3060):9,349
GIGABYTE A7(Ryzen 9 5900HX、RTX3070):9,063
ASUS ROG Strix SCAR 15(i9-10980HK、RTX2070SUPER):8,946
ASUS TUF Gaming A17 FA706QR(Ryzen 7 5800H、RTX3070):8,879
MSI Katana 15 B13V(i7-13620H、RTX4050):8,846
ASUS Vivobook Pro 15 OLED K6502VV(i9-13900H、RTX4060):8,838
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H、RTX4050):8,741
MSI Bravo 15 C7V(Ryzen 7 7735HS、RTX4050):8,557
MSI GE66 RAIDER(i7-10875H、RTX2070):8,230
ASUS ROG Flow X13 GV302(Ryzen 9 7940HS、RTX4060):8,017
MSI Stealth 15M B12U(i7-1280P、RTX3060)):7,513
ドスパラ GALLERIA GCR2070RNF(i7-9750H、RTX2070):7,440
MSI Pulse GL66 11U(i7-11800H、RTX3060):7,138
マウス DAIV 6P-RT(i7-12700H、RTX3050Ti):5,328
MSI GF63 Thin 10U(i5-10500H、RTX3050):4,179
FF15に関してもLegion Pro 5iとほぼ同じスコアです。
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PC Markのスコアです。どちらかというとビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。このテストではCPU性能の影響が大きいとされますが、テスト内容にグラフィック系のシミュレーションも含むため、外部GPUの性能も少なからず影響します。
参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(Core i9-13980HX、RTX4090):9,187
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX、RTX4080):8,981
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H、RTX4050):7,958
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX、RTX4070)::7,653
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):6,654
HP Pavilion 15-eh(Ryzen 7 5825U)5,954
DELL Inspiron 14 5430(Core i7-1360P):5,929
DELL Inspiron 14 5435(Ryzen 7 7730U):5,915
dynabook GZ/HW(Core i7-1360P):5,742
DELL Inspiron 13 5330(Core i5-1340P):5,677
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(Core i7-12700H):5,614
VAIO F14(Core i7-1355U):5,553
dynabook AZ/HV(Core i7-1260P):5,503
MSI Prestige 13 Evo A12M(Core i7-1280P):5,500
3D MarkやFF15ベンチとは異なる「仕事系」のベンチマークテストですが、十分すぎるスコアになっていると思います。動画編集や高度な画像加工を別とすれば、事務仕事に使うならスコア4,000点もあればほとんど不満を感じないはずなので。ということはつまり、Victus 16であれば動画編集や高度な画像加工も快適にこなせる、ということです。
続いてはCPU性能のみを測定するCINEBENCH R23のスコアです。このテストではGPU(GeForceなど)の搭載有無は影響を受けないとされています。
参考(過去データから一部抜粋):
MSI Titan GT77 HX 13V(i9-13980HX):2,149、30,358
MSI Vector GP78 HX 13V(i9-13980HX):2,112、29,156
MSI Creator Z16P B12U(i9-12900H):1,918、17,827
Lenovo LOQ 16IRH8(i7-13620H):1,857、14,383
Microsoft Surface Laptop Studio 2(i7-13700H):1,847、14,184
VAIO F14(i7-1355U):1,837、7,400
Lenovo Legion Pro 5i Gen 8(i7-13700HX):1,823、19,975
マウス DAIV 6P-RT(i7-12700H):1,814、12,873
dynabook AZ/HV(i7-1260P):1,809、8,940
ASUS Vivobook Pro 15X OLED K6501ZM(i7-12650H):1,806、14,632
MSI Katana 15 B13V(i7-13620H):1,802、11,620
MSI Modern 14 C12M(i7-1255U):1,797、8,791
ASUS ROG Ally(Ryzen Z1 Extreme):1,784、13,962
VAIO SX12(2022)(i7-1260P):1,769、9,334
富士通LIFEBOOK NH WN1/H1(i7-12700H):1,754、11,953
MSI Prestige 13 Evo A12M(i7-1280P):1,667、9,514
VAIO SX14(i7-1280P):1,661、9,354
MSI Stealth 15M B12U(i7-1280P):1,659、13,793
dynabook GZ/HV(i7-1260P):1,655、7,586
富士通LIFEBOOK AH(i7-1260P):1,646、9,012
dynabook RZ/HV(i7-1260P):1,634、8,524
ASUS ROG Strix G15 G513RW(Ryzen 9 6900HX):1,580、14,830
ここもLegion Pro 5iとほとんど同じスコアです。インチキしてるんじゃねえか?というレベルw
なお、最近「CINEBENCH 2024」というバージョンがリリースされましたが、ウインタブでは過去データがないため、ここではスコアのみの掲載とさせていただきます。
SSDの読み書き速度を測定するCrystal Disk Markのスコアです。Victus 16のSSDは「PCIe Gen4x4 NVMe M.2」と開示されており、RAID0構成などを別とすれば最も高速な仕様と言えます。実際スコアも極めて高く、ゲームプレイはもちろん、この製品で想定される作業はすべて快適にこなせる水準だと思います。
発熱とファン音
ゲームプレイ、あるいは動画編集などPC負荷の高い作業をする場合でなければ発熱・ファン音とも気になりません。ゲームプレイ中はキーボード面の上部が熱を持ちますが、そのせいで操作に不快感があるとか、使いにくいと感じることはないと思います。
ファン音は温度コントロールのところで「最大」にするとかなり騒々しく、ヘッドセットがほしいと感じます。私はレビュー期間中、Victus 16でPCゲームをやってみましたが、温度コントロールを自動にしていると、そこまでゲームプレイに支障はありませんでした。
5.レビューまとめ
記事中で何度か触れていますが、Victus 16はシステムスペック(CPUとGPUの型番)の割に価格が低く、初めてゲーミングPCを購入される方や、「低めの予算でパフォーマンス最優先!」という方に向く製品です。また、筐体はゲーミングノートとしては珍しい「きれいなホワイト」で華美な装飾もありませんので、ゲーム以外の用途でもそれほど目立たず、違和感なく使えると思います。
パフォーマンスは「期待通り」でした。搭載CPU/GPUからイメージできる性能は十分クリアしていますし、キーボード品質もよく、発熱やファン音についても妥当な水準だと思います。一方でディスプレイ品質は低めです。Victus 16でも下位のバリエーションモデルならこれで悪くないと思いますが、上位モデル用としてはもうワンランク発色品質やリフレッシュレートが高いほうが良かったのではないか、と思います。
HP Victus 16はHP公式ストアで販売中で、1月2日現在、レビュー機のCore i7/RTX4070モデルは在庫がありません(なんやそれ)。それ以外のモデルの価格は下記のとおりです。
・スタンダード:Core i5/RTX4050:165,000円(153,450円)
・スタンダードプラス:Core i5/RTX4060:187,000(173,910円)
・パフォーマンス:Core i7/RTX4060:在庫なし
・パフォーマンスプラス:Core i7/RTX4070:在庫なし
※カッコ内はウインタブ読者クーポンを使用した価格
Victus 16にはIntel版とAMD版があり、上記の通りIntel版は在庫が薄くなっていますが、AMD版のほうはセール対象になる機会も多く、Intel版よりも価格が低くなっていますので、CPUのブランドに強いこだわりがないのであればAMD版のほうがよりお買い得です。Victus 16の場合、個人的にはRTX4050/RTX4060搭載モデルが製品トータルで見てバランスがいいと思います。
「持つ喜び」とか「ゲームプレイ中の雰囲気」「筐体の質感」という点では上位モデルに譲るところがあるものの、PCゲーム初心者の方、コストを抑えて少しでも高いパフォーマンスを、と考えている方にはおすすめできる製品です。
6.関連リンク
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