富士通クライアントコンピューティングがデタッチャブル2 in 1(タブレット)タイプのWindows PC「FMV LOOX」を発表しました。「富士通のLOOX」と聞いて色めき立つ人も少なくないと思いますが、「そのLOOX」とは全くの別ものなので、昔のLOOXを知らなくても別に問題はないですw この製品は「FUJITSU PC 40th Anniversary」企画第3弾となる、富士通のアニバーサリーモデルです。
LOOXには家電量販店などで販売されるカタログモデル(75/G、90/G)と、富士通WEB MARTで販売されるカスタムメイドモデル(WL1/G)がありますが、ここでは注文時に構成をカスタマイズできるカスタムメイドモデルについてご説明します。
1.FMV LOOX スペック
スペック表
FMV LOOX | |
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | Intel Core i5-1230U/ Core i7-1250U |
外部GPU | なし |
RAM | 8GB/16GB(LPDDR4X-4267) |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB/1TB PCIe SSD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチ有機EL(1,920×1,080)タッチ |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1、(5G/LTE) |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)、USB3.2 Gen2 Type-C、HDMI、(nano SIM) |
カメラ | イン207万画素(顔認証対応)/アウト1,258万画素 |
バッテリー | 駆動時間約12時間 |
サイズ | 307 × 190 × 7.2 mm |
重量 |
本体:611-645g スタンド装着時:742-788g |
コメント
カスタムメイドモデルはWi-Fiモデルと5Gモデルの2つのベースモデルがありますが、ともに注文時に広範なカスタマイズが可能です。
注目のCPUは第12世代(Alder Lake)の省電力タイプ、Core i5-1230U/Core i7-1250Uを選べます。この製品は「5月上旬発売予定」なのですが、初のAlder Lake-U搭載PCになりそうですね。パフォーマンスについては現状なんとも言えませんが、内蔵GPUもIris Xeですし、第11世代のCore i5-1135G7やCore i7-1165G7などよりも高性能になっていると思います。
RAMは8GBと16GBを選べ、ともに「オンボード」なので購入後に増設・換装はできません。なので、数年使うことを想定するのなら16GBにしておくほうがいいかもしれません。
ディスプレイは13.3インチの有機EL、解像度は1,920 × 1,080(画面の縦横比16:9)です。タブレット系の製品の場合、1,920 × 1,200(縦横比16:10)など、一般的なノートPCよりも縦方向に長い形状のディスプレイがほとんどで、Surfaceシリーズなどは縦横比3:2ですから、「ノートPCとしてはごく普通だけれど、タブレット系PCとしては個性的」です。
また、このディスプレイはもちろんタッチ対応しますし、ワコムの次世代Active ESペン技術による「Wacom Linear Pen(ワコムリニアペン)」を世界初採用(初対応)しています(ペンは別売りです)。
通信まわりではWi-Fi 6に対応するほか、5G/LTEモデルも設定されています。また入出力ポートはこの筐体だとさすがの富士通でもあまりたくさん装備するのは難しいようで、USB Type-Cポートが2つあるのみ。ただし、1つはThunderbolt 4ですし、もう1つもGen2規格なので、数としては不足気味ながら、機能としては十分と言えます。しかしこの製品、microSDカードリーダーもないし、イヤホンジャックもないんですよね…。
サイズは非常にコンパクト・軽量です。特に重量は13.3インチタブレットとしては世界最軽量となる611 g(5Gモデルは645g)です。この製品は外付けのキックスタンド(カバー)で筐体を自立させますが、キックスタンド込みでも742 g(5Gモデルは788 g)と超軽量です。
2.FMV LOOX 筐体
本体の前面と背面です。左右のベゼルはタブレット製品としては細めですね。シンプルで美しいデザインだとは思いますが、どちらかというと「プレーンなタブレット」という感じです。また、本体背面にはキックスタンドはありません。
この画像を見ると「Surfaceっぽい」と感じますが、Surfaceとは異なり、背面のキックスタンドが外付けです。そして、キックスタンドは「付属品」で、キーボードは「オプション品」となります。
キーボードです。仕様は「日本語キーボード、かな表記なし、キーピッチ約19mm/キーストローク約1.5mm、86キー、JIS配列準拠」となっています。13.3インチサイズの製品なので、キーピッチ・キーストロークとも一般的なノートPCと同じサイズ感になっていますし、「富士通なので」タッチパッドには物理クリックボタンもあります。しつこいですが「富士通なので」打鍵感にはかなり期待できそうです。
さらに、専用のキーボードではなく、この製品と同時発表された「FMV Mobile Keyboard」も選べます。これ、昨年クラウドファンディングされ、大成功を収めた「LIFEBOOK UH Keyboard」と同じものです。個人的には「どうせオプション扱いになるんなら、こっちのほうがいいかな」と思います。
各部名称です。
3.FMV LOOX 筐体
富士通FMV LOOXは5月上旬ころの発売予定で、3月29日現在まだ予約販売がスタートしていません。富士通WEB MARTの表示価格は下記のとおりです。
カタログモデル
・75/G(Core i5/8GB/256GB):181,280円
・90/G(Core i7/16GB/512GB):219,780円
※税込み価格
※Office Home&Business 2021付属
カスタムメイドモデル
・WL1/G(Wi-Fi、Core i5/8GB/128GB):187,880円から
・WL1/G(5G、Core i7/16GB/128GB):262,680円から
※税込み価格
※注文時にシステム構成を変更できます
カスタムメイドモデルのほうが割高に見えますが、富士通WEB MARTではクーポン割引が適用されることが多いですし、現時点でも「早割キャンペーン」が予告されていますので、販売が開始された際に、この価格から10%超の割引が受けられるものと思われます。
13.3インチのデタッチャブル2 in 1で薄型・超軽量な上、有機ELディスプレイを搭載、そしてCPUはAlder Lakeと、非常に魅力的なパッケージングの2 in 1だと思います。
4.関連リンク
FMV LOOX:富士通 製品紹介
FMV LOOXシリーズ:富士通WEB MART
コメント
まさしく「ぼくのかんがえたさいきょうのうぃんどうずたぶれっと」ですね.
連携機能もPC WatchのインタビューでFMV以外のものとも連携できるよう検証しているみたいなので楽しみです
この調子でLOOX Uみたいな2軸回転機構のついた小型2in1も富士通が復活させてくれたら..なんて
同時発表のキーボード(FMV Mobile Keyboard)もクラウドファンディングで大ヒットしたみたいですし、勢いが出てきたんじゃないでしょうかね。GPDとかONE-NETBOOKに負けずに、和製UMPCにもご登場願いたいところです。
大いに興味がありますね。気になるのはSSDで2230なんでしょうか?これだと換装もきつい。せめて2242にしてほしい。どうなんでしょうか。
うーん、私はタブレットの筐体を開く度胸はないです(ライターにはそういうのが得意な人もいますけどね)。SSDはカスタマイズ項目なんで、物理的には換装可能だとは思いますけど…。
GPD WIN MAX2よりこっちの方がゲーム機として使い勝手良さそう。TB4だから外部GPUも使えるし。軽くて電池持ちよくて。値段もこっちの方が安そう。
確かに。あとは冷却性能ですね。GPD WINは従来モデルでもデュアルファン搭載だったりしますんで。