
dynabook S6/Aの実機レビューです。ディスプレイが13.3インチ、重さ約1.2 kgの典型的なサイズ感のモバイルノートですね。なお、「S6 (S6/A)」というのは家電量販店などで販売されるカタログモデルの名称で、Dynabookの直販サイト「Dynabook Direct」で販売されるものは「SZ (SZ/MA)」という名称になります。
なお、このレビューはDynabook株式会社より機材の貸し出しを受けて実施しています。
・13.3インチで重さ約1.2 kgと、毎日持ち歩けるサイズ
・クセがなく、使いやすいキーボード
・ビジネス用/学習用として十分な性能
・国内大手メーカーとは思えないお買い得な価格
ここはイマイチ
・バッテリー駆動時間がやや短め (カタログモデル)
・カタログモデルとWebオリジナルモデルで一部仕様が異なる点に注意
なお、WebオリジナルモデルのSZについて、ウインタブ読者は「特定媒体サイト」を利用できますので、よりお買い得に購入できます。特別サイトの利用にはIDとパスワードが必要になりますので、こちらからコピペしてください。
ID :dyna204cls / パスワード:T8Y7GRSV
目次
1.スペック
スペック表
| 項目 | 仕様 |
| OS | Windows 11 Home/Pro |
| CPU | Intel Core 5 120U/Core 7 150U |
| RAM | 16GB (DDR4-3200、シングルチャネル) ※2スロット (空き 1) |
| ストレージ | 256GB/512GB SSD(PCIe 4.0対応) |
| ディスプレイ | 13.3インチ (1,920×1,080) S6:広視野角 SZ:IGZO、高輝度・高色純度・広視野角 |
| 無線通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
| ポート類 | USB 3.2 Gen 2 Type-C (映像/PD対応) USB 3.2 Gen 1 Type-A×2 HDMI、LAN (RJ45)、microSDカードリーダー オーディオジャック |
| カメラ | 92万画素 顔認証対応 |
| バッテリー | S6:動画再生 約5時間 SZ:動画再生 約8時間 |
| サイズ | 305.9 × 201.7 × 15.95 mm |
| 重量 | S6:1.21 kg / SZ:1.16 kg |
バリエーションモデル
カタログモデル
S6/A:Windows 11 Home/Core 5/16GB/256GB/動画再生約5時間
※左からOS/CPU/RAM/SSD/バッテリー
※Microsoft 365 Personal(24か月版) / Office Home & Business 2024 オプション付
Webオリジナルモデル
SZ/MA:Win 11 Home or Pro/Core 5 or Core 7/16GB/512GB/動画再生約8時間
※左からOS/CPU/RAM/SSD/バッテリー
※OSはHome/Proの設定あり
※CPUはCore 5/Core 7の設定あり
※Officeの付属有無を選択可能
2. 外観と使用感
ACアダプター

ACアダプターは45W出力で、ケーブル込みの実測重量は198g、モバイルノート用らしくコンパクトサイズで軽量です。なお、S6 (SZ)の標準 (最大)消費電力は8W (45W)と開示されていますので、過不足のない出力と言えます。
天板と底面

天板です。S6/Aの筐体色は「プレミアムシルバー」です。

WebオリジナルモデルのSZ/MAはS6/Aとは筐体色が異なり「オニキスブルー」です。
天板と底面はアルミ製でアルマイト処理が施されています。また、この筐体は一部 (電源ボタン、ゴム突起部、カメラシャッター、dynabookロゴ、定格銘板)を除き、抗菌加工が施されています。
Dynabookは独自の厳しい品質試験を実施していますので、筐体は非常に頑丈です。

底面です。上部 (使用時には手前側になります)の左右にスピーカーグリルがあります。先日レビューをした16インチノート、dynabook Tシリーズ / CシリーズのようなRAM増設用の開口部 (ハッチ)はなく、バッテリーもユーザーが交換できる構造ではありません。
側面

前面

背面
前面と背面にはポート類やボタン類はありません。背面の上部左右の突起は、ヒンジを180度開口した際に天板に傷がつかないようにするための保護材です (ヒンジ開口については後述します)。

左側面です。画像左からDC-INジャック、HDMI、USB 3.2 Gen1 Type-A、USB 3.2 Gen 2 Type-C (映像出力とUSB PDに対応)があります。

右側面です。左からmicroSDカードリーダー、イヤホンジャック、USB 3.2 Gen1 Type-A、有線LANポートがあります。小型軽量なモバイルノートとしてはポート数/種類とも充実していると言え、特に有線LANポートとmicroSDカードリーダーがついているのは素晴らしいと思います。
ディスプレイ

ディスプレイは13.3インチで解像度は1,920✕1,080、タッチ対応はしていません。ディスプレイパネルはカタログモデルのS6/AとWebオリジナルモデルのSZ/MAで異なります。SZ/MAのほうがずっと高品質です。
S6/A:
広視野角 TFTカラー LED液晶(ノングレア)(省電力LEDバックライト)
SZ/MA:
高輝度・高色純度・広視野角 TFTカラー LED液晶(IGZO・ノングレア)(省電力LEDバックライト)
以下にレビューの感想を記載しますが、今回のレビュー機はS6/Aである、ということにご留意ください。
視野角は広く、おそらくIPS相当の液晶だと思います。ディスプレイ輝度はやや低めと感じられました。ウインタブではいつも「輝度70%」にして製品レビューをしていますが、70%だとやや暗めと感じました (ただし、輝度を100%近くにすると暗さは全く感じませんでした)。
手持ちのPCモニター(27インチ、99%sRGBの色域に対応するもの)と発色を比較すると、原色が淡く感じられ、ちょっと「地味」な印象です。S6/Aを単体で、ビジネスや学習用途で使用する場合は全く不満を感じないと思いますが、繊細な色の識別が必要なコンテンツクリエーション用としてはやや不満が出るかもしれません。
なお、ウインタブでは以前、IGZOパネルを搭載するWebオリジナルモデルのSZ/MX (2024年モデル)をレビューしたことがあり、その際の評価は「発色品質は高い。100%sRGBのデスクトップ用PCモニターと比較しても発色には全く遜色がない」としました。ディスプレイ品質にこだわってPC選びをする場合はWebオリジナルモデルのSZのほうが良いと思います。
色の調整ツールとして「dynabook 色合い調整ユーティリティ」がプリインストールされています。色合い (暖色か寒色か)と色の濃さのみを調整できるシンプルなツールですが、実用性は高いと感じました。ただし、色合いを変えると「好み」には近づけられますが、発色品質が上がるわけではありません (表示可能な色域が拡大するわけではありません)。
※液晶ディスプレイは、液晶パネルの特性や製造工程により、各製品で色合いが異なる場合があります。
キーボード
キーボードです。「86キー(JIS配列準拠)、キーピッチ:18.8mm、キーストローク:1.4mm、抗菌対応」と開示されており、バックライトは搭載していません。
18.8 mmというキーピッチは「ほぼ標準サイズ」なのでタイピングしていて狭苦しさはありません。タイピング音は静かですが、スペースキーやEnterキーなど大型で強めに叩きがちなキーはやや大きめのタイピング音が出ます。ところかまわず強打するような輩はどんなキーボードを使おうと周囲の迷惑になりますが、常識的な人なら周囲にあまり気を遣わずにタイピングができると思います。
タイピングの感触は「可もなく不可もなく」というところでしょうか。キートップの素材感が少し安っぽく感じられる人もいるかもしれませんが、実用上は全く問題ありません。また、キー配列も素直な部類といえ、右下の方向キーを除いて、小さすぎて使いにくいキーというのもありません。しばらくテキスト入力をしてみましたが、クセがなく使いやすいキーボードだと感じました。
ヒンジ

ヒンジは180度まで開口します。この構造だとビジネスミーティングの際に向かい側に座っている人と画面共有がしやすくなります。
dynabook画面回転ユーティリティというアプリがあり、ワンタッチ (Ctrl + Alt + ↑/↓)で画面を反転 させることができますので、向かい側にいる人も見やすいです。
スピーカー・マイク・カメラ
Webコミュニケーションとかドラマ・ニュース動画の視聴など、実用品的な使い方では十分な品質です。また、作業しながらBGMを流すくらいの音楽鑑賞でも特に不満は感じません。じっくり音楽を聴くような使い方の場合は音域が狭く、低音も弱く、やや薄っぺらい感じの音質なので、「イヤホン推奨」ですね。とはいえ、音楽を聴くためにPCを購入する人は多くないと思いますし、他社の競合製品よりも劣っているという感じはありません (非常に優れている、というわけでもないです)。

音響アプリはDTS Audio Processingです。グラフィックイコライザーもついていますので、お好みに合わせて音質の調整が可能です。

dynabook S6/AのWebカメラは92万画素で顔認証にも対応しています。また、物理シャッターもついています。搭載CPUがNPUを内蔵しないCore 5 120Uのため、「Windowsスタジオエフェクト」機能はありません。
画素数が高いほうとは言えず、むしろ競合製品との比較ではミニマムという感じですが、ビジネスミーティングなど実用面では全く問題を感じません。また、ZoomやTeamsなどWebコミュニケーションツールには背景の変更などエフェクト機能がありますので、特に困ることはないと思います。
マイクの調整は「Realtek Audio Console」で行います。AIノイズリダクション機能もついていて、物音を立てながら話しても、ほぼ自分の声だけを拾ってくれます。ノイズリダクション機能はS6/Aのみならず、またDynabook製品のみならず、いまや国内向けノートPCの中上位モデルにはほぼ例外なく搭載されています。
3. 性能テスト
ベンチマークテスト
ベンチマークテストの実施に当たり、レビュー機を電源に接続し、Windows 設定の電源モードを「最適なパフォーマンス」にしました。dynabook S6/Aにはパフォーマンスを細かく調整できる独自機能はありません (Ecoモードという、省電力機能はあります)。
表計算ソフトやビデオチャット、画像加工など、実際のビジネスシーンをシミュレートしたテスト、PCMarkのスコアです。ビジネス系のPCの性能測定で重視すべきベンチマークテストと言えます。ウインタブが最も重視しているテストです。
参考(過去データから一部抜粋):
Core Ultra 9 185H:8,099
Ryzen AI 9 365:7,896
Ryzen AI 7 350:7,791
Ryzen AI 9 HX 370:7,511
Core Ultra 7 258V:7,527
Ryzen 7 8845HS:7,446
Ryzen 9 8945HS:7,110
Ryzen 9 PRO 6950H:6,987
Ryzen 7 8840U:6,949
Ryzen 7 PRO 6850H:6,858
Core Ultra 7 155H:6,849
Ryzen AI 5 340:6,767
Ryzen 5 8645HS:6,708
Core 7 150U:6,700
Core i9-13900H:6,542
Core Ultra 5 135H:6,485
Core Ultra 7 255U:6,404
Core Ultra 7 155U:6,392
Core Ultra 5 125U:6,376
Core i9-13900HK:6,344
Core Ultra 5 225U:6,334
Ryzen 5 7535U:6,021
レビュー機の搭載CPUはCore 5 120Uです。型番としては古くありません (2024年リリース)が、Core UltraシリーズのようにNPUは内蔵しておらず、開発コードネームも第13世代Coreと同じRaptor Lakeです。
5,867点と十分に高いスコアが出ました。先日レビューをしたdynabook M6/A (Core i5 120U搭載)が6,068点だったので、それよりは少し低いスコアとなりましたがその差はわずかで、誤差レベルと言えます。Core Ultraシリーズと比較すると少し低めではありますが、このスコアならビジネスや学習などでストレスを感じる場面はほとんどないでしょう。

グラフィック性能を測定する3DMarkのスコアです。
参考(過去データから一部抜粋):
Core Ultra 7 258V:4,397、8,611、35,677
Core Ultra 9 185H:4,143、8,223、31,710
Core Ultra 7 155H:3,924、8,338、24,476
Ryzen AI 9 365:3,895、8,885、34,303
Ryzen AI 9 HX 370:3,800、8,026、31,138
Core Ultra 5 135H:3,454、7,235、24,791
Core Ultra 5 125H:3,392、7,301、23,168
Ryzen 9 7940HS:3,362、7,776、29,076
Ryzen 7 8845HS:3,330、7,908、29,873
Ryzen 9 8945HS:3,282、7,893、31,591
Ryzen AI 7 350:3,268、6,991、28,542
Ryzen 7 8840U:2,943、7,206、27,471
Ryzen 9 PRO 6950H:2,846、7,051、27,983
Ryzen 7 PRO 6850H:2,660、6,601、26,920
Ryzen 5 8645HS:2,437、6,253、24,401
Core Ultra 7 255U:2,430、4,916、20,096
Core Ultra 5 225U:2,372、4,897、20,396
Core Ultra 7 155U:2,319、5,162、19,024
Ryzen AI 5 340:2,123、5,159、22,941
Core Ultra 5 125U:2,081、4,826、19,421
Core i9-13900HK:1,979、5,507、19,723
Core i9-13900H:1,956、5,440、19,477
Core i7-12700H:1,843、5,194、18,244
Core i7-1360P:1,786、4,991、16,779
Core i7-1355U:1,760、4,859、16,891
Core 7 150U:1,512、4,138、14,563
Core i5-1334U:1,386、3,672、13,157
Ryzen 5 7530U:1,281、3,137、13,730
Ryzen 7 5825U:1,242、3,226、12,859
Ryzen 3 5425U:1,122、2,848、11,949
※左からTime Spy、Fire Strike、Night Raidのスコア
3DMarkのスコアは低めでした。ここしばらくの間、DynabookのノートPCを立て続けにレビューしてきましたが、いずれも「RAMスロットは2つあるが、1枚しかRAMを搭載しておらず、もう1つのスロットが空きになっている状態、つまりシングルチャネルでした。3DMarkのスコアが振るわなかった理由はここにあります。
Core 5 120Uは、RAMを1枚 (シングルチャネル)で動作させるか、2枚 (デュアルチャネル)で動作させるかでグラフィック性能が大きく変わります。上に書いた通り、S6/AにはRAMスロットが2つあり、うち1つが空きスロットになっているため、RAMをもう1枚追加してデュアルチャネルにすればグラフィック性能は向上します。
ただし、S6/Aはユーザーが簡単にRAMを増設・換装できる構造ではありません。メーカーでも「本体の構造上、お客様ご自身でメモリの交換・増設はできません。交換・増設が必要な場合は、dynabook あんしんサポート 修理相談窓口へご相談ください。」と説明しています。
現在、(最近は少しだけ下落傾向ですが)RAMは非常に高く、そう簡単に増設するのは厳しいかもしれないですね。ただ、現状のスコアでも日常のビジネスや学習、動画視聴などでは困らないです。

SSDの読み書き速度を測定するCrystalDiskMarkのスコアです。S6/AのSSDはメーカー開示では「PCIe 4.0対応」で、その割にはやや遅めかな、という気はしますが、このスコアでも体感的にはよほど大容量のデータを扱うような場合でもない限り遅いと感じることはまずありません。仕事用なら、この半分くらいのスコアでもまったくストレスは感じないです (個人的にはこの10分の1くらいのスコアのSATA SSDでもストレスは感じないです)。
バッテリー駆動時間
Windows 設定の電源モードを「最適な電力効率」に、ディスプレイ輝度を70%、音量を30%にして、下記の作業をしてみました。
ブラウザー上でYouTubeの動画・音楽視聴を約35分
画像加工ソフトGIMPで簡単な画像加工を約30分
ブラウザー上でテキスト入力を約20分
上記トータルで約85分使用し、バッテリー消費量は25%でした。単純計算で1時間あたり約17.6%のバッテリー消費、バッテリー駆動時間は5時間半強となります。この数値はメーカー公表値である「動画再生時約5.0時間」と大差ありません。コンパクトで携帯に便利なモバイルノートなので、もう少し駆動時間が長くても良かったかな、とは思いますね。
なお、この数値はカタログモデルのS6/A (バッテリーS搭載)のものです。WebオリジナルモデルのSZ/MAはバッテリー容量が大きく (バッテリーL)、メーカー公表値も「動画再生時約8.0時間」と長いです。今回のS6/Aの結果を踏まえると、SZ/MAであれば終日 (8時間)のバッテリー駆動ができる可能性が高いです。
※バッテリー駆動時間は作業負荷によって大きく変わりますので、この結果は参考程度とお考え下さい。
4. レビューまとめ
dynabook S6/A (カタログモデル)は家電量販店などで販売中、SZ/MA (Webオリジナルモデル)はDynabook Directで販売中です。S6/Aは家電量販店や通販サイトでの実売価格が17~18万円台です (ウインタブ調べ)。なお、カタログモデルには「Microsoft 365 Personal(24か月版) / Office Home & Business 2024 オプション付」が付属します。
一方、WebオリジナルモデルのSZ/MAについて、ウインタブ読者は「特定媒体サイト」が利用でき、大きな割引が受けられます。特定媒体サイトでのSZ/MAの価格は145,200円からです。特定媒体サイトの利用にはIDとパスワードが必要になりますので、この下に必要事項を掲載しておきます。
この製品に関してはカタログモデルのS6/AとWebオリジナルモデルのSZ/MAで全く同じスペックというわけではありません。購入前に筐体色、ディスプレイ (SZ/MAのみIGZOパネルで高発色品質)とバッテリー容量 (SZ/MAのほうが大容量)、そしてOfficeソフト (S6/AはOffice付属、SZ/MAはOffice付属有無を選べる)の違いを確認しておきましょう。
Dynabookは多くのモバイルノートを手掛けていますが、その中でS6/A (SZ)はエントリーモデルという位置づけになると思います。しかし、これまで見てきたように性能面、機能面に不足は感じられず、コンパクトで軽量な筐体ということもあって、ビジネスマンの仕事用、学生さんの学習用としておすすめしたい製品です。
5. 関連リンク
ウインタブ読者は「特別サイト」を利用できます。特別サイトへのアクセスにはIDとパスワードが必要になりますので、下記からコピペしてお使いください。
ID :dyna204cls / パスワード:T8Y7GRSV
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
▶ サイト紹介・ウインタブについて








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