こんにちはtakumiです。今回はドスパラの「GALLERIA GCF2070RGF」をレビューしていきます。この製品はドスパラのゲーミングノートとしてはハイエンドレベルの製品で、皆さん待望のGeforceRTX搭載モデルです。RTX2070が搭載されています。
1.スペック
スペックは上記のとおりです。ドスパラはBTOメーカーですので、構成の変更が可能です。OSは標準でWindows10Home、オプションでProへの変更ができます。CPUはCoffee Lake-Hで6コア12スレッドのCorei7-8750Hが、またGPUにはNVIDIAのGeforce RTX2070のフル版(VRAM8GB)が搭載されています。このスペックならほぼすべてのゲームが高設定で動きますし、一部のゲームはフルHD以上の解像度でプレイすることが出来ます。なお、CPUとGPUは変更できません。
RAMは標準で8G(4GB×2)で、最大32GBまで増やすことも出来れば、4GB×1にすることも出来ますが、4GBというのは基本行わないほうが良いでしょう。ストレージはシステム用に250GB NVMeSSD(M.2接続)とデータ用の1TB HDD(SATA接続)を標準で備えています。こちらはこのままでも十分だとは思いますが、もし多くのゲームを並行して遊びたい、という場合には、SSDやHDDを増量した方がいいでしょう。また、予算度外視・速度重視でSSD+SSDという組み合わせにできますし、HDDのみにダウングレードも出来ますが、HDDのみというのはやはりオススメはしません。
その他、光学ドライブは非搭載で、SDカードスロットが搭載されています。ディスプレイは17.3インチのフルHDサイズ(解像度1920×1080)で、リフレッシュレートは120Hzとなります。他モデルでは144Hzもありますが、正直なところ、120と144の体感的な違いは、極端なシーンでない限りほぼありません。
音響システムはCreative製のSoundblaster Cinema5が搭載されており、ヘッドセット装着時はもちろんのこと、搭載されているスピーカーでも十分効果を実感できます。また、使用用途ごとにプリセットが予め設定されているので、どのように設定を進めればいいのかわからない、という方にも安心してお使いいただけると思います。
レビュー機はOSがWindows10Proに変更されており、それ以外は全て標準構成と同一(RAM8GB)となっています。
ストレージも標準構成です。この製品はNVMeタイプのSSDを搭載していますが、メーカーまでは分かりませんでした。(HDDはWestern Digital製です)
GPU情報です。ドライバーバージョンは記事執筆時点で最新の419.35です。
内臓SSDの速度を「Crystal Disk Mark」で測定してみました。ハイエンドクラスの製品が搭載されているようで、かなり高い速度をマークしています。
2.外観
ここからは外観を詳しく見ていきます。まずは天板です。左右対称的に斜めにスリットが入っており、中心にガレリアバッジが刻印されています。
ヒンジを開けたところです。画面上部にはカメラ(720p30fps、WindowsHello非対応)と、その脇にマイクが配置されています。画面のベゼルは特段細いというわけではなく、ごく一般的です。
キーボード面右上端の小さなボタンが電源ボタン、その隣の左ボタンがクーラーブーストボタン、右のボタンがタッチパッド無効化ボタンとなっています。タッチパッドは一般的な左右にボタンが独立したタイプとなっています。
筐体左側面には、セキュリティロックスロット、有線LAN(KILLER製チップセット搭載。無線はIntel製)接続端子、フルHDMI端子、USB3.0Type-A端子、miniDisplayPort接続端子、USB Type-Cポート、イヤホン、マイクジャックが搭載されています。イヤホン、マイクジャックは、ノイズ低減のために金メッキ加工がされています。
筐体右側面には、ACアダプタIN端子、SDカードスロット、USB3.0 Type-A×2端子が搭載されています。
キーボードです。ドスパラ上位モデルで採用されている「SteelSeries」製のキーボードになります。押し心地も非常に軽く、スラスラとタイピングをすることが出来ます。キーの配置スタイルはキーが全て独立している所謂「アイソレーション」タイプです。また、このキーボードは元々英語配列のものを日本語配列にしているので、スペースの長さが短かったり、右側のテンキー周りがゴチャゴチャしていますので、ここら辺は慣れがいるでしょう。また、ゲーミング用途を意識しているため、左側のWindowsキーがファンクションキーに変更されています。キーピッチは手採寸で18.5mm程です。
キーボードに多色のRGBLEDが搭載されており、標準でインストールされている「SteelSeriesEngine3」では、発光色や光量、パターンの他、キーの有効無効化やマクロの設定をすることが出来ます。さらにポーリングレートやキーボード地域の設定を変えることも出来ます。変更後は、プリセットを登録する形になるので、仮に何か弊害が起こった場合にはデフォルト設定に簡単に戻せます。またLEDパターンは、他のSteelSeries製品統一させることも出来ます。なおこの製品では、キー一つ一つにイルミネーションを割り当てることは出来ません。
さらに、LEDライトを「特定のゲーム内ステータスと同期」させることも出来ます。動画内では、「CS:GO」と同期させ、左側が体力値、中央がアーマー値、右側が残弾数に設定しています。ゲームに集中すると細かい情報をつい見落としがちですが、キーボードのLEDって割と下を見なくても目に入ってくるものなので、視覚的に確認しやすくなりますね。
背面はポート類は配置されておらず、左右に排熱用の通気口が設置されています。強度アップのためか、ヒンジの無い中央部分は出っ張るような設計になってます。
裏面です。ここから吸気して冷却を行います。冷却機構は、公式画像では「デュアルファン+ヒートパイプ6本」となっています。背面はプラスチック製です。前世代と比べて吸気口が大きく、デザインチックなものになっています。また最下部左右にサブウーファーが、その上左右にメインスピーカーが設置されています。
正面の画像です。中央にインジゲーターランプが搭載されており、左から無線LAN、電源、HDDアクセスとなっています。従来のものと全く変わりません。
ヒンジを最大まで開いてみました。目視で約135°程度まで開きます。ごく一般的なものになっています。
同梱物です。レビュー機ではACアダプター一式だけですが、実際の製品にはマニュアル類一式、そして数量限定で「LFS池袋」の24時間利用ペアチケットが同梱されているかと思われます。専用ACアダプターは重量1kg程と非常に大型のものが採用されています。
3.使用感
ディスプレイ
17.3インチの画面ですが、パネルは、公式では公表されていませんが、IPSレベル相当のパネルだと思われます。視野角が広く、発色も鮮やかです。また、非光沢仕様なので映り込みも気にならず、ゲームに没頭できます。リフレッシュレートは120Hzです。FPSも全く問題ありませんが、プレイスキルによっては辛く感じるかもしれません。それ以外のゲームジャンルも何ら問題はないと思います。
スピーカー
ドスパラのマシンは総じてスピーカーのチューニングが良いです。高音の伸びが少し足りないかな?といった感じですが、中低音ははっきり出てくれますし、サラウンドもかなり自然な感じで出てくれます。ジャンルを絞れば、物足りなさを感じることはそこまで無いでしょう。バーチャルサラウンドとイコライザを設定すれば、FPSできっちり足音の方向もわかりますし、余程ガチガチにやろうと思わなければ、わざわざヘッドセットを用意する必要は無いのではないか、と思ってます。
冷却面
冷却にはかなりかなりこだわりをもっている筐体ですので、通常使用であれば冷却ファンの音はほぼ聞こえませんし、ゲームプレイ時にも風量を自動で調節してくれるので、騒音をそこまで気にせずに遊ぶことが出来ます。また、右上の「クーラーブースト」ボタンを押すと、風量を最大にすることが出来るので、ゲームのパフォーマンスを保つことが出来ます。但し、音が流石に目立つので、ヘッドセットを付けてプレイする方が良いでしょう。
4.性能テスト
この製品はCPUに第8世代のCore i7-8750H、GPUにGeForce RTX2070を搭載していますので、「ドラゴンクエスト X ベンチマーク」「ドラゴンズドグマオンライン(DDON)ベンチマーク」「3D Mark」そして「PC Mark」をやってみました。また、せっかっくのGeforceRTX搭載製品なので、普段ウィンタブでは取り扱わない「ファイナルファンタジーXV Windows Editionベンチマーク」とゲームの実働テストで「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」「Quake Champions」「Forza Horizon4」をテストしてみました。
参考:
マウス NEXTGEAR-NOTE i7901BA1(Core i7-7700K、GTX1080): 21,271
ドスパラ GALLERIA GCF1070NF(Core i7-8750H、GTX1070): 19,008
MSI GS65 Stealth Thin(Core i7-8750H、GTX1070): 18,571
ドスパラ GALLERIA GKF1070NF(Core i7-7700HQ、GTX1070): 18,222
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 18,061
DELL ALIENWARE 17(Core i7-7700HQ、GTX1070): 18,045
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 17,833
ドスパラ GALLERIA GKF1060GFE(Core i7-7700HQ、GTX1060): 17,549
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 17,153
マウス NEXTGEAR-NOTE i4400GA1(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 16,951
ドスパラ GALLERIA GKF1060NF(Core i7-7700HQ、GTX1060): 16,865
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 16,820
ドスパラ raytrek RKF1060TGK(Core i7-7700HQ、GTX1060): 16,441
ドスパラ GALLERIA GKF1050TNF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 16,156
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 15,923
ドスパラ GALLERIA GKF1050TGF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 15,598
ドスパラ GALLERIA QSF965HE(Core i7-6700HQ、GTX965M): 14,964
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 13,727
ドスパラ GALLERIA QSF965HE2(Core i7-6700HQ、GTX965M): 12,830
ドスパラ GALLERIA QF960HE(Core i7-4710MQ、GTX960M): 12,791
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 12,285
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 12,172
参考:
マウス NEXTGEAR-NOTE i7901BA1(Core i7-7700K、GTX1080): 13,600
ドスパラ GALLERIA GCF1070NF(Core i7-8750H、GTX1070): 11,440
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 10,875
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 10,828
MSI GS65 Stealth Thin(Core i7-8750H、GTX1070MaxQ): 10,551
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 10,491
ドスパラ GALLERIA GKF1070NF(Core i7-7700HQ、GTX1070): 10,215
ドスパラ GALLERIA GKF1060GFE(Core i7-7700HQ、GTX1060): 9,951
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 9,462
DELL ALIENWARE 17(Core i7-7700HQ、GTX1070): 9,364
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 9,284
ドスパラ GALLERIA GKF1050TGF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 9,124
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 8,979
ドスパラ raytrek RKF1060TGK(Core i7-7700HQ、GTX1060): 8,867
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 8,780
ドスパラ GALLERIA QSF965HE(Core i7-6700HQ、GTX965M): 8,568
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 7,235
参考:
マウス NEXTGEAR-NOTE i7901BA1(Core i7-7700K、GTX1080): 6,703、17,345、37,589
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 6,283、15,476、30,804
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 5,583、15,146、36,268
ドスパラ GALLERIA GKF1070NF(Core i7-7700HQ、GTX1070): 5,280、14,030、30,686
DELL ALIENWARE 17(Core i7-7700HQ、GTX1070): 5,257、13,233、29,845
ドスパラ GALLERIA GCF1060NF(Core i7-8750H、GTX1060): 3,965、10,506、29,442
ドスパラ GALLERIA GKF1060GFE(Core i7-7700HQ、GTX1060): 3,808、9,888、26,344
GALLERIA GKF1060NF(Core i7-7700HQ、GTX1060): 3,717、9,989、24,824
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 3,703、9,743、26,843
GALLERIA GKF1060GFE(Core i7-7700HQ、GTX1060): 3,625、9,784、24,233
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 3,583、9,276、22,203
ドスパラ raytrek RKF1060TGK(Core i7-7700HQ、GTX1060): 3,518、9,207、23,689
ドスパラ GALLERIA GCF1050TNF(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 2,528、6,776、17,005
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 2,523、6,802、20,045
GALLERIA GKF1050TNF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 2,492、6,858、18,179
NEXTGEAR-NOTE i4400GA1(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 2,449、6,852、20,453
GALLERIA QSF965HE(Core i7-6700HQ、GTX965M): –、5,344、16,987
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 1,826、5,553、17,109
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 1,797、5,230、14,052
※左からTime Spy、Fire Strike、Sky Diverのスコア
RTX2070のテストは今回が初ですが、概ねGTX1080のスコアを超えてきています。GPUそのもののスペックが不満となるシーンはまず無いでしょう。
PCMarkなのですが、GPUそのものか、はたまたビデオドライバーの相性問題か、最後のグラフィックテストが完走できず、総合スコアが記録されませんでした。その為今回は、中二つのテストスコアのみの記載とさせていただきます。使用中、動作が大きくもたつくということはほぼありませんでした。
参考(高品質):
ドスパラ GALLERIA ZZ(i7-8700K RTX2080Ti) 12532
ドスパラ GALLERIA GCF1070NF(i7-8750H GTX1070) 6691
MSI GS65(i7-8750H GTX1070 Max-Q) 5821
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(i7-8750H GTX1060) 4675
ドスパラ GALLERIA GCF1050TNF(i7-8750H GTX1050Ti) 2914
MSI GF75 Thin(i7-8750H GTX1050Ti Max-Q)2990
FF15ですが、高画質でも問題なく快適に動きます。GTX1070よりフレームが高いので、従来のマシンよりもより快適にゲームをプレイできることでしょう。
トゥームレイダーですが、とりあえず60fpsオーバーを達成しているので問題ないですが、スペックの割にはフレームレート出てないんじゃない?というのが素直な感想です。
トゥームレイダーの初期設定です。高設定でもっとフレームレートが出てもいいんじゃないかと思いますが、メインメモリ容量が少ないせいか厳しいです。
QuakeChampionsです。スペック的には申し分ないはずですが。このゲームはメインメモリを必要とするゲームのため、最低設定でも120fpsキープ出来てないのは素直に残念、と言わざるを得ません。
初期設定では、Ultra設定からほんの少し落ちているといった感じです。メモリがあればもっと高い設定になっているかと・・・
Forza Horizon 4ですが、メインメモリの推奨設定が12GBなので、GPUのパワーを生かしきれず(FPSの隣のGPU使用率に注目してください)、フレームレートが出ない状況となっています。
初期設定ではプリセットが「ウルトラ」になりますが、60fpsを目指すなら設定を下げる必要性があります。
5.DXRとDLSSテスト
今回搭載されているGPU「RTX2070」は、NVIDIAの新技術「リアルタイムレイトレーシング」に対応しており、それを動かすためのエンジン「DXR(DirectXRaytracing)」と、同じく新技術「ディープラーニングスーパーサンプリング(DLSS)」に対応しています。「DXR」は主に影や光の表現を従来のものよりより現実的なものにし、「DLSS」は従来のアンチエイリアシングと比較して高いパフォーマンスを維持できるようになります。今回は有料版「3DMark」内で、DXRテストの「Port Royal」と、DSLLテストをそれぞれ実行してみました。
※画像は通常(WQHD解像度)時。
現在手元に他のデータがないので何とも言えませんが、今後ウィンタブでRTX搭載マシンをレビューする際は参考にしていきたいと思います。
DLSSのテストです。スコアとかが出るわけではありませんが、テスト結果を見ていただければ、DLSSがどれだけゲーム上で効果的か、というのはご理解していただけるかと思います。
で、このDXRとDLSSの効果を「バトルフィールドV」で実際に試そうとしたのですが、どう頑張ってもDX12環境下では起動してくれませんでした・・・ 恐らくメインメモリの容量不足が原因だと思われますので、もし対応ゲームをプレイしたいのであれば、メモリの増設は必須かと思われます。
6.まとめ
ドスパラ GALLERIA GCF2070NFは、ドスパラ公式通販にて送料税別229,800円にて販売しています。
性能、そして冷却機能共に申し分ない本製品ですが、標準の構成ではメインメモリが足りず、性能をフルに発揮できないようです。通常のライトゲームであれば問題ありませんが、DXRとDLSSを機能させる場合、メインメモリを最低でも16GBに増設したほうが良さそうです。不満があるのはそこだけで、他にSSDの速度も十分速いですし、スピーカーの品質も十分なものですので、RTX搭載マシンに限って言えば、多少値段が高くなっても標準構成でメインメモリを16GBにして欲しいという部分が正直なところです。
メインメモリ増設はほぼ必須ですが、安価で次世代のグラフィックスを体験したいという方にはうってつけの一台です。
7.関連リンク
GALLERIA GCF2070NF:ドスパラ