こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。国内のメーカーの中で最もウインタブに親切にしてくれていると勝手に確信しているドスパラの最新10.1インチタブレット「Diginnos DG-D10IW3」の実機レビューです。この製品の前身機「Diginnos DG-D10IW2」も実機レビューをしたことがありまして、この製品についてはよく理解できているつもりですが、今回は専用キーボードも一緒にお借りすることができたので、2-in-1としても試用できました。ドスパラ製品はこれまで数えきれないくらい実機レビューをしてきているので、品質などには全く不安を持っていません。なので、あらさがしをして少し意地悪なレビューにしてやろうかな、と(冗談です)。
Diginnos DG-D10IW3
1.スペック
OS: Windows 10 Home 32ビット
CPU: Intel Atom X5-Z8300
RAM: 2GB
ストレージ: 32GB
ディスプレイ: 10.1インチ(1,920 x 1,200)
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.0
カメラ: イン200万画素 / アウト500万画素
入出力: USB 3.0、microUSB、miniHDMI、microSD、オーディオ
バッテリー: 最大7.5時間
サイズ: 260 x 168 x 9.6mm / 590 g(キーボード込み935 g)
価格: 31,104円(タブレット)/ 35,425円(キーボードセット)
※価格は税込み
最初にスペックの説明をします。この製品は私が見る限り筐体は前身機DG-D10IW2と共通だと思います(微妙に厚みが出ているので完全には同一でないかもしれませんが、見た目は全然変わりません)。なので前身機を知っている人にとっては新しさが感じられないのですが、中身のほうは大きく進化しています。
OSは32ビット、RAM2GB、ストレージ32GBというのは前身機と変わりませんがCPUはCherryTrail世代のAtom Z8300になり、特にグラフィック処理性能の向上が期待できます。またディスプレイ解像度は1,920 × 1,200と前身機から変更はないものの、もともとこの価格帯としては高精細なものになっており、このままで十分満足できるものです。
このほか、Wi-Fiが5GHz帯に対応したこととUSBが3.0対応になった、ということも地味ながらありがたい改善です。
2.筐体
本体と同梱物です。microUSB-USBの変換ケーブル、ACアダプター、「はじめにお読みください」の小冊子、そして各部名称が記載された1枚ものの説明書です。この製品はmicroUSBポートを使って充電する仕組みです。
本体背面です。アルミ合金製の角ばった筐体、というのが「DG-D10IWの伝統」なんでしょうか、ちょっと個性的ですし、素材感がいいので価格以上の質感があります。
底面にはキーボード接続用のコネクターとガイド穴があります。8.9インチのDiginnos DG-D09IW2はキーボードとBluetooth接続する構造でしたが、この製品は物理接続となります。個人的には物理接続のほうが安定感が高いので好みですね。また、この製品にはあらかじめ液晶保護フィルムが貼られていますが、若干気泡が入ってました。上の画像で確認できると思います。画像で見るとかなり目立ちますが、実際に使ってみるとそんなに目立たないので、私だったらこのまま気にせずに使ってしまうレベルです。
左側面にはスピーカーがあるのみで、ポート類、スイッチ類はありません。横持ちしたり、キーボード接続して使う頻度が高いはずなので、スピーカーがこの位置(右側面にはありません)、というのはあまり感心できません。
右側面にポート類が集中配置されます。画像左からmicroSDスロット、オーディオジャック、microUSB、miniHDMI、そしてフルサイズUSB3.0です。
上面には電源ボタンと音量上下ボタンがあります。ボタン類はたてつけがよく、カチッと気持ちよく押せますし反応も確実です。
専用キーボードはタブレットケースを兼ねています。表面はスウェード調で手触りは良好でした。
キーボードはパンタグラフ式で打鍵感は非常にいいです。Surfaceタイプの2 in 1のキーボードと比較してしまうとさすがに苦しいですが、実用上まったく不満なく使えると思っていいです。ただし、個人的に唯一気に食わないところが…。「右手側のshiftキーがありません」
右手側のshiftキーがどれほど大切なのかは人によって違うと思いますが、私はこれを使う頻度が高いので、かなり違和感がありました。
キートップはフラットで、特になにかしているということはありません。しかし、上に書いた通り、10インチタブレット用のキーボードとしては120点をあげられるくらいの打鍵感でした。
タブレットキーボードを接続し、ノートPCとして使うためにはキーボードのカバー部分を変形させて台座にする作業がありますが、これは非常に簡単で、特にストレスなくすぐに組み立てられます。また、要所にマグネットが使われているので、難しいということは全くありません。
ご覧のように、ノートPCとして使う場合、タブレットの背面に台座があり、やや大きめの奥行きを必要とします。また、ディスプレイ角度の調整はできません。
これが台座部分です。いわゆる「のりしろ」の部分にマグネットが使われており、使用中に崩れてしまったり、という心配もいりません。
3.使ってみた
実際にタブレットとして、またノートPCとしてしばらく使ってみました。まずディスプレイの美しさに感心させられます。10.1インチで1,920 × 1,200という解像度は必要にして十分なのかな、と改めて思いました。ドスパラでは「IPS」という表記は使用していませんが、これは商標の関係ということで、実際の品質はIPSと変わらないと感じます。
次にキーボードを接続して長めのテキスト入力などをしてみましたが、キーボードの品質がいいので、長時間の入力でも疲れません。あ、私は普段から10インチ画面でウインタブの記事を書いているので、人によっては10インチだと長時間はつらい、という人もいるかもしれないですね。
あと、性能についてはいつも通りオンラインゲームのベンチマークソフトを使って測定しているので、ここでは体感的な感想を書きます。私が常用している「Cube iWork 11 Stylus」は10.6インチサイズのAtom Z8300を搭載した2 in 1なのですが、Cubeとこの製品に体感差はありませんでした。つまり、テキスト入力をしたり、簡単な画像加工をしたりといった程度の作業であればこの製品はストレスなくこなすことができます。唯一少しだけ不満に感じたのはDMMのブラウザゲームをしたときで、最近ひそかにハマっている「御城プロジェクト:RE」というゲームをした際に、少し画面がカクついたり、処理にもたつきを感じました。でもこのゲームは少し重くて、「艦これ」なら問題なく動くレベルなんですけどね。
4.性能テスト
恒例の「ドラクエX ベンチマーク」と「ドラゴンズドグマオンライン ベンチマーク」です。
参考:
Cube iWork 11 Stylus(Atom X5-Z8300): 1,817
ONDA V919 Air CH(Atom Z5-Z8300): 1,801
Chuwi Hi 10(Atom x5-Z8300):1,658
Teclast X98 Plus 3G(Atom x5-Z8300): 1,464
Cube iWork 8 Ultimate(Atom x5-Z8300): 1,448
DELL Inspiron 11 3000(Celeron N3050): 1,446
ドスパラ Diginnos DG-D09IW2(Atom x5-Z8300): 1,241
acer Aspire Switch(Z3735F): 1,101
CherryTrailのZ8300搭載機としては標準的、というところでしょうか?なんだか比較対象が中国タブレットばっかりなんですけど、それだけ日本のCherryTrail機が少ない、ということです。この価格帯でCherryTrailを搭載しているDiginnosタブレットはある意味希少な存在かも。
参考:
Teclast X98 Pro(Atom X5-Z8500): 1,048
Cube iWork 11 Stylus(Atom X5-Z8300): 911
ONDA oBook 10(Atom X5-Z8300):908
Chuwi Hi 10(Atom x5-Z8300):876
ONDA V919 Air CH(Atom X5-Z8300): 819
Cube iWork 8 Ultimate(Atom x5-Z8300): 774
Teclast X98 Plus 3G(Atom x5-Z8300): 705
ドスパラ Diginnos DG-D09IW2(Atom x5-Z8300): 601
acer Aspire Switch 10(Atom Z3735F): 469
DDONについてもほぼ想定通り、というところでしょうか。どっちにせよAtom機でDDONを遊ぶのは無理ですけどね。
CherryTrail機でウインタブが実機を使用したことがある製品ということになると、どうしても中国タブレットが比較対象になってしまうのですが、中国タブレットの場合は排熱性などスペック表に現れない部分での品質に若干不安があり、ベンチマークテストのように瞬間的な処理性能だけを比較するのは本来妥当ではないと思います。だって、ドスパラの製品だったらそう簡単に故障しませんし、故障してもちゃんと修理してもらえる、という安心感がついてきますからね。
そのあたりまで考慮すれば、CherryTrail機としての水準を満たしているこのスコアは立派だと思いますし、安心できるとも思います。
5.まとめ
私にとって実機レビューというのは「大変だけど未知の新製品を手に取って試せるのが楽しい」という位置づけです。こういうのができるからウインタブをやっているのだ、といっても過言ではありません。しかし、今回のDiginnos DG-D10IW3は見た目が前身機と変わりばえしないので、最初少し拍子抜けしてしまいました。しかし、使っていくうちに質感の高さやキーボード接続時の使い勝手の良さにどんどん惹かれていきました。
Windows タブレットの主力が次第に高級化、大型化していく流れの中で、エントリースペックで低価格なこの製品を試用し、改めてそのコストパフォーマンスの高さに感心した、というのが正直な感想です。この製品であればPC初心者がファーストマシンとして安心して使うことができると思いますし、PC上級者のセカンドマシンとしても「狙った通りの使い心地」になるだろうと思います。もちろんこのサイズとこの重量なら、電車の中でタブレットとして「ギリ使える」レベルだと思いますよ。
この製品はつい最近価格の見直しが行われ、一段と購入しやすくなりました。
タブレット本体のみ:税抜き28,800円、税込み31,104円
タブレット+キーボード一体型保護ケースセット:税抜き32,800円、税込み35,425円
ドスパラ製であるという安心感込みなら非常にお買い得だと思いますよ!
コメント
モバイルはバッテリーが重要なのに、そこら辺のベンチというかどのくらいもちそうなのか全く書いてなくていつも通りのクソレビュー。
こんにちは、大変申し訳ありません、いただいたコメントがシステムの判定でスパムフォルダに入っていました。公開が遅れましたこと、お詫びいたします。いつもクソレビューを読んで頂き感謝しますw