ASUSが14インチのコンバーチブル2 in 1「VivoBook Flip 14 TP412UA」を発売しました。VivoBook Flip 14と言えば、「VivoBook Flip 14 TP401NA」という従来モデルがあるのですが、既存モデルのCPUがCeleron N3350と少しばかり非力だったのに対し、このTP412UAはCore i3を搭載し、より高性能、かつ価格も比較的抑えられた製品となっています。
1.スペック
OSはWindows 10 Homeの「Sモード」です。Sモードというのは通常のWindows OSよりも少しばかり制約があり、そのままだとWindows ストア経由でしかアプリをインストールできません。ただし、以前の「Windows 10 S」とは異なり、利用者が任意にSモードの解除ができる(無料)ようになっています。解除すれば普通のWindows 10 Homeになります。
CPUは「第8世代だけどKaby Lake」のCore i3-8130Uです。このCPU、実は侮れないくらいに高性能です。Passmarkが公表しているベンチマークスコアを見てみましょう。
Core i3-8130U: 5,069
Core i5-8250U: 7,667
Core i5-7200U: 4,623
10月9日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能
あくまでもPassmarkという単一のベンチマークテストの結果ではありますが、第7世代のCore i5をしのぐスコアが記録されています。Core i5-7200Uを搭載するPCはまだまだ現役ですし、私なんて第6世代のCore i3を搭載するPCを愛用しているわけで、それらの観点から見てもCore i3-8130Uはビジネスマシンとして実用面で十分すぎるくらいの実力があると思います。
RAMは4GBのみの設定です。ここは賛否両論ありそうですね。8GBに増設できるオプションがあれば注目度はかなり変わってくるかもしれません。ストレージは128GB SSDで、使い方にもよりますが(私ならこれで足ります)、もうワンランク上の容量が欲しい、という人もいるでしょうね。ただし、この製品は価格が低めに抑えられており、RAMにしろストレージにしろ、そのへんの兼ね合いがあると思います。
ディスプレイは14インチでFHD解像度、「IPS」と明記されてはいないものの、視野角が170度ということなので、IPS相当の品質だと思われます。また、入出力ポートの方もなにげに充実していまして、USBポートはType-Cを含み合計で4つあります。この製品は薄型に仕上げられていますので、この点は評価できますね。
サイズのほう、モバイル利用を意識した製品ながら、重量が1.6 kgとやや重いです。いつも書いていますが、ウインタブ的には「モバイルノートは1.5 kgまで」という見解がありまして、その意味では重量オーバーとなります。ただし、重量については人それぞれの考え方があると思いますし、1.5 kgが1.6 kgになったからといって途端に重くて持ち運べないということでもないとは思います。
2.筐体
プレミアムクラスのモバイルノートやスタンダードノート、最近ではゲーミングノートまで含め、ベゼル幅4 mm台、という製品が増えていますが、この製品のベゼル幅は約9 mmということなので、やや太めにはなりますが、画像を見る限り十分スリムに感じられ、引き締まって見えます。
筐体色は10月9日時点だとシルバーのみ、筐体素材ですが、メーカーサイトに「アルミニウムデザイン」というよくわからない説明がありました。薄型に仕上がっていますし、素直にアルミ製と考えていいと思います。
この製品はコンバーチブル2 in 1なので、タブレットモードやスタンドモード、テントモードへの変形が可能です。また、ASUS Penにも対応しますので、筆圧対応のペン入力もできます(ペンは別売り)。
キーボードです。14インチなのでテンキーはつきませんが、ややゆったりした配置に見えますね。この画像は英語配列になっていますが、日本向けには「86キー日本語キーボード」となります。なお、バックライトはありません。
3.価格など
ASUS VivoBook Flip 14 TP412UAはASUS Shopで販売中で、10月9日現在の価格は税込み75,060円です。7万円台という価格はちょっと微妙で、CPUの型番に基づくと他メーカーでもこのくらいの価格からCore iプロセッサーを搭載するモバイルノートが手に入ります。ただし、決してこの製品が割高ということはなく、コンバーチブル2 in 1筐体を備えていることを思えばむしろかなり安いと言っていいでしょう。
もうひとつ微妙なのはRAMとストレージの構成でしょう。私は自分が使っているメインPCからして4GB/128GBという構成なので、「ふーん」くらいにしか思いませんが、「もう少し高くてもいいから8GB/256GBが欲しい」という人も少なくないはずです。ただこれは税込み7万円台に抑えられている理由でもありますね。
4.関連リンク
ASUS VivoBook Flip 14 TP412UA:ASUS Shop