こんにちは、ひつじです。突然ですがかつてない化け物みたいなゲーミングPCがやってきました。価格も貫禄たっぷりに「考え得る最高のゲーミングPCを作りました」と言わんばかりの超豪華スペックです。強烈を通り越して凶悪なレベルですね…。
とりあえずこういう化け物を作るメーカーって個人的にASUSのイメージが強いのですが、まさにそうです。ROGきってのハイエンドと言って良いでしょう。そんな強烈なゲーミングノートであるROG Zephyrus Duo 15(GX550LXS-I9R2080S)を紹介いたします。
1.スペック
ASUS Zephyrus Duo 15 | |
OS | Windows 10 Home |
CPU | Intel Core i9-10980HK |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX 2080super Max-Q |
RAM | 32GB |
ストレージ | 1TB×2 NVMe SSD(RAID 0で接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ |
メイン:15.6インチ(3,840 × 2,160) サブ:14インチ(3,840 × 1,100 タッチ対応) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.0 |
入出力 | Thunderbolt3 Type-C、USB 3.1 Gen2、USB 3.0× 2、HDMI、イヤホンジャック、マイクジャック、LAN(RJ45) |
カメラ | なし |
バッテリー | 稼働時間 約4.8時間 |
サイズ | 360 × 268 × 20.9~23.0 mm |
重量 | 2.5kg |
あまりに強烈すぎてもはやどこから紹介すればいいのやら…という状態なのですが気を取り直して順番に見ていきましょう。まずはCPUはCore i9-10980HKを搭載しています。ゲーミングノート界隈としては現在、これ以上は望めないと思います。ともすれば過剰スペックに成り得るレベルなのですが他のスペックを見渡してみたらバランスの良いチョイスと言えます…。こういうマシンにバランスなんて言葉、使いたくないんですけどね。
GPUはGeforce RTX2080superを搭載しています。一応「Max-Q」なのでピーク性能は純粋なRTX2080superにやや劣る、ということにはなりますがほぼハイエンドクラスのグラフィック性能を有することに変わりありません。とは言えディスプレイが4K+FHD越えの2枚セットなので最新のゲームをするならばこのクラスが必要最低限、という見方も出来ます。
RAMは32GB。クリエイターなどでない限り、まず問題なく余裕のある数値だと思います。しかもただの32GBではなくてメモリークロック3200という非常に高速なメモリを搭載しているのも特徴です。また、ストレージもとんでもない仕様になっています。NVMeタイプのSSD、1TBを2枚RAID 0で動かしているんですよね。RAID 0って何?という方にサラッと説明しますと、「ストレージを2つ協調動作させて同時にアクセスしてデータ保存することで保存速度を引き上げる」設定とでもお考えください。ストレージの速度2倍はさすがに無理ですが1.5倍程度は出ることが多いです。となると5000MB/s前後の速度も視野に入ってきますね…。
そして強烈なのがディスプレイ。4K液晶とASUSお得意のスクリーンパッド(正式名:ScreenPad Plus)を組み合わせています。ただこのScreenPad Plusの解像度も3,840×1,100と非常に高いんです。それに加えてディスプレイそのものも色彩の正確さを保証するPantone認証を得ており、Adobe RGB 100%(カバー率かどうかは不明)にも対応しているとのこと。このスペックだとゲーミング用途だけでなく、グラフィッカー等の画像・映像系のクリエイターの方にとってもかなり魅力的に映る製品ではないかなと思います。ベゼル幅も狭めですし、ScreenPad Plusも使いやすい角度(13度)に立ち上がるヒンジがついています。
ネットワークも有線は1Gbpsまでの対応ですが、無線ではWi-Fi6(ax方式)に対応しています。この点も最新鋭のハイエンドらしいと言えます。
入出力はThunderbolt 3を経由してDisplayPortに接続するといったことも可能。また細かいところではマイクジャックとヘッドホンジャックはコンボタイプではなく別ものとなっている点も面白いです。
Webカメラを搭載していないといった要素はあるものの、バッテリー、サイズ、重量などはディスクリートGPUが搭載されているならば妥当な内容でしょう。それから個人的に興味深いのは冷却性能です。Thermal Grizzly社の液体金属グリスを採用するだけでなく更にScreenPad Plusが立ち上がることで冷却性能も高くなっているようです。ちなみにThermal Grizzly社は「クマ」という愛称がつけられるほど、自作PC界隈におけるCPU冷却用グリスでは代表的なメーカーです。オーバークロッカーの愛用者も多いんですよね。そんな中で液体金属グリスというと全てではないにしろ「導電性とアルミ等を腐食させる性質があるので使用するにはテクニックと覚悟が必要だが冷却効果は抜群」と言われるシロモノだったりします。これを量産品で使用するとは…。高い生産技術があるんだな、と感心してしまいます。
個性も含め、ゲーミングノートやクリエイター向けノートとしては高レベルな性能と独自機能を両立していると言えますね。
2.筐体
本体ですが天板はアルミニウムを採用しています。一方で他部分はマグネシウムとアルミニウムの合金を使用しているようです。そうであれば質感は十分あるかと思います。天板の”Republic Of Gamers”マークも格好良いです。ベースはZenBook Pro Duoに近いので筐体そのものは「改良版」的なポジションかもしれません。
左側面(ASUS公式画像に準拠)にはUSB3.0とThunderbolt 3が。
右側面には電源ジャックとマイクジャック、それからイヤホンジャックがありますね。
背面にはLAN端子(RJ45)とUSB3.1、HDMIが搭載されています。
前面はシンプルですがその分質感の高さが伝わります。
それからノートを開いたときの画像ですが、これがとにかく印象的ですね。13度傾けられたScreenPad Plusが目立ちますがキーボード含めて全体にベゼルが薄く、トリッキーな構造なのに非常に格好良くまとまったデザインになっています。全体的にスクエアなデザインもうまく調和していますね…。
それとあまり紹介されていないのですがキーボードそのものに注目すると、テンキー部分も同社がZenbookなどで採用しているNumberPadですね…。
3.価格など
ROG Zephyrus Duo 15 GX550LXS (GX550LXS-I9R2080S)は8月7日にASUS Storeで発売予定で、すでに予約販売がスタートしています。7月23日現在の予約価格は636,182円(税別。税込699,800円)です。こればっかりは「ですよねー…。」という感じが拭えないのも正直なところ。しかし「4Kのクリエイターレベルの液晶と高解像度のタッチ対応液晶」「ノートPCでは最上位クラスのCPU」「RAIDで搭載されるNVMe SSD2つ」「最高クラスのGPU」「高速なメモリ32GB」と諸要素を並べていき、冷却周りなどでも見て取れる製品の確かな質を考えれば「高いとは言えない製品」だとも言えてしまうのがニクい。
これは…。うん。「欲しいけど買えない製品」に属するタイプの機種ですね…。廉価版とか出たら改めて注目したくなるような製品です。ただ商業ベースに乗っているクリエイターさんなんかは検討に加えられる人もいるんじゃないでしょうか。少なくとも製品の質としては圧倒的だと思いますよ。
コメント
なーんかこれ既視感あると思ったら
去年のCOMPUTEXにあったインテルのコンセプトマシンにそっくりだ
元はといえばZenBook Pro Duoは
インテルが提唱したHoneycomb Glacierを採用して生まれたので
一見すると唐突な奇抜なこのマシンも
これもその一環として形になったのかもしれませんね
あれ?この製品のコンセプトモデルありましたっけ?ASUSのブース見たけど記憶にないです。しかし、今年COMPUTEXが中止になったのが残念でならない。