こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。そういえばここのところスティックPC、ミニPC、TV Boxの記事を全然書いていません。スティックPCに関してはドスパラの製品が「中華より安い」という事態になっていまして、仮に中華の新製品がリリースされたとしても紹介するのが難しいと感じていますし、国内メーカーからもしばらく新製品が出ていません。ミニPCについては現在新製品を実機レビューしているところなので、近日中にご紹介できると思います。
今回紹介する「ASUS Chromebox CN62」はChromeOSを搭載したミニPCです。中華だとAndroid搭載のミニPCをTV Boxと呼びますが、「近い」ですけどAndroidとChtome OSはまた違ったOSなので、やはりライバルはWindowsのミニPCということになりそうです。ASUSでは従来からChromeboxを作っていますが、ウインタブで紹介記事を書くのはこの製品が初めてです。
1.スペック
Chromeboxなので、当然OSはChrome OSとなります。ウインタブでは過去にChrome OSを搭載したChromebookのレビューをしたことがありますが、2015年1月のものなので、最新のChrome OSとはかなり異なったものになっていると思われます。ただ、基本的にChrome OSというのはインターネット接続が必要で、操作もChrome(ブラウザー)ありき、というものになります。Windowsと比較すると軽量なOSであり、Windows PCと同じ目線でCPU性能とかRAM容量を論ずるのは適当ではありません。この製品のCPUであるCeleron 3215UとRAM4GBの組み合わせは、Windowsだとそれほどハイスペックとは言えないものですが、軽量なChrome OSにとっては十分なものと言えるかもしれません。
ただ、Chrome OSは最近になってGoogle Play経由でのAndroidアプリの利用が可能になっています。これは結構重要なポイントになるのですが、この製品でAndroidアプリを使えるかどうかについて、Googleの公式サイトでは「Planned(計画)」と記載されており、正直なところこれだとよくわかりません。また、ASUSの製品紹介でもAndroidアプリについては言及がありませんでした。
Chrome OS Systems Supporting Android Apps
仮にAndroidアプリが使えて、それをじゃんじゃんインストールするということになると内蔵ストレージの16GBというのはかなり心細いですが、基本的にChromeウェブストア経由でアプリとか拡張機能を入れ、データはクラウドストレージに(Googleドライブに同期されます)、という使い方になると思いますので、「WindowsPCのストレージが16GB」みたいな絶望的なことにはなりません。
入出力ポートであるとかWi-Fi、有線LANについてはWindowsと変わりません。この製品の場合、というかミニPCは総じて入出力ポートが充実しており、デスクトップPC並みの拡張性があります。USBポートが合計4つ、というのもいいですが、HDMIとDisplayPortの2系統の映像出力ポートがあり、マルチディスプレイでの利用も可能です。また、Wi-Fiについてもa/ac規格に対応します。
2.筐体
筐体はウインタブでよく紹介しているミニPCとよく似ています。筐体素材は不明ですが、重量が0.6 kgということなので金属製なのではないか、と思います。
側面です。ご覧のように入出力関係は非常に充実している上、「micro」とか「mini」とかの規格ではなく、すべてフル規格というのがうれしいですね。当然SDカードもmicroSDじゃありません。
次に、付属品について説明します。非常に小型の筐体ということもあり、VESAマウンターが付属します。つまり、VESA規格に対応するディスプレイ(おそらく最近のものはすべて対応していると思います)であれば、ディスプレイの背面にこの製品をセットすることができ、スペースを取りません。
また、キーボードとマウスも付属します。で、この画像はASUSの「Wireless Keyboard Mouse for Chrome devices」というキーボード&マウスのセット製品なのですが、Webでいろいろ調べてみた(この製品の前身のレビュー記事など)結果、おそらくこのセットがChromeboxの付属品である、と思われます。もし間違えていたらすみません。画像は英語配列になっていますが、日本語配列のものがあり、日本向けには日本語配列のものが付属するようです。
ちなみに中華のミニPCはほぼ全てキーボードやマウスが付属しません。スティックPCも同様です。
3.価格など
ASUS Chromebox CN62は7月21日の発売で、直販サイトではまだ取り扱いがなく、ビックカメラでは販売中となっていました。ビックカメラでの価格は税込み39,744円(ポイント対象外)です。
Chrome OS搭載デバイスと言えばノートブックタイプのChromebookが一般的ですが、この製品はノートブックではなく、デスクトップPCとしての位置づけになります。もちろん仕事用にも使えますし、家庭用にも使えます。また、法人向けの製品という性格もありますよね。
瞬時(だいたい5秒くらい)に起動し、セキュリティ面の心配もないというのがChrome OSの魅力です。また、日常的にGoogleのWebサービス(Google DocsとかGoogle Driveとか)を個人的あるいは組織的に使っている場合はこの製品にもスムーズに入っていけるかもしれません。ただ、私なんかはWindows環境から完全に移行するのは不可能だと思っていますし、使えるとしたらリビングルーム用かな、という気がします。
4.関連リンク
ASUS Chromebox CN62:ASUS 製品紹介
ASUS CHROMEBOX2-G097U(2017年夏モデル):ビックカメラ
コメント
なんとなくMac miniのような外観、、、でも、この大きさなら、Mac miniの方がほしいかなw
Chromeくらい小さいOSなら、もっと端末を小さくできたはず、スティックPC並みに。拡張性は落ちますが、dosparaのスティックpcのような拡張用ドックをつければ良いし。
Fさん、こんにちは、コメントありがとうございます。いや私でもMac mini…なんてことはないです!Chrome OSを本格的に使える環境はうらやましいなあと思います。特にエンジニア関係の人にはいい教材というか情報ツールになるかもしれないですね。
Chromebitは持ってるけど2,3回試してなるほどなで終わった。
学校とか制限ある状態で使えるのは非常によくわかるけど個人だとどう使っていいか凄い難しい。PCもスマホもある人だと特に。
こんにちは、コメントありがとうございます。なるほどねえ…。WindowsPCとかAndroidスマホは多くの人が持っているから、それとの棲み分けみたいなのが難しいんですね。
そもそもTV box自体、性能が低いし汎用性があるとは言い難いから買いにくいんですよね。
家族がTVをよく見るのですが、そのために買うなら新しいPCを買ってお古をTV用に回す方が効率が良いと考えてしまいますから。
PYUさん、こんにちは、コメントありがとうございます。なんとなくPYUさん好みかな、と思ってました。基本的に個人がこの製品を買うとしたらニーズありきではなく(だったらWindowsとかにしといたほうが楽)、興味が勝ってしまう場合でしょうね…。
返信ありがとうございます。この手の製品は大好きですw
いつもWindowsを使っている上に性能面の問題でこの製品に低評価を下しましたが、GIGABYTEのBRIXをメインマシンにする位小型PCは好きです。よく好きそうだとお分かりになりましたね。
PYUさん、こんにちは、コメントありがとうございます。だっていつも読んでくれてるから…。
真剣に使い道を考えてみましたが、在宅勤務みたいなのが普及すればそれ用に良さそうな気はしますね
かぜさん、こんにちは、コメントありがとうございます。そうですね、組織ぐるみでクラウドを活用できるような仕組みをとっている企業ならきっちり使いこなせそうです。あ、もともとそういう製品だっけか…。
据え置き型で Android OS ってのは、どうしても使い勝手に過不足があったりしそうでサポートの不安があってで、安くてもどうにも導入には踏み切れず。
Chrome 機は選択肢がそんなに多くないことや手持ちのアプリや慣れた使い勝手からしても以前より大幅に安くなった Windows 10 機を選択してしまうことに。
結局うちにはTV接続の動画視聴専用で NTTの 光BOX+(これはもらい物) と dTV と FireTV になっています。
PC系はデスクトップ機としてはメイン機の高負荷使用時のサブとして Windows 10 機の VOYO V1 を使ってます。
よく言えば棲み分けてますが、反面、全ての機器の稼働率はそんなに高くない(というかとても低い)ものの方が多いです(大汗)
あるえふさん、こんにちは、コメントありがとうございます。いろいろと書いていただいたことに感謝しておりますが、最後のカッコ内のところがいかにも、という感じがします。多分ウインタブ読者の多くはこんな人達だと思うし、私は間違いなく同類です。