こんにちは、かのあゆです。3月にASUSが発売したミッドレンジスマートフォン「Zenfone Max Pro (M2)」に関して、日本国内向けスマートフォンとしては致命的な不具合が発生したため、製品の販売が休止され、すでに出荷済みの製品に関しては返品か今月中旬に対応済みの製品に交換対応されることになります。なお、同時に発売された「Pro」がつかないZenfone Max(M2)に関しては問題は発生していません。
1.対応バンドが本来のものとは違う
今回問題になっているのは「日本版Zenfone Max Pro(M2)でサポートされているはずの周波数と実際の製品で利用できる周波数が違う」というもので、本来サポートされているはずのドコモプラチナバンドであるバンド19やau回線で使われている通信バンドをつかむことができないという致命的な不具合が発生しています。
メーカー発表では「国内版Zenfone Max Pro(M2)で使用されるはずのものとは違う仕様のパーツを組み込んで出荷してしまったため」とのことです。
日本国内向けに出荷されるべきものとは対応周波数とキャリアアグリゲーションの仕様が異なる別の地域のモデルが誤って出荷されてしまったようで、ハードウェア固有の問題となるためソフトウェアアップデートで改善できる問題ではなく、問題のモデルの仕様では技適を取得していないため、すでに購入してしまった方は製品をASUSサポートに郵送してして返品、あるいは今月中旬に問題を回収した、本来の周波数に対応したZenfone Max Pro(M2)に交換するかを選ぶ形になります。
ASUS ZenFone Max Pro (M2)の対応バンド問題は外国版の誤出荷が原因、影響は約1万台 : blog of mobile
2.対象製品について
今回交換対象となっている製品は3月15日より販売開始となった
ZB631KL-B64S4(Zenfone Max Pro(M2) ミッドナイトブルー)
ZB641KL-TI64S4(Zenfone Max Pro(M2) コスミックチタニウム)
のすべての製品となっています。
すでにヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店やMVNO各社では本来の周波数に対応したモデルが出荷されるまで販売を停止しています。Amazon.co.jpでは4月2日現在、マーケットプレース出品扱いのものが販売中となっていますが、上記不具合が発生しているモデルになるため購入を控えたほうがいいでしょう。
3.まとめ
Zenfone Max Pro(M2)は先月発売されたばかりのモデルで、性能の高いQualcomm Snapdragon 660を採用しながら約4万円で購入できるなど、非常にコストパフォーマンスに優れた製品だっただけに対応周波数の問題で回収という結果になってしまったのは残念な限りです。
本来の周波数に対応した製品が準備できるのは4月中旬になるとのことで、販売再開もその時期辺りになると予想されますが、この時期にスマートフォンを乗り換えようと検討していた方や、実際に購入した方も多いであろうことが予想されるだけにメーカーにとっても大きな痛手になりそうです。
実際にこの問題が発覚する数日前からAmazon.co.jpやヨドバシカメラの製品ページでも「サポートしているはずのバンド19がつかめない」というレビューが散見され、本来の端末の評価を下げてしまっているのは非常に残念だと思います。
できる限り早い時期に対策商品に置き換えた上での販売再開とユーザーへの交換対応開始を願いたいところです。
4.関連リンク
ZenFone Max Pro (M2) (ZB631KL)が特定の周波数帯を使用できない不具合についてのお知らせと対応について : ASUS
コメント
実際購入して不具合品を掴まされた者です。
ハードウェアの組み立てミスでのリコールはまだ仕方が無いとしても、公式Twitterで交換もしくは返品の対応が公表されているにも関わらず、チャットで交換の手続きを申し込むと「対応についてはまだ決まっていないので改めて連絡する」と回答され、仕方がないので電話で交換の手続きを行おうとするとサポートに電話が繋がるまで1時間近く待たされたりと、元々ASUSのサポート体制は今ひとつと言われていましたが、今回の対応でASUSという企業そのものに対する不信感ができてしまいました。