こんにちは、かのあゆです。1月に実機レビューを行ったZeblaze Thor 4 Proはスマートウォッチ向けの専用OSではなく、フルバージョンのAndroid 7.0 Nougatを搭載しているのが最大の特徴で、スマートウォッチ用のアプリではなく通常のAndroidスマートフォン向けアプリを実行することができます。
この記事では実際にどのようなアプリが動くのか検証してみることにします。
1.実用アプリ
Polaris Office(Microsoft Office互換アプリ)
フルバージョンのAndroidが動作しているということで、まずやってみたかったのがMicrosoft Office Mobileのインストール。
さすがにスマートウォッチの小さな画面でOffice文章の作成には無理がありすぎますが、ビューアーアプリとして腕の中でOfficeドキュメントを観覧することができたら非常に便利です。
ということで早速インストール…といきたかったのですが、本家Microsoft Office Mobile(Word、Excel、PowerPoint)は解像度の問題でインストールすることができませんでした。
そのほか他社のOffice互換アプリも試しましたが、Zeblaze Thor 4 Proで実行できたのはPolaris Officeのみでした。
ただMicrosoft Office互換ソフトとしては本家Office Mobileが提供される以前から存在するアプリで、ビューアーとしては十分なものになっているのでZeblaze Thor 4 Proにインストールするビューアーアプリとしては「使える」と思います。
あらかじめPCや母艦スマートフォンで編集したOfficeドキュメントをZeblaze Thor 4 Pro側に転送しておき、そのドキュメントを確認するというのが一番現実的な使い方かもしれません。
Google日本語入力もインストールできるので、やろうと思えば「時計でOffice文書の編集」すら可能ですが、解像度の問題で文字入力時に仮想キーボードで画面が隠れてしまうため、あまり現実的ではないかと思われます。
Adobe Reader
PDFリーダーに関しては純正のAdobe Readerがそのまますんなり動作しました。Officeと異なりこちらに関してはPDFドキュメントの観覧がメインであるため、より実用的かと思われます。
スマートフォンやPCが手元になくてもPDFドキュメントの観覧が可能になるので非常に便利です。
Google Chrome
実際にWi-Fiやモバイルネットワークに接続しての検証ではありませんが、Google純正WEBブラウザのGoogle Chromeもインストール自体は可能でした。
可能だったのですが、解像度の問題で初期ログイン設定の画面から先に進まず、これをどうにかしてスキップしないと起動することができない状態です。ちょっと困った…。
ただZeblaze Thor 4 ProではエンジンがChromeと同じAOSPブラウザがすでに搭載されているため、あまりChromeにこだわる必要はないかもしれません。
2.ゲーム
Zeblaze Thor 4 Proではもともと低価格エントリー向けスマートフォンと同じMT6739が搭載されていることもあり、3D系ゲームをプレイするのは無理がありますが、さらに320 x 320という小さすぎる解像度もあって、3Dゲームのインストールや起動はほぼ不可能と考えたほうがよさそうです。
以前のレビューではカプコンの「ストリートファイターIV Champion Edition」をインストールしましたが、実際には正常に起動することができませんでした。
逆に2D系の簡易的なゲームであれば起動できようで、同じAndroidベースのスマートウォッチ向けOS「Wear OS」でもプレイ可能なAndroid 5.x “Lollipop”からAndroid 6.0.x “Marshmallow”までのイースターエッグに採用されてきたミニゲームを再現した「Android Land」はZeblaze Thor 4 Proでもプレイ可能でした。
もともと解像度が狭く、細かい操作がしづらいことやバッテリー容量などの兼ね合いもあり、このような簡易的なゲームのほうがZeblaze Thor 4 Proだけでなく、スマートウォッチ全体として向いているような気がします。
3.まとめ
フルバージョンのAndroidを搭載しているとはいえ、解像度やバッテリーの問題から起動できるアプリはかなり限定されるものの、スマートウォッチ用の簡易版アプリではなくスマートフォンやタブレット用のAndroidアプリが小さな画面で動作するのはかなり感動しますし、OfficeやPDFビューアなどはかなり実用的に使えると思いました。
またほかのスマートウォッチ同様、母艦となるスマートフォンと同期して通知を受け取ることもできますが、基本的に母艦となるスマートフォンがないと使えないApple WatchやWear OS搭載スマートウォッチ、Galaxy Watchシリーズなどとは異なり、Zeblaze Thor 4 Proに代表されるAndroid搭載スマートウォッチはそれ自体を単体で利用することも可能です。
ウインタブではレビューできませんが、Wi-FiだけでなくSIMカードを挿入してLTEネットワークに接続することもできるため、普通のスマートウォッチよりもできることが増えるのはかなり魅力的なのではないでしょうか。
残念ながらZeblaze Thor 4 Proに関しては防水・防塵に対応していないため、雨の日での利用やこれから汗をかきやすい夏場の利用には不安がありますが、中華Androidスマートウォッチでは「Kospet Brave」のようにIPX6/8レベルの防水・防塵に対応し、水場でも安心して使えるような製品も多数存在します。
価格も日本国内で流通しているApple WatchやWear OS搭載多機能スマートウォッチと比べると安価なので、「スマートウォッチというよりは腕につけられる小さいパソコンが欲しい」という方にはかなりおすすめできます。
時計で通常のAndroidアプリが動作するのはかなり感動しますよ!
4.関連リンク
Zeblaze THOR 4 Pro レビュー - フルバージョンのAndroid OSを搭載するスマートウォッチ、まさに腕時計型パソコンだ!(実機レビュー:かのあゆ)
Zeblaze THOR 4 Pro:Banggood
コメント
QRコード決済アプリも、バーコードが小さすぎて読めないことがあるかも知れないですね。