こんにちは、natsukiです。Androidスマホを手がける国際的大手メーカーは、メーカー独自のカスタマイズを施したアレンジOSや、基本アプリもオリジナルのものを提供している場合が多くあります。中でも、Xiaomiの提供する「MIUI」とその付属アプリ群は、独自の要素が非常に多く遊びがいのあるものです。実用的かはさておいて(笑)、ともかく機能が賑やか。今回は、その派手で目立つ機能の一部を紹介します。カメラアプリの充実は特に注目。Xiaomiスマホの楽しい雰囲気が伝わればと思います。なお、機能を網羅的に紹介する趣旨ではないので、そこはご容赦を。
今回の記事は、Xiaomi Mi9で、MIUI Globai 12.0.5バージョン(Android 10ベース)に基づいています。メジャーバージョンとしては一応最新世代ですが、すでに一部最新機種に提供されているMIUI 12.5は、マイナーバージョンアップながらも、かなりリッチな内容追加が行われています。また、同じMIUIのバージョンでも、機種によって提供されるサービスに違いがあり、あるいは、古いバージョンにはあったけれど新しくなって消えてしまった機能などもあります。あくまでも一例として、お読みください。
1.ユーザーインターフェースまわりの独自機能
豊富すぎるテーマと壁紙
MIUIは、「テーマ」アプリから、膨大な数のテーマや壁紙、そして着信音を入手可能です。Xiaomi謹製のものだけでなく、世界中のユーザー、クリエーターが投稿したものがあります。
テーマの中には、アニメーションをともなう非常に凝った造りのものもあります。ともかく数がすさまじく、次々と新たなものが追加されるので、たとえ毎日テーマを変えても、使い切ることはないでしょう。
カッコいいぞ、立体的な「スーパー壁紙」
「スーパー壁紙」とは、MIUI 12から新たに導入された、CGによる立体的な壁紙です。これがカッコいい。ただし、提供されるのは中上位機種に限られます。「テーマ」アプリから、
プロフィール>スーパー壁紙
で設定できます。挙動は動画でご覧ください。
キャプチャの都合から動画では省略していますが、スリープからの復帰時には、地球(or火星)全体からぐーんとズームアップして壁紙が表示されます。使うたびにワクワクするこの機能、Xiaomiスマホの対象機種を手にしたなら、とりあえず壁紙はこれで決まり! MIUI 12の段階で地球と火星あわせて6~8カ所、MIUI 12.5で土星が追加、さらに今後、海をモチーフとした追加も行われることが予告されています。
「フローティングウインドウ」でアプリを同時に使う
複数アプリの起動について、Androidの基本機能では2画面分割がサポートされていますが、MIUIは、別のアプリ同時起動手段として、「フローティングウインドウ」が可能です。どういうものかは、見ての通りですね。ちなみに、2画面分割との同時使用も可能なため、利便性は別として、最大3アプリ同時起動が可能です。
操作法は、
設定>特別な機能>フローティングウインドウ
にチュートリアルがあるので、そこを見ましょう。
いつでも任意の機能にアクセス「クイックボール」
ボール状アイコン「クイックボール」です。要するに、様々な機能へのショートカットですね。もちろん、クイックボールへの機能登録はかなり自由に可能です。
設定>追加設定>クイックボール
を有効にすると、使えます。
余談ですが、BOOXシリーズを使っている人には、「ナビボール」としておなじみ。機能面の利点として、アプリ起動時でも、登録した機能へスムーズにアクセスできるということがあります。
見やすい「マルチタスク」画面
MIUIは、通常使いでも、「マルチタスク」画面が通常のAndroidとは大きく異なります。ご覧のように、横2行のカード型。慣れると、これが見やすくて非常にイイ!
2.「カメラ」アプリの特殊撮影
様々な撮影モード
Xiaomiのスマホといえば、カメラ性能に定評があります。そして通常の撮影性能が高いのはもちろんのこと、いろいろと面白い特殊撮影機能も搭載されています。他社でもよく見かける機能の、
ドキュメント:文字読み取りOCR機能
タイムラプス:一定間隔でシャッターを切り、超早送り動画を撮影
スローモーション
あたりは、当然あります。
前まで、「ミニチュアっぽく風景を撮る」という「チルトシフト」という機能もあったんですが、あまりウケがよくなかったのか、これは消えてしまいました。
以下、その他の特徴的な機能と作例です。実際使うか?と聞かれると微妙ですが(笑)、お遊びとしてはどれも非常に楽しいものです。
15秒の音楽付き動画「ショートビデオ」
「ショートビデオ」は、15秒間の動画撮影で、撮影時にBGMを付けることができます。
ちょっとしたものを撮って、SNSにアップするなら、うまく使えば省労力になりそう。
数秒動画×4~8本&音楽&エフェクトで、演出「VLOG」
「VLOG」は、音楽付きエフェクトをはじめに選んで、数秒程度の動画を連続で4~8本撮ると、十数秒の動画を自動生成するものです。例えば、こんな感じ。
分身!「クローン」
実用度でいうと、一番使いどころがない(笑)機能でしょう。カメラを固定して(とはいっても手持ちでも十分です)、撮った複数の画像や動画を合成します。動画は5秒固定。また、背景と被写体をAIで判別する都合から、原則として分身する被写体は「人物」に限られます。
写真での作例です。センスがなくてすみません。AIが「人物」と認識してくれるものが、他に思い浮かばなかったので。
動画です。なお、めずらしく自動で音楽を付けてくれないので、音楽は、デフォルトの「ギャラリー」アプリの編集機能で付けています。
3.「ギャラリー」アプリの編集も楽しい
撮影した画像や動画を、閲覧、編集する「ギャラリー」アプリも、機能充実です。基本的なエフェクトや動画編集機能はもちろん、特殊な機能も満載。特に最近は、十数秒程度の動画を手軽に作成する機能が強化されています。
動画編集 その1 「1つの動画を編集」
「ギャラリー」アプリから動画を編集するには、2つの方法があり、微妙にメニューも異なります。一番単純なのは、動画ファイルを選択して、はさみマークを選択した編集モードです。メニューは、上の画像の左側の通り。ここで、「エフェクト」を選択すると、音楽や演出お任せで、見栄えのよい動画を仕上げてくれます。これが、なかなかやり過ぎ感満載で、かなり笑える。試しにやってみましょう。
こちらがオリジナル。
「アップビート」のエフェクトをかけてみました。誰がここまでやれといった(笑)。
動画編集 その2 「複数の動画をまとめる」
複数の動画を、1つの動画にまとめることもできます。画像や動画の選択画面で、右上の三点マークから「ビデオエディター」を選択すると、複数の動画を選択可能となります。これも、編集画面で「テンプレ」から適当なものを選ぶと、過剰演出でサクッと仕上げてくれます。試しに、先日の電子工作の記事で使った動画3本を選択して、「テンポ」のテンプレを使ってみます。
ハイ、できあがり。サイバーパンク!
「コラージュ」機能で複数の画像を1つに
右上3点マークから「コラージュ」を選択すると、最大6枚の画像を1枚にまとめることができます。まとめ方も、いくつものテンプレートがあり、ものによっては適宜キャンプションも付けられます。
「クリップ」機能で、複数画像を簡単な動画に
右上3点マークから「コラージュ」を選択すると、最大20枚の画像から、音楽やエフェクト付きのスライドショーを手軽に作成できます。こちらの演出は、比較的控えめで、実用性の高いものとなっています。作例をどうぞ。
画像編集の「空」機能で遊びまくる
画像編集機能も、もちろん充実。特筆すべきは、「空」機能。なんと、天候を変えてしまいます。
こちらが、オリジナル画像。曇りの三内丸山遺跡。では、天候を変えてみましょう。
ご覧のように、雲まできちんと「空」と認識して、全体の光の調子も、やや不自然ながらも合わせて調整してくれます。小さいアップデートのたびに、素材が追加されてきたんですが、だんだん悪ノリ素材が増えてきて……
ここまで壮大になると笑える。さらには、なんと、動画素材まで出てくるありさまで。
ご丁寧に、音楽や効果音も付けてくれます。花火なんか、ちゃんと明るさが変わる芸の細かさ!
ストレージが足りなくなったら「容量を解放」
保存容量が少なくなってきたら、右上3点マークの「容量を解放」から、様々なやり方で不要な画像や動画の削除ができます。
便利なのが、この「似たような写真」機能。自動で似た写真をピックアップしてくれます。これはとても実用的。
4.広告が表示される場合もあるが、非表示可能
多用で楽しいアプリ群を提供するMIUIですが、アプリによっては、デフォルトで広告が表示されるようになっているものもあります。まあ、こういうところでコストダウンを図っているわけですね。しかし、私が知る限りすべてのXiaomi製アプリで、各アプリの設定画面から広告を非表示にすることが可能です。格納場所はアプリによってそれぞれで、分かりにくい場所にあるアプリもありますが、「広告」「おすすめ」などの項目のチェックを外せばOKです。
5.まとめ
今回紹介した機能は、MIUIと関連アプリ群のごく一部です。主に、ユーザーインターフェースまわりと、カメラ関係に絞ってお送りしました。他にも、非常に多様な機能やアプリがあります。動画視聴に便利な「ビデオツールボックス」や、でかい音を出してスピーカーのホコリ詰まりを掃除するという面白機能があったり。アプリも、「電卓」のような基本的なアプリがすごく多機能だっり、個人的には、赤外線で家具のリモコン代わりになる「Mi リモート」は、意外にも日本の電化製品でもかなり広汎に使用可能で、非常に重宝しています。などなど……。もちろん、多機能さによってユーザインターフェースが分かりにくくなるということはなく、使わなければ使わないで、シンプルなスマホライフも楽しめます。
はじめに触れたように、これらの機能はXiaomiのスマホならどれでもすべて使えるというわけではなく、機種によって提供されるサービスは異なります。それでも、とても賑やかで、視覚的効果バツグンなものが多いのは、MIUIの特徴と言えるでしょう。あと、設定によって、某林檎社製品によく似せることができる……。
Xiaomi製スマホは、日本でもずいぶんと普及してきました。せっかくなら、意欲的な機能満載のMIUIを存分に満喫しましょう。いろいろいじくってみると、意外な機能があったり、いつの間にかアップデートで新機能が追加されていたり、実用性としては?マークの機能もポンポン放り込んでくるのが、これはこれで遊び心があって楽しい。ともかく盛りだくさんで面白いですよ。