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Xiaomi 11Tの実機レビュー - 108MPの高画素カメラを搭載するXiaomi最新モデル、美しい筐体デザインも魅力的です

Mi 11T 実機レビュー
9月15日に発表されたXiaomiのニューモデル「11T」の実機レビューです。発表に先立ち、レビュー用に実機をお借りしていました。Xiaomi 11TシリーズはCPUにSnapdragon 888 5Gを搭載する「11T Pro」も同時発表されていますが、「11T」の方はSnapdragon 888ではなく、MediaTekのDimensity 1200 Ultraを採用しています。

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この製品は日本市場で正規販売されることがほぼ確実で、また日本仕様はおサイフケータイ(Felica)が搭載されると思われますが、今回のレビュー機はヨーロッパ(EU)向けに販売されるモデルで、この先発表されるであろう国内向けモデルとは一部仕様が異なっている可能性があります。またソフトウェアに関しては正式版ではなく、開発版のものが搭載されているかと思われます。その点ご了承いただければ幸いです。

また、上位モデルのXiaomi 11T Proについては紹介記事を掲載していますので、こちらもあわせてご覧ください。
Xiaomi 11T Pro ー 120Wの超急速充電とHarman製スピーカーが魅力!11Tシリーズの上位モデル

9月16日訂正:
記事公開当初、製品名を「Mi 11T」としていましたが、グローバル発表会の内容、および直近のXiaomi Japan公式Twitterでのツイート内容を踏まえ、製品名の表記を「Xiaomi 11T」に変更しました。

1.Xiaomi 11T スペック

スペック表

   Xiaomi 11T
OS MIUI 12.5(Android 11ベース)
CPU Mediatek Dimensity 1200 Ultra
RAM 8GB
ストレージ 128GB/256GB
ディスプレイ 6.67インチAMOLED(2,400 x 1,080)120Hz
LTEバンド 5G/LTE対応(バンド不明)
SIM nanoSIM x 2
ネットワーク 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.2
入出力 USB Type-C
カメラ イン16MP/アウト108MP+8MP+5MP
バッテリー 5,000 mAh
サイズ 164.1 x 76.9 x 8.8 mm
重量 203 g

バリエーションモデル

・RAM8GB/ストレージ128GB
・RAM8GB/ストレージ256GB

コメント

プリインストールされているOSはAndroid 11ベースのMIUI 12.5です。Xiaomi 11Tシリーズに関してはOSのアップデート期間が3年、セキュリティアップデート期間が4年に延長されると発表されています。近年スマートフォンの性能が向上しており、この11Tも長く使っていけるスペックを備えているだけに、OSアップデートやセキュリティアップデートを長期間にわたって受け取れるのはうれしい限りです(ただし、この方針については出荷される地域やキャリアによって異なる場合もあります)。

CPUはMediaTek Dimensity 1200 Ultraです。Dimensity 1200そのものはRealme GT Neoなどでも採用されていますが、11Tに搭載されているものはOnePlus Nord 2で採用されているDimensity 1200-AI同様カスタマイズ版となります。上位モデルとなる11T Proに搭載されているSnapdragon 888と比較するとAntutu Benchmark v9での総合スコアは劣るものの、2年前のハイエンドCPUであるSnapdragon 855に近い性能となっており「原神」のような重量級3Dゲームも快適にプレイできます。RAMは全モデル8GB、内蔵ストレージは128GB/256GBを選択できます。

ディスプレイは6.67インチサイズで解像度はFHD+(2,400 x 1,080)です。前モデルとなるMi 10TではIPS液晶を採用していましたが、11TではAMOLED(有機EL)に変更されています。

カメラはアウト側に108MPという高画素数のものを搭載しています。また、11Tシリーズは「CINEMAGIC」というコンセプトのもと、特に動画撮影や動画視聴の品質を大きく向上させています。

バッテリー容量は5,000 mAhで、最大67W出力の急速充電に対応しています。同時に発表された11T Proでは120Wの急速充電(Xiaomi HyperCharge )が可能で、満充電までわずかに17分という驚異的な仕様ですが、この11Tでも満充電まで36分と、非常に高速な充電が可能です。

2.Xiaomi 11T 筐体と使用感

付属品
付属品は67W出力に対応するACアダプター(海外プラグ仕様)、USB-A to Cケーブル、SIMピン、マニュアル類、専用TPUケースです。

前面
前面です。先日レビューしたMi 11 Lite 5Gと同じく、ディスプレイはエッジディスプレイではなく、フラットディスプレイを採用しています。ノッチはパンチホールデザインで中央に配置されています。

PDA工房製液晶保護フィルム
液晶保護フィルムは装着済みですが、あくまで「輸送時のディスプレイ保護用」のため、傷がつきやすいものになっています(Mi 11 Lite 5Gに装着されていたものも1日で数カ所傷が発生していました)。専用フィルムに関してはPDA工房で製品化されるため、不安であれば同時購入しておくとより安心して使えると思います。

背面
背面です(申し訳ございません。背景が映り込んでしまい、お見苦しい写真になってしまっています)。

Mi 11やMi 11 Lite 5Gではカメラレンズ部に「ハローリングデザイン」を採用していましたが、11Tシリーズでは異なるデザインを採用しており、どちらかといえばPOCOシリーズに近い印象です。ちなみにグローバル発表会では、このカメラまわりのデザインを「昔の映画撮影用のカメラにインスパイアされたもの」である、という説明がありました。

筐体色はグレー(Meteorite Gray)、ブルー(Celestial Blue)、ホワイト(Moonlight White)の3色展開で、今回お借りしたのはグレーですが、背面にヘアライン加工が施され、美しい曲面に仕上げられた高級感のあるデザインでした。

左側面
左側面には何もありません。

右側面
右側面にはボリュームボタン、電源ボタンがあります。

上部
上部にはスピーカーとマイクが配置されています。

下部
下部にはSIMトレイ、USB-Cポート、スピーカー。このようにMi 11Tは上部と下部にスピーカーを搭載しており、音質へのこだわりが感じられます。

重量
重量の実測値は203.2 gでした。

システム

MIUIホーム

(クリックで拡大します)


プリインアプリ一覧

(クリックで拡大します)

レビュー機にインストールされていたMIUIのバージョンは12.5.0.27でした。レビュー時点で正式発表前だったこともあり、Mi 11 Lite 5Gよりも古いバージョンがインストールされていたほか、アップデートもまだ配信されていませんでした。

ヨーロッパ向けのモデルでしたが、プリインストールアプリは基本的には日本国内で販売されているXiaomi端末と同じような構成となっており、Android標準アプリとGoogle関連のアプリ、MIUI標準アプリのほか、動画配信サービスである「Netflix」アプリがプリインストールされていました。

プリインストールアプリは出荷される地域によって微妙な差があるかと思われますが、今回レビューしているMi 11Tには国内版Mi 11 Lite 5Gにはインストールされていなかった「TikTok」「WPS Office for Android」「PUBG Mobile Gift Box」も含まれていました。

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新しいコントロールセンター

(クリックで拡大します)


リフレッシュレート切り替え

(クリックで拡大します)

グローバルROMなのでMIUI標準アプリの内容自体はMi 11 Lite 5Gとほぼ同じで、日本語ロケールにも標準で対応しているほか、リモコンアプリ「Miリモート」も搭載されています。挙動に関してもほぼMi 11 Lite 5GにインストールされているMIUI 12.5と大差はないのですが、コントロールセンター(通知領域)の設定がデフォルトで「新しいバージョン」に設定されていたので少し戸惑いました。こちらに関しては設定から「古いバージョン」にすることで元の操作性に戻せるほか、国内版MI 11 Lite 5Gでも「新しいバージョン」に変更することで新しいコントロールセンターを使用できることを確認しました。

新しいコントロールセンターは画面右上をスワイプすることで呼び出せます(左上をスワイプすると通知センターを呼び出せます)。見た目的にはiOSにある同名の機能と似たものになっており、個人的には使いやすいと感じましたが、Android標準からは離れたUIなので、人によっては今までの(古いバージョンで設定できる)通知領域のほうが使いやすいかもしれません。

ゲームターボ

(クリックで拡大します)

こちらもMi Lite 5Gでも利用可能ですが、MIUIでは「ゲームターボ」機能が搭載されており、ゲームを最適なパフォーマンスで楽しむことが可能です。

ストレージ容量

(クリックで拡大します)

初期ストレージ使用量です。前述の通りプリインアプリの構成は出荷される地域によって異なるかと思われますが、レビュー機(128GBモデル)ではシステムで使用している容量が13.88GBとなっていました。

システム情報

(クリックで拡大します)

レビュー機のファームウェアに適用されているAndroidセキュリティパッチレベルは「2021年8月1日」でした。

ディスプレイ

ディスプレイのサイズは6.67インチで、解像度はFHD+(2,400 x 1,080)です。前モデルとなるMi 10TではパネルにIPS液晶を採用していましたが、今回からAMOLED(有機EL)に変更されています。またMi 11 Lite 5Gとは異なり指紋認証はディスプレイ埋め込み式のものが搭載されています。表示品質は非常に高く、写真や画像も美しい画質で映し出してくれます。

設定で旧来のスタイルに変更可能

(クリックで拡大します)

リフレッシュレートは120Hz表示に対応しており、POCO X3やMi 11 Liteと同じく「設定→ディスプレイ→リフレッシュレート」から切り替えることが可能です。

スピーカー

Xiaomi 11TではHarman/Kardon監修ではない(11T ProはHarman/Kardon)ものの、デュアルステレオスピーカーが搭載されています。Mi 11 Lite 5Gとは異なりDolby Atmosもサポートしています。レビュー期間中動画コンテンツやゲームなどで確認してみましたが非常にクリアな音質で満足度の高いスピーカーでした。

カメラ

カメラアプリ

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カメラアプリはMIUI標準のものが搭載されています。機能に関してはMi 11 Lite 5Gのものとほぼ同等で、UIに関しても差異はありません。

写真サンプル

(クリックで拡大します)


写真サンプル

(クリックで拡大します)

リーク情報ではアウトカメラに64MPのレンズを採用するという噂もあったXiaomi 11Tですが、実際には上位モデルと同じく108MPのセンサーを採用しています。レビュー期間中実機を持ち出して何枚か写真を撮影していたのですが、オートモードでもかなり満足できる画質です。夜景モードも搭載されており、暗所でも美しい写真を撮影可能です。

108MP撮影モード

(クリックで拡大します)

108MP撮影モード(ズーム)

クリックで拡大します

108MP撮影モードも搭載されており、広角撮影や2倍ズームも利用可能です。この撮影モードを使うとズームしても劣化が少ないものの、ファイルサイズが一枚約20MBとかなり巨大になるため、クラウドストレージなどにバックアップするには不向きです。基本的には通常のオートモードがメインでも十分すぎるかなと感じました。

3.Xiaomi 11T 性能テスト

Antutu Benchmark
参考:
ASUS Zenfone 8(Snapdragon 888):785,280
Realme GT Master Edition(Snapdragon 778G):542,182
Xiaomi Mi 11 Lite 5G(Snapdragon 750):500,573
Samsung Galaxy Fold SCV44(Snapdragon 855):414,302
OnePlus Nord CE 5G(Snapdragon 750):384,505
iiiF150 R2022(Helio G95):350,565
OnePlus Nord N10(Snapdragon 690):342,506
POCO M3 Pro 5G(Dimensity 700):330,303
CHUWI HiPad Plus(MT8183):172,713
OUKITEL C22(Helio A22):99,664
AGM H3(Helio P22):84,184

Xiaomi 11TのCPUはMediaTek Dimeisity 1200 Ultraです。Dimensity 1200はRealme GT Neo 5GやOnePlus Nord2(Dimensity 1200-AI)にも搭載されており、Antutu Benchmarkでの総合スコアは69万点程度を計測するようなのですが、11Tでは582,128点と低めの結果となっています。ただし今回レビューしている11Tは製品版が発表される前だったこともありMIUIのバージョンが前述の通りMi 11 Lite 5G(国内版)よりも若干古く、正式な製品版のファームウェアではないと思われ、製品版ではまた違った結果になる可能性もあります。ただこのスコアでもMi 11 Lite 5G(Snapdragon 780G)やRealme GT Master Edition(Snapdragon 778G)を上回っており、十分すぎる性能です。

Xiaomi 11Tで原神をテストプレイ

例によって現時点ではスマートフォン向け3Dゲームとしては重量級クラスとなる「原神」をプレイしてみました。Mi 11 Lite 5Gでは実機レビューの時点でソフトウェアの調整がまだ完全ではなかった関係でデフォルトのグラフィック設定(中)でもフレーム落ちが激しく快適にゲームをプレイするには厳しい印象でしたが、11Tではそのような現象も見られません。GPU性能はSnapdragon 855を上回っており、MediaTek製CPUに採用されているARM Mali GPUに最適化されていないゲームタイトルもありますが「原神」に関してはグラフィック設定を「高」に設定しても快適にプレイすることができました。

4.Xiaomi 11T レビューまとめ

Xiaomi 11T(グローバル版)は近日発売予定で、AliExpress内のXiaomi Mi Storeでは9月23日午後4時(日本時間)に発売され、発売と同時にワールドプレミア(セール)がスタートし、「かなりお買い得」なセール価格になるようです。

8GB/128GB:499ドル・約55,710円(449ドル・約50,860円)
8GB/256GB:599ドル・約66,875円(499ドル・約56,530円)
※カッコ内はワールドプレミアの予定価格(9月22日更新)
※ワールドプレミアの価格はショップから案内されたもので、この先変更となる可能性もあります。変更ある場合、随時修正いたします。

先日私的に購入したMi 11 Liteから引き続きMi 11シリーズとしては2機種目の実機レビューとなりました。Xiaomi 11T Proからスペックを抑えた普及モデルという扱いではあるものの、重量級ゲームも快適に動作し、カメラ性能も一切妥協していないこともあり、正直「Proではなく11Tでいいのでは・・・?」と感じました。

Mi 11 Lite 5Gを購入したばかりなので今すぐ追加購入するかどうかは検討しているところではあるのですが、発売時期がもう少し早ければXiaomi 11Tを選択していたかもしれません(もちろんMi 11 Lite 5Gも完成度が高く、気に入っています)。

発表前に実機をお借りしていたこともあり、ソフトウェアがおそらく製品版とは異なる可能性があった関係でAntutu Benchmarkの総合スコアがDimensity 1200搭載機としては低めな点は気になりましたが、全体的に満足度が高く、おすすめできる製品です。

5.関連リンク

Xiaomi 11T:Xiaomi公式サイト 製品紹介(英語)
Xiaomi 11T:Xiaomi Mi Store(Aliexpress)

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コメント

  1. プチターク より:

    SIMスロットでSDカードは使用可能でしょうか?(排他利用でも)
    もし分かればご教示頂きたいです。

    • かのあゆ より:

      >>プチターク様
      残念ながらMi 11TではMicroSDカードによるストレージ拡張には対応していないです・・・

  2. 匿名 より:

    原神プレイ時かベンチマーク時の発熱についてもレビューで一言!
    スコア抑える代わりに発熱低めとかなら嬉しいところです。
    最近のスナドラアチアチですから、、、

    • かのあゆ より:

      >>匿名さん
      上のレビューで使った動画をキャプチャーしながらプレイしてみた感じでは発熱はそこまで気にならないレベルでした。あくまで発売前の試用機だったのでFWは最終版ではなさそうですがMi 11 Lite 5Gで見られたパフォーマンス低下も見られませんでしたし、ゲーミング用ともDimensity 1200 Ultraを搭載するMi 11Tで十分かなぁというのが正直な感想でした!