中国メーカーUlefoneのアウトドアスマホ「Armor 8」をご紹介します。実はつい先日「Armor 9」という上位モデルの紹介記事を掲載したのですが、言われてみれば「Aromorの8」って見てなかったですね。詳細は不明(8月9日現在、Ulefoneの公式サイトにも製品ページがありません)ですが、おそらくArmor 9と同時期の発売となるようです。
先にご紹介したArmor 9がサーマルカメラを搭載する(アウトドアスマホとしては)ハイスペックな製品なのに対し、このArmor 8は「割と普通」というか、アウトドアスマホの基本を押さえた、ある意味ベーシックな製品です。
1.スペック
Ulefone Armor 8 | |
OS | Android 10 |
CPU | MediaTek Helio P60 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
ディスプレイ | 6.1インチ(1,560 x 720) |
LTEバンド |
B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19 B20/25/26/28A/28B/66 |
SIM | Nano SIM×2(SIM2はmicroSDと排他) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.2 |
入出力 | USB Type-C、イヤホンジャック、microSDカードリーダー |
カメラ | イン8MP / アウト16MP+5MP+2MP |
バッテリー | 5,580mAh |
サイズ | 166 × 81.8 × 15 mm |
重量 | 282 g |
OSは最新のAndroid 10で、後述するアウトドア用のプリインストールアプリを除けば「素のAndroid」と言える仕様になっていると思います。おそらくUIのカスタマイズもごくわずかでしょう。
CPUはHelio P60で、Antutu(Ver.7)のスコアが14万点程度(Ver.8だと17万点くらいかと思います)をマークできる性能です。2019年水準だとミッドレンジくらい、2020年なら「中の下」くらいの実力でしょうか。ゲーム目的で購入するのでなければ十分なものだと思います。
RAMは4GB、ストレージは64GBと、こちらも2020年の水準ならエントリークラスに近い容量です。利用目的にもよりますが、アウトドアスマホとしては十分な容量と言えるでしょう。ゲームアプリをたくさんインストールしたり、たくさん動画を撮影するような使い方だとストレージ容量は厳しくなりますが、この製品はmicroSDカードによるストレージ拡張も可能です。
ディスプレイは6.1インチで、解像度はHD+にとどまります。
最近のUlefoneは通信バンドが「グローバル対応」と言えるくらいに多彩です。Armor 8でも日本で重要となるバンドにしっかり対応しています。
カメラはイン側が8MP、アウト側が16MP+5MP+2MPのトリプルレンズ仕様です。64MPとか48MPではありませんが、画素数なりの撮影品質なら全然文句ないんですけどね。ただ中華スマホの場合、表示されている画素数よりも撮影品質が落ちることが珍しくないので、この点は実機を試してみないとなんとも言えません。
サイズは「大きい」です。ただ、この製品はIP68レベルの防水・防塵性能とミルスペック(MIL STD-810G、米国国防総省物資調達基準)の堅牢性を備えていますし、アウトドアスマホという性質上、大きくて重いのは仕方のないところです。
2.筐体
アウトドアスマホなので、上下左右のベゼルには存在感があります。また筐体の四隅も補強のため少し盛り上がった形状になっています。
ディスプレイ面には水滴型ノッチ、それもかなり小型のものが採用されています。前面ガラスはもちろん強化ガラスになっていますが、ゴリラガラスという表記はありませんでした。
背面です。アウトドアスマホらしくゴツい、というべきか、アウトドアスマホの割にはスッキリしている、というべきか、この辺のデザインについては人それぞれ評価が異なるでしょうね。個人的には「アウトドアスマホとしてはちょうどいい感じ」だと思います。
左右側面です。右側面(画像左)には、上から音量ボタン×2、電源ボタンがあり、その下にある黒い楕円形のものはおそらく指紋センサーです。この製品は指紋認証と顔認証の両方に対応しています。
左側面(画像右)には、上からSIM/microSDスロット、その下にあるのが「ショートカットキー」です。
ショートカットキーは一部の中華アウトドアスマホに装備されていて、「SOS(緊急通話)」や「フラッシュライト」「スクリーンショット」などを割り当てることができます。ただ、「完全に任意の操作を割り当てられる」わけではなく、あらかじめ用意されたメニューから好みの操作を選ぶような使い方になると思われます。
Armor 8に限らず、Ulefoneのアウトドアスマホには独自アプリがプリインストールされています。もちろん野外活動の際に役に立つものばかりです。本格的な登山に使えるかはわかりませんが、ちょっとした山歩きくらいなら便利に使えそうですね。
3.価格など
Ulefone Armor 8は中国の通販サイト「Banggood」に製品ページがありますが、8月9日現在「In Stock Alert(入荷お知らせ)」のステイタスになっていて、まだ販売がスタートしていません。参考価格は169.99ドル(18,250円)です。
先日OUKITEL C21という「100ドルスマホ」の紹介記事を掲載しましたが、Armor 8の基本スペック(CPU、RAM、ストレージ、ディスプレイ、カメラ)はOUKITEL C21と「互角以下」くらいです。OUKITELが激安である、というのは間違いないのですが、実際に比較してしまうと「アウトドア筐体に60ドルとか70ドルを余計に支払えるか?」ということを考えてしまいますね。
Armor 8は中華のアウトドアスマホとしてはベーシックで、基本品質の高い製品だと思います。あとは実売価格がもう少し低めになってくれれば文句なしなんですけどね。
4.関連リンク
Ulefone Armor 8:Banggood